頭蓋の動きであるクラニオ・リズミック・インパルス(cranial rhythmic impulse:CRI)の触診について、はじめから5gの軽いタッチで触れようとするのではなく、しっかり触れてから圧力を減らし軽くしていくことで手指の余計な力みを防ぐというコツをご紹介しました。
この5gという表現ですが、これではっきりイメージできる、わかるという方もいるでしょうし、ピンと来にくい方もいるでしょう。
明確な指標は理解を容易にしますが、感じ取るときにあまり意識しすぎてそれに囚われてしまうと、かえって感覚の足を引っ張ってしまうことがあるかもしれません。
そこで他の表現をご紹介します。
ソフトなタッチのコツは、
「皮膚をつけて骨を浮かす」
というものです。
骨というのは指節骨や中手骨のこと。
皮膚(指紋部)は頭部に触れているけど、その圧力が骨まで及んでいない。
皮膚は接触しているけど、骨はまるで宙に浮いているかのような感覚で触れるということです。
5gと言われると数字を意識し過ぎて硬くなってしまう方は、このよう表現のイメージを持って触れてみてください。
いろいろ練習してわからないという方、イチかバチかの方法もあります。
それは、意図的にゆっくり手を動かすというものです。
頭にコンタクトしたら、仮に一分間に10回を目安として5秒でわずかに手を膨らませ、続く5秒で元に戻すということをくり返します。
このリズムをしばらくくり返して、さほど意識しなくてもできるようしておきます。
これを数分間続けているうちに、自分の手の動きとは異なるリズムが気になり出すことがあります。
手をそのリズムに同調して動かすようにしてみてください。
それがCRIの可能性があります。
上手くいけばこの方法でわかるかもしれません。
いろいろお話ししましたが、どうしてもわからないなら、わかる人にリードしてもらうというのが一番でしょう。
自分が頭にコンタクトした手の上から、手を重ねて触れてもらい、CRIに同調してその動きを感じ取られるようにリードしていただきます。
「CRIの動きがわかりません」と私に相談にみえた方も、これでわかるようになったということが少なくありません。
ただ、リードするには技量が求められるので、身近にいない場合は仲間をつくって練習するとよいでしょう。
ひとりで黙々と練習するより、グループという「場」の力を借りたほうが理解を助けるかもしれません。
それになかなかわからないものを、ひとりでコツコツ練習するのはモチベーションを保つのも大変ですから。
一度でもCRIの動きを感じ取れたら、それは「塩の味を知った」ということと同じです。
いちど塩をなめればその味を忘れることはないように、いちどCRIの感覚をつかめば、その後わからなくなることがあっても、記憶を頼りに確率を高めていくことはできます。
「この味は塩とは違う」「この味は近い」という感じで。
そして、呼吸や脈拍など身体の中にいろいろ存在する動きの中からCRIを感じ取るということは、料理なら味見で塩加減をみるということ似ています。
料理の味見をしたとき、いろいろな味を感じます。
でも塩の味がわかっていれば、いろいろな味の中から意識をそれに集中して、塩加減をみることがでるでしょう。
CRIの動きがわかっていれば、頭に触れた時のいろいろな動きの中から、CRIの動きに意識を集中して調べることが出来るわけです。
このように考えれば「自分にもできそうだ」という気持ちになれるでしょうか?
すぐには無理でも「なるほど、それと同じことか」と理解できれば十分です。
感覚を養うときは、心のどこかで感じている「自分にはムリかもしれない」というで気持ちをできるだけ無くすことができるように、心のハードルを下げるということがとても大切だと思います。
次回は下肢や体幹のCRIを感じる練習です。
≪次回(12月12日更新)に続く≫
この5gという表現ですが、これではっきりイメージできる、わかるという方もいるでしょうし、ピンと来にくい方もいるでしょう。
明確な指標は理解を容易にしますが、感じ取るときにあまり意識しすぎてそれに囚われてしまうと、かえって感覚の足を引っ張ってしまうことがあるかもしれません。
そこで他の表現をご紹介します。
ソフトなタッチのコツは、
「皮膚をつけて骨を浮かす」
というものです。
骨というのは指節骨や中手骨のこと。
皮膚(指紋部)は頭部に触れているけど、その圧力が骨まで及んでいない。
皮膚は接触しているけど、骨はまるで宙に浮いているかのような感覚で触れるということです。
5gと言われると数字を意識し過ぎて硬くなってしまう方は、このよう表現のイメージを持って触れてみてください。
いろいろ練習してわからないという方、イチかバチかの方法もあります。
それは、意図的にゆっくり手を動かすというものです。
頭にコンタクトしたら、仮に一分間に10回を目安として5秒でわずかに手を膨らませ、続く5秒で元に戻すということをくり返します。
このリズムをしばらくくり返して、さほど意識しなくてもできるようしておきます。
これを数分間続けているうちに、自分の手の動きとは異なるリズムが気になり出すことがあります。
手をそのリズムに同調して動かすようにしてみてください。
それがCRIの可能性があります。
上手くいけばこの方法でわかるかもしれません。
いろいろお話ししましたが、どうしてもわからないなら、わかる人にリードしてもらうというのが一番でしょう。
自分が頭にコンタクトした手の上から、手を重ねて触れてもらい、CRIに同調してその動きを感じ取られるようにリードしていただきます。
「CRIの動きがわかりません」と私に相談にみえた方も、これでわかるようになったということが少なくありません。
ただ、リードするには技量が求められるので、身近にいない場合は仲間をつくって練習するとよいでしょう。
ひとりで黙々と練習するより、グループという「場」の力を借りたほうが理解を助けるかもしれません。
それになかなかわからないものを、ひとりでコツコツ練習するのはモチベーションを保つのも大変ですから。
一度でもCRIの動きを感じ取れたら、それは「塩の味を知った」ということと同じです。
いちど塩をなめればその味を忘れることはないように、いちどCRIの感覚をつかめば、その後わからなくなることがあっても、記憶を頼りに確率を高めていくことはできます。
「この味は塩とは違う」「この味は近い」という感じで。
そして、呼吸や脈拍など身体の中にいろいろ存在する動きの中からCRIを感じ取るということは、料理なら味見で塩加減をみるということ似ています。
料理の味見をしたとき、いろいろな味を感じます。
でも塩の味がわかっていれば、いろいろな味の中から意識をそれに集中して、塩加減をみることがでるでしょう。
CRIの動きがわかっていれば、頭に触れた時のいろいろな動きの中から、CRIの動きに意識を集中して調べることが出来るわけです。
このように考えれば「自分にもできそうだ」という気持ちになれるでしょうか?
すぐには無理でも「なるほど、それと同じことか」と理解できれば十分です。
感覚を養うときは、心のどこかで感じている「自分にはムリかもしれない」というで気持ちをできるだけ無くすことができるように、心のハードルを下げるということがとても大切だと思います。
次回は下肢や体幹のCRIを感じる練習です。
≪次回(12月12日更新)に続く≫