kintyre's Diary 新館

野球(西武ファン)や映画観賞記等を書き綴っています。野球のオフ期には関心の高いニュース等も取り上げています。

映画『NY心霊捜査官』を観て

2014-09-27 18:52:50 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

14-75.NY心霊捜査官
■原題:Deliver Us From Evil
■製作年、国:2014年、アメリカ
■上映時間:118分
■料金:1,800円
■鑑賞日:9月27日、新宿ピカデリー(新宿)

 

□監督・脚本:スコット・デリックソン
□脚本:ポール・ハリス・ボードマン
□製作:ジェリー・ブラッカイマー
◆エリック・バナ
◆エドガー・ラミレス
◆オリヴィア・マン
◆ショーン・ハリス
◆クリス・コイ
◆ジョエル・マクヘイル
◆マイク・ヒューストン
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
NY市警の巡査部長による衝撃の実話を映画化したサスペンス・ホラー。ジェリー・ブラッカイマーがプロデューサーを務め、霊感を持つ刑事が特殊な力を使って犯罪捜査に挑む姿を描く。特殊な力で捜査に挑む主人公を演じるのは『トロイ』のエリック・バナ。
ニューヨーク市警のラルフ・サーキは、動物園で子供をライオンの檻に投げ捨てた女性や妻に暴力を振るった男性を逮捕。2つは全く別の事件だと思われたが、どちらも犯人は何かに憑りつかれたような尋常でない様子であり、ラルフは捜査を進めるうちに彼にしか感じられない何かがあることに気付く。神父のジョー・メンドーサからは、自分にしかない力を捜査に活かすよう助言される。それは、悪霊の姿を見、声を聞くことができる霊感だった。それぞれの事件現場に『INVOCAMUS』(呼び寄せる)という謎のメッセージが残されているのを目にし悪霊が事件に関与していることを確信したラルフは、霊感を使った心霊捜査に乗り出す。その一方で、魔の手はラルフの家族にまで伸びていた……

このストーリー、冒頭のシーンがイラクでの不思議な体験を映し出しているが、具体的な体験はその後の劇中で語られる。当初はこの後、ブロンクス動物園で発生した奇怪な事件の捜査についての内容かと思うと大間違いだった。主人公の刑事の実体験に基づいての作品化で、主人公は自分の正義感を振りかざし犯罪者を捕まえてボコボコにしてしまった、触れられたくない過去にさいなまれている。悪魔にそこを付け込まれ、家族を危険にさらしてしまっている。
動物園での母が幼い我が子を投げ捨てた事件と暴力夫のDVで妻がボコボコにされた二つの事件の共通点が「悪魔に憑りつかれていた」という方向に行くとはね。そもそも冒頭のイラクでの偶然の出来事が全ての発起点で、古代バビロニアの遺跡の謎の文字(と言うか呪文?)を見た事で、それが帰国したと同時に持ち帰ってしまったのか?この辺がどうしてそうなったのかの説明が無いので分からないが、ヒントとしては悪魔は現世への扉(ドアー)を求めていて、それがサンティーノだった。で、映画の重要なシーンで流れる音楽が「DOORS」と言うのは映画的な演出だと思うが、ラストでサンティーノに憑依した悪魔を祓う儀式は、既に「エクソシスト」や「エミリー・ローズ」などで観ているので特段驚きはないが、こういう展開になっていく作品だとは思わなかった。でも、これってラルフ刑事の実体験だから、実際に起こった出来事なんだよね~。


映画『ゴジラ』を観て

2014-08-01 22:59:46 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

14-64.ゴジラ
■原題:Godzilla
■製作年、国:2014年、アメリカ
■上映時間:123分
■料金:1,100円
■鑑賞日:8月1日、新宿ピカデリー(新宿)

 

□監督:ギャレス・エドワーズ
◆アーロン・テイラー=ジョンソン
◆渡辺謙
◆ジュリエット・ビノシュ
◆サリー・ホーキンス
◆エリザベス・オルセン
◆ブライアン・クランストン
◆デヴィッド・ストラザーン
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
怪獣映画の傑作として映画史に名を残す『ゴジラ』を、ハリウッドが再リメイクした超大作。突如として出現した怪獣ゴジラが引き起こすパニックと、ゴジラの討伐に挑む人類の姿を壮大なスケールで活写する。メガホンを取るのは、『モンスターズ/地球外生命体』のギャレス・エドワーズ。キャストには『キック・アス』シリーズなどのアーロン・テイラー=ジョンソン、『ラスト サムライ』などの渡辺謙ら実力派が結集。

1999年フィリピン。石炭採掘現場で謎の陥没事故が起こる。事故現場に急行した芹沢猪四郎博士はそこで化石となった巨大生物の骨とそこに寄生していたかのような物体を発見する。物体は二つありそのうち一つからは既に何かが抜け出し海へ向かった跡が残されていた。
日本の地方都市。ここで稼働中の原子力発電所で働くアメリカ人のジョー・ブロディは、発電所に近づきつつある謎の震動と電磁波に気づく。対策会議を開くべく発電所に向かったジョーとその妻サンドラ。サンドラは炉心の調査すべく原子炉へと向かい、ジョーは管制室で緊急対策会議の準備を進める。しかし謎の咆哮と共に凄まじい揺れが発電所を襲う。原子炉が破損し放射線漏れが起きる。ジョーは都市への拡大を防ぐべく、サンドラを残したまま防御壁を閉じる。
しかしその後も揺れは収まらずついに発電所は倒壊するのだった。そしてそれを街から見つめるブロディ夫妻の息子フォード…。15年後フォードは爆弾処理担当の軍人となっていた。久々の休暇で妻子の待つサンフランシスコに戻ったフォードは、日本から父が逮捕されたとの連絡を受け急ぎ日本へと向かう。倒壊から生き残ったジョーは、妻の死の原因を政府が隠ぺいしていると信じ、それを暴くべく日本に残っていた。そして放射線汚染のため立ち入り禁止地区となっていた雀路羅市に侵入しようとして逮捕されたのだった。

かつての自宅に残した謎の電磁波のデータを取りに行こうとする父に付き添いフォードは雀路羅市へ侵入する。廃墟となった雀路羅市だったが、ガイガーカウンターには放射線反応は現れなかった。
自宅でデータを回収する二人だが警備隊に見つかり連行される。連行先はかつての発電所跡で大がかりな施設が建造され多くの人間が働いていた。そして炉心があった場所には繭のようなものがありそこから電磁波が発生していた。この施設を管理しているのは「モナーク」という秘密組織であり、芹沢博士もここに所属していた。電磁波の発生間隔が短くなり何かが目覚めようとしていた。芹沢博士は迷った末抹殺指令を下すが間に合わず、ついに巨大怪獣が目覚め周囲を破壊したのち翼を広げ飛び去っていく。
その破壊に巻き込まれたジョーは大けがを負い、フォードの看護の甲斐もなく死亡する。「MUTO(ムートー)」と名付けられた巨大怪獣は海を越え東を目指していた。それを追う芹沢博士たちと米軍。博士はともに行動することとなったフォードに「モナーク」が怪獣調査のために設立されたことを告げる。古生代、今よりも高濃度の放射線で覆われていた地球では放射線をエネルギー源とする怪獣たちが闊歩していたが、やがて放射線量の低下により地底深くへと追いやられていた。

1954年に米軍の潜水艦ノーチラス号がこの生き残りの怪獣を発見。人類は核実験という名目でカモフラージュして怪獣殲滅を図るも失敗に終わった。この怪獣は「ゴジラ」と呼ばれることとなった。MUTOが復活した今、きっとライバルだったゴジラも復活するだろうと芹沢博士は考えていた。MUTOはハワイ沖でロシアの原子力潜水艦を捕獲し、ホノルル市街に上陸する。MUTOの電磁波攻撃により停電する市街。そして沖合では別の巨大怪獣がホノルルへと向かっていた!(この項、MovieWalkerより転載しました)

今回のゴジラを観る前に60年前の1954年に公開された第1作を観て「予習」をしてから観た。60年前のゴジラは白黒だったのと、今の時代とは異なりCGも特殊効果技術も無かった時代の作品だったが、それでも当時としては最新技術を駆使した作品だったと思われる。CG全盛時代の21世紀にこの作品がハリウッドで製作された意義は大きい。世界的にも有名なゴジラが再び世界に向けて発信されたことで、新たなブームを巻き起こすのを期待したい。
ストーリー的には60年前の作品にもある、水爆実験は実は古生代に封じ込めた怪獣が騒ぎ始めたので退治するためだったという路線の一部が今回も採用されている。但し、今回はゴジラが目覚めるきっかけとなったのは蘇った「ムートー」と対決するためで、南太平洋から太平洋を北上してサンフランシスコ市内で対決の時を迎えていた。ゴジラがムートー退治に成功してゴジラは再び海中に消えていくのだった。やっかいだったのはムートーのエネルギー源は放射能であるという点だ。ムートーは放射能を求めて移動してきた、この辺は核に対する人類への警告なのだろうか?

俳優陣では渡辺謙が主役級で出演しているものの、他には売出中のアーロン・テイラー=ジョンソン、サリー・ホーキンス、ジュリエット・ビノシュと国際色豊かな俳優が出演しているものの一線級の大物感は無い。渡辺謙もそれほど目立つような役どころではなく、でも、ゴジラを日本風に発音していたのは彼のアイデアらしい、英語だと「ガッジーラ」と発音しているのでね。俳優の演技を魅せる作品ではなく、主役は「ゴジラ」そのものというスタンスのようでした。ゴジラがシリーズ化されるのかは分かりませんが、その際に渡辺謙は続投するのかな?


映画『呪怨 -終わりの始まり-』を観て

2014-07-19 23:26:33 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

14-61.呪怨 -終わりの始まり-
■配給:ショウゲート
■製作年、国:2014年、日本
■上映時間:91分
■料金:1,800円
■鑑賞日:7月19日、新宿バルト9(新宿三丁目)

 

□監督・脚本:落合正幸
□脚本:一瀬隆重
◆佐々木希
◆トリンドル玲奈
◆青柳翔
◆金澤美穂
◆高橋春織
◆黒島結菜
◆最所美咲
◆小林颯
◆緋田康人
◆袴田吉彦
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
Jホラーの代表作として絶大な支持を誇り、ハリウッドリメイクや番外編も作られた『呪怨』シリーズの劇場版第3弾。不登校の生徒の家を訪問した小学校教師が、大勢が不審死を遂げているその家の過去を追体験してしまう恐怖を描く。ヒロインには女優、タレントなど幅広く活躍している佐々木希。監督は、『感染』『シャッター』などホラー演出に定評のある落合正幸が務め、家に関わった者全てに死を招く呪怨の秘密も明かされる。

臨時教員の生野結衣は、学級担任を受け持つことになります。前任の小西先生が1学期早々に亡くなったためです。急遽学級担任を受け持つことになった小学校教諭の結衣は、佐伯俊雄という児童が不登校になっているため彼の自宅を訪問する。その日を境に彼女の様子がどことなくおかしいと感じるようになった結衣の恋人・直人は、不動産会社をあたり佐伯家について調べ始める。するとその家では、14年前に佐伯剛雄が妻の伽椰子と6歳だった息子の俊雄を殺害し、剛雄本人も路上で死んでいるのが発見されるという痛ましい事件が起きていた。以来、その家に引っ越してきた住人やその関係者、興味本位で肝だめしに侵入した女子高生グループらが次々と死んだり失踪したりと、不可解なことが続いていた。再び佐伯家に足を踏み入れる結衣。この呪われた家の秘密が彼女に襲いかかる……。

本作では三つの時間軸を行ったり来たりしながら進む。
①19年前、児童虐待の通報で駆け付けた福祉センター職員や警察官は、その家の少年・山賀俊雄の刺殺死体を発見しました。屋敷はやがて売却されることに。この時の様子を映したビデオがオープニングとなって登場する。
②10年前、例の屋敷で幽霊が出るとの噂をキャッチした女子高生・葵は、同級生3人と共にその家に入ります。肝試しに家に入って、七海が敏雄を目撃。家が売れ、佐伯夫妻入居。 夫の剛雄は仕事で忙しく妻の伽耶子は子供を切望するも、夫の仕事のせいでその機会すら無くさびしい思いをしてノイローゼに陥る。19年前に亡くなった山賀敏雄の霊が伽耶子に憑りつき、妊娠・出産 。心当たりない夫は妻に不信感を抱き始める。肝試しメンバー、全て行方不明に。
③現在、佐伯敏雄(山賀敏雄の生まれ変わり)が剛雄に懐か無いのを不審に思っていた夫に対して剛雄の子ではないことを伽耶子が告げたことで夫が逆上、伽耶子と敏雄を殺害(19年前に犠牲になった山賀俊雄の生まれ変わりです)。臨時講師としてクラス担任を急遽受け持った結衣、不登校児の敏雄に関わっていくうちに霊現象に巻き込まれる。女校長にこの件で相談を持ちかけるも、担任のあなたが解決しなさいと突き放されショック状態に陥った結衣は恋人の直人に悩みを打ち明け、過去の事件について遡って熱心に調査に奔走する。直人は原因を探るうち、佐伯一家から19年前の事件にたどり着くが、山賀俊雄と佐伯俊雄が瓜二つであることに驚きます。直人自身が、伽耶子に首を捻じ曲げられ惨殺される 。目覚めた結衣は直人の死体を見て絶叫します。結衣のすぐそばで俊雄がうずくまっていました。

敏雄、結衣をお母さんと呼び、次なる宿主として選ぶ。。。さあ、次作へと続くのでしょうね。

ここで本作は終わるのですが、これで完結とは行かないでしょうね。何せタイトルが「終わりの始まり」なのだから、これって都合の良いタイトルでどこまでも続けようと思えば出来ますからね。俳優陣ではホラー映画では欠かせないのがヒロインの存在。今回の主役は佐々木希で可愛くて美人キャラでもあるので怖さが売りのホラーでどれだけスクリーンに観客の目を釘付けにするかはヒロイン次第なので、この美貌は十分合格点です。まあ、演技力についてはこの際二の次として(笑)、共演のトリンドル玲奈はオーストリアと日本のハーフで顔立ちも白人系の顔なのでJホラーのヒロインとしては違和感を感じますが、そういう点を除けば逆に新鮮さを感じる方もいるかも。
ストーリー的には俊雄・敏雄の誕生秘話みたいな感じで、ジワジワと迫ってくるような怖さにどこか欠けている部分があって、その辺は落合監督の演出なのでしょうが、次回作ではどのような演出がなされるのか期待したい。


映画『プリズナーズ』を観て

2014-05-25 18:41:08 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

14-44.プリズナーズ
■原題:Prisoners
■製作年、国:2013年、アメリカ
■上映時間:153分
■料金:1,800円
■観賞日:5月25日、新宿ピカデリー(新宿)

 

□監督:ドゥ二・ヴィルヌーブ
◆ヒュー・ジャックマン
◆ジェイク・ギレンホール
◆マリア・ベロ
◆ヴィオラ・デイヴィス
◆テレンス・ハワード
◆ポール・ダノ
◆メリッサ・レオ
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
『X-MEN』シリーズ、『レ・ミゼラブル』などのヒュー・ジャックマンが愛する娘を誘拐され、自力で犯人を捕まえようと行動を起こす父親を演じるクライムサスペンス。ヒューのほか、事件を担当する警察官に『ブロークバック・マウンテン』などのジェイク・ギレンホール、容疑者に『リトル・ミス・サンシャイン』などのポール・ダノら実力派俳優陣が顔をそろえる。メガホンを取るのは、『渦』『灼熱の魂』(この映画は凄かったです!)のカナダ人監督ドゥニ・ヴィルヌーヴ。

家族や友人が集まり食事を楽しむ感謝祭の日、ある田舎町で幼い少女が行方不明になる事件が発生。手がかりは乏しく捜査は難航。証拠不十分で釈放された第一容疑者の証言を聞いた父親は、犯人が誰なのか確信。娘の命を守るためには自らの手を汚すことも辞さないと決心し、救出に乗り出すが……。
この作品、タイトルが複数形の「ズ」が付いているのが意味深なんですね改めて考えるとですが。冒頭、仲の良い2つの家族がパーティーをしている最中、大人達が僅かな時間、目を離した隙に子供が誘拐されてしまい、不審なワゴン車を近所で目撃されたことで、観ている方はこの車の事が頭から離れず、ポール・ダノ演じる知恵遅れっぽい大人が犯人と目され逮捕されるも、10歳児程度の知能しか無いアレックスは証拠不十分で釈放されてしまう。この時、警察で書類にサインするときに映像がアップで捉え、メリッサ・レオ演じるアレックスのおばホリー(アレックスは彼女の「甥」という設定)がそれを見て何故かニンマリする。このシーンの意味はいずれ分かることになるのだが、アレックス釈放に納得しないのがヒュー・ジャックマン演じる娘の父親ケラー。彼は、アレックスを勝手に拉致して、父から相続して廃屋になっている屋敷の一室を改造して壮絶な拷問を加える。
ストーリー展開は複雑で、途中省略するが、結局、アレックスは犯人ではなく、ホリーだった。アレックスは実際にはおいでは無く、以前彼女が拉致して暴力で手なずけていただけの存在。そう言えば、途中で事件を捜査する過程で過去の拉致問題を調べていたら20数年前に一人の少年が行方不明になって迷宮入りしていることが判る。この辺が伏線となって、ホリーの失踪した夫、神父などが絡み、当初の二人の娘の拉致から話はドンドン膨らんで来て、観る方も整理するのが大変だった。

ケラーはホリーの家に乗り込み娘を奪還!と行きたい所だったが、詰めが甘くホリーに銃で脅され、挙げ気の果てに穴蔵に落ちてしまい、駆け付けた刑事ロキが気が付くかと思われたが、素通りされてしまった。ここでジ・エンド。ケラーはどうなったのでしょうか?そんな終わり方でした。この事件に関わった多くの人たちを「プリズナーズ」(囚われ人たち)と表現したのでしょう。

ヴィルヌーブ監督は「灼熱の魂」でも一筋縄ではいかないストーリー展開でしたが、ここでも、話は二転三転しながら犯人は母ホリーでした。でも、そのホリーは元々夫との共犯だし、そうして拉致してきたアレックスもホリーに洗脳されて共犯者にされてしまう。ケラーは自分の娘をいち早く捜したい一心でアレックスを監禁してボコボコにするが、そんな彼のやり方に戸惑いを覚えたバーチ家の娘ジョイの方が先に見つかったのは皮肉な結果で、ケラー自身も動き過ぎて、娘が監禁されていた穴蔵に落ちるなど、詰めの甘さと言うか脇の甘さも露呈しました。
動の演技を披露したヒュー・ジャックマン、一方対照的に何時も落ち着いているジェイク・ギレンホールの刑事ロキ、ボコボコにされ気の毒だったポール・ダノ、登場シーンが少なかったテレンス・ハワード、犯人だったメリッサ・レオなど、俳優陣の個性は光っていた。


映画『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』を観て

2014-01-04 16:00:12 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

14-2.オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ
■原題:Only Lovers Left Alive
■製作年、国:2013年、アメリカ・イギリス・ドイツ
■上映時間:123分
■料金:0円(1カ月FP9本目)
■観賞日:1月3日、TOHOシネマズシャンテ(日比谷)

 

□監督・脚本:ジム・ジャームッシュ
◆ティルダ・スウィントン
◆トム・ヒドルストン
◆ミア・ワシコウスカ
◆ジョン・ハート
◆アントン・イェルチン
◆ジェフリー・ライト
◆スリマーヌ・ダジ
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
ジム・ジャームッシュの『リミッツ・オブ・コントロール』以来3年ぶりの長編作。ミシガン州デトロイト。寂れたアパートでひっそり暮らすアダムは、何世紀も生き続ける吸血鬼。今ではその正体を隠し、アンダーグラウンド・シーンでカリスマ的な人気を誇る伝説のロック・ミュージシャンとして活動していた。起きて行動するのは夜間だけ。必要な物の多くはイアンという男に調達を依頼。時折、素顔を隠して医師ワトソンの病院を訪れ、密かに血液を入手していた。そんな彼の元にある夜、モロッコのタンジールに滞在していた吸血鬼の恋人イヴがやってくる。久々に再会した2人は、アダムのアパートで愛を交わし、音楽や人間たち(彼は人間の事をゾンビ、と呼ぶ)の犯した歴史上の蛮行について語り合う。

少し眠った後、車に乗って夜の散歩へ。パッカード工場跡の廃墟、ジャック・ホワイトの生家、元ミシガン劇場の跡地……。かつて自動車産業で栄えた都市も、今では貧困率の上昇と人口減少によって荒廃が進んでいた。やがて会話の中に、シェークスピアの正体とも噂され歴史上では16世紀末に死んだとされる異端の作家クリストファー・マーロウの名前が上る。その男は今、“キット”という名でタンジールに身を潜めていた。

そんなある日、ロサンゼルスからイヴの妹エヴァが2人を訪ねてくる。87年前にパリで起きた“ある一件”が原因で、アダムはエヴァに怒りを抱いていたが、彼女はそのまま居座ってしまう。それから間もなく、エヴァがアダムが唯一繋がりを持つ人間、イアンの血を吸う事件が起き二人の怒りを買う。妹を庇っていたイヴも“なんてことを!今は21世紀なのよ”と激昂し、彼女を追い出し、エヴァは捨て台詞を吐いて出て行く、次に会うのは何年後だろうか?

イアンの死体を廃工場にてひっそりと始末したアダムとイヴはモロッコのタンジールへ向かい、血液を求めて“カフェ千夜一夜”を訪れる。
余談だがヴァンパイアの二人にもちゃんと旅券はあるのだが名前はその都度違い生年月日はどうなっているのか明かされなかった。飛行機予約の際には、訳があって夜行便をオペレーターにしつこく迫る。二人に取って経由地は問題では無いからだ。
タンジールについた二人が目にしたのは、汚染された血を知らずに飲んでしまったマーロウがまさに死の床にあり、最後の血を舐めて絶命した。血液を手に入れる術を失い、衰弱してゆくアダムとイヴ。もはやこの世では、高潔な吸血鬼たちは滅びるしかないのか……?夜が明けようとしていたその時、彼らの前に愛を交わすアヴェックの姿が目に入る。その時、二人がアイコンタクトで...。「エクスキュゼ・モア?」ってイヴが声をかけたとき、その正体が始めて大写しになってエンド・ロールへと繋がるのだった。この終わり方良かったな~。
これでこの映画の原題「愛する二人だけが生き残った」となるのだった。不老不死を誇ったマーロウも死んだし。

ヴァンパイア映画では昨年「ビザンチウム」を観たが、そちらはジェマ・アータートンが娘と血を求めて彷徨う物語だったのに対し、こちらのヴァンパイアは夜の病院へアダムが出向いて医師から清潔な血をもらいにいくなど21世紀のヴァンパイア像が現れていた。イヴの妹がイアンの血を吸ってしまい激怒したのもそのせいで、何と直ちに追い出してしまう。いままでにこんなヴァンパイアが存在しただろうか?

ジム・ジャームッシュは全てのシーンが夜(吸血鬼は日光を浴びれない)に展開されるストーリーの中でも、単調にならないように異端児の様なエヴァを登場させたりしている。また、映像と音楽の融合を独自の視点で追及しているジャームッシュらしく、アダムは伝説のミュージシャンとして描かれている。音楽の創作活動も全て自宅を改造したスタジオで行い、作った曲は匿名で提供し、過去にはシューベルトへも同様に提供したと静かに語っている。
音楽に関して言えば二人が夜行便を乗り継いでやってきたタンジールのカフェでレバノン人女性歌手ヤスミンが歌うシーン、あの曲はシーンに完全に溶け込んでいて最高のシーンだった。

ティルダ・スウィントン、トム・ヒドルストンの「アダムとイヴ」、ミア・ワシコウスカのエヴァ、登場場面は僅かだがジョン・ハートの存在感も見事だった。また、ジャームッシュの映像と所々に散りばめられた、クスッとさせられる会話、数百年に渡って生き続けるヴァンパイアの過去を振り返る会話に脚本の面白さが見え隠れしていた。吸血鬼映画では無く、ラヴ・ストーリーとして記憶したい映画だ。


映画『トランス』を観て

2013-10-20 22:12:31 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

13-81.トランス
■原題:Trance
■製作年、国:2013年、イギリス
■上映時間:101分
■料金:1,800円
■観賞日:10月19日、TOHOシネマズ渋谷(渋谷)

□監督・製作:ダニー・ボイル
◆ジェームス・マカヴォイ
◆ヴァンサン・カッセル
◆ロザリオ・ドーソン
◆ダニー・スパーニ
◆マット・クロス
◆ワハブ・シーク
◆マーク・ボルティモア
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
さまざまな作品を世に送り出したダニー・ボイル監督が、『つぐない』などのジェームズ・マカヴォイを主演に迎えたサスペンス。『トレインスポッティング』の脚本家ジョン・ホッジとボイル監督が再びタッグを組み、ギャングと名画を略奪した競売人が絵画の隠し場所の記憶を失い、ギャングが催眠療法で記憶を復活させようと画策するも予期せぬ事態に陥っていくさまを描く。

ゴヤの傑作「魔女たちの飛翔」が出品されるその日のオークション会場は興奮に満ちていた。熾烈な競売の末、2750万ポンド(約40億円)という高値で落札。だがその瞬間、会場にガス弾が投げ込まれる。
競売人のサイモンは、緊急時のマニュアル通り、絵画をバッグに入れて金庫へ向かうが、そこにはギャングのリーダー、フランクが待ち構えていた。実はサイモンも彼の仲間で、ここでフランクに絵画を奪われたフリをする計画だった。ところが、サイモンはフランクの首にスタンガンを突き付け、怒ったフランクに殴り倒されてしまう。フランクが鮮やかな手口で外へ持ち出したバッグを開けると、額縁だけが入っていた……。
病院で目覚めたサイモンは、殴られた衝撃で記憶の一部が消えてしまっていた。絵画の隠し場所も、そもそもなぜ隠したのかも思い出せない。そんな中、フランクはサイモンの記憶を取り戻すため、催眠療法士を雇う。普段は肥満やパニック障害を治療している療法士、エリザベス・ラムを訪ねるサイモン。
フランクの指示で、失くした車のキーを見つけたいと偽って治療を受けるが、その一部始終は胸につけた隠しマイクからフランクに筒抜けだった。しかし、事の次第を知ったエリザベスは、フランクにパートナーを志願。彼女の本格的な催眠療法が始まるが、サイモンの記憶の旅には本人さえ予想もつかない秘密と危険が待ち受けていた……。

この作品は窃盗団のリーダーであるフランク、ギャンブルで借金を抱えるサイモン、催眠療法士でかつてサイモンの治療を担当していたエリザベス。主にこの3人の人間関係がそれぞれ交錯して成り立っている。
サイモンの借金を返済の為に強盗団に加担し、そのサイモンの担当医だったエリザベスとは肉体関係にあったがDVで交際は中断していた。その彼女が操る催眠療法でサイモンを操り、最後は、彼女が名画を手にして終わる。だが、彼女はゴヤの名画を売却する訳では無く、自室に飾って自慢げにするだけ。フランクとサイモンを同時に葬り去ろうと画策するものの、フランクだけは生き残った。果たして、フランクの復讐はあるのだろうか?

この主役3人を演じたのがヴァンサン・カッセル、ジェームス・マカヴォイとロザリオ・ドーソン。ほぼこの3人を軸に回っているのだが、ストーリー的にはエリザベスには卓越した催眠療法士としての技?を持っていたことが全てだが、フランクが彼女を選ぶ過程で何故そうなったのかが薄かった。また、彼女自身がサイモンと交際しDV被害者だったことが、今回の事件の一端を担っていたのだが、どのようなDVを受けて彼女がそう思うようになったのか分かり辛かったのが残念な点だった。
でも、ロザリオ・ドーソンの全裸シーンには驚いた。吹き替えでないとしたら、あれを承諾したことでギャラ上がったのかな?


映画『ビザンチウム』を観て

2013-09-23 18:31:14 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

13-76.ビザンチウム
■原題:Byzantium
■製作年、国:2013年、アイルランド・イギリス
■上映時間:118分
■料金:1,800円
■観賞日:9月23日、TOHOシネマズシャンテ(日比谷)



□監督:二ール・ジョーダン
◆シアーシャ・ローナン
◆ジェマ・アータートン
◆サム・ライリー
◆ジョニー・リー・ミラー
◆ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ
【ストーリー&感想】
 『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』の鬼才ニール・ジョーダン監督が、約20年ぶりにヴァンパイア映画に挑んだヒューマンドラマ。大きな秘密を抱えた少女が、悩んだり傷ついたりしながらも新しい人生の第一歩を踏み出す勇気を、情緒豊かに映し出す。

放浪生活を送る16歳の少女エレノアと8歳年上のクララが、海辺のリゾート地を訪れる。若いウェイターのフランクと知り合ったエレノアは彼に自分に似た孤独を感じ、親近感を抱く。一方、クララは内気な青年ノエルを言葉巧みに丸め込んでいた。
クララは彼が唯一の肉親である母から相続した老朽化したゲストハウス「ビザンチウム」を改装して売春宿に仕立て、ポン引きの男を誘惑する。だが、クララとエレノアの真の姿は、人間の血を吸って生きる吸血鬼の母娘なのだ。
ある日エレノアは、自転車事故を起こしたフランクと再会。けがをした彼の様子をみて、エレノアはフランクが白血病である事を知る。
フランクと心を通わせるにつれ、“自分たちの秘密を知った人間は抹殺する”という掟に良心の呵責を感じたエレノアは、自分の生い立ちを文章に綴る事でフランクに告白する決意をする。フランクは彼女の告白に動揺しながらも、エレノアへの愛を貫こうとするが、それに気づいたクララはフランクの命を狙う。

一方、クララが吸血鬼になるきっかけを作った“同盟”と呼ばれる不老不死の吸血鬼集団が2人に迫っていた……。同盟は女性を認めていないので二人は常に追われていたのだった。

タイトルは「ビザンチウム」であってもトルコが舞台でもなく、これは安宿の名称。この作品の斬新なのは吸血シーン、確かにグロい場面もあるのだが、エレノアは長く伸びた爪を立ててコソッと血を吸う。この申し訳無さそうにはにかんだ様子がアップになるとゾクッとした観客もいただろう、あの表情を作ったシアーシャ・ローナンは上手い。それとは逆にクララは女の武器を最大限に生かして一気に相手の命を奪う、こちらの方が吸血鬼のイメージ?に近いだろう。
この二人が逃避行を続けているのは、実は19世紀初頭、クララはまだ少女だった頃に、悪い男に騙され娼婦に身を堕とすが、ある時、機転で謎の地図を奪い、孤島での儀式を経てヴァンパイアになった。これが今回の全ての伏線になっている。

エレノアが白血病を患っているフランクに恋をしたこと事態が掟破りなのだが、彼女は吸血同盟の掟を破ってまで、フランクに自分の正体を明かしてしまう。そして自身も受けた孤島での儀式を彼に永遠の命を与えるのだった。

このヴァンパイア映画、実に良く出来ていた。ヴィジュアル的にも儀式を受ける孤島でのシーンでは洞窟の横の滝が血の滝となって真っ赤に染まって流れ落ちるという光景。これは非常に印象的だった。色の巧みな使い方、ガブリと噛みつくだけではなく控え目に血を吸ったりする反面クララはエロくグロな吸血鬼だった。
クララを演じたジェマ・アータートンのエロさ、エレノアを演じたシャーシャ・ローナンの困ったような表情とかも良かったが、200年前の話の部分はもう少し膨らませた方が良かったかな?


映画『ウォーム・ボディーズ』を観て

2013-09-22 18:46:36 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

13-75.ウォーム・ボディーズ
■原題:Warm Bodies
■製作年、国:2013年、アメリカ
■上映時間:97分
■料金:1,800円
■観賞日:9月21日、新宿武蔵野館(新宿)



□監督・脚本:ジョナサン・レヴィン
◆ニコラス・ホルト
◆テリース・パーマー
◆ジョン・マルコヴィッチ
◆ロブ・コードリー
◆デイヴ・フランコ
◆アナリー・ティプトン
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
アイザック・マリオンの小説「ウォーム・ボディーズ ゾンビRの物語」を実写化した、異色のゾンビ作。ゾンビと人類が対峙する近未来を舞台に、人間の女性に心惹かれてしまったゾンビ青年の恋の行方を追い掛けていく。
ゾンビと人類が戦いを繰り広げる近未来。ゾンビのRは、仲間と一緒に食糧である生きた人間を探しに街へと繰り出す。人間の一団と激闘する中、彼は自分にショットガンを向けた美少女ジュリーに心を奪われてしまう。ほかのゾンビに襲われる彼女を救い出し、自分たちの居住区へと連れ帰るR。彼の好意をかたくなにはねつけていたジュリーだったが、徐々にその純粋さと優しさに気付き出す。ついに思いを寄せ合うようになった二人は、ゾンビと人類の壁を打ち壊そうとするが……。

この映画のタイトルには「ゾンビ」と謳われていないが、日本版ポスターには「ゾンビ・ミーツ・ガール」とのキャッチコピーがあるからゾンビ映画と勘違いして敬遠したり、又は、それを期待して観た人もいるでしょう。
そもそも正当なゾンビ映画は「...オブ・ザ・デッド」となりますが、これはゾンビに成りきれない?ゾンビ青年が一人の女性に心を奪われるラヴ・ストーリーである。ジュリーの恋人がキッチンみたいな場所でゾンビ集団に襲われ、Rに喰われて落命。だが、ゾンビは人間を食べると相手の脳の記憶が移されるという設定はユニーク。と言う事は食べる度に記憶が上書きされるのかな?って。
そして危機一髪だったジュリーをRがゾンビ集団(自分もゾンビだが)から救い廃滑走路に停まる飛行機(ここが住処)の中に連れて行き、何故か徐々にRに対して心を開き始めるジュリーだが、やがて、Rがジュリーの恋人を食べたことが判る。

ジュリーはRに対して自分が住んでいる居住地区へ招待するが、ジュリーの父はゾンビ・ハンターとして知られているが演じているのがジョン・マルコヴィッチというのは笑えたが、よく彼が出演したね。最後はRの体に徐々に変化が現れ、ゾンビから人間へと戻って行った。だがここで重要なのはここに現れるゾンビは骸骨型のと人間タイプのゾンビに分かれRは後者であるという点。

従来のゾンビ映画は、人間がゾンビの群れに成す術なく襲われるという流れ。だが今回はこの殻を破って、ゾンビにも骸骨化した凶暴な者と人間の心が残っている?という点では画期的な作品。まあ、これをゾンビ映画の一本と見るか、それともあくまでもラヴ・ストーリーと見るかによって違うでしょうがね。


映画『貞子3D2』を観て

2013-09-14 21:01:32 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

13-71.貞子3D 2
■配給:角川書店
■製作年、国:2013年、日本
■上映時間:96分
■料金:2,200円
■観賞日:9月14日、角川シネマ新宿(新宿三丁目)



□監督:英勉
◆瀧本美織
◆瀬戸康史
◆石原さとみ
◆大沢逸美
◆平沢宏々路
◆田山涼成
◆山本裕典
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
大ヒットを記録したJホラー『貞子3D』の第2弾。原作者の鈴木光司書き下ろしで、新たな貞子の子にまつわる呪いの連鎖の恐怖を3Dで映し出す。
娘の凪を生んだ後、鮎川茜は死亡し、安藤孝則は妹の楓子に娘を託して身を潜める。世間では謎の死亡事件が頻発し、捜査が進むうちにそれが5年前の「呪いの動画」事件に関係することが明らかに。やがて楓子はそれらの死が凪の周辺で起きていることに気付き、過去の事件を調べ始めるのだが……。

貞子がシリーズ化されての2作目で、前作は後半で貞子がクモ女と化してホラーなのかコメディーなのか分からなくなった様な展開で、2作目の本作は橋本愛から瀧本美織へヒロインが交代した。
本作は前作の続編で前作から5年後という設定。凪の母親の茜は出産時に亡くなったと聞かされています。楓子は楓子なりに凪を愛そうとしますが、凪はなつかず困惑の日々は続く。凪が描いている絵も不気味です。ところで、孝則は病院の警備員として働いています。凪については楓子にまかせっきり。楓子は大学で臨床心理学を専攻していました。悩んだ楓子は、研究室の教授に相談しますが教授は軽く考えていました。

孝則は、自分が勤める病院の一室に楓子を連れて行きます。茜が、植物状態で眠っていました。髪が2メール以上伸びています。凪に会わせたいという楓子に孝則は答えます。「凪を母親に会わせれば、"貞子"が覚醒する」。 こういう状況の中、凪が保育園から失踪したのです。楓子は凪を懸命に探します。
前作で貞子を体内に取り込み死んだと思われていた茜は実は生存していて、人が近づけないような地下で半端なく長い髪の茜が横たわっていた。だが茜は駆け付けた垣内刑事に撃たれて即死。その後いきなり井戸が出現。傍らには楓子の姪、凪がおり、井戸から大量の赤い液体と共に貞子が現れ凪を引きずり込もうとするが、茜が貞子から取り戻しそこでハッピーエンド的な終わり方に。

その後、女の子達がスマートフォンをいじっている画が大量投下され、その中には髪の長い女性も・・・・。凪も。再生した"貞子"として。

「貞子」がシリーズ化の道を辿りそうだが、早くもマンネリ気味でストーリー的にみても「怖さ度」の低いホラー映画になっているので、これを挽回するのは難しそうだ。ヒロインが橋本愛から瀧本美織へ交代したのはある意味で良かったが、1作目よりは辛うじて良かった程度だ。


映画『ワールド・ウォー Z 3D』を観て

2013-08-10 19:18:19 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

13-64.ワールド・ウォーZ 3D
■原題:World War Z
■製作年、国:2013年、アメリカ
■上映時間:116分
■料金:2,100円
■観賞日:8月10日、TOHOシネマズ日劇



□監督・製作総指揮:マーク・フォースター
◆ブラッド・ピット
◆ミレイユ・イーノス
◆アビゲイル・ハーグローヴ
◆スターリング・ジェリンズ
◆フアナ・モコエナ
◆ジェームズ・バッジ・デール
◆モーリッツ・ブライプトロイ
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
マックス・ブルックスの同名小説を、ブラッド・ピットが自ら製作を担当し、映画化したパニック・スリラー。中国僻地で発生した謎のウィルスが爆発的に全世界へと拡大。このままでは、世界は90日以内に滅亡する。全人類を絶滅へと導くウィルスの感染を防ぐため、元国連調査官のジェリーは、愛する家族と離れ、世界を駆け回る。しかしすでに政府と軍隊は崩壊、感染の速度は加速し続けていた……。
ジェリーは街を離れるが、携帯電話へ国連事務次長ティエリーから連絡が入り、現場への復帰を要請される。途中で出会った少年トミーとジェリーら一家の5人は、ティエリーが派遣したヘリでニューヨーク沖の海上に浮かぶ米海軍艦隊の艦へ収容される。収容人数には限りがあり、民間人の避難民が地上の避難所へ移される中、家族らを安全な艦にとどめておくため、ジェリーは軍による作戦への参加要請を断りきれない。
事態収拾に当たってジェリーは韓国、イスラエルへと渡り調査を続け、そのイスラエルである少年がゾンビの群れの中にいるにも関わらず、ゾンビはまるで少年がいないかのように素通りしていた。ジェリーは彼とともにいた女性兵士のセガンと共にゾンビに制圧されたエルサレムを民間機で後にする。ジェリーとセガンは、搭乗した飛行機内でゾンビが暴れた為に墜落し、墜落した現場からウイルスの研究所へ向かう。
ジェリーは命からがら辿り着いた研究所で、ゾンビの対策について推論を述べる。ゾンビ化ウイルスは自身を死滅させる可能性のある致命的な病原体を保持する者には感染したがらず、従ってある病人はゾンビに襲われないはずだと結論付けたジェリーは、研究所に保管されている危険性の低いウイルスに自ら感染することを提案する。
ジェリーはウイルスが保管されている場所にたどり着くが、そこで一体のゾンビに気づかれてしまう。一か八か適当なウイルスを自分に注射し、保管所のドアを開放する。ゾンビは、ジェリーの存在を認識していないように振る舞った。ジェリーが考えた対策は有効であることが示された。かくして、ジェリーはゾンビの群れの中を悠然とやり過ごし、先に脱出していたセガンらに迎えられ帰還を果たした。

ジェリーらは、難民キャンプに避難していた家族の下へ帰還し、再開を果たす。ジェリーの対策は実行に移され、ウイルスを無毒化したワクチンにより人々がゾンビをやり過ごせるようになる。軍隊によるゾンビの群れへの反撃も始まる。

ブラピが製作者にも名を連ねているこの作品、彼がまさかゾンビ映画の製作者として自ら主演するとは想像外だったが、これは、単にアンデッド化した人間が襲い人々が逃げ惑うだけの話では無い。何とか解決策を見出そうと韓国やイスラエルにまで、まさに地球を飛び回りながら解決手段を模索。だが、その意外なヒントはまさにゾンビが追いかけまわしている中に見出された。これは予告編の中でも映像があるので、観れば分かるだろうし、自分もこれが突破口になるだろうと思ってその後も観た。
だが、搭乗機がゾンビによる急襲で墜落してジェリーとセガンは生き残った設定には?を感じたが、まあ細かい突っ込みは止めておいた方が良いだろう。地球規模の危機を何とか回避して、本当の戦いはこれからって感じで終わりでしたね。
未知のウィルスが突如蔓延して人類が危機に陥り政府も機能しなくなるという点では、スケールアップされたゾンビ映画の様相を呈していた。普通、ゾンビ映画の設定ってある地方都市とか小さな町が壊滅状態に陥るパターンが一般的だが、ここでは国連からの要請を受けてブラピがワクチン開発に成功するまでの話で、家族との関係も密接に描かれていた。

「ジャッキー・コーガン」ではこけたブラピだが、これで少しは取り戻せたかな?


映画『サイレントヒル:リベレーション3D』を観て

2013-07-14 23:37:52 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

13-59.サイレント・ヒル:リベレーション 3D
■原題:Silent Hill:Revelation 3D
■製作年、国:2012年、フランス・アメリカ・カナダ
■上映時間:94分
■料金:1,300円
■観賞日:7月14日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(六本木)



□監督・脚本:マイケル・J・バセット
◆アデレイド・クレメンス
◆ショーン・ビーン
◆キット・ハリントン
◆キャリー=アン・モス
◆マルコム・マクダウェル
◆ラダ・ミッチェル
◆マーティン・ドノヴァン
◆デボラ・カーラ・アンガー
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
日本の同名ゲームを基にした幻想ホラーの6年ぶりの新作。ゲーム版の3作目のストーリーを下敷きにしており、自分の出生の秘密を解き明かそうとする少女ヘザーが呪われた街サイレント・ヒルへと迷い込む。
18歳の誕生日を間近に控えたヘザーには幼少時の記憶がなく、父親と共にほうぼうを渡り歩く生活を送っている。彼女は毎晩サイレントヒルという見知らぬ街で、恐ろしいモンスターたちに追われる悪夢にうなされていた。そんなある日、突然父親が自分の前からいなくなってしまい、やむを得ずヘザーはサイレントヒルを目指す。

日本製のゲームから製作された映画で、1作目も観ていたので今回も観賞した。配役に変更はあるものの、ショーン・ビーンはそのまま父役で出演、渋い演技は健在でした。
父と国内各地を転々としているシャロン、度々、サイレント・ヒルへ来いという悪夢に悩まされ続け、事情を知っている父は絶対行ってはダメだと悟し続けている。そんなある日、転校初日、偶然にも同じクラスにもう一人の男の転校生ヴィンセントが転入し話しかけて来るが無視する。彼女はこうしていつ転校するか分からない身なので、常に言い寄って来る相手を無視することが日常になっているのだ。
だが、今回は違っていた。ヴィンセントはカルト教のリーダーであるクローディア・ウルフの息子であり、母から彼女を連れて来るように命じられていた事を告白したが、そのヴィンセントはサイレント・ヒル到着後拉致され人質にされた。

不気味に静まり返ったサイレント・ヒルに到着したシャロン。父もヴィンセントも捕らわれの身になり、シャロンは遊園地に向かいます。映画冒頭のシャロンの悪夢が再現されます。シャロンとヴィンセントは、クリストファーの緊縛を解き、3人は脱出します。灰は降りやんでいました・・・・。立ち去ろうとするシャロンに、クリストファーは語りかけます。「私は残るよ、(妻の)ローズを探す」、シャロンとヴィンセントはサイレントヒルを去ります・・・・。
と言う事はこのシリーズはまだ結論が出ていないので、まだまだ続く様です。2006年の第1作から本作まで7年間のインターヴァルがあったので、次作が何時になるかかなり先の話でしょうね。

俳優陣では名優マルコム・マクダウェルがクローディアの父として、収容所の独房で変り果てた姿で出演していたが、このシーンだけの為に出演していたのだが、チョイ役のような扱いだった。


映画『イノセント・ガーデン』を観て

2013-06-29 16:50:53 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

13-53.イノセント・ガーデン
■原題:Stoker
■製作年、国:2013年、アメリカ・イギリス
■上映時間:99分
■料金:1,800円
■観賞日:6月29日、TOHOシネマズシャンテ



□監督:パク・チャヌク
◆ニコール・キッドマン
◆ミア・ワシコウスカ
◆マシュー・グッド
◆ダーモット・マローニー
◆フィリス・サマーヴィル
◆ジャッキー・ウィーヴァー
◆ルーカス・ティル
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
繊細で研ぎ澄まされた感覚を持つミア・ワシコウスカ演じるインディア・ストーカーは、外部と遮断された大きな屋敷で暮らしている。だが18歳の誕生日、謎めいた鍵が届き、唯一の理解者だった大好きな父を交通事故で亡くしてしまう。美しい母とは何ひとつ分かり合えないまま、その母と参列した父の葬儀に、長年行方不明になっていた叔父のチャーリーが突然姿を現す。その日からインディアはチャーリーと一緒に暮らすことになるが、彼女の周りで次々と人々が姿を消していく奇妙な事件が起こり始める……。

大好きだった父が亡くなり、その葬儀の日に存在を知らなかったチャーリー叔父さんが登場。何だか訳ありの叔父さん、インディアに興味あるようなそぶりを見せながら、母イヴリンはチャーリーに興味を示す。
インディアが通う学校にまで姿を現し、彼女に危機が迫ると相手を殺してしまうチャーリー。これで何か弾けたのがインディア、チャーリーが持つ殺人鬼の血が自分にも流れているのを実感したのだろうが、インディアの亡くなった父はそれを見抜いていたみたいだ。その父の死にはチャーリーが絡んでいた。チャーリーが長年姿を現さなかったのは、彼は精神を病んでいて精神病院の中で生活していて退院した日に迎えに行った兄であるインディアの父から近付かないように警告され逆上して殺害したのだった。

そのチャーリーが兄殺害後に屋敷に滞在することになってから、次々と不審な行方不明事件が発生、これでチャーリーが関わっていると認識させられる。だが、いつ彼がインディアに「自分と同じ血」が流れていると感じたのかは分からなかったが、何れにせよ感じたから彼女をストーカーのように見守っていたのだろう。
そして、最後は母とチャーリーがトラブルになっている場面で、銃を持ち出したインディアがチャーリーに銃口を向けて弾を発した。反抗期だからと言う訳ではないだろうが、この母子は最後までお互いが分かり合えなかった。

韓国人監督を起用した理由は分からないが、全体的にダークなイメージで進行、それでも所々に鍵となるようなシーンが思い返せば散りばめられていた。ミア・ワシコウスカの終始しかめっ面で不機嫌な様子はこの役のイメージにピッタリ、肉体派女優では無い彼女の性的なシーンもあるが、それも演技としての一部であり、チャーリーと二人でのピアノ演奏シーンにこそ彼女の演技力が発揮されていたように思える。
二コール・キッドマンは娘との微妙な関係に悩みながらも、不仲だった夫の死後に弟のチャーリーと良い仲になろうとしたりと、どこか頼り無い女性像を演じていた。

最後に、原題は一家の姓である「ストーカー」(つき纏い行為のストーカーとは違います)と味気無いが、邦題の「イノセント・ガーデン」もどうかな?って思いますね。「ストーカー」だとつき纏いの方と勘違いされるからの邦題だろうが、難しいね題名って。


映画『ファインド・アウト』を観て

2013-06-17 18:53:53 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

13-51.ファインド・アウト
■原題:Gone
■製作年、国:2012年、アメリカ
■上映時間:94分
■料金:1,800円
■観賞日:6月15日、新宿武蔵野館(新宿)



□監督:エイトール・ダリア
◆アマンダ・セイフライド
◆ダニエル・サンジャタ
◆ジェニファー・カーペンター
◆セバスチャン・スタン
◆ウェス・ベントリー
◆マイケル・パレ
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
一年前、ジルは何者かにより拉致・監禁されたと周囲に訴えるが、証拠が一つも出てこなかったため、彼女が抱える心の病による虚言症として片づけられてしまう。ある日、今度はジルの妹モリーが失踪。自分のときと同様に拉致されたと確信したジルは、姿なき犯人について警察に直訴するが、まともに取り合ってくれない。ジルは誰からの助けも得られないまま、決死の覚悟でモリーの捜索に乗り出す。その捜索の先には、恐るべき真相が待ち受けていた……。

この映画正直言って主演のアマンダ・セイフライド以外は無名に近い俳優ばかりで、彼女の主演作でなければ見向きもされなかったかも?
でも内容的には誘拐された事実を警察に切実に訴えるも、妄想と決めつけられて取り合ってくれない。ここから警察不信と戦うアマンダ演じるジルは妹と共同生活をすることに。
今度は妹モリーまでもが失踪となるとジルも再び自分に身の危険が及ぶと考えるも警察は相変わらず能天気に捜査に着手しないばかりか、精神病ではないかとまで疑われる始末。モリーの消息を確認しようと知人らを当たるも誰もが知らないと言い張り、これに逆切れして銃を突きつけたりと、ジルの精神状態は益々追い詰められ警察からもマークされる始末。
結局、誘拐はジルの妄想ではなく実在の事件だった。妹も家の軒下に監禁されており無事保護されたが、犯人はジルが殺害するこになるが、警察はあくまでも彼女の妄想であるとの考えをジルも知っているので、妄想を押し通し、その後、警察に証拠の写真が匿名で送られるが、これはジルの仕業だろう。
警察は最後までまともに捜査しなかったのだが、日本でもストーカー事件とかが増えているので警察もこんな対応していたら国民の信頼失うよね。

最初から最後までアマンダが前面に出た作品で、製作費の中でも彼女の出演料が占める割合高かったでしょうね。


映画『死霊のはらわた』を観て

2013-05-11 13:26:35 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

13-40.死霊のはらわた
■原題:Evil Dead
■製作年、国:2013年、アメリカ
■上映時間:91分
■観賞日:5月11日、新宿ピカデリー(新宿)
■料金:1,800円

□監督・脚本:フェデ・アルヴァレス
□脚本:ロド・サヤゲス
◆ジェーン・レヴィ(ミア)
◆シャイロー・フェルナンデス(デヴィッド)
◆テイラー・プッチ(エリック)
◆ジェシカ・ルーカス(オリヴィア)
◆エリザベス・ブラックモア(ナタリー)
【この映画について】
 『スパイダーマン』シリーズのサム・ライミ監督が1981年に放ち、スプラッタ・ブームの火付け役となった名作ホラー『死霊のはらわた』をリメイク。人里離れた山奥の小屋を訪れた若者たちが、次々と仲間にとりつく邪悪な死霊と壮絶な戦いを繰り広げる。
ライミが脚本、『スカイ・ハイ』のブルース・キャンベルが製作と、オリジナル版メンバーがスタッフで参加。監督は、新鋭フェデ・アルバレスを抜てき。よりダーク度を増したヴィジュアルや凄惨(せいさん)度を増した恐怖描写にも注目。(この項、ヤフーより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
うっそうとした山奥にたたずむ小屋を訪れた、ミアをはじめとする5人の若者。小屋で「死者の書」という不気味な書物を見つけた彼らは、はからずも邪悪な死霊をよみがえらせてしまう。解き放たれた死霊はミアにとりつき、若者たちに襲い掛かる。おぞましい姿に変ぼうしたミアと戦いながら山から脱出しようとする若者たちだが、死霊の力によって行く手を阻まれてしまう。助けを呼ぶこともできぬまま、一人、また一人と、彼らは死霊にとりつかれ……。

1981年版のオリジナルを観ていないので単純比較は出来ないが、それにしてもスプラッタ・シーンがこれでもかと銀幕一杯にひろがる。最近のホラー系作品でここまで血しぶきが飛ぶのは多くない。痛いシーンが次々に襲いかかり、これでよく死なないな~、何て思ったりするシーンの連続も、ラストは小屋に放火するという展開に。

ホラー定番の「山小屋」「嵐、雷雨」「封印された過去の因縁」「精神異常」「若者グループ」といった要素が盛り込まれていて、それそものはワクワクする。
オリジナルはどうだか知らないが、今回の物語の設定は薬物中毒の妹ミアを救おうと立ち上がった兄デヴィッド、兄に代ってミアを世話していた高校教師のエリック、ミアの幼馴染で看護師として彼女の治療の世話を一年前にも同じ小屋でしたが失敗に終わっていたオリヴィア、デヴィッドの恋人ナタリーもミアを救おうとの強い想いを持って小屋にやってきた。
折角、ミアを立ち直らせようと集まった4人だったが、到着早々嵐に見舞われたり動物の大量死骸が地下に集められたりと早くも前途多難を思わせる。そしてエリックが有刺鉄線でグルグル巻きにされていた本の封印を解いてしまってから、不審な出来事が一気に5人の身に降りかかる。余計なことをしたばかりに封印した悪霊が復活してしまうのだが、その本自体にはゾッとするようなタロットカードに出て来るのを何百倍も不快にしたような画が描かれていて、そこには意味不明な呪文の様な文字が記されていて、それが5人の身に降りかかる災難を予告するような内容だった。エリックがこの本を声を出して読むこと自体が呪いを解き放つことになるとは思ってもいなかったに違いない。

森に逃げ出したミアが帰って来た時には既に悪霊に憑依されていたのだが、4人はミアの禁断症状の一つだと想像してまともに対応しなかったのが拙かった。気が付いた時は時既に遅しで、次々と仲間達は惨殺されていくのだった。結局は、生き残るかと思ってた兄のデヴィッドが小屋の中で焼死、一度死んで死霊から解放されたミアがAEDで蘇り新しい主人公になる。まあ、この終わり方だと続編を作り易い感じは否めず、ミアが再び悪魔に憑りつかれ新たな犠牲者が続出するのではないかな?

本作は登場人物が主に5人(+犬)に限られているのだが、残念ながら馴染みの無い俳優ばかりだった。


映画『レッド・ライト』を観て

2013-02-17 22:05:07 | 映画・ホラー,サスペンス,スリラー

13-15.レッド・ライト
■原題:Red Lights
■製作年、国:2012年、スペイン・アメリカ
■上映時間:113分
■観賞日:2月17日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ
■料金:1,800円

 

□監督・脚本・製作・編集:ロドリゴ・コルテス
◆キリアン・マーフィー(トム・バックリー)
◆シガーニー・ウィーヴァー(マーガレット・マシスン)
◆ロバート・デ・ニーロ(サイモン・シルヴァー)
◆トビー・ジョーンズ(ポール・シャクルトン)
◆ジョリー・リチャードソン(モニカ・ハンセン)
◆エリザベス・オルセン(サリー・オーウェン)
◆クレイグ・ロバーツ(ベン)
【この映画について】
名優ロバート・デ・ニーロが伝説の超能力者に扮し、科学の力ですべてを解明しようとする科学者たちと対決する様を描き出すサスペンス・スリラー。棺に入れられ地中に埋められた男の脱出劇を描いた『リミット』のロドリゴ・コルテス監督が、“脳の錯覚”を起こさせるような様々な仕掛けを施したミステリアスな一作だ。(この項、Movie Walkerより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
科学者のマーガレット・マシスンとトム・バックリーは、超常現象を科学の力で解き明かすため、研究を重ねる日々を送っていた。そんなある日、30年前に引退した伝説の超能力者サイモン・シルバーが復帰するというニュースが世間を騒がせる。
実は以前、マーガレットはシルバーに挑んだが、心の弱みを突かれて完敗を喫し癒えることのない傷を負っていた。それを知ったトムは、全てを解き明かすため、単独でシルバーのショーに乗り込むことを決意する。果たして、サイモン・シルバー復活の裏に隠された、真っ赤な嘘と真実とは……。

最近、声がかかったら出演する作品を選ばない?ロバート・デ・ニーロが、本作では30年前に一度は引退した超能力者という役所。普段から超能力の真相を暴いていたマシスンとその助手であるバックリーのコンビだが、バックリーがサイモン・シルヴァーのインチキを見破って見せるとマシスンに話を持ちかけるが何故か気乗り薄。その原因は過去にシルヴァーとの確執があった為で、結局はバックリーに押し切られる形で調査を開始する。
シルヴァーの公演はどこに行っても大盛況で盛り上がりをみせるが、バックリーは「盲目」の超能力者という触れ込みを信じず、彼の眼は見えると結論付け、また、会場で無作為に選ぶ人物も周到に用意していると睨む。結局、超能力者はトム自身だったというのがオチで、それを証明するのがラストの大会場でのシーンだった。

サイモン・シルヴァーを演じたデ・ニーロ、そのシルヴァーと因縁があるマシスン博士にシガーニー・ウィーヴァーという男女の大物二人が出演しているのだが、実際の主役は自身が超能力者だったバックリーを演じていたキリアン・マーフィーだった。この3人の動きがメインで、デ・ニーロとしても最近は消化不良な役柄が多かったが、久し振りに最初から最後まで登場していた。一方のシガーニー・ウィーヴァーはシルヴァーの復帰に複雑な気持ちを捨てきれないが、逆に、助手のバックリーに押し切られるなど女性の弱さが出たりして、強い女性とは無縁の役柄だった。
キリアン・マーフィーの役柄は個人的にはベン・ウィショーがハマり役かな?とも思ったりしたが、大会場でのドラマチックなエンディングでのオチ公開でしたが、まあ、こんな展開で良かったのでしょうかね。


時計