対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
全くの初級者がどう成長していくか、見守ってください。

第69期将棋名人戦第7局大盤解説会にいってきた

2011-06-24 22:55:55 | 将棋
というわけで一昨日は7年ぶりぐらいに、
2度目の将棋大盤解説を観にいってきたのでした。

奇しくも前回の観戦カードも羽生vs森内の名人戦。
第62期の第6局で、大盤解説会場は新宿の野外広場。
勝った森内プロが前年羽生プロに奪われた名人位を奪還すると共に、
永世名人への再スタートを切った節目の一局でした。

森内プロが特に贔屓というわけではない(すみません)のですが、
この二人のカードだと何故か羽生プロの応援が多いので、
義憤というか「俺が応援してあげなきゃ」という気持ちで、
いつも森内プロを応援してしまいます。
特に贔屓ではないと言いつつもこのブログに将棋棋士としては、
渡辺プロ、羽生プロと並んで、結構名前を出してますし

加えて今回は今名人戦の最中に
「ねこまど将棋カフェ」でお会いしたということも
応援する理由になりました。

ところがその後、調子を落としてしまわれたので、
「私に会ったことでミソがついたのでは?」
何故か責任を感じて、いてもたってもいられず。

ついにはフルセットに持ち込まれたと聞き、
時間ができたこともあり、リアルタイムで心の中で応援を送るため
築地は朝日新聞本社で行われた解説会に向かったのでした。

まぁ最悪、羽生プロの3連敗4連勝の大逆転劇が味わえるという、
腹黒い保険もありましたが…(ぼそ)。



会場について物凄い人の多さに絶句しましたね。
写真は終局後なので、まだハケている方です。
これで毎日新聞社でも解説会をやっているので、
全体の半分ぐらいというのだから、恐れ入ります。

2会場のうちこちらをセレクトしたのは解説が木村一基プロ、
そして聞き手が贔屓の中村桃子プロだから。

中村桃子プロはお世話になっている入間将棋センター出身らしく、
そのためにプロ入り前から注目していました。
プロ入り後は目だった活躍はないですが…(涙)。

一方、木村一基プロの解説も安定していて
わかりやすいので、観にいく大きな動機になりました。



本局でも解説会開始時の局面だった上の図に至るまでの進行を、
水面下の両者の駆け引きを踏まえて解説してくださり、とても理解が深まりました。
何といっても本格的に将棋を観戦するのは数年ぶりぐらいですから。
本局はどちらかというと、この水面下の駆け引きの方が最終盤より重要でしたね。



そして本解説会でのハイライトはここ。
会場のモニターに移されている名人戦速報によると、この△2七銀を
「控え室では誰も予想していなかった」
らしく、一時は
「後手が良くみえてきた」
なんていうコメントも掲載されました。



大盤解説では木村プロが割と早い段階から△2七銀を指摘。
そして上の▲3九銀までをしっかり示して、
会場の尊敬の眼差しを一身に受けていましたね。
「千駄ヶ谷の受け師△!」



しかしその木村プロも予想していなかったのが、再度の△2七銀!
これには会場も驚いていましたが、実は一人だけ予想していた人がいます。
それは…(笑)。

ただ明らかに飛車を取るのは間に合いそうもないし、
苦し紛れの手なので自慢にはなりませんが(汗)。



会場が一番「おおっ!」というどよめきに包まれたのは
最終盤の羽生プロのこの手。
これしかないとはいえ、いかにも「クソ粘り」(失礼)。
しかしこの後も全然見込みのない局面を指し続けたところに、
本対局に対する羽生プロの強い執念みたいなものを感じました。

煽るような意味もあったかもしれませんが、
控え室の形勢判断がブレまくりで、
森内プロを応援する身としてはハラハラしっぱなし。
しかし結果良ければそのハラハラも
刺激的に対局を観るいいスパイスだったと思います。

全体としては夕食休憩前に既に先手に形勢が傾いていて、
そのまま森内プロが羽生プロの勝負手をかわして
勝ちきったという一局だったようです。

森内先生おめでとうございます