14-75.NY心霊捜査官
■原題:Deliver Us From Evil
■製作年、国:2014年、アメリカ
■上映時間:118分
■料金:1,800円
■鑑賞日:9月27日、新宿ピカデリー(新宿)
□監督・脚本:スコット・デリックソン
□脚本:ポール・ハリス・ボードマン
□製作:ジェリー・ブラッカイマー
◆エリック・バナ
◆エドガー・ラミレス
◆オリヴィア・マン
◆ショーン・ハリス
◆クリス・コイ
◆ジョエル・マクヘイル
◆マイク・ヒューストン
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
NY市警の巡査部長による衝撃の実話を映画化したサスペンス・ホラー。ジェリー・ブラッカイマーがプロデューサーを務め、霊感を持つ刑事が特殊な力を使って犯罪捜査に挑む姿を描く。特殊な力で捜査に挑む主人公を演じるのは『トロイ』のエリック・バナ。
ニューヨーク市警のラルフ・サーキは、動物園で子供をライオンの檻に投げ捨てた女性や妻に暴力を振るった男性を逮捕。2つは全く別の事件だと思われたが、どちらも犯人は何かに憑りつかれたような尋常でない様子であり、ラルフは捜査を進めるうちに彼にしか感じられない何かがあることに気付く。神父のジョー・メンドーサからは、自分にしかない力を捜査に活かすよう助言される。それは、悪霊の姿を見、声を聞くことができる霊感だった。それぞれの事件現場に『INVOCAMUS』(呼び寄せる)という謎のメッセージが残されているのを目にし悪霊が事件に関与していることを確信したラルフは、霊感を使った心霊捜査に乗り出す。その一方で、魔の手はラルフの家族にまで伸びていた……
このストーリー、冒頭のシーンがイラクでの不思議な体験を映し出しているが、具体的な体験はその後の劇中で語られる。当初はこの後、ブロンクス動物園で発生した奇怪な事件の捜査についての内容かと思うと大間違いだった。主人公の刑事の実体験に基づいての作品化で、主人公は自分の正義感を振りかざし犯罪者を捕まえてボコボコにしてしまった、触れられたくない過去にさいなまれている。悪魔にそこを付け込まれ、家族を危険にさらしてしまっている。
動物園での母が幼い我が子を投げ捨てた事件と暴力夫のDVで妻がボコボコにされた二つの事件の共通点が「悪魔に憑りつかれていた」という方向に行くとはね。そもそも冒頭のイラクでの偶然の出来事が全ての発起点で、古代バビロニアの遺跡の謎の文字(と言うか呪文?)を見た事で、それが帰国したと同時に持ち帰ってしまったのか?この辺がどうしてそうなったのかの説明が無いので分からないが、ヒントとしては悪魔は現世への扉(ドアー)を求めていて、それがサンティーノだった。で、映画の重要なシーンで流れる音楽が「DOORS」と言うのは映画的な演出だと思うが、ラストでサンティーノに憑依した悪魔を祓う儀式は、既に「エクソシスト」や「エミリー・ローズ」などで観ているので特段驚きはないが、こういう展開になっていく作品だとは思わなかった。でも、これってラルフ刑事の実体験だから、実際に起こった出来事なんだよね~。