手技療法の寺子屋

手技療法の体系化を夢みる、くつぬぎ手技治療院院長のブログ

学習塾と進学塾 〜手技療法界に足りていないところ

2018-03-21 18:55:23 | 治療についてのひとりごと
最近は、手技療法のセミナーも数多く開催されるようになりました。

募集のPRを眺めていると、養成校で学ぶことを発展させたもの、より専門性が高いもの、より繊細な感覚をうたったものもよく見られるように思います。

それらのセミナーは「進学塾」のようなもの、と私は捉えています。

進学塾は学校で学ぶよりも、より進んだ内容を教えるところですね。

一方で、学校での学習を補う「学習塾」もあります。

学校で学ぶことをもっとかみ砕いて教え、理解し習得できるようにするところです。

私は現在の手技療法の世界には、学習塾のような存在が足りていないと思っています。

手技療法はわが国の国家資格なら、あん摩マッサージ指圧師を除くほとんどの養成校で十分な履修時間が取られていません。

資格として仕方ない面もあるのですが、卒業後、働く現場によっては手技療法が求められ、先輩から教わったことを見よう見まねで行っているケースもあります。

ところが基本の習得が不十分だと、効果を挙げにくく、また自分の身体も傷めやすい。

また、あん摩マッサージ指圧師の養成校でも、ひたすら型を反復させる練習が中心です(少なくとも私が受けた教育は)。

反復練習は技術取得の重要な要素ですが、ただ反復させるだけでは気づく人は気づくけど、そうでない人はポイントが理解できないまま反復し続けることになります。

ですから学習塾のように技術をかみ砕いて教え、ポイントをより習得しやすくした上で、反復練習をする必要があります。

進学塾と学習塾を比べた場合、進学塾のほうが華があるように見えて、そちらに足が向いてしまうのは仕方ありません。

専門職には、より高度で繊細な技術が求められますから。

でも、もし自分の実力がそれに見合っていない場合、レベルの差が大きければ大きいほど習得は難しくなります。

身の丈に応じたことをしないのは、自分も苦しく、コントロールが難しいために患者さんにも迷惑をかける可能性があります。

だから、学校でカバーしきれない基本をかみ砕いて教えて反復させる。

その上で個人の関心や能力、あるいは現場からの要請に応じた方向に進んで行けばいい。

私はそのような学習塾スタイルで、セミナーを行っていきたいと考えています。

「練習はフルスイングから!」が合言葉なので、

それを「くもん式(苦悶式)」とも呼ぶ方もおられますが・・・^^;

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
目次 (ムー)
2019-03-20 10:29:42
お世話になっております。

先生のセミナーにも参加させていただきました。ムーと申します。

一つ質問させてください

数年ぶりにブログを拝見させていただいたのですが、ブログの「目次」が表示されないのですが、表示できなくなったのでしょうか。

以前は目次からいろいろと検索できてすごく勉強しやすかったのですが。

お忙しいとは思いますが、ご返信よろしくお願い致します。
返信する
ムーさんへ (くつぬぎ)
2019-03-21 18:32:58
こんにちは。
コメント、そしてセミナーへのご参加、ありがとうございました。

サイトを引越しした際にわからなくなってしまったようです。
よろしければ弊院サイトよりメールをお送りいただけましたら、目次とお送りさせていただきます。
お手数ですがよろしくお願いいたします。
返信する

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