Carpe diem

Chi vuol esser lieto, sia: Di doman non vè certezza.

3月の1本

2007年04月04日 | ワイン
3月の1本

La vitaでの'71 Gromisが良かったので古いのを飲みたくなり'77 Barbaresco Asili Ceretto開けました。前々回のLa vitaでは'76 Baroloを上手く抜栓出来なかったので、その再挑戦の意味もありました。

私の経験からは、グズグズになっているコルクは全体にワインが染みていてシットリしていることが多いです。しかし、このCerettoのシリーズは立てて保管していた期間が長かったのかコルクの上面は乾いていてキレイで比較的シッカリしています。これで判断を誤りコルクを壊してしまいました。それにコルク自体が、あまり良いものが使われていません。簡単に粉々になります。

グズグズになったコルクをスクリューで無理に抜こうとするとネジ切れてしまいます。で、幅3mm長さ6cmのバネ材2本をコルクと瓶の間に挿入しコルクを挟んで抜き取るタイプを使用しました。

バネ材はスッと入りましたが、コルクが回りません。コルクが瓶のネックの内面と乾いたワインでコビリついているようでした。力を込めたらズコッという感じでコルクが落ち込み勢いで中に落ちそうになりました。このツールでの抜取りを諦めました。

コルクと瓶のネックの内面の固着は解消されたようなのでスクリューを使うことにしました。少しずつ抜けますが、どうしてもコルクが途中で千切れてしまいます。この時に注意が必要なのはワインに空気を通すことです。そうしないで、コルクを抜いていくとワインとコルクの間の気圧が小さくなり、コルクが千切れた瞬間に外気圧の影響を受けて、勢いよく残りのコルクがワインに飛び込むことがあります。千切れたところから斜めにスクリューを回し込みコルクを崩さないように持ち上げていきました。

3回程繰り返し、コルクをワインに落とすことなく抜取りました。久々に神経を使う手作業に集中しました。元は私もメカ屋の端くれで、試作品の組立や測定系の設定での細かい作業は経験があります。最近ご無沙汰ですから鈍ってましたね。

さて、このワインですが'76 Baroloほどのコクは感じられませんでした。しかし、ワインとして充分に生きていて酸味があるのでマダマダ持ちそうだと思いました。古酒ならでは熟成による複雑さや円やかさが楽しめた良いボトルでした。ここのところ良いワインばかり飲んでいて舌が肥えてしまいました。

実は、このワイン2本と'76 Barolo2本を私は買い足しました。多少値段が張っても古いワインを飲む愉しみを優先するようになってきました。もちろん酷いめにも遭うのでリスキーです。熟成して良くなっているのか、当時の作り方が良かったのか私には判りませんが古酒には抗し難い魅力があります。普段の生活に戻らないとエライ散財です。
コメント (2)
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