13-61.真夏の方程式
■配給:東宝
■製作年、国:2013年、日本
■上映時間:129分
■観賞日:7月27日、TOHOシネマズ日劇(有楽町)
■料金:0円(観賞券使用)
□監督:西谷弘
◆福山雅治
◆吉高由里子
◆北村一輝
◆風吹ジュン
◆杏
◆前田吟
◆白竜
◆永島敏行
◆西田尚美
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
手つかずの美しい海が残る玻璃ヶ浦で進められている海底鉱物資源開発計画の説明会に招かれた物理学者・湯川学は、川畑夫妻が経営する旅館「緑岩荘」に滞在することになった。
そこで湯川は一人の少年・恭平と出会う。恭平は親の仕事の都合で、夏休みの間、親戚である川畑家の旅館で過ごすことになったという。翌朝、堤防下の岩場で男性の変死体が発見された。男は旅館のもう一人の宿泊客・塚原。彼は元捜査一課の刑事で、服役後に消息を断ったある殺人事件の犯人を捜していたらしい。
現地入りした捜査一課刑事・岸谷美砂は、さっそく湯川に協力を依頼。やがて、環境保護活動にのめりこむ旅館の一人娘・成実や、観光業がふるわず廃業を考えていたという川畑夫妻、そして恭平をも巻き込みながら、事件を巡る複雑な因縁が次第に明らかになっていく……。
この映画、前半から美しい海の風景でスタートし、子供嫌いの湯川が宿泊先の民宿の経営者の親戚である恭平との交流が楽しい。わざわざ恭平の為に、ペットボトルを改良してロケットを作成して海の中を見せるくだりは良かった。実は、この子供は何も知らないうちに殺人事件に利用されていたりする中盤以降では雰囲気が違ってくる。
それは川畑重治と節子の馴れ初めが延々と語られるのだが、二人の馴れ初めと今回の事件が15年前まで遡って繋がって来るのだから。
節子は誰からも好かれる女性で、その節子を憧れの眼差しで眺めていた重治は自分は彼女と結婚するとは考えていなかっただけに彼女への感謝の気持ちを常に持っている。だが、実は一人娘成実は重治とは血の繋がりが無いことが分かる。それを知った時、重治は愕然とするのだが、それでもこの状況を受け入れることで健気に家族を守ろうと努力し続けていた。
15年前、ホステス三宅伸子を常連客の仙波が殺害→自首した事件があったんですが…。実は三宅を殺したのは、突然自宅に押しかけてきて狼藉を働いた彼女の態度にキレた一人娘・川畑成実の犯行で、仙波は彼女を庇うために無実の罪を背負って服役してた。15年前に殺された三宅。殺したのは当時14歳の成実であり、みんなで彼女を庇っていたのです。それは仙波と節子の間に生まれた子供が成実だったからなんですね。
この事実を突きとめようっと捜査していたのが元刑事の塚原で、彼を一酸化中毒死させたのは重治だったのは、ここまで守ってきた家族の秘密を暴露されたくなかったから。中毒死させたのも巧妙な手口を使っての犯行で、これには湯川と恭平も気付かなかった、それほど巧妙なんですね。
ただストーリー的には、どう言えば良いのだろか、2時間ドラマに有りがちなパターンでしたね。一家で子供を守ろうと頑張って生きてきたのだが、警察がここまで気付かないものでしょうかね?
ガリレオ・シリーズには特段思い入れはありませんが、福山雅治と恭平の共演シーンは中々良かったです。これが有ったから重くならずに済んだとも思います。