ティッシュプル(=皮膚のあそびを除いておくこと)など組織固定の大切さは、手技療法を用いる上でいくら強調してもしすぎるということはありません。
いくら見た目はテクニックの形がきちんとできていても、組織固定が上手くいっていないと十分な効果を挙げることはむずかしいでしょう。
なぜなら、角度の微調整をして必要な方向に刺激を入れることが難しくなるためです。
また、コンタクトしているポイントがグラグラして安定しないため、セラピストの手や腕に不必要な力みができてしまいます。
その結果、組織の状態をモニターしておく触診の精度が著しく低下したり、セラピストの身体にムリをかけてしまうことになります。
とにかく重要なことなので、まずは過去の記事で復習なさってくださいね。
「ひとりでできる!!肋骨の可動性検査練習法 その9≪大事な大事なティッシュプル1≫」
「ひとりでできる!!肋骨の可動性検査練習法 その10≪大事な大事なティッシュプル2≫」
あそびをとる方向はどれでもかまわないのですが、力が加わる方向の手前からとったほうがよいでしょう。
今回は、母指を肘に向けてにコンタクトしていますので、手首側に触れてから肘側に皮膚をひっぱりましょう。
練習ですので、しっかり引っ張ってかまいません。
ティッシュプルできたら、手首を尺屈させながら母指圧迫してみてください。
このときの感触を覚えておきましょう。
こんどは、ティッシュプルができていない状態で圧迫してみてください。
押さえる角度を微妙に変えて、微調整してみてください。
両者を比べて、どちらのほうがより安定感があって、しっかりと力を伝えることができるでしょうか?
ティッシュプルできている場合のほうが、圧倒的に安定性や力強さがあるのではないでしょうか。
手にも余計な力が入らず、角度の微調整も行いやすいはずです。
これが組織固定することの大切さです。
ところで、コンタクトする側のティッシュプルをしても、手の安定感がまだ良くない感覚を持つ時があります。
そのようなときは、支え手側のティッシュプルも行いましょう。
今回の場合なら、四指を伸筋側に当てるとき、より肘側に触れて、そのまま手首側に皮膚を引っぱっります。
写真はわかりやすくするため大げさに動かしてますが、支え手側の場合はごく軽く、皮膚の表面が少し動く程度の感覚でかまいません。
それだけでも十分に安定してきます。
試してみていかがでしょうか?
支え手側のティッシュプルは、個人的には上肢や頸部など、把握するような手の形の時によくとりますが、腰背部を押さえる時も必要なら行います。
もっともこの場合は、圧迫を加えると同時に支え手側も押し広げられ、皮膚のあそびが除かれていることも多いので、あまり意識されることはないかもしれません。
しかし、無意識に行っていることを意識してコントロールできるようになるのが技術というもの。
コンタクトした時に違和感がないかどうか、感覚が教えてくれている情報をやり過ごすことがないように意識して練習するようにしましょう。
支え手側のティッシュプルは、コンタクト側に比べてあまり注意を払われにくいだけにぜひチェックしておいてください。
コンタクト側と支え手側、どちらのからティッシュプルするのかについては、どちらからやっても固定さえできればよいのですが、私は支え手側から行っていることが多いです。
以上のお話しは、母指を外転位でコンタクトした場合でしたが、では対立位ならどうでしょうか?
そう!母指は橈側から尺側へ、四指は尺側から橈側へ、腕をくるむようにティッシュプルするわけですね。
皮膚のあそびをとる操作も、はじめは試行錯誤が必要ですが、慣れてくるとその場ですぐにとることができるようになります。
ちょうど、自転車に乗れるようになるのと同じ感覚です。
組織を固定させることの大切さ、改めて感じていただけてでしょうか。
次回は母指の力を使うことについてのお話しです。
いくら見た目はテクニックの形がきちんとできていても、組織固定が上手くいっていないと十分な効果を挙げることはむずかしいでしょう。
なぜなら、角度の微調整をして必要な方向に刺激を入れることが難しくなるためです。
また、コンタクトしているポイントがグラグラして安定しないため、セラピストの手や腕に不必要な力みができてしまいます。
その結果、組織の状態をモニターしておく触診の精度が著しく低下したり、セラピストの身体にムリをかけてしまうことになります。
とにかく重要なことなので、まずは過去の記事で復習なさってくださいね。
「ひとりでできる!!肋骨の可動性検査練習法 その9≪大事な大事なティッシュプル1≫」
「ひとりでできる!!肋骨の可動性検査練習法 その10≪大事な大事なティッシュプル2≫」
あそびをとる方向はどれでもかまわないのですが、力が加わる方向の手前からとったほうがよいでしょう。
今回は、母指を肘に向けてにコンタクトしていますので、手首側に触れてから肘側に皮膚をひっぱりましょう。
練習ですので、しっかり引っ張ってかまいません。
ティッシュプルできたら、手首を尺屈させながら母指圧迫してみてください。
このときの感触を覚えておきましょう。
こんどは、ティッシュプルができていない状態で圧迫してみてください。
押さえる角度を微妙に変えて、微調整してみてください。
両者を比べて、どちらのほうがより安定感があって、しっかりと力を伝えることができるでしょうか?
ティッシュプルできている場合のほうが、圧倒的に安定性や力強さがあるのではないでしょうか。
手にも余計な力が入らず、角度の微調整も行いやすいはずです。
これが組織固定することの大切さです。
ところで、コンタクトする側のティッシュプルをしても、手の安定感がまだ良くない感覚を持つ時があります。
そのようなときは、支え手側のティッシュプルも行いましょう。
今回の場合なら、四指を伸筋側に当てるとき、より肘側に触れて、そのまま手首側に皮膚を引っぱっります。
写真はわかりやすくするため大げさに動かしてますが、支え手側の場合はごく軽く、皮膚の表面が少し動く程度の感覚でかまいません。
それだけでも十分に安定してきます。
試してみていかがでしょうか?
支え手側のティッシュプルは、個人的には上肢や頸部など、把握するような手の形の時によくとりますが、腰背部を押さえる時も必要なら行います。
もっともこの場合は、圧迫を加えると同時に支え手側も押し広げられ、皮膚のあそびが除かれていることも多いので、あまり意識されることはないかもしれません。
しかし、無意識に行っていることを意識してコントロールできるようになるのが技術というもの。
コンタクトした時に違和感がないかどうか、感覚が教えてくれている情報をやり過ごすことがないように意識して練習するようにしましょう。
支え手側のティッシュプルは、コンタクト側に比べてあまり注意を払われにくいだけにぜひチェックしておいてください。
コンタクト側と支え手側、どちらのからティッシュプルするのかについては、どちらからやっても固定さえできればよいのですが、私は支え手側から行っていることが多いです。
以上のお話しは、母指を外転位でコンタクトした場合でしたが、では対立位ならどうでしょうか?
そう!母指は橈側から尺側へ、四指は尺側から橈側へ、腕をくるむようにティッシュプルするわけですね。
皮膚のあそびをとる操作も、はじめは試行錯誤が必要ですが、慣れてくるとその場ですぐにとることができるようになります。
ちょうど、自転車に乗れるようになるのと同じ感覚です。
組織を固定させることの大切さ、改めて感じていただけてでしょうか。
次回は母指の力を使うことについてのお話しです。