kintyre's Diary 新館

野球(西武ファン)や映画観賞記等を書き綴っています。野球のオフ期には関心の高いニュース等も取り上げています。

映画『NY心霊捜査官』を観て

2014-09-27 18:52:50 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

14-75.NY心霊捜査官
■原題:Deliver Us From Evil
■製作年、国:2014年、アメリカ
■上映時間:118分
■料金:1,800円
■鑑賞日:9月27日、新宿ピカデリー(新宿)

 

□監督・脚本:スコット・デリックソン
□脚本:ポール・ハリス・ボードマン
□製作:ジェリー・ブラッカイマー
◆エリック・バナ
◆エドガー・ラミレス
◆オリヴィア・マン
◆ショーン・ハリス
◆クリス・コイ
◆ジョエル・マクヘイル
◆マイク・ヒューストン
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
NY市警の巡査部長による衝撃の実話を映画化したサスペンス・ホラー。ジェリー・ブラッカイマーがプロデューサーを務め、霊感を持つ刑事が特殊な力を使って犯罪捜査に挑む姿を描く。特殊な力で捜査に挑む主人公を演じるのは『トロイ』のエリック・バナ。
ニューヨーク市警のラルフ・サーキは、動物園で子供をライオンの檻に投げ捨てた女性や妻に暴力を振るった男性を逮捕。2つは全く別の事件だと思われたが、どちらも犯人は何かに憑りつかれたような尋常でない様子であり、ラルフは捜査を進めるうちに彼にしか感じられない何かがあることに気付く。神父のジョー・メンドーサからは、自分にしかない力を捜査に活かすよう助言される。それは、悪霊の姿を見、声を聞くことができる霊感だった。それぞれの事件現場に『INVOCAMUS』(呼び寄せる)という謎のメッセージが残されているのを目にし悪霊が事件に関与していることを確信したラルフは、霊感を使った心霊捜査に乗り出す。その一方で、魔の手はラルフの家族にまで伸びていた……

このストーリー、冒頭のシーンがイラクでの不思議な体験を映し出しているが、具体的な体験はその後の劇中で語られる。当初はこの後、ブロンクス動物園で発生した奇怪な事件の捜査についての内容かと思うと大間違いだった。主人公の刑事の実体験に基づいての作品化で、主人公は自分の正義感を振りかざし犯罪者を捕まえてボコボコにしてしまった、触れられたくない過去にさいなまれている。悪魔にそこを付け込まれ、家族を危険にさらしてしまっている。
動物園での母が幼い我が子を投げ捨てた事件と暴力夫のDVで妻がボコボコにされた二つの事件の共通点が「悪魔に憑りつかれていた」という方向に行くとはね。そもそも冒頭のイラクでの偶然の出来事が全ての発起点で、古代バビロニアの遺跡の謎の文字(と言うか呪文?)を見た事で、それが帰国したと同時に持ち帰ってしまったのか?この辺がどうしてそうなったのかの説明が無いので分からないが、ヒントとしては悪魔は現世への扉(ドアー)を求めていて、それがサンティーノだった。で、映画の重要なシーンで流れる音楽が「DOORS」と言うのは映画的な演出だと思うが、ラストでサンティーノに憑依した悪魔を祓う儀式は、既に「エクソシスト」や「エミリー・ローズ」などで観ているので特段驚きはないが、こういう展開になっていく作品だとは思わなかった。でも、これってラルフ刑事の実体験だから、実際に起こった出来事なんだよね~。


映画『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー 3D』を観て

2014-09-23 17:21:40 | 映画・SF

14-75.ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー3D
■原題:Guardians Of The Galaxy
■製作年、国:2014年、アメリカ
■上映時間:122分
■料金:1,400円
■鑑賞日:9月23日、TOHOシネマズ日劇(有楽町)

 

□監督・脚本:ジェームス・ガン
□脚本:二コール・パールマン
◆クリス・プラット
◆ゾーイ・サルダナ
◆ブラッドレイ・クーパー
◆デヴィッド・バウティスタ
◆リー・ペイス
◆ベン・ディーゼル
◆マイケル・ルーカー
◆ベニチオ・デル・トロ
◆グレン・クローズ
◆ジョン・C・ライリー
◆カレン・ギラン
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
犯罪歴のあるメンバーによって構成された、マーヴェル・コミックス発の異色のヒーロー集団を映画化したSFアクション。無限の力を持つパワーストーンを盗んだ主人公が、刑務所で出会った凶悪犯らと共に宇宙滅亡を阻止するための戦いに挑む。メガホンを取るのは『スーパー!』などのジェームズ・ガン。主人公を『マネーボール』などのクリス・プラットが演じるほか、ゾーイ・サルダナやベニチオ・デル・トロが共演、ブラッドリー・クーパー、ヴィン・ディーゼルが声の出演を果たす。擬人化されたアライグマや樹木といった、個性的で凶暴なヒーロー軍団の活躍に注目。

9歳の時、何者かによって地球から宇宙に連れ去られたピーター・クイルは20年後、惑星間を渡り歩くトレジャー・ハンターに成長していた。ある日、惑星モラグの廃墟で謎の球体“オーブ”を発見したピーターは、換金のためにザンダー星のブローカーを訪れるが、彼を待っていたのは、宇宙に暗躍する“闇の存在”が送り込んだ暗殺者ガモーラだった。
賞金稼ぎのアライグマ、ロケット(声:ブラッドリー・クーパー)と相棒の樹木型ヒューマノイド、グルードも加わって派手な戦いを繰り広げた彼らは、ザンダー星警察に逮捕されてしまう。投獄された4人が銀河一危険な刑務所で出会ったのは、凶暴な囚人ドラックス。妻子を殺した犯人の仲間であるガモーラの命を狙うドラックスを、ピーターは制止。実はガモーラは“闇の存在”を裏切り、その支配から逃れようとしていたのだ。
オーブを売って金を手に入れたいピーターとロケットたち。復讐に燃えるドラックス。それぞれ目的の異なる5人だったが、ロケットを中心に協力して脱獄。希少なものの収集家で、オーブに大金を払う“コレクター”と呼ばれる男に会うため、宇宙の果ての惑星ノーウェアへ向かう。そこでピーターたちは、コレクターから驚くべき秘密を聞く。“オーブを手にした者は、無限の力を得る”。
その頃、5人の動きを察知した“闇の存在”が大軍を送り込んできた。奮闘虚しく敗れ、“闇の存在”の手に落ちるオーブ。彼らは、その力で宇宙の秩序を司るザンダー星を滅ぼし、銀河を混乱と滅亡に陥れようとしていたのだ。この時に及んで、それまで逃げることで生き延びてきたピーターは、何故か戦う覚悟を決める。それはチーム“ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー”誕生の瞬間だった。ヒーローとは縁遠い生活を送ってきた5人は、宇宙の存亡を賭けた戦いにどう挑むのか!?

「アヴェンジャーズ・シリーズ」が大ヒットを記録しているアメコミのマーヴェルが、今度は宇宙を舞台にした西部劇?を展開するのだが、その仲間がどれも個性的なのには笑った。中でもアライグマの声を演じているのブラッドリー・クーパーはまるで彼が演じているような錯覚を覚えるし、セリフもアップテンポで愉快だ。樹木型ヒューマノイドのグルードや20年間宇宙を放浪するリーダー各のピーター・クイルなど誰もが個性的だ。謎の球体オーブを巡っての戦いに、ピーターの出自が絡んだりして、ラストはそのオーブがピーターの保護者を自任するヨンドゥが半ば強引に奪うのだが、ここにオチが有った。ピーターは密かに偽物オーブをその場で渡し、ヨンドゥが気が着いた時には既にピーターは去った後で、地団駄を踏んだのはヨンドゥの方だったという終わり方でした。
今後、このギャラクシーはシリーズ化されると聞いていますが、マーヴェルはいまノッテいるのでその勢いでガンガン映画化していくのでしょうね。

最後に、ピーターが大事にしていた自作カセットのお気に入り音楽集、あれ、中々センスが良かったです。


映画『猿の惑星:新世紀(ライジング)3D』を観て

2014-09-20 17:53:33 | 映画・SF

14-74.猿の惑星:新世紀(ライジング)3D
■原題:Dawn Of The Planet Of The Apes
■製作年、国:2014年、アメリカ
■上映時間:130分
■料金:300円(ポイント使用)
■鑑賞日:9月20日、TOHOシネマズ渋谷(渋谷)

 

□監督:マット・リーヴス
◆ジェイソン・クラーク
◆アンディー・サーキス
◆ゲイリー・オールドマン
◆ケリー・ラッセル
◆トビー・ケベル
◆ジュディ・グリア
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
名作SF『猿の惑星』の前日譚(たん)『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』の続編。ウイルスによって滅亡状態に陥った人類と、遺伝子の進化を経て知能や言語を得た猿たちとの対峙(たいじ)が思わぬ事態を引き起こしていく。前作に引き続き、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのアンディ・サーキスがモーションキャプチャーを駆使し、猿のリーダーとなるシーザーを熱演。その脇を『ホワイトハウス・ダウン』などのジェイソン・クラークや『裏切りのサーカス』などのゲイリー・オールドマンが固める。
カリスマ的な統率力を誇る猿のシーザーが、仲間を率いて人類への反乱を起こしてから10年後。遺伝子の進化、知能と言語の獲得により猿たちはさらに進化を遂げ、独自の文明を形成、森の奥に平和なコミュニティを築いていた。一方、10年前に自らが生み出したウイルスにより人類は90%が死に追いやられ、僅かな生存者グループは、荒廃した都市部の一角に身を潜め、希望なき日々を過ごしている。そんなある日、人間たちが資源を求めて森に足を踏み入れたことから、猿たちとの間に危うい緊張が走る。異なる種でありながらもお互いに家族や仲間を持ち、平和を望むシーザーと人間側のリーダー、マルコムは和解の道を探るが、両陣営の対立は激化。共存か闘いか、最終決戦へのカウントダウンが刻まれるなか、シーザーとマルコムは種の存亡を懸けた重大な選択を迫られる……。

猿惑シリーズの続編。この前日譚シリーズは中々内容が濃くて面白いですね。今回も舞台はSFC(サン・フランシスコ)ですが、人間世界はもはや崩壊寸前で、エネルギー源を求めて敢えて猿の支配地区に立ち入って発電所であるダムの稼働を再開させるのが目的。しかし、猿側の人間への疑心暗鬼は想像以上で、リーダーであるシーザーも仲間に不意打ちを食らって統制が取れなくなって窮地に。シーザーを撃ったコバは、密かに仲間を引き連れて橋を渡り人間世界が武器を貯蔵していることを、猿側を攻撃する準備をしていると煽り、シーザーが負傷したのも人間のせいだと洗脳して、一気に人間世界へ殴り込みを図る。
不意を突かれた人間と猿側との戦闘では武器を奪った猿側が有利に展開し、シーザーの負傷回復も思わしくなく新指導者となったコバの天下に。それでもマルコムに救われて回復するが、もはや人間と猿側の全面対決は避けられない。コバは回復したシーザーとの一騎打ちに敗れるが、やがて、来る人間側の援軍との全面対決を迎える。
猿は独自の平和なコミュニティを作りだしたが、人間のように物を作り出すことは出来ていない。武器も人間が創造したのを奪って使うだけで、まだまだ人間に追いついた訳ではありません。だけど、人間界は殆ど死滅してしまったので、その喪失感から新たな物を創造出来ていないのも事実。進化した猿と進化を超えた事で破滅を招いてしまった人類。平和だった猿が人間界の悪い所である争い事に手を突っ込んだら、いずれ猿側にも限界が来るような気がします。

益々、この続編が観たくなりました。それにしても毎回観る度にメイク、特殊効果、CGの素晴らしさをこの映画には堪能させられます。それとシーザーを演じているアンディー・サーキスも同様にもっと評価されて良いと思っています。 余談ですが猿が馬を乗りこなしているのには驚きました。


映画『フライト・ゲーム』を観て

2014-09-06 22:49:37 | 映画・ドラマ、アクション

14-73.フライト・ゲーム
■原題:Non-Stop
■製作年、国:2014年、アメリカ・フランス
■上映時間:107分
■料金:1,800円
■鑑賞日:9月6日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(六本木)

 

□監督:ジャウマ・コレット=セラ
◆リーアム・ニーソン
◆ジュリアン・ムーア
◆ルピタ・ニョンゴ
◆ミシェル・ドッカリー
◆ネイト・パーカー
◆スクート・マクネイリー
◆シェア・ウィガム
◆ジェイソン・バトラー・ハーナー
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
『アンノウン』などのジャウマ・コレット=セラ監督、主演に『96時間』シリーズなどのリーアム・ニーソンと『アンノウン』のコンビが再度手を組んだサスペンスアクション。ニューヨークからロンドンへ向けて飛び立った旅客機内で起きる連続殺人に立ち向かう機内警備担当の連邦保安官が、その意外な犯人と真相にたどり着くさまが描かれる。『キャリー』などのジュリアン・ムーアらが共演。
航空保安官ビルが客を装いアメリカ・ニューヨークからイギリス・ロンドンへ向かう旅客機に乗り込んだところ、何者かからメールが届く。その内容は、1億5千万ドルを指定口座に送金しなければ20分ごとに1人ずつ機内の誰かを殺すというものだった。単なるいたずらかどうか真偽のほどを疑っているうちに、1人目の犠牲者が出る。大西洋上空をフライト中の密室とも言える航空機内で起こった殺人にビルはまず乗客を疑い携行品を調べるが、何も手がかりになるようなものは見つからない。保安局が乗客名簿を調べるも怪しい点は誰にもなく、指定された口座がビル名義であるため彼へ疑いの目が向けられてしまう。次の犠牲者が出るまでのタイムリミットが迫り緊張感が高まる中、見えざる敵との頭脳戦が始まる……。

大西洋を飛行中の機内という密室での出来事。陸地上空を飛ぶのではなく、途中降機出来ない設定だったのも良かった。飛行機の連邦保安官という閑職に就く元警察官のビル、娘は幼くして病死するという不幸に見舞われているのが設定上のミソだった。
離陸後の水平飛行移行時に何故かビルの業務用携帯に来るはずが無い不審なメールが届いたことからストーリーは始まるが、その前に、NYのケネディ空港での搭乗前に伏線があった。搭乗前のロビーで彼に話しかけてくる見知らぬ男の存在、これがのちに犯人と判明するトム・ボーウェンとザック・ホワイトだ。トムの父は9.11の犠牲者で国家の空港保安体制に疑問を持っていた。その後、軍隊に入隊、ザックも軍隊に入隊していた。今回のハイジャックで航空保安官を犯人にでっち上げれば目が醒めて航空保安体制が見直されるとの目論見からだった。

通常ハイジャックと言えば政治的な理由からテロリストが起こすケースがあるが、このストーリーは目的が違っていた。結局、二人とも死ぬことになり飛行機は爆破されたものの副操縦士がアイスランドの空港に緊急着陸を試みて何とか無事に着陸出来てメデタシ、メデタシでした。

ストーリー的にみると途中までは乗客全員が犯人扱いされるあたりは、古くは「オリエント急行殺人事件」を思わされた。だが、今はIT時代。機内からユーチューブに映像を投稿して瞬く間にビルの素性がニュースにアップされる時代。ビルが犯人と疑われる下りは犯人の思うつぼだった。ジュリアン・ムーアの訳あり風な演技も流石だったね、犯人の筈が無いのに何となく「もしかしたら?」って思わせる辺りは演技力の賜物ですね。
その他の俳優陣では「それでも夜は明ける」でアカデミー賞助演女優賞受賞のルピタ・ニョンゴがCA役で出ていたけど、ビルの恋人役?でもあるナンシーの方が目立っていたので受賞女優でも扱いが地味だったのは残念。

大柄なリーアム・ニーソンが航空保安官とは言え、機内で発砲するのは分かるけど、現実的には難しいのではないかな?だって、銃弾がそれたらどうする?それと来るはずの無いメールが届いたり、元同僚との格闘シーンがあったりとリーアム・ニーソンの最近のアクション・スターとしての貫録も十二分に発揮されていた楽しめました。彼の設定が北アイルランド出身の元警官、という下りは彼の出自そのものだったので彼の為に用意したのだと思います。


映画『LUCY/ルーシー』を観て

2014-09-02 23:18:24 | 映画・SF

14-72.LUCY/ルーシー
■原題:Lucy
■製作年、国:2014年、フランス
■上映時間:89分
■料金:1,100円
■鑑賞日:9月1日、TOHOシネマズみゆき座(日比谷)

 

□監督・脚本・製作:リュック・ベッソン
◆スカーレット・ヨハンソン
◆モーガン・フリーマン
◆アナリー・ティプトン
◆アムール・ワケド
◆ピルー・アスベック
◆チェ・ミンシク
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
種のある物質の影響で脳が覚醒し、驚異的な力を発揮するようになるヒロインが巻き起こす騒動を描く、スカーレット・ヨハンソン主演のサスペンス・アクション。普段は10%しか使われていないという脳が覚醒し、驚異的なスピードで言語をマスターしたり、目に見えない電波をコントロールできたりといった驚愕の出来事が繰り広げられる。
ごく普通の生活を送っていたルーシーは、ある日マフィアの闇取引に巻き込まれ、下腹部に新種のドラッグの入った袋を埋めこまれる。だが体内でドラッグが漏れ出すアクシデントによって、彼女の脳は突如覚醒し始める。「頭脳拡張20%」――驚異的なスピードで言語をマスター、「頭脳拡張40%」――目に見えない電波をコントロール……。脳科学者ノーマン博士が見守る中、ルーシーは次々と人智を超えた能力を発揮するが、同時に人間性が失われていき、自身でさえもコントロール不能な状態となって暴走を始めるのだった。やがて、彼女の脳は100%覚醒へと近づいていく……。

何も知らずにボーイフレンドから半ば強引に渡された袋だったが、その存在が彼女を一変させた。預かった袋の中身は新種のドラッグで体内に勝手に埋め込まれ、そのドラッグが体内に漏れたことで脳が覚醒してしまう。そこからマフィア組織と警察の追いかけっこが始まるが、ルーシーの脳はドンドン覚醒していく。ノーマン博士の想像のつかない世界に足を踏み入れていくルーシー、未知の言語もあっという間に習得していく。
そしてラストは何だかSFっぽくなってルーシーの肉体は失われてもコンピューターの中に彼女自身がダウンロードされてお終いってオチは何だかな~、ジョニデの「トランセンデンス」と似たような設定でしたね。むしろ、彼女がマフィア組織から如何にして逃亡して、覚醒された肉体と脳でギャングを撃退することに専念した方が面白かったと思う、あのラストはちょっと納得出来ませんでした。


映画『プロミスト・ランド』を観て

2014-09-01 17:34:53 | 映画・ドラマ、アクション

14-71.プロミスド・ランド
■原題:Promised Land
■製作年、国:2012年、アメリカ
■上映時間:106分
■料金:1,100円、TOHOシネマズシャンテ(日比谷)
■鑑賞日:9月1日

 

□監督:ガス・ヴァン・サント
□脚本・製作:マット・デイモン、ジョン・クラシンスキー
◆マット・デイモン
◆フランシス・マクドーマンド
◆ジョン・クラシンスキー
◆ハル・ホルブルック
◆ローズマリー・デウィット
◆テリー・キニー
◆スクート・マクネイリー
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』のマット・デイモンとガス・ヴァン・サント監督が再び手を組んだ社会派ドラマ。新たなエネルギー源として注目を浴びるシェールガス革命を背景に、脚本と製作もこなすマット演じる大手エネルギー会社の社員が、ガス採掘権を買収すべく訪れた田舎町で住民との交流を通じ、自身の人生を見つめ直していく。
大手エネルギー会社の幹部候補であるスティーヴは、仕事のパートナー、スーとともに、農場以外はなにもない田舎町マッキンリーへやってきた。実は、マッキンリーには良質のシェールガスが埋蔵されているのだ。スティーヴたちは、近年の不況で大きな打撃を受けた農場主たちから相場より安くその採掘権を買い占めようとしていた。町の財政再建の救世主として迎えられたスティーヴだったが、予期せぬ障害が立ちはだかる。科学教師フランクと環境活動家ダスティンが採掘に反対し、町の人々を説得する。そして、賛否は住民投票にゆだねられることに。さらにスティーヴは、仕事への信念と情熱を根本から揺るがすような衝撃の真実を知ってしまい……。ふと訪れた町で、図らずも自分の生き方を見つめ直す必要に迫られたスティーヴは、果たしてどんな決断を下すのか?

今、アメリカでは21世紀のゴールド・ラッシュと言われる(ているかは知りませんが)程までに注目を浴びているシェール・ガスの採掘に関する話題を扱っている。マッキンリーというド田舎にビジネス・パートナーのスーと二人で、このド田舎に埋蔵されているシェール・ガスの採掘権を格安価格で買い付けに来て、町の唯一のモーテルに泊まることに。産業の無い住民たちはこの夢の様な話に早速飛び付き、中にはろくに話を聞かずに譲渡契約書に署名して大金を手にするものまで現れる。だが、そんな住民のウキウキ気分に水を差したのが教師フランクと環境運動家で反対運動の先鋒でもあるダスティン。ダスティンはこの町でシェール・ガスの採掘の話を聞きつけて単身乗り込んできた。
科学的根拠を振りかざすフランクの演説に形勢が不利となって来たスティーヴとスー。町中でも当初は持て囃されていた二人だったが、ダスティンの積極的な反対運動が功を奏してきて住民の中に反対派が徐々に形成されてきた。賛否は住民投票次第となった。会社からは説得を急かされる二人、だがダスティンのやり方に不審を募らせたスティーヴは彼についてネットで徹底的に調査をした結果、その正体は驚きだった。何と彼は会社から派遣されていたスティーヴとスーの同僚だった。会社はスティーヴの能力に一抹の不安を抱えていて、敢えて反対派を装う人物を送り込み議論を盛り上げるのが使命だった。

最後は会社が採掘方法の水圧破砕についての不利なデータを隠していたことや、自分の手腕に不審を持たれていたことに反発して会社に帰らずそのまま町に留まり辞めてしまう。そんなスティーヴにスーは冷たい視線を浴びせて去って行った。スティーヴはラストで女性教師アリスの自宅を訪ねるシーンで終わります。住民投票の結果は分からず、エンディングを迎えました。

今回脚本を担当したのがマット・デイモンとジョン・クラシンスキーの二人。マット・デイモン演じるガス会社の幹部候補社員は夢の様な話を吹聴して会社に有利な条件で土地を買収する交渉を進める社員で、幹部登用も間近に迫っている。今回の交渉も順調に進むはずが二人の反対派に阻止されようとしたことからシナリオが崩れていく。何とか必死に住民の心を掴もうと努力するが、二人の構成になす術は無かった。
でも、アメリカのエネルギー会社ってこんな戦術で契約というか買収をするのが普通なのですかね、日本ではちょっと考えづらいですね。この未来のエネルギーを巡って平穏だった田舎町が一気に活気を帯び、採掘する前から補償金で夢の様な生活を描く住民が現れるたかと思えば、反対派の二人の積極的な活動で賛成派だった大多数の住民までが会社に対して懐疑的になっていく様子の描き方は良かった。

主役のマット・デイモンの良い人なキャラが全体を支配していたが、最後に会社に対してケツをまくって辞めて町に留まる決意をした姿は潔かった。でも、あの女性教師アリスとは今後どういう風に展開するのか気になった。


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