対局日誌

ネット囲碁対局サイトでの、私の棋譜を記録していきます。
全くの初級者がどう成長していくか、見守ってください。

プロ棋士ペア碁選手権2011(2回戦)

2010-12-15 23:55:55 | 雑談
いよいよ待ちに待った公開対局。



最初に対局場に颯爽と入ってきたのは、趙治勲先生。
スタッフと談笑したり、観客の笑いを誘ったりとリラックスした様子で、
自分以外の対局席も検分していた。

続いて小西プロ以下、続々と勝ちあがり棋士が入場。
歩様と結城先生のジャージ姿…違和感ありまくり(笑)。

私は結城&鈴木ペアvs趙&万波奈ペア戦を予告通り棒ツキ。
山田&万波佳ペアも坂井&大沢ペアという
難敵と当たっているので気になったが、そこは我慢の子。
とにかくこの黄金対局はかじりついてでも観戦するつもりだった。

ただ単に観戦しているのもつまらないので、
会場で配布していた「ペア碁規約」の余白に
印刷されていた碁罫紙を使って棋譜付けをしながら観戦。
終局後、コチラに棋譜がアップされるだろうというのはわかっていたが。

握って結城&鈴木ペアの黒番。



黒7白8の形はアマチュアの対局ではあまり見かけない形。
黒9となって歩様得意のミニミニ中国流っぽい布陣が完成。
あまり時間も掛けていなかったので合宿などで研究した予定の布石なのだろう。

白12(趙着手)も10の石がAの二間高ガカリならよくある形だが、
大ゲイマでは定石とはいえ、ちょっと見かけない。

先手をとって左下白18にまわり、動き出しを牽制したが、
黒はあくまで黒19(鈴木着手)と上辺に模様を張り、
「入ってらっしゃい」と催促。

「ならば」と打った治勲先生の白20も、
まぁ深い入りできないからとはいえ面白い。
梶原先生の本では「上ゲイマガカリ」と称されている。



白24の辺りだったか、ちょっとハプニング

ちょっと小考した治勲先生が何を思ったか、
奈穂ちゃんの胸元の方向に手を伸ばす!
そして「ムンズ!」とつかんだのは
奈穂ちゃんの碁笥!

ペア碁ではもっもさんのブログで紹介されているように、
4人それぞれに碁笥が分けられる形になっている。
だから本来は治勲先生は自分の「左側」にある自分の碁笥から
石を取り出すべきなのだ。

思わず歩様と奈穂ちゃんが笑いながら
あの…」と指摘。
ギャラリーからも笑いが漏れる。
趙先生は何を指摘されたかわからなかったようで、慌てて、
「え?次、ボクの番?」
再び笑いに包まれる対局場。

これで場の空気がちょっと緩んだのか
その後も結城先生も順番がわからなくなって確認したり、
とったアゲハマを「治勲先生の」の碁笥の蓋に入れて、
歩様に指でビシッっと指摘されたり。

そして左辺(上の図の右辺)を打つときは
自分の碁笥から石を取り出していたもののの
右辺(上の図の左辺)を打つときは
やっぱり奈穂ちゃんの碁笥から石を取り出す治勲先生。

先のアジア大会ならどんなクレームがつくかわからないが、
まぁそこは国内の非公式イベントのいいところである。

盤面に戻って黒の25のオシは気持ちいいところ。
そこで奈穂ちゃんが打った白26の辺りが局後検討されていた。
白34まで抱える形なったが、ちょっと上辺と釣り合わない感じである。



また同じく奈穂ちゃんが秒読みに追われ気味に打った白42だが
これもどうだったのだろう?
黒43と動き出され、黒51までワタリと生きを見合いにされては、
ちょっと白地が少ないかなとみていた。
奈穂ちゃんがブログで後悔していたのも、この辺りだろうか?

黒がちょっとよさそうというのは白54のケシに対して、
結城プロが長考して打った黒55からも伺えた。



ちょっと余裕があるのか、
「相変わらず左辺を奈穂ちゃんの碁笥の石で打つ治勲先生
に気づいてしまい、笑いを噛み殺す歩様。
それをみて「歩様、集中!」と心の中で唱える私というである。



奈穂ちゃんの打った白62が勝負手。
局後、ここも色々とつつかれていたがどちらも怖い形。
4人の顔もみな一様に険しくなってきた。
歩様が首を振り振り、ため息をつきながら着手するので
私も心配でたまらない。

しかし黒71に白72が手を抜けず、
また黒75・77・79と突き抜かれては白成功したとはいえないか。

下辺も治勲先生の白84からマギレを求めたが、
黒は冷静に応じて逆に黒111と右上の白を攻める形になっては、
これは黒勝ち
と、私は勝手に確信し、ちょっと休憩をとることにした。