前回の記事で、 「股関節の前捻角が大きいと外旋が、小さいと内旋の可動域が生理的に少なくなるので、その人の中で可動域を比較する必要がある」 というお話をしました。
実はこれだけでは不十分です。
というのも、前捻角が左右同じとは限らないからです。
そのために必要なことが 「関節終端感覚(End feel)」 の評価です。
これは専門書でも「エンドフィール」と表記されることが多いので、そちらを用いることにします。
エンドフィールは、関節のあそび検査で可動域の終端部に達したとき、弾力性があるか、硬いものがあたっているような硬さかという感触をみる検査です
このフィール(Feel=感覚)という表現を用いるあたりが、定量的に測定することが難しい、体性機能障害の性質をよく表していると私は思います。
このエンドフィールは、大きく3つに分けられます。
軟らかい弾力性 ( Elastic Soft / ES )
硬い弾力性 ( Elastic Hard / EH )
骨性の硬さ ( Bony Hard / BH )
「軟らかい弾力性」 が正常になるわけですが、それが 「硬い弾力性」 であるとき、関節機能障害を起こしている可能性が高くなります。
でもそうはいっても、何が硬くて何が軟らかいのか、はじめのうちはなかなかわかりません
これがわからないと手がかりをつかめないので、まずは、硬い弾力性と軟らかい弾力性を感じ分けられるようになることが重要です。
その感触のちがいを、手関節を使って体感していただきたいと思います。
まず下の写真のように、一方の手を広げて手首の力を抜いて曲げ、その上にもう一方の手を乗せます。
上に乗せた手で、下の手に下方向に向けて圧力を加えていきます。
動いている途中の抵抗感と、動きが止まったところで軽く「もうひと押し」したときの抵抗感である、エンドフィールをよく覚えておきましょう
仮に、これが正常な「軟らかい弾力性」の硬さだということにします。
では、いちど上の手をゆるめましょう
続いて、今度は下の手で握りこぶしをつくります
この状態で先ほどと同じように、上の手で下の手を圧してみましょう。
いかがでしょう?
動いている途中の抵抗感と、エンドフィールがはじめと比べて「硬く」なったように感じられませんか?
この質的な変化が、「軟らかい」と「硬い」の違いです。
ついでに、可動域も減少していることが確認できると思います。
今回ご紹介した方法は、手関節伸筋の緊張を変化させただけなので、あくまでもたとえですが、大切なことは同じ関節で起こる質的な変化です。
質的な変化を感じるには、練習によって経験を積む、つまり場数を踏むしかありません。
ひたすら練習、練習です
幸い私たちには、ひとりに一体、自分の身体があるので練習相手に困りません。
(変な表現だったかな?)
暇をみつけては、自分の身体のさまざまな関節に触れ、練習を重ねましょう。
そのときも、ただボンヤリと機械的に動かすのではなく、よ~く感触を味わいながら、経験値を上げていってください。
エンドフィールに関係する過去の記事は、以下をご参考になさってください。
「ひとりでできる!! 関節あそび検査練習法 1~3」
「関節の構成運動を感じよう !! 1~4」
「操作は身体のそばで」
練習に関係する過去の記事は、以下をご参考になさってください。
「練習は大きく動かす」
「小さな操作は大きく動かす」
実はこれだけでは不十分です。
というのも、前捻角が左右同じとは限らないからです。
そのために必要なことが 「関節終端感覚(End feel)」 の評価です。
これは専門書でも「エンドフィール」と表記されることが多いので、そちらを用いることにします。
エンドフィールは、関節のあそび検査で可動域の終端部に達したとき、弾力性があるか、硬いものがあたっているような硬さかという感触をみる検査です
このフィール(Feel=感覚)という表現を用いるあたりが、定量的に測定することが難しい、体性機能障害の性質をよく表していると私は思います。
このエンドフィールは、大きく3つに分けられます。
軟らかい弾力性 ( Elastic Soft / ES )
硬い弾力性 ( Elastic Hard / EH )
骨性の硬さ ( Bony Hard / BH )
「軟らかい弾力性」 が正常になるわけですが、それが 「硬い弾力性」 であるとき、関節機能障害を起こしている可能性が高くなります。
でもそうはいっても、何が硬くて何が軟らかいのか、はじめのうちはなかなかわかりません
これがわからないと手がかりをつかめないので、まずは、硬い弾力性と軟らかい弾力性を感じ分けられるようになることが重要です。
その感触のちがいを、手関節を使って体感していただきたいと思います。
まず下の写真のように、一方の手を広げて手首の力を抜いて曲げ、その上にもう一方の手を乗せます。
上に乗せた手で、下の手に下方向に向けて圧力を加えていきます。
動いている途中の抵抗感と、動きが止まったところで軽く「もうひと押し」したときの抵抗感である、エンドフィールをよく覚えておきましょう
仮に、これが正常な「軟らかい弾力性」の硬さだということにします。
では、いちど上の手をゆるめましょう
続いて、今度は下の手で握りこぶしをつくります
この状態で先ほどと同じように、上の手で下の手を圧してみましょう。
いかがでしょう?
動いている途中の抵抗感と、エンドフィールがはじめと比べて「硬く」なったように感じられませんか?
この質的な変化が、「軟らかい」と「硬い」の違いです。
ついでに、可動域も減少していることが確認できると思います。
今回ご紹介した方法は、手関節伸筋の緊張を変化させただけなので、あくまでもたとえですが、大切なことは同じ関節で起こる質的な変化です。
質的な変化を感じるには、練習によって経験を積む、つまり場数を踏むしかありません。
ひたすら練習、練習です
幸い私たちには、ひとりに一体、自分の身体があるので練習相手に困りません。
(変な表現だったかな?)
暇をみつけては、自分の身体のさまざまな関節に触れ、練習を重ねましょう。
そのときも、ただボンヤリと機械的に動かすのではなく、よ~く感触を味わいながら、経験値を上げていってください。
エンドフィールに関係する過去の記事は、以下をご参考になさってください。
「ひとりでできる!! 関節あそび検査練習法 1~3」
「関節の構成運動を感じよう !! 1~4」
「操作は身体のそばで」
練習に関係する過去の記事は、以下をご参考になさってください。
「練習は大きく動かす」
「小さな操作は大きく動かす」