kintyre's Diary 新館

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映画『ファミリー・ツリー』 を観て

2012-05-28 18:39:44 | アメリカ映画 2012

12-44.ファミリー・ツリー
■原題:The Dedcendants
■製作年・国:2011年、アメリカ
■上映時間:115分
■字幕:林完治
■観賞日:5月27日、TOHOシネマズ渋谷(渋谷)

 

□監督・脚本・製作:アレクサンダー・ペイン
□脚本:ナット・ファクソン、ジム・ラッシュ
◆ジョージ・クルーニー(マット・キング)
◆シャイリーン・ウッドリー(アレクサンドラ・キング)
◆アマラ・ミラー(スコッティ・キング)
◆ニック・クラウス(シド)
◆ロバート・フォスター(いとこのヒュー)
◆ジュディ・グリア(ジュリー・スピアー)
◆マシュー・リラード(ブライアン・スピアー)
【この映画について】
『サイドウェイ』のアレクサンダー・ペイン監督と、『オーシャンズ』シリーズのジョージ・クルーニーがタッグを組んだ感動作。ハワイを舞台に、家族崩壊の危機に直面したある一家の再生のドラマをユーモアを交えて映し出す。クルーニーが父親役で新境地を開拓し、シャイリーン・ウッドリーとアマラ・ミラーという期待の若手女優たちが彼の娘を好演。独特のハワイ文化を背景に、さまざまな要素が入り混じったドラマが共感を呼ぶ。(この項、シネマトゥデイより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレ有り)
ハワイ・オアフ島。弁護士のマット・キングは、美しい妻と二人の娘たちを持ち、仕事に粉骨砕身してきて、一見順風満帆な人生を送ってきた。ある日、妻エリザベスがボート事故に遭い、意識不明の重体となる。
10歳の次女スコッティはショックから情緒不安定になり、様々な問題を引き起こす。次女の反抗に、これまで家庭を顧みなかったマットはなすすべもなく手を焼いていた。さらに、マットはカウアイ島にある先祖代々受け継がれてきた広大な土地を売却するかどうかという問題を抱えていた。売却すれば自然は失われるものの一族に巨額の資金が入り、妻に楽をさせてあげられる。

しかしエリザベスは一向に回復せず先行きが見えない。そんな中、全寮制の学校へ通う長女アレックスの迎えに行ったマットがエリザベスの病状を伝えると、母に対して許せぬ思いのあるアレックスは動揺と相まって、エリザベスが浮気をしていたことを告げてしまう。
動転したマットは、親友夫妻を詰問。すると、エリザベスは真剣に離婚を考えていたことを知る。マットは怒り震えながらも、エリザベスのために浮気相手のスピアーに事故のことや現状について直接伝えようと思い立つ。

娘二人とアレックスの男友達とともに、スピアーのいるカウアイ島へ向かうマット。売却を前に、これで見納めになるかもしれないと、キプ・ランチへ彼女らを連れていく。そこは、雄大で神秘的な光景が広がる原野だった。厳かにあたたかく包み込むような美しい自然を目にし、親子はしばし見とれる。翌日、スピアーに妻の事故を伝えに行くマット。そして、カウアイ島の自然に触れ家族への愛やつながりを感じた彼は、土地の売却を巡る一族の会議を前に、とある決心をする……。

正義感の強い作品を好むようなイメージが強いジョージ・クルーニーだが、今回はハワイ在住の弁護士で王家の血筋を引くことから広大な土地の所有者でもあると言う設定。だが、その一方で秘密裡に浮気していた妻が瀕死の重傷を負って意識が戻らない夫という家庭での一面も持ち、年頃の娘の扱いに手を焼く男を演じている。
洋の東西を問わず、仕事に忙しいことを理由に妻に子育てを任せっきりな男は妻に不測の事態が生じるとアタフタするのだろうが、クルーニー自身にはそういうイメージは無いのだが、作品の中ではそういう男の戸惑いを見事に表現している。二人の娘だが妹のスコッティの愛らしさは深刻な状況の中でもその天真爛漫さで家族をホッとさせているが、逆に、姉の方は反抗期なのか父に対してもどこか引いた感じで接していて、BFの存在が更に父の感情を逆撫でしている。スコッティ役の子役は映画初出演らしいがそんな感じは全くしないのは大物の証拠かな?
ストーリーとしてはクルーニーの浮気相手探しと、一族の長として、土地売却問題について一族間の纏め役をこなさなければならない悩みも抱えていて、ここでも妻エリザベスの状況が影を落としている。土地の方は売却まで7年を残しているのだが、マットは当面は売らずにすることを決意。植物状態のエリザベスと見つけ出した浮気相手を面会させた上で、安楽死させる重い決断を下したマット。
ラストでTVを自宅のソファーでスナックを頬張りながら二人の娘と見ているマット、そこには家族の絆と3人で新たな世界へ踏み出す決意を固めたマットの表情が清々しかった。

妻の浮気と土地の売却問題という二つの深刻な話題が中心であるが、舞台がハワイである点がみそだ。ともすれば暗くなりそうだが、ハワイの青い空とハワイアン音楽がバックに流れることで、家族間のギスギスとした関係さえほのぼのと感じるから不思議だ。因みに、サントラ盤を観賞後、直ちに購入しました。 



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