kintyre's Diary 新館

野球(西武ファン)や映画観賞記等を書き綴っています。野球のオフ期には関心の高いニュース等も取り上げています。

映画『真夏の方程式』を観て

2013-07-29 21:51:19 | 映画・邦画

13-61.真夏の方程式
■配給:東宝
■製作年、国:2013年、日本
■上映時間:129分
■観賞日:7月27日、TOHOシネマズ日劇(有楽町)
■料金:0円(観賞券使用)



□監督:西谷弘
◆福山雅治
◆吉高由里子
◆北村一輝
◆風吹ジュン
◆杏
◆前田吟
◆白竜
◆永島敏行
◆西田尚美
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
手つかずの美しい海が残る玻璃ヶ浦で進められている海底鉱物資源開発計画の説明会に招かれた物理学者・湯川学は、川畑夫妻が経営する旅館「緑岩荘」に滞在することになった。
そこで湯川は一人の少年・恭平と出会う。恭平は親の仕事の都合で、夏休みの間、親戚である川畑家の旅館で過ごすことになったという。翌朝、堤防下の岩場で男性の変死体が発見された。男は旅館のもう一人の宿泊客・塚原。彼は元捜査一課の刑事で、服役後に消息を断ったある殺人事件の犯人を捜していたらしい。
現地入りした捜査一課刑事・岸谷美砂は、さっそく湯川に協力を依頼。やがて、環境保護活動にのめりこむ旅館の一人娘・成実や、観光業がふるわず廃業を考えていたという川畑夫妻、そして恭平をも巻き込みながら、事件を巡る複雑な因縁が次第に明らかになっていく……。

この映画、前半から美しい海の風景でスタートし、子供嫌いの湯川が宿泊先の民宿の経営者の親戚である恭平との交流が楽しい。わざわざ恭平の為に、ペットボトルを改良してロケットを作成して海の中を見せるくだりは良かった。実は、この子供は何も知らないうちに殺人事件に利用されていたりする中盤以降では雰囲気が違ってくる。
それは川畑重治と節子の馴れ初めが延々と語られるのだが、二人の馴れ初めと今回の事件が15年前まで遡って繋がって来るのだから。
節子は誰からも好かれる女性で、その節子を憧れの眼差しで眺めていた重治は自分は彼女と結婚するとは考えていなかっただけに彼女への感謝の気持ちを常に持っている。だが、実は一人娘成実は重治とは血の繋がりが無いことが分かる。それを知った時、重治は愕然とするのだが、それでもこの状況を受け入れることで健気に家族を守ろうと努力し続けていた。
15年前、ホステス三宅伸子を常連客の仙波が殺害→自首した事件があったんですが…。実は三宅を殺したのは、突然自宅に押しかけてきて狼藉を働いた彼女の態度にキレた一人娘・川畑成実の犯行で、仙波は彼女を庇うために無実の罪を背負って服役してた。15年前に殺された三宅。殺したのは当時14歳の成実であり、みんなで彼女を庇っていたのです。それは仙波と節子の間に生まれた子供が成実だったからなんですね。

この事実を突きとめようっと捜査していたのが元刑事の塚原で、彼を一酸化中毒死させたのは重治だったのは、ここまで守ってきた家族の秘密を暴露されたくなかったから。中毒死させたのも巧妙な手口を使っての犯行で、これには湯川と恭平も気付かなかった、それほど巧妙なんですね。

ただストーリー的には、どう言えば良いのだろか、2時間ドラマに有りがちなパターンでしたね。一家で子供を守ろうと頑張って生きてきたのだが、警察がここまで気付かないものでしょうかね?
ガリレオ・シリーズには特段思い入れはありませんが、福山雅治と恭平の共演シーンは中々良かったです。これが有ったから重くならずに済んだとも思います。


秋山、4安打3打点に好走塁と活躍

2013-07-28 13:26:13 | 野球観戦記2013~

                                      2013プロ野球観戦記録NO.22
           ○埼玉西武 2 ー 7 オリックス×

チ  ー  ム 
オリックス
埼玉西武

【球場】
西武ドーム3
塁側B

【責任投手】
○岸6勝5敗
●ディクソン5勝4敗

【投手-捕手】

(オ)ディクソン、近藤、小松
-伏見
(西)岸、増田、岡本洋-炭谷

【埼玉西武
】スタメン
5ヘルマン
4渡辺直

7栗山
3浅村
8秋山
Dスピリー
9金子
2炭谷
6鬼崎
-----
1岸

【観戦評】
クラシック・シリーズ3戦目の先発は岸とディクソン。岸は球宴期間中に体調不良で先発がこの日にずれ込んだとスポーツ紙では報道されていた。一方のディクソンは個人的には始めてみた外国人投手で5勝していることも知りませんでした、マエストリは知っているのですがね。

試合の方は岸の立ち上がりをオリが攻めて1死満塁のピンチ。それも1死から安打、四球、四球で招いたものだけど岸が立ち上がりに四球を2つも出すのは珍しい。このピンチでバルディリスを捕邪飛、T-岡田を1塁ゴロに仕留めて何とか無得点に。但し、T-岡田の緩い1塁ゴロは俊足の左打者だったら微妙なタイミングだったかも...。

打線は2回に制球の安定しないディクソンから四球絡みで炭谷のタイムリーで先制もヘルマンは併殺で1点止まり。因みに今日のヘルマンは3打数1三振2併殺1四球で最近併殺打多いのが気になる。3回には2死無走者から浅村の安打に始まり5安打1四球と上位から下位打線へと繋がり炭谷の2打席連続と鬼崎のタイムリー等で4点を奪い、ディクソンはこの回途中で降板し「甲子園優勝投手」近藤(日大三高卒)へとスイッチ。西武はその後も4回、6回にも加点した。

岸は序盤の大量援護をバックに安定した内容で四球も初回の2個だけで余力を残して7回終了で降板し増田、岡本洋の3人の継投でオリを完封。
 




オリは序盤の大量失点で打線も淡白になり岸から連打を奪えず、この日、最も盛り上がったのが6回表の主砲李大浩の打席でのトラブルだった。李の三振を巡って審判への侮辱行為で李と森脇監督が共に退場処分となり、指揮官と主砲を退場で失ったチームは完封負けを喫した。
その李大浩退場のシーンだが、球場での観戦ではバットに当たったか否かは判断出来なかったが、森脇監督の抗議が5分へ近付いてきていたので引き下がらなかったら退場だと思っていたが、結局二人共に退場に。帰宅後、映像で確認したけどVTRでは良く判らない。だが、ファウルチップなら打球の角度が変りそうだが、そのようには見えなかった。

これで球宴後の5連戦は3-2と1つの勝ち越しでロッテが楽天に逆転負けしたので2位へ躍り出たが首位とは4差に。次週は盛岡と秋田での対楽天2連戦。ゲーム差を縮めるには連勝が好ましいが菊池、十亀の二人の踏ん張りと打線が則本を序盤で攻略するのがポイントになりそう。
週末は移動日一日を挟んでの福岡遠征、土曜日には苦手攝津の先発が予想されるが...そろそろ唐川みたいに攻略しないとね!

                                【2013プロ野球観戦履歴】

NO. 日 付 球  場 本拠地チーム

対戦チーム

  スコア   先発投手 先発投手 勝利投手 メモ
1 3/08 東京ドーム 日本 台湾 ○ 4-3 × 能見 王建民 牧田

WBC第2ラウンド

2 3/10 東京ドーム 日本 オランダ ○16-4 ×  前田 コルデマンス 前田 WBC第2ラウンド
3 3/12 東京ドーム 日本 オランダ ○10-6 × 大隣 ベルクマン 大隣 WBC第2ラウンド
4 3/17 西武ドーム 埼玉西武 阪神 ○ 3-2 × 石井 藤浪 石井 オープン戦
5 3/23  西武ドーム 埼玉西武 横浜DeNA  × 3-4 ○  菊池 鄭凱文 鄭凱文 

オープン戦 

6 3/30 西武ドーム 埼玉西武 北海道日本ハム  ○ 4-2 ×  菊池 ウルフ 菊池 開幕カード
7 4/27 西武ドーム 埼玉西武 東北楽天 × 2-9 ○ 則本 則本  
8 4/28 西武ドーム 埼玉西武 東北楽天 ○ 15-1 × 菊池 ダックワース 菊池  
9 5/04  西武ドーム 埼玉西武 北海道日本ハム  ○ 9-7 × 岸  ウルフ  サファテ   
10 5/05  西武ドーム 埼玉西武 北海道日本ハム  ○ 2-0 ×  菊池  武田勝  菊池  菊池、完封勝利 
11 5/06  西武ドーム 埼玉西武 北海道日本ハム  ○ 1-0 × 十亀  鍵谷  十亀  十亀、完封勝利 
12 5/14  明治神宮野球場 東京ヤクルト 埼玉西武  × 3-4 ○  村中  十亀  岩尾  岩尾プロ初勝利 
13 5/18  東京ドーム 読売 埼玉西武  ○2x-1 × 菅野  岸  西村  サヨナラ負け 
14 6/01  西武ドーム 埼玉西武 東京ヤクルト  ○ 3x-2 ×  岸  小川  サファテ  サヨナラ勝利 
15 6/02 西武ドーム 埼玉西武 讀賣 ○ 5-1 ×  十亀  内海  十亀  交流戦 
16 6/16

西武ドーム

埼玉西武 横浜DeNA   ○ 7-1 ×   岸  藤井  岸  交流戦 
17 6/22  西武ドーム 埼玉西武 オリックス  × 3-4 ○  十亀 井川  井川   
18 7/07  西武ドーム

埼玉西武

千葉ロッテ  ○ 11-2 ×  岸  大嶺  岸  ロッテを3タテ 
19 7/12 Kスタ宮城 

東北楽天 

埼玉西武  × 3-4 ○  戸村  菊池  岡本洋  延長12回を制す 

20

7/13  Kスタ宮城 

東北楽天 

埼玉西武  ○ 3-1 × 則本  十亀  則本   
21 7/27 西武ドーム  埼玉西武  オリックス  × 2-7 ○  涌井  井川  森本   
22 7/28  西武ドーム  埼玉西武  オリックス  ○ 7-0 ×  岸  ディクソン  岸   

 ※注意=「スコア」は本拠地チームから見た結果。赤色は西武の勝利。「先発投手」はホーム - ビジターの順番


涌井、またもや背信投球で試合を壊す!!!

2013-07-27 23:26:21 | 野球観戦記2013~

                      2013プロ野球観戦記録NO.21
            ×埼玉西武 2 ー 7 オリックス○

チ  ー  ム 
オリックス
埼玉西武

【球場】
西武ドーム1
塁側ベンチサイド

【責任投手】
○森本2勝
●涌井4勝5敗

【投手-捕手】

(オ)井川、森本、前田、岸田、佐藤達、比嘉
-伊藤
(西)涌井、小石、岡本洋、松下、藤原-炭谷

【埼玉西武
】スタメン
5ヘルマン
4渡辺直

7栗山
3浅村
8秋山
9スピリー
D武山
2炭谷
6鬼崎
-----
1涌井

【観戦評】
球宴後(後半戦ではありません!あれはマスコミ用語)の本拠地5連戦、最初のマリーンズ戦は1-1で終わり、週末の「ライオンズ・クラシック2013」カードは多くのお客さんが夏休みで楽しみにしている対オリックス戦。
先発は不調で2軍再調整を余儀なくされていた涌井とオリックスは元メジャー井川(と言っても殆どマイナー暮らし)。涌井は既にエースの称号を失い、井川は阪神時代のイメージは消え失せ変化球を多投するスタイルでチームのエースは金子だ。

さて、井川のことは放っておいて、「元エース涌井」の登板が週末のこの日に来た。「現エース菊池」はどうやら休養十分で地元盛岡での東北楽天戦に回して首位叩きの為に登板する。そして、8月は火曜日という平日の初戦でローテを回すのだろうから、まさに「今年のエース」待遇だ。
その涌井、初回は変化球のキレも良く無難な立ち上がりと思えた。だが、3回に先頭の伊藤に2塁打を浴びた直後の駿太の投手前のバントを処理するも3塁への送球は逸れて(野選)走者を生かしたのが痛かった。投手としてフィールディングに絶対的な自信を持っている涌井だけに、ここで三封して楽にしたかった筈だ。坂口にタイムリー、安達に死球で無死満塁で糸井。
この時点で観戦していて「大量失点」を覚悟した。それでも糸井を強烈な2ゴロ併殺で2死3塁とピンチを脱したかに見えた。好調時の涌井ならここでストップさせた。だが、後続の李大浩(イ・デホ)とバルディリスに3点を追加され5失点。スタンドの溜息を誘い、自分の嫌な予感が的中したことに腹が立った。

打線は井川の制球が不安定だった1,2回に得点出来ず、5失点直後の3回にクリの右翼席中段まで飛んだ弾丸ライナー2ランで2点を返すも5,8回のチャンスも得点は無し。
結局、涌井は6回まで投げ、3回以外は失点しなかったが、それらの回も決して良い内容では無く、序盤の大量失点はチームの士気を下げ打線の得点にも影響した。
 



涌井はストレートの球速は143キロ前後(今日の球速計時は誤作動?が多かった)が多く、変化球はスライダーが中心でフォークでいくつか三振を取っていたがカーブやチェンジアップは少なかったように感じた。試合後、ナベQ監督が憮然として依然と同じと吐き捨てていたそうだが、では、何故その投手が先発なのかという疑問がファンには釈然としない、しかも「クラシック・シリーズ」の試合で。
昨季も今季も涌井不調の原因が身体的(肘、肩、下半身とか)な故障では無いなら、では、どこに原因があるのか?首脳陣も本人にも分からないままでは復活は期待薄だ。一部報道では横浜高時代の猛練習で培ったスタミナがここにきて切れたとか言っているが、プロの練習と高校の猛練習は別物と私は思っている。
岸はGW頃の抹消で上昇傾向にあるが、涌井は同じ。精神的な部分で参っているのなら、ファームの再調整で立ち直れるかも知れないが、このままでは「元エース」を孤立させてしまいかねない。
監督も投手コーチ陣も突き放すようなコメントばかりで涌井には厳しい。今季終了後FA権を駆使して移籍を目論んでいた涌井(昨オフ複数年契約を拒否したから)だろうが、このままではFA移籍どころかトレード要員?いや、年俸2億円クラスの涌井だからトレードも容易に成立しないだろう。
後は、本人次第となってしまう。岸も牧田も短期間で再調整を果たしてローテに復帰したのだから、涌井が出来ないことは無いだろう。我武者羅に練習に取り組む、と言う点では横浜高校時代を思い出したらどうか?首脳陣もキツイ言葉ばっかり浴びせず、具体的なプランを描かないと「
元エース」の立ち直りは困難だ。

昨年は抑え不在の中で配置転換で乗り切ったが、今季は既に6、7回は
岡本洋と増田8回ウィリアムス9回サファテという勝ちパターンが確率されつつあるなかで、涌井が中継ぎ待機となってもポジションは空いていない。だが、8月は火~日6連戦が組まれているだけに6人目の先発候補に頭を悩ますことになる。

次週は5戦なので涌井の先発は飛ばして5人で回すが、その間にファームで誰を試して上げて来るのか?何時かの年のように(2011年だっけ?)日曜日は山本とかマイケルとかが先発していたが、あの悪夢が今季も蘇る?


自公過半数、ねじれ解消…民主惨敗・維新伸びず

2013-07-22 22:06:12 | 時事ニュース・国内

第23回参院選は選挙区73、比例代表48の改選121議席が確定した。自民党は選挙区47、比例18で、定数が現在の242になった2001年以降で最多の65議席を獲得。改選34議席から大きく増加した。公明党の11議席と合わせ、与党は大勝した。一方、民主党は1998年の結党以来最低の17議席にとどまり、壊滅的惨敗を喫した。

自民党65
公明党11
民主党17
みんなの党8
共産党8
日本維新の会8
社民党1
諸派・無所属3
生活の党 0
みどりの風 0

自民党は改選数1の「1人区」で29勝2敗と野党を圧倒。改選数2~5の「複数区」では公認2人を立てた千葉、東京を含め全員が当選した。公明党は候補者を擁立した全4選挙区で勝利、比例も得票で民主党を上回り改選7議席を維持した。
民主党は1人区で全敗、従来は「指定席」だった複数区でも東京、大阪など6選挙区で議席を失い、選挙区では10議席止まり。比例も過去最低の7議席だった。民主党から離脱した議員が中心の生活の党は1議席も獲得できなかった。日本維新の会は橋下共同代表の慰安婦発言や、東京と大阪の意思決定の2重構造などが足を引っ張る形となり、みんなの党との選挙協力も白紙となり、お互い票を食い合ってしまい、結果的に共産党が浮上する一因ともなったと言えそうだ。社民党は1議席獲得のみで、解党も視野に入りそうだ。

今回の参院選で、改憲に前向きな自民党、みんなの党、日本維新の会が計99議席以上を獲得すれば、衆参両院ともにこのラインに到達していた。結果は18議席及ばなかったが、「加憲」を掲げる連立政権のパートナー・公明党は非改選議席と合わせて20議席を確保。同党を改憲勢力に加えれば3分の2を超える。

今後の課題は景気を回復軌道に乗せられるかどうかであろう。現時点で国民は一部を除いて景気回復を実感していないというのが本音であろう。今回の参議院選挙で多くの国民は安倍内閣の経済政策を支持するとともに、景気回復を期待して自民党に一票を投じたと考えられる。ねじれ現象が解消されたことで、安倍政権は野党への責任転嫁が出来なくなり、失政はそのまま与党への批判となり内閣支持率へも影響するのは間違い無い。

6年前の参議院選惨敗の雪辱を果たした安倍首相、この結果に驕ることなく邁進してもらいたい。


映画『偽りの人生』を観て

2013-07-20 17:15:53 | 映画・ドラマ、アクション

13-60.偽りの人生
■原題:Todos Tenemos Un Plan
■製作年、国:2012年、アルゼンチン・スペイン・ドイツ
■上映時間:117分
■料金:0円(観賞ポイント使用)
■観賞日:7月20日、TOHOシネマズシャンテ



□監督・脚本:アナ・ピターバーグ
◆ヴィゴ・モーテンセン
◆ソレダ・ビジャミル
◆ダニエル・ファネゴ
◆ハヴィエル・ゴディーノ
◆ソフィア・ガラ・カスティリオーネ
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
『イースタン・プロミス』などで知られる演技派俳優ヴィゴ・モーテンセンが主演と初プロデュースを務めたサスペンスドラマ。ブエノスアイレスで妻と暮らすリッチな医師アグスティンは、誰もが憧れる生活を送るも空虚な気持ちを抱えていた。そんな中、長年会っていなかった一卵性双生児の兄ペドロがやって来るが、アグスティンは兄を殺害してしまう。アグスティンは殺害した兄と入れ替わり、新たな人生を歩もうとするのだが、生前ペドロが手を染めていた犯罪に関与することに……。

デンマークの血が流れるヴィゴは幼少時代にアルゼンチンで生活したことがあるそうで、英語は勿論スペイン語も堪能らしく、第2の故郷と言っているアルゼンチンの映画に出演している。彼は、「一応」アメリカ人だが、他のハリウッド俳優とは異なり大作や話題作は極力避けて?欧州系の映画にも沢山出演する稀有な存在だ。
妻との間に子供の居ない医師のアグスティンは妻のたっての希望で養子をもらうことになるがドタキャンしたことで妻の怒りを買い別居中だ。そんな時に音信不通だった一卵性双生児の兄ペドロが何の予告も無くふらりと訪ねて来る。この兄の来訪、偶然だろうがまるで妻不在を知っているかのようなタイミングで来たのだから不思議だ。その兄の告白は衝撃的だった、何しろ本人は末期がんを患っていて殺してくれと頼むのだから、いきなり現れてこれでは弟も驚いた筈だが、何故か、ここでアグスティンの脳裏には「兄と入れ替わる」計画がよぎり、実際に行動に移してしまうのだが、そんなに簡単に医師としての生活を捨てて、成りきれるものだろうか?と疑問になった。

誤算だったのは兄が犯罪組織と関わっていたことで、これは予想外だったに違いない。それでも何とかなり済ましに懸命だったが、やはり不自然さは否めず、兄の死体検視の際に妻に見破られる。兄の養蜂を手伝っていたロサとも恋仲になり、妻との生活では見出せなかった安らぎを親子ほど年下の女性に見出して行く。
ラストは、ロサの為に立ち向かうアグスティンでしたが、アドリアンに銃で撃たれてしまい、しかもアドリアンはルーベンに撃たれて共に亡くなる。アグスティンは若いロサに見守られながら息を引き取る。彼は幸せだったのかな?

医師としての職業を持ちながらの妻との人生は「偽りの人生」なのだろうか?原題の「誰もが計画(或いは人生プラン)を持っている」は、兄と入れ替わる事を「計画」を指しているのか?セリフでの説明が少ない作品だけに考えさせられた。

この映画、ヴィゴ・モーテンセンの一人二役は見事だったが、ストーリー的には幼少時代や兄と疎遠になった訳が描かれていないので、いきなり訪れてきたシーンは唐突に思えた。ストーリーを検証すれば、あちこちに空白部分を感じるが、その辺は観客の想像に委ねているのだろう。ヴィゴ・モーテンセンの演技力と共に、ブエノス・アイレス郊外で撮影された映像は暗く重苦しさを醸しだし、このストーリーに見事にはまっていたと言える。


映画『サイレントヒル:リベレーション3D』を観て

2013-07-14 23:37:52 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

13-59.サイレント・ヒル:リベレーション 3D
■原題:Silent Hill:Revelation 3D
■製作年、国:2012年、フランス・アメリカ・カナダ
■上映時間:94分
■料金:1,300円
■観賞日:7月14日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(六本木)



□監督・脚本:マイケル・J・バセット
◆アデレイド・クレメンス
◆ショーン・ビーン
◆キット・ハリントン
◆キャリー=アン・モス
◆マルコム・マクダウェル
◆ラダ・ミッチェル
◆マーティン・ドノヴァン
◆デボラ・カーラ・アンガー
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
日本の同名ゲームを基にした幻想ホラーの6年ぶりの新作。ゲーム版の3作目のストーリーを下敷きにしており、自分の出生の秘密を解き明かそうとする少女ヘザーが呪われた街サイレント・ヒルへと迷い込む。
18歳の誕生日を間近に控えたヘザーには幼少時の記憶がなく、父親と共にほうぼうを渡り歩く生活を送っている。彼女は毎晩サイレントヒルという見知らぬ街で、恐ろしいモンスターたちに追われる悪夢にうなされていた。そんなある日、突然父親が自分の前からいなくなってしまい、やむを得ずヘザーはサイレントヒルを目指す。

日本製のゲームから製作された映画で、1作目も観ていたので今回も観賞した。配役に変更はあるものの、ショーン・ビーンはそのまま父役で出演、渋い演技は健在でした。
父と国内各地を転々としているシャロン、度々、サイレント・ヒルへ来いという悪夢に悩まされ続け、事情を知っている父は絶対行ってはダメだと悟し続けている。そんなある日、転校初日、偶然にも同じクラスにもう一人の男の転校生ヴィンセントが転入し話しかけて来るが無視する。彼女はこうしていつ転校するか分からない身なので、常に言い寄って来る相手を無視することが日常になっているのだ。
だが、今回は違っていた。ヴィンセントはカルト教のリーダーであるクローディア・ウルフの息子であり、母から彼女を連れて来るように命じられていた事を告白したが、そのヴィンセントはサイレント・ヒル到着後拉致され人質にされた。

不気味に静まり返ったサイレント・ヒルに到着したシャロン。父もヴィンセントも捕らわれの身になり、シャロンは遊園地に向かいます。映画冒頭のシャロンの悪夢が再現されます。シャロンとヴィンセントは、クリストファーの緊縛を解き、3人は脱出します。灰は降りやんでいました・・・・。立ち去ろうとするシャロンに、クリストファーは語りかけます。「私は残るよ、(妻の)ローズを探す」、シャロンとヴィンセントはサイレントヒルを去ります・・・・。
と言う事はこのシリーズはまだ結論が出ていないので、まだまだ続く様です。2006年の第1作から本作まで7年間のインターヴァルがあったので、次作が何時になるかかなり先の話でしょうね。

俳優陣では名優マルコム・マクダウェルがクローディアの父として、収容所の独房で変り果てた姿で出演していたが、このシーンだけの為に出演していたのだが、チョイ役のような扱いだった。


西武、好機を三振で潰し連勝ならず

2013-07-13 09:34:19 | 野球観戦記2013~

         2013プロ野球観戦記録NO.20@Kスタ宮城
            ×埼玉西武 1 ー 3 東北楽天○ 

チ  ー  ム 
埼玉西武
東北楽天 X

【球場】
Kスタ宮城1塁側B

【責任投手】
○則本8勝6敗
Sラズナー1勝1敗11S
●十亀6勝6敗

【投手-捕手】

(西)十亀、中崎、松下、山本
-炭谷、星孝
(楽)則本、小山、ラズナー-嶋

【埼玉西武
】スタメン
5ヘルマン
4渡辺直

7栗山
3浅村
8秋山
Dスピリー
9大崎
2炭谷
6鬼崎
-----
1十亀

 【観戦評】
仙台遠征観戦2日目となりました。昨日は延長12回の熱戦でライオンズが辛くも勝利を収めましたが、今日からはデイゲームです。昨日もそうでしたが、連日35度を越す猛暑の東京から仙台へ来ると空気が違うのと、最高気温が27度前後で最低気温が21度位のこちらが冷房のような快適さで、サウナの様な暑さが9月中頃まで続く西武ドームとは大違いです。
本当は昨日のブログにも書いたように3連戦全て観戦の予定も、今日はホテルが満杯状態で2戦観戦です。
先発は2年目の十亀と楽天はルーキー則本。則本には4月での対戦で打ちあぐねたので今日は勝ちたい。

西武は初回にスタメン出場となった「2番、2塁、渡辺直」の安打をきっかけに4番浅村のタイムリーで幸先良く先制。ただこの頃、仙台市上空には雨雲が垂れ込めていて試合開始前はパラパラ程度だった雨が大粒へとなったことで屋根のあるトイレ前まで移動してTV画面越しに2回終了まで避難。
幸い雨は小降りになったのでその後の観戦には影響無しで、普段はドーム球場での観戦なので久し振りの雨の観戦です。

試合の方は制球に苦しむ十亀が4回にジョーンズに同点のソロ本塁打を浴び、5回にも無死満塁からジョーンズに押し出し四球とマギーの遊ゴロを鬼崎が併殺に出来ず2失点。それでも直後の6回表に浅村の安打と秋山の四球で無死1,2塁の好機到来。則本は立ち上がりから制球にこちらも苦しみ、ボール球を見極められて再三フルカウントとなり球数も多い。この球場では打者と投手の成績が詳しく表示されるので、規定打席に達していない打者のデータとかも一目瞭然。6番打者も7番打者も得点圏打率は1割台なんだよね~。
この場面で6番スピリー、7番大崎、8番代打石川が3連続三振に。スピリーは未だに日本人投手の投球パターンを理解出来ていないので、初球から無造作に振って空ぶるケースが目立ちこの打席もそう。勝負に行くなら「ピンチバンター熊代」で犠打を成功させて1死2,3塁となれば則本の投球も変った筈だ。だが、終盤での代打起用プランもあるのだろうがベンチは相変わらず無策で、気迫を前面に出してきた新人投手に成す術が無かった。早くカーターの2軍調整が進む事を祈りたい。

7回から楽天は小山を2回投げさせ、最終回は前日背信投球で敗戦の一因となったラズナーを投入。9回の先頭大崎が失策気味の内野安打で出塁したが、ここでも代打が機能せず(上本、金子)最後の打者はヘルマンだった。
この試合は先制したのに十亀投手の投球リズムがボール球が多くて安定せず中盤につかまったのは残念。則本と十亀を比較すれば判るが、両投手共に投球回数も投球数も対戦打者も殆ど同じ。でも要所で三振を気迫で奪った則本と、ジョーンズに本塁打を打たれた直後の打席で逃げの投球で一球もストライクが入らず押し出し四球を与えた十亀の差が出ました。攻撃的な投球が出来なかった要因を次回の登板で活かさないと、勝ち負けがいつも同じ位(6勝6敗)ではローテ投手として困ります。
打線は初回に浅村が得点したものの7安打3四死球も安打は全て単打で12三振では打線が繋がりませんね。長打不足を嘆くより、6番以降の下位打線の人選とか並びをコーチ陣は再考してもらいたいです。明るい材料は渡辺直の加入による活性化でしょうか?球宴明けの西武ドームの試合でどういう結果を残すかに注目です。


この結果、私の仙台遠征2試合は1-1という残念な結果(試合観戦前から負けることは一切頭にありません!)に終わりました。出来れば今季中に別の球場で遠征したいと考えています。
 

                             【2013プロ野球観戦履歴】

NO. 日 付 球  場 本拠地チーム

対戦チーム

  スコア   先発投手 先発投手 勝利投手 メモ
1 3/08 東京ドーム 日本 台湾 ○ 4-3 × 能見 王建民 牧田

WBC第2ラウンド

2 3/10 東京ドーム 日本 オランダ ○16-4 ×  前田 コルデマンス 前田 WBC第2ラウンド
3 3/12 東京ドーム 日本 オランダ ○10-6 × 大隣 ベルクマン 大隣 WBC第2ラウンド
4 3/17 西武ドーム 埼玉西武 阪神 ○ 3-2 × 石井 藤浪 石井 オープン戦
5 3/23 西武ドーム 埼玉西武 横浜DeNA × 3-4 ○ 菊池 鄭凱文 鄭凱文

オープン戦

6 3/30 西武ドーム 埼玉西武 北海道日本ハム ○ 4-2 ×  菊池 ウルフ 菊池 開幕カード
7 4/27 西武ドーム 埼玉西武 東北楽天 × 2-9 ○ 則本 則本  
8 4/28 西武ドーム 埼玉西武 東北楽天 ○ 15-1 × 菊池 ダックワース 菊池  
9 5/04 西武ドーム 埼玉西武 北海道日本ハム ○ 9-7 × ウルフ サファテ  
10 5/05 西武ドーム 埼玉西武 北海道日本ハム ○ 2-0 × 菊池 武田勝 菊池 菊池、完封勝利
11 5/06 西武ドーム 埼玉西武 北海道日本ハム ○ 1-0 × 十亀 鍵谷 十亀 十亀、完封勝利
12 5/14 明治神宮野球場 東京ヤクルト 埼玉西武 × 3-4 ○ 村中 十亀 岩尾 岩尾プロ初勝利
13 5/18 東京ドーム 読売 埼玉西武 ○2x-1 × 菅野 西村 サヨナラ負け
14 6/01 西武ドーム 埼玉西武 東京ヤクルト ○ 3x-2 × 小川 サファテ サヨナラ勝利
15 6/02 西武ドーム 埼玉西武 讀賣 ○ 5-1 × 十亀 内海 十亀 交流戦
16 6/16

西武ドーム

埼玉西武 横浜DeNA ○ 7-1 ×  藤井 交流戦
17 6/22 西武ドーム 埼玉西武 オリックス × 3-4 ○ 十亀 井川 井川  
18 7/07 西武ドーム

埼玉西武

千葉ロッテ ○ 11-2 × 大嶺 ロッテを3タテ
19 7/12 Kスタ宮城

東北楽天

埼玉西武 × 3-4 ○ 戸村 菊池 岡本洋 延長12回を制す

20

7/13 Kスタ宮城

東北楽天

埼玉西武 ○ 3-1 × 則本 十亀 則本

  ※注意=「スコア」は本拠地チームから見た結果。赤色は西武の勝利。「先発投手」はホーム - ビジターの順番


12回表、「移籍後初登場」渡辺直人の2塁打で延長戦を制した!!

2013-07-12 00:09:45 | 野球観戦記2013~

         2013プロ野球観戦記録NO.19@Kスタ宮城
            ○埼玉西武 4 ー 3 東北楽天×

チ  ー  ム  10 11 12
埼玉西武
東北楽天

【球場】
Kスタ宮城1塁側A

【責任投手】
○岡本洋2勝
S松下1S
●星野1敗

【投手-捕手】

(西)菊池、増田、ウィリアムス、サファテ、岡本洋、松下
-炭谷
(楽)戸村、小山、青山、ラズナー、斎藤、星野、宮川-嶋

【埼玉西武
】スタメン
5ヘルマン
9大崎

7栗山
3浅村
8秋山
Dスピリー
4金子
2炭谷
6鬼崎
-----
1菊池

【観戦評】
今日と明日はここKスタ宮城での観戦です。ここでは2008年の5月17日以来約5年2か月ぶりの観戦となりました。因みにその時は1勝1敗でした。実は、今回の遠征は2泊3日で3試合を予定していたのですが、ホテル予約を取るのが遅過ぎて7月13日は仙台駅周辺のホテルは連休中でどこも満室で1泊2試合観戦となってしまいました。自分の中では田中投手の登板しない今カードはあわよくば3連勝、悪くても2-1を予想しての観戦旅行です。果たして結果は?


先発は西武が「岩手県出身」の菊池、楽天は「埼玉県出身」の戸村でした。出身だけみると相手チームの地元選手だ。西武は初回にチャンスを得ながらも大崎の「珍プレー」で先制の機会を逸した。それでも2回に敵失が絡んで先取点を奪い優位に。
菊池は序盤から制球に苦しむ場面が多く、4回の失点も四球絡みで安パイの岩崎に打たれてしまったのは勿体無い?
6回に西武は栗山主将の西武応援団が陣取る右翼席最前列にライナーで飛び込むソロ本塁打で勝ち越したのも、直後の裏の回に先頭のマギーに菊池が被弾であっと言う間に再び同点に。そして7回に球数が100球を超えてしまい、左打者に3連打を浴びて勝ち越されると降板、二桁勝利はお預けに。それでも2番手のドラ1ルーキー増田が後続を次の回まで抑えたのは収穫。
7回表の1死満塁を逃し勝ち越しのチャンスを失った上に1点のリードを奪われた西武、楽天は8回から青山、9回は抑えのラズナーを投入し逃げ切りを図る。こうなると今季殆ど跳ね返していない西武としてはピンチなのですが、先頭の金子が粘って四球で出塁。球界の格言に「先頭打者を四球で出塁させると失点する確率が高い」があるのとクイックが得意ではない外国人投手なので祈るような気持ちで観戦していました。
炭谷のバントで1死2塁で代打上本も強烈な3塁ファールゾーンへのライナー性の打球をマギーが好捕して2死。ここで「得点圏打率リーグ1位、打率リーグ3位(チーム内1位)」のヘルマンに全てを賭けた打席。そして、ヘルマンが見事に応援に来た西武ファンの期待に応える同点タイムリーをライトへ放った。やった~、ワザワザ仙台まで応援に来た甲斐がありました。
 



延長戦に突入し西武は10回、11回に走者を出すもののバント失敗などで逸機、一方の楽天も四球で出塁も西武の救援投手陣から安打を放てず。
12回(最終回)表、楽天は左腕星野(前西武)を投入し、西武は横浜DeNAから獲得してこの日が初出場の渡辺直人(元楽天)を代打で起用し2塁打で出塁し、西武ファンと楽天ファンからも声援を貰っていた。この辺が彼の人徳なのかな?
この場面でヘルマンはバントで1死3塁、打者は大崎。1回のボーンヘッドを取り戻すのはここしかない!得点出来なければ勝利は無い(引き分けはあり)のだから。大崎がすくい上げた打球は右飛。3塁走者渡辺直が猛然とタッチアップで本塁突入、かつての同僚嶋捕手と激突しながらもホームインに成功で1点勝ち越しの犠牲飛球に!!笑顔で西武ベンチに戻り、スタンドの西武ファン(勿論、自分も)は大喜び。

だが、ビジターは辛いよ!裏の回を抑えないと勝利は無い。既に、両外国人投手を投入済みで登板したのはプロ2試合目の「クネクネ投法」松下(明徳義塾高-早大卒)。この大事な場面では荷が重いと思えたが、案の定、先頭の(赤見内)銀次に安打を許し、4番のA.J.こと「オランダ代表4番打者」のジョーンズにフルカウントからファールで散々粘られたが三振に切って取り、銀次の代走岡島(捕手)が2塁でアウトで一気に2死無走者。
5番マギーにはセンターへ大きな打球を打たれたが秋山が掴んで試合終了、松下は2試合目の登板でプロ初セーブ。試合時間4時間44分の長丁場でしたが、ホテルへ帰るだけなので楽チンです。
5年前の観戦時も延長12回だったのは何かの縁かな?その時はサヨナラ負けだったけど、今回は逆の結果で5年前の悔しさを晴らせました。

今日のハイライトはやはり12回の渡辺直の起用。片岡と山崎の負傷離脱で急遽獲得した選手で、元楽天のレギュラーで西武選手としての初登場がKスタ宮城での楽天戦とは出来過ぎの様な気も。期待に応えて2塁打で出塁し、決勝のホームインで名刺代わりの活躍は西武ファンにも大いにアピールした。

最近はアルコールを口にする機会も激減しているが、今日はホテルに戻る途中のコンビニでビールを購入(水も買いました)してベッドの上で静かに勝利の味を噛みしめました。気分良く寝ます。


映画『欲望のバージニア』を観て

2013-07-08 18:44:22 | 映画・ドラマ、アクション

13-58.欲望のバージニア
■原題:Lawless
■上映時間:115分
■製作年、国:2012年、アメリカ
■料金:1,800円
■観賞日:7月6日、新宿バルト9(新宿三丁目)



□監督:ジョン・ヒルコート
◆シャイア・ラブーフ
◆トム・ハーディ
◆ジェイソン・クラーク
◆ガイ・ピアース
◆ジェシカ・チャステイン
◆ミア・ワシコウスカ
◆ゲイリー・オールドマン
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
禁酒法時代のアメリカでは、密造酒の製造・販売が横行し、それがギャングがのさばる一因にもなっていた。とりわけヴァージニア州のフランクリンは世界で最も密造酒の製造が盛んな地域であった。
1931年、このフランクリンで長男ハワード、次男フォレスト、三男ジャックのボンデュラント3兄弟は名をあげていた。ハワードも一目置くフォレストは男気に溢れ、手堅く確実な仕事をする。しかしジャックはギャングと組んで手を広げたいと野心を燃やしていた。しかし、フォレストがマギーに、ジャックが牧師の娘バーサに恋をしたことから、兄弟に転機が訪れる。
そんな折、新しく着任してきた取締官レイクスが高額な賄賂を要求してくる。他の者たちが次々とこの要求に屈する中、フォレストはこれを拒否。そのために陰湿な脅迫が兄弟を襲い、さらに彼らの最愛の者たちまで巻き込むことになる……。

禁酒法時代のアメリカで実在した一家の話であることから、脚色はあるだろうが、地方にこのような一家が存在していたとは驚きだ。フランス系の苗字を持つボンデュラント一家、密造酒製造が盛んな地で3兄弟の生い立ちから成人してから成りあがって行くまでを追っている。
兄弟三人はそれぞれ個性的だが、やはり、次男フォレストの凶暴性と末っ子ジャックの優しさなど、この辺は俳優陣の上手さも相まってグッと惹かれるのだが、ストーリー的にはチョイと中盤で眠くなる展開だった。
そこにジャックが惹かれているバーサ役のミア・ワシコウスカ、流れてきた素姓不詳のマギー役のジェシカ・チャステインらが華となっていてジェシカ・チャステインのサービス・ショットも設けられているが、まあ、この辺のコメントは省略(笑)した方が良いでしょう(スカーレット・ヨハンソンならヨダレ物ですが)。この3兄弟、兎に角個性的なのだが、この兄弟から賄賂を堂々と要求する取締官のレイクスを演じるガイ・ピアースの悪役ぶりも上手かった。

最後は、レイクスと壮絶な戦いに終止符を打ち、何度も死にそうになりながらも不死鳥の如く蘇り、禁酒法も終りを告げ、3兄弟はその後、それぞれが家庭を持つことになった。


西武、本拠地でロッテを3タテで5連勝&長田投手が横浜へトレード

2013-07-07 18:38:16 | 野球観戦記2013~

             2013プロ野球観戦記録NO.18
            ○埼玉西武 11 ー 2 千葉ロッテ×

チ  ー  ム 
千葉ロッテ
埼玉西武 X 11

【球場】
西武ドーム3
塁側A

【責任投手】
○岸4勝5敗
●大嶺4勝2敗

【投手-捕手】

(ロ)大嶺、南、上野、藤岡、伊藤
-江村、金澤
(西)岸、松下-炭谷、星孝

【埼玉西武
】スタメン
Dヘルマン
4金子

7栗山
3浅村
8秋山
9スピリー
5鬼崎
2炭谷
6永江
-----
1岸

【観戦評】
交流戦後半からリーグ戦再開直後のハム戦まで打線が全く機能しなかったライオンズ、それでも大阪遠征を2-1と久し振りのビジター勝ち越しを決めて戻ってきた本拠地でのマリーンズ戦。1戦目を「予定通り」菊池で勝って、2戦目は今季のマリーンズ躍進の象徴的投手である西野先発試合を十亀の完投勝利で連勝。そうなるとやはり欲が出て3戦目の今日も勝って「埼玉・千葉対決」3連勝と行きたい。
先発は岸と大嶺。岸は3者凡退に仕留める上々の立ち上がり、だが、対する大嶺はボールが全体的に高くストライクを取るのに苦労していた。1回に2四球を与えたものの辛うじて無失点に切り抜けるも、このままだと「骨太打線」のえじきになりそうな気配は漂っていた。
2回に5安打(スピリー2安打)3四球の怒涛の攻撃で6点を奪い早くも大嶺を回の途中でKOし2番手の南にも3回に2点を奪い8-0の楽勝ムード、一方の右翼席側はシーンと水を打ったように静かで西武ドームの暑さを嫌と言うほど体感していたことでしょうね。
ロッテ打線は序盤の大量失点で戦意喪失気味で、岸もストライクを先行させ四球を与えない安定した投球で凡打の山を築く。こんな打線を見かねてロッテ応援団からもやけ気味の「気合を入れろ!」などのヤジが飛ぶ始末では勝てる訳が無い。
7回に2点を返したものの、逆にライオンズ打線は終盤にもクリ主将が敗戦処理で登板した左腕藤岡から左翼席に2ラン本塁打を放つなどで11点を奪い快勝。
9回には登録されたばかりの松下がプロ初登板を果たし3人で片付けた。彼は高校(明徳義塾高
)時代は甲子園に出場し本格派右腕として投げていたが、今日見てビックリ。右サイド気味からの変則投法でタイミングの取り辛そうな投げ方だ。大石の早大時代の1学年先輩だが、これでドラ1増田と共に1軍戦力として活躍してもらいたい。

これでこのカード3連勝、BS戦からは5連勝となり貯金も「5」まで回復。2位ロッテとのゲーム差も「1」へ接近、首位楽天とは「3」となった。今週は本拠地でのSB2連戦と週末は仙台で楽天戦が待っている。ただ、どちらのカードも攝津と田中の両エースはローテ外なので登板しない筈だ。さあ、球宴前に貯金を幾つまで「回復」させるか注目だ。

そして帰宅後ネットをみていたらトレード発表が。実は、今日帰りの車中で一人何気なく長田投手って2軍でも打たれているようで、そろそろトレード要員かな?何て考えていたところだった。
鎌倉学園出身の長田投手が横浜DeNAの渡辺直人内野手とのトレードが決まった。これには驚いた。長田なら投手陣崩壊気味の横浜なら出番増えそうだ。渡辺直(監督も渡辺だけど表記はどうなる?)は楽天でレギュラーだったけど今季は2軍暮らしが長い。片岡、山崎と内野手に故障者を抱えているので「補充」したのだろうが、守備面では期待できるが打撃面では?かな。
フロントも鈴木氏が編成部長に就任してからこうしてシーズン中でも必要なトレードをするようになった点は評価したい。
 

 

                               【2013プロ野球観戦履歴】

NO. 日 付 球  場 本拠地チーム

対戦チーム

  スコア   先発投手 先発投手 勝利投手 メモ
1 3/08 東京ドーム 日本 台湾 ○ 4-3 × 能見 王建民 牧田

WBC第2ラウンド

2 3/10 東京ドーム 日本 オランダ ○16-4 ×  前田 コルデマンス 前田 WBC第2ラウンド
3 3/12 東京ドーム 日本 オランダ ○10-6 × 大隣 ベルクマン 大隣 WBC第2ラウンド
4 3/17 西武ドーム 埼玉西武 阪神 ○ 3-2 × 石井 藤浪 石井 オープン戦
5 3/23 西武ドーム 埼玉西武 横浜DeNA × 3-4 ○ 菊池 鄭凱文 鄭凱文

オープン戦

6 3/30 西武ドーム 埼玉西武 北海道日本ハム ○ 4-2 ×  菊池 ウルフ 菊池 開幕カード
7 4/27 西武ドーム 埼玉西武 東北楽天 × 2-9 ○ 則本 則本  
8 4/28 西武ドーム 埼玉西武 東北楽天 ○ 15-1 × 菊池 ダックワース 菊池  
9 5/04 西武ドーム 埼玉西武 北海道日本ハム ○ 9-7 × ウルフ サファテ  
10 5/05 西武ドーム 埼玉西武 北海道日本ハム ○ 2-0 × 菊池 武田勝 菊池 菊池、完封勝利
11 5/06 西武ドーム 埼玉西武 北海道日本ハム ○ 1-0 × 十亀 鍵谷 十亀 十亀、完封勝利
12 5/14 明治神宮野球場 東京ヤクルト 埼玉西武 × 3-4 ○ 村中 十亀 岩尾 岩尾プロ初勝利
13 5/18 東京ドーム 讀賣 埼玉西武 ○2x-1 × 菅野 西村 サヨナラ負け
14 6/01 西武ドーム 埼玉西武 東京ヤクルト ○ 3x-2 × 小川 サファテ サヨナラ勝利
15 6/02 西武ドーム 埼玉西武 讀賣 ○ 5-1 × 十亀 内海 十亀 交流戦
16 6/16

西武ドーム

埼玉西武 横浜DeNA ○ 7-1 ×  藤井 交流戦
17 6/22 西武ドーム 埼玉西武 オリックス × 3-4 ○ 十亀 井川 井川  
18 7/07 西武ドーム

埼玉西武

千葉ロッテ ○ 11-2 × 大嶺 ロッテを3タテ

 ※注意=「スコア」は本拠地チームから見た結果。赤色は西武の勝利。「先発投手」はホーム - ビジターの順番

 


映画『アンコール!!』を観て

2013-07-06 15:17:18 | 映画・ミュージカル、音楽題材

13-57.アンコール
■原題:Song For Marion
■製作年、国:2012年、イギリス・ドイツ
■上映時間:93分
■観賞日:7月6日、TOHOシネマズシャンテ
■料金:1,800円



□監督・脚本:ポール・アンドリュー・ウィリアムズ
□主題歌:セリーヌ・ディオン
◆テレンス・スタンプ
◆ヴァネッサ・レッドグレイヴ
◆ジェマ・アータートン
◆クリストファー・エクルストン
【ストーリー&感想】
ロンドン。無口で気難しいアーサーは隣近所でも有名なガンコ者で、息子との関係もギクシャクしていた。唯一、笑顔を見せるのは、最愛の妻マリオンに対してだけ。病弱だが陽気なマリオンの趣味は、ロックやポップに挑戦するちょっと変わった合唱団“年金ズ”(OAPZ)で歌うこと。
そんな“年金ズ”にある日、国際コンクールのオーディションに出場するチャンスが巡ってくる。喜ぶマリオンだったが、なんとガン再発の告知が……。
練習に行けないマリオンのたっての頼みで、妻の代わりに渋々合唱団の門を叩くアーサー。美人なのに恋愛ベタな音楽教師エリザベスや、個性派だらけの仲間との出会いは、アーサーの毎日を思いもよらない方向へ導いてゆく。間近に迫るコンクール。マリオンがアーサーに伝えたかったこととは……?そして、自分の殻に閉じこもっていた72歳のアーサーを待ち受ける新たな人生のステージとは……?

この映画、陽気だが癌の再発に注意しながらも人生を楽しんでいる妻マリオンと堅物の夫アーサー、そして意志の疎通が出来ていない一人息子との関係を、「音楽」を通して描いている。
アーサーは見かけも性格も妻以外には笑顔を見せず、近所に住む自動車修理工を営む息子が訪ねて来ても会話は殆ど無い。マリオンは夫とは正反対の社交的な性格で、車椅子生活ながら合唱団の練習に参加するのが何よりの楽しみ。合唱の曲もロックのヒット曲をアレンジしたもので、合唱団は学校の音楽教師でもあるエリザベスが老人たちの先生でもある。だが、この先生、美人なのに恋愛下手で若い男性との付き合いが下手なのがミソ。
この4人がはストーリーの中心で進み、途中でマリオンに癌の再発が宣告され余命も僅かとなる。そのマリオン、発表会で「True Colors」(シンディ・ローパーの名曲!!)を独唱し大喝采を浴びるのを、夫アーサーは遠くから眺めている。まるでマリオンが夫アーサーへの生前最後のメッセージ(素顔の貴方が大好き、そして何時も輝いていると訴えかける歌詞はこのシーンにピッタリ)をこの曲に託したようで、マリオンはやがて亡くなる。

残されたアーサーと一人息子の二人、だが、口下手のアーサーは息子との仲直りのきっかけが掴めずお互い意地の張り合いで気まずい空気だけが漂う。
合唱団のたっての願いでアーサーは亡き妻の代わりに参加し、最初は戸惑いを隠せないが、徐々に練習にも馴れて来ていよいよ大舞台での発表会のステージに立つ日がやってきた。ここのシーンは予告編でも観ることが出来るが、孫に励まされてビリー・ジョエルの「Lullabye」(Goodnight My Angel)を歌って終わる。
アレ程までに合唱団に加わるのを躊躇っていたアーサー、亡き妻が自分が先に夫よりあの世へ旅立つ事を心配して生前に仕掛けた?シナリオ通りになって、あの世から微笑みながらアーサーと一人息子を見守っていることでしょう。

いや~、この映画、音楽がストーリーの進行と重なり、そして重要なシーンでのテレンス・スタンプとヴァネッサ・レッドグレイヴの独唱が聴けて良かったです。しかも、主題歌がセリーヌ・ディオンとは憎いばかりの選曲でした。

今年のマイ・ベスト10候補かも。感動しました!!!


映画『アフター・アース』を観て

2013-07-02 22:21:30 | 映画・SF

13-56.アフター・アース
■原題:After Earth
■製作年、国:2013年、アメリカ
■上映時間:100分
■観賞日:7月1日、新宿ピカデリー(新宿)
■料金:1,000円

 

□監督・脚本・製作総指揮:M・ナイト・シャマラン
□脚本:ゲイリー・ウィッタ
◆ウィル・スミス
◆ジェイデン・スミス
◆ソフィー・オコネドー
◆ゾーイ・イザベラ・クラヴィッツ
【ストーリー&感想】
2025年、人類は自らの故郷である地球の自然環境を破壊してしまい、遠く離れた惑星ノヴァ・プライムに移住せざるをえなくなった。ノヴァ・プライムの先住民は、人類を抹殺する巨大生物「アーサ(URSA)」を作り上げた。「アーサ」は視覚も嗅覚もないが、人の恐怖心を察知して攻撃することが出来る。そして人類が地球を去ってから1000年後、惑星ノヴァ・プライムのレンジャー部隊から全てが始まる。

レンジャー部隊の候補生である13歳のキタイ・レイジは訓練に励んでいたが、能力的な成績は良いものの精神的には未熟とみなされ、正式任用には不適格とされてしまう。キタイのもとに、レンジャーの最高司令官でもあり父でもあるサイファ・レイジが宇宙遠征から帰還した。サイファは恐怖心を消して「アーサ」と戦うことができるため、数多くの人々を救った伝説級のレンジャーである。この恐怖心を消す術のことは「ゴーストと呼ばれている。
キタイは宇宙船の倉庫でレンジャーの訓練のために捕獲されている「アーサ」を目撃する。ところがその任務に向かう途中、小惑星嵐にあったために宇宙船に深刻なダメージを負ってしまう。偶然近くにあった第一級隔離惑星に不時着を試みるも、宇宙船は真っ二つに折れて墜落することになってしまった。

生存者は、キタイと致命的なけがを負ったサイファのみである。また、救難信号の発信機がある船尾は、100km後方に墜落していることが判明した。サイファはキタイに通信装置や武器、医療器具などを託し、さらにキタイを常にモニターできるようにした。
キタイは負傷して動けない父の代わりに発信器を回収し、共に故郷へ帰るべく独り危険な旅へと赴く。この危険な惑星は地球である。1000年の間に、人類を抹殺するべく進化した動物達が地球を支配していた。道中、キタイは凶暴な動物達に襲われながらも、船尾を目指す。ゴーストを体得したしたキタイは、「アーサ」を死闘の末に倒す。山頂に到着したキタイは救難信号を発信させ、レンジャーに救助された父子は抱擁しあって終わる。

シャマラン監督作品+ウィル・スミス(父子)の組み合わせで期待した作品だったが、結論を言えば「期待外れ」だったと言わざるを得ない。
シャマラン監督の最近の作品は、どうも方向性にしても作品の中味にしても観たものに訴える何かインパクトが薄いような気がする。
ストーリーも人類が地球を捨てて他の惑星に移住して、その滅びた地球に不時着した父子の話、って言うのも斬新さには欠けている。これもそれも、全てはウィル・スミスが息子ジェイデンを父としての目線でストーリーの原案を考案したからに他ならない。偉大な父を尊敬しながらも、思春期(反抗期?)の息子が大人へと成長していく様子がストーリーの中核を成しているが、何も滅びた地球が舞台で無くても良かったような気がする。
興行成績も海外で苦戦していると聞いているが、それがウィル・スミスの次回作に影響が出るか否かは微妙な気がする。


映画『さよなら渓谷』を観て

2013-07-01 23:16:45 | 映画・邦画

13-55.さよなら渓谷
■配給:ファントム・フィルム
■製作年、国:2013年、日本
■上映時間:116分
■観賞日:7月1日、新宿武蔵野館(新宿)
■料金:1,000円

 

□監督・脚本:大森立嗣
□脚本:高田亮
■大森南朋
■真木よう子
■大西信満
■鶴田真由
■鈴木杏
■井浦新
■新井浩文
【ストーリー&感想】
都会の喧騒から離れた緑が覆う渓谷で、幼児が殺害され実母が犯人として逮捕されるショッキングな事件が起こる。母親の逮捕により事件は解決したかに見えたが、一件の通報により、この渓谷に住む尾崎俊介がこの母親と不倫関係にあったことがわかり、俊介に共犯の疑いがかけられる。通報したのは俊介の妻・かなこであった。
取材に当たっていた週刊誌記者の渡辺は、かなこが俊介を告発したこと、二人が必要最低限の物しか持たず、まるで何かから隠れているかのような生活をしていることにひっかかりを感じる。調べていくうちに、渡辺は二人を結びつけている15年前の罪に行きつく……。

この作品、元々観る予定は無かったと言うより詳しい内容は全く分からず予備知識無しで観に行ったのは、モスクワ国際映画祭で審査員特別賞を受賞したのが理由。俳優陣も魅力的な陣営とは言い難く、敢えて言えば真木よう子と大森南朋が名を連ねているのがアピールポイントかな?

ストーリー的には冒頭でいきなり母が我が子を殺害して逮捕されるという世間を騒がす事件から始まり、その殺害犯と不倫関係にあった尾崎俊介とその妻かなこの関係を取材する週刊誌記者渡辺を中心に展開される。渡辺演じる大森南朋は大森立嗣監督の弟であるが、この渡辺が一種の進行役を担っていると同時に、週刊誌記者でありながら刑事のような動きもしている。
尾崎と妻かなこの関係、これが暴かれた時は驚いた。だって、かなこが学生時代に尾崎は大学野球部のエースであった時に、かなこは友人が離れた隙にレイプの被害にあう。尾崎と共にレイプに加わった部員らは退学になったがこれを暴いたのが渡辺で、ついでながら、かなこは名前まで変えて別人になりすまして尾崎への復讐心からなのか、尾崎も当初はかなこがレイプ相手の女性とは知らなかったようだ。
被害者が加害者と生活を共にするという心理は男性には理解し難く、尾崎もかなことの夫婦生活はどこか普通の夫婦とは何かが違っていて、それを映像で表現するのは難しかっただろうが、セリフでなくて表情や間でそれを現していた。

最後にかなこは誰にも行き先を告げずに尾崎の前から姿を消した。これはかなこの中で尾崎への復讐が遂げられたからか?それとも単なる気まぐれなのか?自分は前者のような気がするが...。

かなこを演じた真木よう子、彼女の豊満な肉体を晒すサービスショットも含めて、この作品は彼女と大森南朋の演技力で成り立っている。
決して娯楽性の高い作品では無いが、観賞後、重い気分というか晴れやかな気分とは正反対な気分で映画館を後にした。


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