kintyre's Diary 新館

野球(西武ファン)や映画観賞記等を書き綴っています。野球のオフ期には関心の高いニュース等も取り上げています。

映画『ジャージー・ボーイズ』を観て

2014-10-04 15:54:36 | 映画・ミュージカル、音楽題材

14-78.ジャージー・ボーイズ
■原題:Jersey Boys
■製作年、国:2014年、アメリカ
■上映時間:134分
■料金:1,800円
■鑑賞日:10月4日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(六本木)

 

□監督・製作:クリント・イーストウッド
◆ジョン・ロイド・ヤング
◆エリック・バーゲン
◆マイケル・ロメンダ
◆ヴィンセント・ピアッツァ
◆クリストファー・ウォーケン
◆エリカ・ピッチニーニ
◆レネー・マリーノ
◆マイク・ドイル
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
『グラン・トリノ』などの名匠クリント・イーストウッドが監督を務め、ブロードウェイの大ヒットミュージカルを基に描くドラマ。1960年代にザ・ビートルズと並ぶほどの人気を誇ったアメリカのポップスグループ、ザ・フォー・シーズンズの光と影を数々の名曲と共に映し出す。ブロードウェイ版同様ジョン・ロイド・ヤングが、バンドのリードボーカル役を担当。

ニュージャージー州の貧しい地区に生まれたフランキー・ヴァリ、ボブ・ゴーディオ、ニック・マッシ、トミー・デヴィート。希望のない町に生まれた4人は、自分たちの音楽だけで夢のような成功をつかみ取る。彼らはザ・フォー・シーズンズとして、『シェリー』、『恋はヤセがまん』、『恋のハリキリ・ボーイ』、『悲しき朝焼け』、『悲しきラグ・ドール』、『バイ・バイ・ベイビー』、『愛はまぼろし』、『君の瞳に恋してる』といった数々の名曲をヒットさせ、音楽界に不滅の伝説を打ち立てていく。しかし、そのまばゆいばかりの栄光ゆえに、裏切りと挫折、別離、家族との軋轢といった不幸が彼らを襲う……。

クリント・イーストウッド監督の最新作はミュージカル作品の劇場版でしたので、彼らしい緻密なストーリー構成とか演出に期待せずに観た方が良い作品でしょう。フォーシーズンズというコーラス・グループについての予備知識は残念ながら殆どありませんでしたが、彼らのレパートリーの数曲は知っていました。そして、ハイライトにもなっているフランキー・ヴァリのソロ作品として発表された「君の瞳に恋してる」の裏話として彼の娘の悲話があったことは知りませんでした。この曲はダンスナンバーとして個人的にはボーイズ・タウン・ギャングのカバーの方が馴染みがありますが、それがヒットしていた当時もカバーだったことは知っていてもフォーシーズンズの事は疎かった管理人です。

ストーリーとしては元々はトミーが主導していたグループにフランキー・ヴァリがリード・ヴォーカリストとして加わり、更に、ボブ・ガウディオがソングライターとして加入したことでグループはヒット街道に乗る。ここからはヒットの連続でガウディオとプロデューサーでもあり作詞担当のボブ・クルーの紡ぎだすメロディーでグループは頂点を極める。だが、その裏ではトムの借金問題などグループはぎくしゃくしてくる。ただこのぎくしゃくした頃の描き方はイーストウッド作品にしては珍しく中だるみ気味なパートだったが、この部分がグループの崩壊とフランキーのソロ転向にも繋がるので重要なパートでもあります。
フランキーは娘の死に打ちひしがれ私生活も不安定になるなかで「君の瞳に恋してる」が発表され、再び表舞台に返り咲くことに。

メンバーの脱退もあったフォーシーズンズは1990年のロック殿堂入り記念コンサートで再会、このシーンは良かったですね。その後のメンバーたちの近況が字幕で紹介されましたが、残念ながら作詞担当のボブ・クルーは認知症を患って9月11日に亡くなっていました。因みにフランキー・ヴァリは今でも現役で歌っているそうです。


映画『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』を観て

2014-07-26 17:57:27 | 映画・ミュージカル、音楽題材

14-63.パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト
■原題:The Devil's Violinist
■製作年、国:2013年、ドイツ
■上映時間:122分
■料金:1,800円
■鑑賞日:7月26日、TOHOシネマズシャンテ(日比谷)

 

□監督・脚本・撮影:バーナード・ローズ
◆デヴィッド・ギャレット
◆ジャレッド・ハリス
◆クリスチャン・マッケイ
◆アンドレア・デック
◆ジョエリー・リチャードソン
◆ヴェロニカ・フェレス
◆オリヴィア・ダボ
◆ヘルムート・バーガー
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
超絶技巧で有名な伝説的バイオリニスト、ニコロ・パガニーニの破天荒な人生と、彼の人生を変えた2人の人物との出会いを描く伝記ドラマ。スキャンダルが絶えない異端児パガニーニを、欧米で圧倒的人気を誇る天才バイオリニスト、デイヴィッド・ギャレットが演じる。監督は、『不滅の恋/ベートーヴェン』などのバーナード・ローズ。共演には『リンカーン』などのジャレッド・ハリス。

1830年のイタリア、並外れた才能を持ちながらも不遇の日々を送るバイオリニスト、パガニーニの前に突如現れたウルバーニは、彼を著名なバイオリニストにしてみせると約束。ウルバーニはさまざまな手段を用いて名門劇場での公演を成功に導き、パガニーニは一躍富と名声を手に入れる。成功後も放蕩(ほうとう)生活を送る彼のもとに、ロンドンデビューの話が舞い込む。ヨーロッパの中心ロンドンを征服しろと発破をかけるウルバーニに対して息子と離れたくない一心で拒否する。ギャンブルに溺れるパガニーニはヴァイオリンまで失ってしまい、折角稼いできた大金も失い、ロンドン公演の招聘元である指揮者ジョン・ワトソンに前金だけでは足りなくなったので経費の増額を要求する。ワトソンは何とかロンドン公演を実現したいことから借金をしてまで増額要求に応えたが、それでも指定日までに来なかった。だが業を煮やしたウルバーニによって半ば強引にロンドンに連れられて来た。
だが、そこで待っていたのは不道徳なパガニーニの公演に反対する道徳向上女性同盟のデモ隊だった。宿泊先のホテル前で繰り返される抗議行動に参ったウルバーニはワトソンに頼んで彼の自宅へ急遽泊まることになった。ワトソンの愛娘シャーロットはオペラ歌手を目指して修行中の身、そんな彼女の歌声を聴いてあっという間に虜になったパガニーニだが、不道徳な行状を知っているシャーロットの態度は冷たかった。だが、パガニーニの説得で彼の公演で歌声を披露したところ、これが大評判を呼ぶことになった。
以前よりの不摂生がたたりパガニーニの健康状態は徐々に悪化、更に相変わらずのギャンブル狂も止まない。彼の生活面も含めて全てを取り仕切っていたウルバーニと仲違いしてしまい、もう誰も彼をコントロール出来る人物は居なくなった。そして、1840年、一人息子に看取られて寂しく亡くなった彼の亡骸を引き取る教会は1876年までどこにも現れず息子と共に転々としていったそうだ。

クラシック音楽に造詣は全く無いが、破天荒なヴァイオリニストをここでは現代のロック・スターの様に描いているのが分かる。破天荒で私生活はハチャメチャな所や長髪を振り乱しての演奏、マネージャーの様な役割をこなすウルバーニは彼の財産管理まで請け負い、行った先では抗議活動も盛ん。これはまさに1960年代のザ・ビートルズを彷彿とさせる描き方だ。
主役を演じるのは米独混血で「現代のパガニーニ」と称されるデヴィッド・ギャレットだ。彼無くしてこの映画は成り立たなかっただろう、何しろ超絶技法の持ち主である主人公を名の知れたハリウッド・スターがスタイルだけマネして彼が吹き替えで弾いても説得力に欠けていただろうと思う。長髪をなびかせての演奏は、恐らくパガニーニがそうであっただろうと推測するに十分足る演技(演奏)だったと観ている方にも伝わってくる熱演だった。
共演陣ではウルバーニを演じたジャレッド・ハリス、招聘元の指揮者ワトソンを演じクリスチャン・マッケイの演奏シーンは本人が実際に演奏しているそうだ。この二人を筆頭に芸達者な俳優達が俳優が本職では無いギャレットをしっかりと支えていた点も見逃せない。


映画『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』を観て

2014-06-14 23:00:59 | 映画・ミュージカル、音楽題材

14-48.インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌
■原題:Inside Llewyn Davis
■製作年、国:2013年、アメリカ
■上映時間:104分
■料金:1,100円
■観賞日:6月14日、TOHOシネマズシャンテ(日比谷)



□監督・脚本・製作:ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン
◆オスカー・アイザック
◆ジャスティン・ティンバーレイク
◆キャリー・マリガン
◆ジョン・グッドマン
◆ギャレット・ヘドランド
◆F・マーリー・エイブラハム
◆スターク・サンズ
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
第66回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したジョエル、イーサン・コーエン監督によるドラマ。フォークソングで有名な1960年代のニューヨークはグリニッジ・ヴィレッジを舞台に、音楽活動に奔走しながらも苦闘するシンガー・ソングライターが過ごす1週間を見つめる。『ボーン・レガシー』などのオスカー・アイザック、『17歳の肖像』などのキャリー・マリガンなど、実力派俳優が結集する。
1960年代のニューヨーク、冬。若い世代のアートやカルチャーが花開いていたエリア、グリニッ・ヴィレッジのライブハウスでフォークソングを歌い続けるシンガー・ソングライターのルーウィン・デイヴィス。熱心に音楽に取り組む彼だったが、なかなかレコードは売れない。それゆえに音楽で食べていくのを諦めようとする彼だが、何かと友人たちに手を差し伸べられ……。

コーエン兄弟の音楽映画ということで期待していた。特定の主人公を扱った作品ではないが、一応モデルになった音楽家はいるそうだ。ボブ・ディランが売れる直前のグリニッジ・ヴィレッジでのフォーク・シーンを描いていて、ラスト・シーンでは彼を思わせる人物の横顔が映し出されてエンド・ロールへと突入。ルーウィン・デイヴィスが築いたフォーク・シンガーとしての道をディランが世に出ることで、グリニッジ・ヴィレッジでのフォーク・シーンが注目されていったというような描き方だった。
ストーリー的には売れないフォーク・シンガー、ルーウィン・デイヴィスの日常を描いている。冒頭で自宅に泊まらせてもらった大学教授の飼い猫をうっかり部屋の外に出してしまい、オートロックだったので自らも戻れなくなったルーウィンが、猫と共にNYをあちこち彷徨う様子がユニークだった。影の主役は「猫」とでも言えそうで、この猫が一旦はルーウィンの落ち着き先(彼には自宅がない)で生活するも、再び脱走してしまい途方に暮れる。途中で似た猫を拾って、元の飼い主宅に届けるが夫人に「偽物」と見破られ、恩をあだで返してしまった。

ルーウィンにはGFもいるのだがどれも長続きしなかったのに。一人のGFを妊娠させてしまうが、関係はぎくしゃくしたままで定職に就くように説教されるが、本人はあくまでもフォーク・シンガーの道を捨てきれない。父がかつて船乗りだった縁で、自身も船乗りとして求職へ向かったものの船員手帳を紛失してしまったのでこれもパーに。ミュージシャンとしてシカゴの劇場でオーディションに臨んだが、逆に3人組として他のシンガーを交えてデビューするならとの話も断ってしまい再びNYへと戻る。
結局、何をやっても上手くいかない世渡り下手のルーウィンが出入りしているライブハウスでのトラブルが原因でここも叩き出されてしまう。それは、ボブ・ディランが台頭する直前だった。この後、彼はどうなったのか?それは描いていませんが、あくまで、フォーク・シーンのひとコマというかある時代のNYを切り取っているのでこういうエンディングになったのだと思います。

主役のルーウィン・デイヴィスを演じたオスカー・アイザックはこの役のオーディションに合格、彼自身も音楽をやっていたので熱を入れての演技だったそうです。演奏シーンも本職ミュージシャンによる吹き替え無しで、しかも演奏シーンはすべてライヴ演奏だったそうです。コーエン兄弟の細かい演出にも応えて、この演技で彼の評価は急上昇したことでしょう。脇役陣のジャスティン・ティンバーレイク、恋人役のキャリー・マリガン、軽薄な若者役のギャレット・ヘドランドらもよかったです。


映画『ソウル・ガールズ』を観て

2014-01-11 18:20:19 | 映画・ミュージカル、音楽題材

14-4.ソウル・ガールズ
■原題:The Sapphires 
■製作年、国:2012年、オーストラリア
■上映時間:98分
■料金:1,800円
■観賞日:1月11日、ヒューマントラストシネマ有楽町(有楽町)



□監督:ウェイン・ブレア
◆クリス・オダウド
◆デボラ・メイルマン
◆ジェシカ・マーボイ
◆シャリ・セベンス
◆ミランダ・タプセル
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
オーストラリアの先住民族であるアボリジニ初の女性ヴォーカル・グループ、サファイアズをめぐる実録ドラマ。1960年代末のオーストラリアで、人種差別などの壁を乗り越えながら音楽シーンで活躍していく3姉妹といとこの姿を追い掛ける。
1968年のオーストラリア。アボリジニの居住区で生活しているゲイル、ジュリー、シンシアは、小さな頃から歌うことが大好きな3姉妹。先住民族ながら肌が白かったことから強制的に連れられて白人家庭で育てられた、いとこのケイと一緒にカントリー・ミュージックを歌いながらシンガーとして成功をつかもうと奮闘していたが、コンテストに出場しても先住民族に対する偏見や差別から落選させられてばかり。
意気消沈する四人だが、ある日、町のコンテストに出場し、その時に進行役と伴奏をしていたミュージシャンを自称する酔いどれ男デイヴと出会う。
ゲイルらは米軍のベトナムでの慰問興行のオーディションを受ける為に、彼から特に黒人兵士に受けの良いソウル・ミュージックのレッスンを受けることに。デイヴは借りてきた地下室で四姉妹らをソウル漬けにするが、デイヴはゲイルをリード・ヴォーカルから外し歌唱力抜群のジュリーをリードに据えるが、ゲイルは納得しないがベトナム行きを諦めたくないことから渋々受け入れることに。

オーディションを見事にパスしてベトナム行きが決まった姉妹らは「サファイアズ」と名乗り、到着早々ステージに上がり大喝采を浴びることになり、戦火の中を米軍に帯同しステージをこなすことに。
始めてみる外の世界に浮かれ気味の姉妹たち、早速米兵と仲良くなったりとするうちにメンバー間の軋轢も生じる。ジュリーの歌手としての可能性を見出したことから興行後の米国行きまで提示されるがメンバーはどこか不満顔。

そんな興行中にベトコンの夜襲を受けてデイヴが瀕死の重傷を負い、メンバーも母国へと帰国する。亡くなったと思われたデイヴも何とか回復し、当初はいがみ合っていたゲイルといつしか心が通じる仲となり、妻帯者であることを告白した上でゲイルの両親を訪ね結婚の許しを得た。他の姉妹たちも帰国後、それぞれの道を歩みアボリジニの地位向上に貢献していったのだった。

ストーリー的には音楽が絡んでいる場面は良かったが、それ以外のストーリー部分には物足りなかった。ベトナムでの興行を切り上げて帰国するのも唐突だし、滞在中のロマンスも中途半端、デイヴの嫌な部分も表面化しそうになったら重傷を負うし、帰国後のシーンも物足りず。でも、そういうマイナス部分を補って余りあるのが、ステージでのパフォーマンス。ジュリー役は実際にオーストラリアで歌手としても名高いそうで、道理で歌唱力が半端じゃなく凄い訳だったし、選曲の良さも光っていた。
日本人には先住民のアボリジニについての知識は殆ど無いが、これを見ているとアメリカのアフリカ系程の差別ではないにしろ、オーストラリアでも先住民は酷い差別を受けていた事が分かった。

この映画、公開館が都内では現時点で有楽町と渋谷の2か所だけなのは残念です。


映画『アンコール!!』を観て

2013-07-06 15:17:18 | 映画・ミュージカル、音楽題材

13-57.アンコール
■原題:Song For Marion
■製作年、国:2012年、イギリス・ドイツ
■上映時間:93分
■観賞日:7月6日、TOHOシネマズシャンテ
■料金:1,800円



□監督・脚本:ポール・アンドリュー・ウィリアムズ
□主題歌:セリーヌ・ディオン
◆テレンス・スタンプ
◆ヴァネッサ・レッドグレイヴ
◆ジェマ・アータートン
◆クリストファー・エクルストン
【ストーリー&感想】
ロンドン。無口で気難しいアーサーは隣近所でも有名なガンコ者で、息子との関係もギクシャクしていた。唯一、笑顔を見せるのは、最愛の妻マリオンに対してだけ。病弱だが陽気なマリオンの趣味は、ロックやポップに挑戦するちょっと変わった合唱団“年金ズ”(OAPZ)で歌うこと。
そんな“年金ズ”にある日、国際コンクールのオーディションに出場するチャンスが巡ってくる。喜ぶマリオンだったが、なんとガン再発の告知が……。
練習に行けないマリオンのたっての頼みで、妻の代わりに渋々合唱団の門を叩くアーサー。美人なのに恋愛ベタな音楽教師エリザベスや、個性派だらけの仲間との出会いは、アーサーの毎日を思いもよらない方向へ導いてゆく。間近に迫るコンクール。マリオンがアーサーに伝えたかったこととは……?そして、自分の殻に閉じこもっていた72歳のアーサーを待ち受ける新たな人生のステージとは……?

この映画、陽気だが癌の再発に注意しながらも人生を楽しんでいる妻マリオンと堅物の夫アーサー、そして意志の疎通が出来ていない一人息子との関係を、「音楽」を通して描いている。
アーサーは見かけも性格も妻以外には笑顔を見せず、近所に住む自動車修理工を営む息子が訪ねて来ても会話は殆ど無い。マリオンは夫とは正反対の社交的な性格で、車椅子生活ながら合唱団の練習に参加するのが何よりの楽しみ。合唱の曲もロックのヒット曲をアレンジしたもので、合唱団は学校の音楽教師でもあるエリザベスが老人たちの先生でもある。だが、この先生、美人なのに恋愛下手で若い男性との付き合いが下手なのがミソ。
この4人がはストーリーの中心で進み、途中でマリオンに癌の再発が宣告され余命も僅かとなる。そのマリオン、発表会で「True Colors」(シンディ・ローパーの名曲!!)を独唱し大喝采を浴びるのを、夫アーサーは遠くから眺めている。まるでマリオンが夫アーサーへの生前最後のメッセージ(素顔の貴方が大好き、そして何時も輝いていると訴えかける歌詞はこのシーンにピッタリ)をこの曲に託したようで、マリオンはやがて亡くなる。

残されたアーサーと一人息子の二人、だが、口下手のアーサーは息子との仲直りのきっかけが掴めずお互い意地の張り合いで気まずい空気だけが漂う。
合唱団のたっての願いでアーサーは亡き妻の代わりに参加し、最初は戸惑いを隠せないが、徐々に練習にも馴れて来ていよいよ大舞台での発表会のステージに立つ日がやってきた。ここのシーンは予告編でも観ることが出来るが、孫に励まされてビリー・ジョエルの「Lullabye」(Goodnight My Angel)を歌って終わる。
アレ程までに合唱団に加わるのを躊躇っていたアーサー、亡き妻が自分が先に夫よりあの世へ旅立つ事を心配して生前に仕掛けた?シナリオ通りになって、あの世から微笑みながらアーサーと一人息子を見守っていることでしょう。

いや~、この映画、音楽がストーリーの進行と重なり、そして重要なシーンでのテレンス・スタンプとヴァネッサ・レッドグレイヴの独唱が聴けて良かったです。しかも、主題歌がセリーヌ・ディオンとは憎いばかりの選曲でした。

今年のマイ・ベスト10候補かも。感動しました!!!


映画『カルテット!人生のオペラハウス』を観て

2013-05-15 14:59:38 | 映画・ミュージカル、音楽題材

13-42.カルテット!人生のオペラハウス
■原題:Quartet
■製作年、国:2012年、イギリス
■上映時間:99分
■料金:1,000円
■観賞日:5月14日、TOHOシネマズシャンテ(日比谷)

□監督:ダスティン・ホフマン
◆マギー・スミス
◆トム・コートネイ
◆ビリー・コノリー
◆ポーリーン・コリンズ
◆マイケル・ガンボン
【ストーリー&感想】
イギリスの田園風景が広がる中にあるビーチャム・ハウス。そこは引退した音楽家たちが身を寄せるホームだった。資金難のため存続の危機にあるビーチャム・ハウスのためにコンサートを開催しようと準備が進められていた。愛には見向きもせず音楽の普及に心血を注ぐレジー、キュートさはそのままに痴ほう症がはじまったシシー、ホームでも女性を追いかけているウィルフに、ある日、激震が走る。かつて彼らとともにオペラのカルテット(四重唱)を組んでいたが野心とエゴで皆を傷つけ去っていったプリマドンナのジーンが入居してきたのだ。特に9時間だけジーンと結婚していたレジーは心中穏やかではない。ジーンは過去の栄光にすがり、今では人前では歌えない状態にあった。
かつて英国史上最高のカルテットと謳われながらも決裂した4人は、ホームを救うためにコンサートへと臨む……。

ダスティン・ホフマン監督作品という珍しさもあって観た。ストーリーそのものは単純で、かつてはオペラのカルテットとして第一線で活躍していたものの、いまでは老いて施設で生活する4人が、ホームを救う為にコンサートを開く。その4人には時間が流れても忘れられない過去があって、9時間だけ夫婦だったカップルもいて、かつての美声と印象を失う事に未だに臆病な老人たちの様子がユーモラスに描かれていた。如何にも英国的な施設の環境とかストーリー展開でしたが、9時間だけの夫婦の語られざる真相も最後に分かって、クスッとさせられました。

 


映画『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』を観て

2013-02-12 23:06:32 | 映画・ミュージカル、音楽題材

13-13.マリーゴールド・ホテルで会いましょう
■原題:The Best Exotic Marigold Hotel
■製作年・国:2011年、イギリス・アメリカ・アラブ首長国連邦
■上映時間:124分
■観賞日:2月11日、TOHOシネマズシャンテ(日比谷)
■料金:0円(ポイント利用)

 

□監督:ジョン・マッデン
◆ジュディ・デンチ(イヴリン・グリーンスレイド)
◆ビル・ナイ(ダグラス・エインスリー)
◆ペネロープ・ウィルトン(ジーン・エインスリー)
◆デヴ・パテル(ソニー・カプール)
◆セリア・イムリー(マッジ・ハードキャッスル)
◆ロナルド・ピックアップ(ノーマン・カズンズ)
◆トム・ウィルキンソン(グレアム・ダッシュウッド)
◆マギー・スミス(ミュリエル・ドネリー)
【この映画について】
「恋におちたシェイクスピア」「コレリ大尉のマンドリン」のジョン・マッデン監督が、ジュディ・デンチ、ビル・ナイ、トム・ウィルキンソン、マギー・スミスら英国を代表する名優たちの豪華共演で描くヒューマン・コメディ。
インドで優雅なリゾート生活を満喫しようとイギリスからやって来た7人の熟年男女が、予定外のトラブル続きで喧噪と混沌に満ちた異文化の洗礼に見舞われて右往左往しながらも、やがてバイタリティに溢れたインドの空気に身を委ねることで思いがけず人生の喜びを再発見していくさまをユーモアを織り交ぜ感動的に綴る。(この項、allcinemaより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
40 年間連れ添った夫を亡くしたイヴリンは、多額の負債を返済するために家を売却。そして、同居を勧める息子の誘いを断り、インドの高級リゾート“マリーゴールド・ホテル”での一人暮らしを決意する。
彼女の他、このホテルに申し込んでいたのは6 人の男女。イギリスに家を買うはずだったが、退職金を貸した娘が事業に失敗してインドにやってきたダグラスとジーンの夫婦。股関節の手術を受けようとしたミュリエルは、イギリスの病院では半年待ちと言われ、渋々インドへ。独身者ノーマンの悲願は、異国の地での最後のロマンス。結婚と離婚を繰り返すマッジの目的は、“お金持ちの夫探し”。以前この地に住んでいた元判事のグレアムは、数10年ぶりに知人に会いに来たのだが、ある事情があり、迷っていた。

彼らが想像していた優雅な生活は、実際のホテルを目にして砕け散る。改装中というそのホテルを亡き父から譲り受けた若い支配人ソニーは、やる気だけは人一倍ながら経験不足。電話は使えず、ドアのない部屋もある。だが、既に前金を支払った7 人に選択の余地はなかった。
ジャイプールの街に溢れる音と色彩、喧騒と人の数、そして暑さに圧倒されながらも、それぞれの生活を踏み出す。様々な悩みを抱えながらも、この地で過ごす時間が長くなり、互いの交流が深まるにつれて、少しずつ前に進んでゆく7人。その一方で、ホテルを復活させるために、ソニーは地元の投資家に援助を依頼。しかし、ホテルを一緒に相続した2人の兄と母親は売却するつもりでいた。こうして、インドに来て45 日が過ぎた頃、母親の説得に負けたソニーがホテルを閉鎖すると言い出す。再び人生の岐路に立ったイヴリンが巡り逢った、意外な運命とは……?

定年を過ぎた老夫婦や夫に先立たれた未亡人や手術目的だったりと、様々な理由で故郷イギリスからインドへ第2の人生を見出した7人の熟年男女の物語。この7人が何故インドに来たのかを冒頭でそれぞれ丁寧に描いた上で、いざ、イギリスでは出会う事の無かった7人がインドの空港で一緒に。更に、前途を暗示するように空港から滞在先のホテルまでは、インド滞在歴のある男性の機転でおんぼろバスに揺られてヘトヘトになりながらも「マリゴールド・ホテル」に到着も、そこは写真でみていたのとはかけ離れた今にも朽ち落ちそうなホテルだった。
この時の一行の反応は面白く、ここからストーリーは7人7色で、インドに馴染もうと努力する人やあくまでもイギリスでのスタイルを崩そうとしない人、或いは、個々の目的を果たそうとしたりと、7人のサイドストーリーが一本に纏まって最後へと向かう演出は見事だった。

それにしても7人の個性的な老人を演じた名優たち、ジュディ・デンチやビル・ナイなど7人の役者達の達者な演技無くしてこの映画は語れないだろう。人種差別者やロマンス探しの者までいて、そこに、支配人とは名ばかりのソニーと恋人スナイナとの関係と交際に反対する母と資金繰りに行き詰って売却へと傾く母と息子の葛藤まで描かれ、更に、ホテルで働く女中さんの物語まで盛沢山だけど、ストーリーはちゃんと整理されている。
現地で目的を果たして亡くなったグレアム、インドに馴染めず結果的に単身帰国して夫ダグラスを置いてきぼりにしていったジーンを除いた5人はインドでの自分の居場所を見つけた。ミュリエルはホテルの副支配人として、ダグラスとイヴリンは結ばれ、ノーマンは知り合ったキャロルと同棲、マッジは裕福なインド人男性と結婚。こうしてインドでの本当の意味での第2の人生が始まる。


映画『レ・ミゼラブル』を観て~アカデミー賞3部門受賞作品

2013-01-03 23:12:44 | 映画・ミュージカル、音楽題材

13-1.レ・ミゼラブル
■原題:Les Miserable
■製作年、国:2012年、イギリス
■上映時間:158分
■観賞日:1月2日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(六本木)
■料金:0円(1カ月フリーパス)



□監督:トム・フーパー
◆ヒュー・ジャックマン(ジャン・バルジャン)
◆アン・ハサウェイ(フォンテーヌ)
◆ラッセル・クロウ(ジャヴェール)
◆アマンダ・セイフライド(コゼット)
◆エディ・レッドメイン(マリウス)
◆ヘレナ・ボナム=カーター(マダム・テナルディエ)
◆サーシャ・バロン・コーエン(テナルディエ)

◆サマンサ・バークス(エポニーヌ)
◆アーロン・トヴェイト(アンジョルラス)
【この映画について】
文豪ヴィクトル・ユーゴーの小説を基に、世界各国でロングラン上演されてきたミュージカルを映画化。『英国王のスピーチ』でオスカーを受賞したトム・フーパーが監督を務め、貧しさからパンを盗み19年も投獄された男ジャン・バルジャンの波乱に満ちた生涯を描く。
主演は、『X-MEN』シリーズのヒュー・ジャックマン。彼を追う警官にオスカー俳優のラッセル・クロウがふんするほか、『プラダを着た悪魔』のアン・ハサウェイ、『マンマ・ミーア!』のアマンダ・セイフライドら豪華キャストが勢ぞろいする。(この項、シネマトゥデイより転載しました)
アカデミー賞では助演女優賞(アン・ハサウェイ)、録音賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞の3部門を受賞した。
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
格差と貧困にあえぐ民衆が自由を求めて立ちあがろうとしていた19世紀のフランス。ジャン・バルジャンは、パンを盗んだ罪で19年間投獄され、仮釈放されたものの生活に行き詰まり、再び盗みを働く。しかし、その罪を見逃し赦してくれた司教の慈悲に触れ、身も心も生まれ変わろうと決意。
マドレーヌと名前を変え、工場主として成功を収め、市長の地位に上り詰めたバルジャンだったが、警官のジャベールは彼を執拗に追いかけてくるのだった。そんな中、以前バルジャンの工場で働いていて、娘を養うため極貧生活を送るファンテーヌと知り合い、バルジャンは彼女の幼い娘コゼットの未来を託される。
ところがある日、バルジャン逮捕の知らせを耳にした彼は、法廷で自分の正体を明かし再び追われることになり、ジャベールの追跡をかわしてパリへ逃亡。コゼットに限りない愛を注ぎ、父親として美しい娘に育てあげる。だが、パリの下町で革命を志す学生たちが蜂起する事件が勃発、バルジャンやコゼットも次第に激動の波に呑まれていく……。

公開前から楽しみにしていたこの作品、仮に公開と同時の昨年末に観賞したら、間違い無くこの作品が私の中で「2012年の年間1位」であったが、今年に入って最初の観賞作品が早くも年間1位候補の最有力候補になった。
この映画はミュージカルであり、セリフも全てが音楽の歌詞で構成されているのに、ストーリーや時代背景などどれを取っても無駄なシーンが一つも無く158分の上映時間を長く感じなかったどころか、まだ観ていたいそんな気分にさせられた映画って今までどの位あっただろうか?
ストーリーの構成が全て歌詞で進行するという難しさを克服したのは、やはり、出演陣の素晴らしさとそれをまとめる監督の凄さに他ならない。ミュージカル映画に在りがちな、撮影前に音楽部分を録音して場面に併せて口パクで演技するというスタイルは取らず、この映画化の条件だったのがシーン毎に歌と同時に撮影するという、まさに舞台のスタイルを踏襲した。
ヒュー・ジャックマンのジャン・バルジャンと彼を追うジャヴェール役のラッセル・クロウはストーリーの核だが、そこに絡んでくるコゼットとフォンテーヌを演じたアマンダ・セイフライドとアン・ハサウェイも見事。後半のコゼットとマリウスの恋物語にフランス革命の行方が大きく左右するようになり、最後にジャン・バルジャンを追いながらも力尽きてセーヌ川に身を投げたジャヴェール。どれもが一本に繋がる見事な流れだった。
自分は一度観た映画は映画館で2度観たりDVD購入はしないのだが、この作品ならもう一度観てみたい、そんな印象を持って映画館を後にした。


映画『ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路』を観て

2011-04-24 10:46:02 | 映画・ミュージカル、音楽題材

11-30.ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路
■原題:Nannerl,La Sceur De Mozart
■製作年・国:2010年、フランス
■上映時間:120分
■字幕:松浦美奈
■鑑賞日:4月23日、ル・シネマ(渋谷)
■料金:1,800円
 
□監督・脚本・製作:ルネ・フェレ
□製作・編集:ファビエンヌ・フェレ
□撮影:バンジャマン・エシャザレタ
□衣装:ドモニク・ルイ
□音楽:マリー=ジャンヌ・セレロ

◆マリー・フェレ(ナンネル・モーツァルト)
◆マルク・バルベ(レオポルト・モーツァルト)
◆デルフィーヌ・シュイヨー(アンナ・マリア・モーツァルト)
◆ダヴィッド・モロー(ウォルフガング・モーツァルト)
◆クロヴィス・フワン(王太子)
◆リザ・フェレ(王女ルイーズ・ド・フランス)
◆ヴァランテイーヌ・デュヴァル(王女ヴィクトワール・ド・フランス)
【この映画について】
モーツァルトの実姉ナンネルの知られざる真実と、フランス王太子との密かな恋の行方を描く。女が男に伍してプロフェッショナルの道を究めることなど有り得ないとされた時代、さらには天才を弟に持つという巡り会わせ。若きヒロインは自らの運命を呪ったろうか。
淡い恋心を抱きながら進むべき道に苦悩する姿は、遙かに多くの自由を手に入れた現代の女性たちにも十分共感を呼ぶに違いない。ヴェルサイユ宮殿でのロケを敢行し、美しいバロック音楽に彩られたモーツァルト一家の物語を描いたのは『夕映えの道』のルネ・フェレ監督。監督の実の娘マリー・フェレが演じたナンネルは10代の少女とは思えない静謐かつ凛とした覚悟の顔を見せてくれる。それはマリーの実妹リザ・フェレが扮した王の娘ルイーズにも共通している。(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
18世紀中頃のヨーロッパ。父レオポルトの薫陶を受け、3歳から音楽を学んでその才能を開花させた14歳のマリア・アンナ・モーツァルト、通称ナンネルには、11歳の弟ヴォルフガングがいた。
3年半をかけてヨーロッパを巡る長い演奏旅行のなか、各地の演奏会で“神童”と絶賛されるヴォルフガングをレオポルドは溺愛していた。一方ナンネルには、ヴァイオリンに触れることさえ禁じるのだった。女性は作曲家になれないというのが当時のヨーロッパの常識だったが、ナンネルはヴォルフガングのヴァイオリン演奏で伴奏を務め、聴衆を魅了していた。
やがてモーツァルト一家は、ルイ15世が君臨するヴェルサイユ宮での演奏の機会を得る。その滞在中、ナンネルはフランス王太子であるルイ・フェルディナンと出会い、恋に落ちる。王太子はナンネルの音楽の才能に気づくと、彼女に作曲を勧める。ナンネルは創作の歓びに目覚めていくが、女性が作曲をすることは許されないことだった。

著名なクラシック音楽家を題材にした映画は数多く存在し、私自身はクラシック音楽には全く関心がありませんが映画の題材としては守備範囲内なので観ます。
この作品は、ウォルフガング・モーツァルトの姉ナンネルが主人公であり、彼女を中心にモーツァルト一家の様子が描かれています。モーツァルト一家は、当時のヨーロッパ王室や貴族相手に一家での演奏会を披露する旅に出ておりストーリーもこうした史実に基づいているため、ロードムーヴィー風な展開にもなっている。特に、世界遺産として名高いヴェルサイユ宮殿でのロケ映像を含めてヨーロッパの美しい風景が盛り込まれていて映像美を堪能できる。
ストーリーとしては有能な音楽家としての素質を持ちながらも、弟ウォルフガングの成長と共に父が弟の音楽の才能を開花させようと溺愛したために、弟と比べても遜色の無いほどの素質を擁しながらも父からは「女だからダメ」の一言で片づけられてしまうナンネルには成長と共に不満が増幅する。
ナンネルはフランス王一家の御前で披露した演奏会で王太子に気に入られ王太子から直々に自分の為に曲を作って欲しいと依頼され、これを機に王太子と男装して王太子の側近を巻いて密会するのだが、やはり、王太子としての身分と地位もありナンネルの恋は実ることは無かった。また、一家が移動中に国王の私生児として生まれた2人の王女との心温まる交流話は、王女が正妻の娘では無かった為に修道院送りされた運命を嘆き、ナンネルを姉の様に慕う話も良かったが、この王女の妹とナンネル役の彼女とは実際にも姉妹である。
ナンネルと王太子の話はフィクションっぽいが、ナンネルが父への反発を持ち始めた頃のエピソードでもあり、全体のストーリー展開としてもタイミングの良い形で挿入されている。

ウォルフガングの神童としての名声が高まるとともに、自らの音楽家としての才能を父から「頭ごなしに」拒まれ続けたことで、夢だった女性作曲家としての道を断念せざるを得なかったナンネル。
女性が作曲家になることが否定されていた時代でタブーに果敢に挑んだナンネルだったが、やはり音楽家である父から手ほどきを受けなければ一流音楽家への道は閉ざされることになり、結局、彼女は父の目を盗んで密かに作曲した楽譜を暖炉で焼却したラストシーンは切なかった。
この一家の最後は、テロップで紹介され、母の没後はナンネルが病気がちな父の世話をし33歳でやっと15歳年上の5人の子持ちの男性と結婚し、父が音楽の全てを叩きこんだ弟が父の世話をすることは最後まで無かったそうだ。

モーツァルト一家を通して当時の王室や貴族の生活やその周辺の者たちの生活や仕事ぶりまで細かく描かれているし、監督の娘が演じたナンネルや王女役の子も監督特権?での出演とは言え素晴らしかった。ウォルフガングは、ここではやんちゃな弟として描かれていた。


映画『バーレスク』を観て

2010-12-24 00:00:00 | 映画・ミュージカル、音楽題材

10-83.バーレスク
■原題:Burlesque
■製作年・国:2010年、アメリカ
■上映時間:118分
■字幕:栗原とみ子
■鑑賞日:12月24日、新宿ミラノ(歌舞伎町)
■料金:1,800円
 
スタッフ・キャスト(役名)
□監督・脚本:スティーヴン・アンティン
□撮影監督:ボジャン・バゼリ
□衣装:マイケル・カプラン
□音楽:クリストフ・ベック
◆シェール(テス)
◆クリスティーナ・アギレラ(アリ)
◆エリック・デイン(マーカス)
◆カム・ジガンデー(ジャック)
◆スタンリー・トゥッチ(ショーン)
◆クリスティン・ベル(ニッキ)
◆ピーター・ギャラガー(ヴィンス)
◆アラン・カミング(アレクシス)
◆ジュリアン・ハフ(ジョージア)

【この映画について】(ネタバレあり)
クリスティーナ・アギレラ&シェールというグラミー賞に輝き、世界中を魅了する新旧歌姫の共演によるミュージカル・ドラマ。歌手になる夢を胸に、LAにやってきた女性と、老舗クラブの女性経営者との物語がつづられる。女優として映画初出演のクリスティーナ・アギレラの歌唱力とダンスが観る者を圧倒する。
(この項、MovieWalkerより転載しました)
【ストーリー&感想】
歌手になる夢を追いかけている田舎娘のアリは、ダンサーになる夢を追い求めてロサンゼルスに出てオーディションを片っ端に受けるがどれも落ちていた。
そんなある日、バーレスク・クラブに押しかけ同然でウェートレスとして働き始める。そこは、セクシーなダンサーが毎夜ゴージャスなショーを繰り広げる、大人のためのエンターテインメント・クラブである。
女性オーナーのテスの経営するクラブは、かつての盛況さは失われ経営的にもギリギリの状態が続いていた。クラブのトップダンサーであるニッキは我儘で遅刻も多くテスを悩ませていた。密かに舞台に立ちたいと思っていたアリは、クラブで行われたオーディション終了後にテスに強引に自分の踊りを見てもらいたいと直訴する。オーディションで抜群の歌唱力と踊りが認められ、ついに才能を開花させたアリは、サボり癖のあるニッキに替わってクラブの主役の座を奪い人気を博し、クラブも大盛況を極めていく。

一気に才能が開花したアリのダンスは好評で、クラブの経営も好転しかけたが相変わらず借金返済に追われるテスは、元夫のショーンの勧めも頑として受け付けず売却を拒み続ける。一方のアリはクラブのバーテンダーで恋人のジャックと同棲を始めるが、ジャックにはNYに遠距離恋愛中の恋人もいる。
ストーリー的にはアリが田舎からLAに出て来て成長してクラブのトップダンサーに上り詰めるのが中心。クラブの経営を巡ってアリ自身が引き抜かれそうになるが、アリのアイデアでクラブの売却は免れクラブの経営も安定して終わる。
ジャックとアリを巡る三角関係やショーンとテスの元夫婦の関係も間に入ってくるが、この作品の中心は、あくまでもクリスティーナ・アギレラのダンスと歌です。

クリスティーナ・アギレラのファンなら彼女の映画初出演作である本作は必見ですね。私も彼女のアルバムは3枚持っていますが熱烈なファンではありません。
でも、この映画の中心はやはり「音楽」であり、ミュージカル映画ではないけど音楽中心で進行します。クリスティーナ・アギレラは、映画初出演とは言えないほど入れ込んでいるようですが、音楽以外のシーンでは「初心者」であります。従って、この映画のヒットに気を良くしても、決して「女優」としてよりミュージシャンとしての「本職」も忘れないでもらいたいですね。
最初から最後まで時間が立つのを忘れて楽しめた映画でした。

【サントラ盤】

映画観賞後、早速サントラ盤も購入しました。クリスティーナ・アギレラの新譜としても楽しめる内容になっています。2,7以外は全てクリスティーナ・アギレラが歌っています。劇中ではマドンナの「Ray Of Light」なども重要なシーンで挿入されていますが、サントラ盤ではクリスティーナ・アギレラとシェールの歌で占められています。サントラ盤は30分少々と多少物足りないけど、映画を観た後でも充分に堪能出来る一枚です。

中でもお勧めは劇中でも印象的なシーンとして頭に焼き付いている7です。実はこれはシェールが舞台で一人でしんみりと歌うのですが、スポットライトがあたってのシーンはクリスティーナ・アギレラより良かったです。何といってもこの曲はヒットメイカーのダイアン・ウォーレンの作品ですから悪い訳がありませんよ!シェールはグラミー賞とアカデミー賞の双方で受賞歴のある大ベテランですが、やはり貫録がありました。

1 Something s Got a Hold On Me
 

2 Welcome to Burlesque(Cher)
 

3 Tough Lover
 

4 But I Am a Good Girl
 

5 Guy What Takes His Time
 

6 Express
 

7 You Haven't Seen the Last of Me(Cher)
 

8 Bound to You 

9 Show Me How You Burlesque 

10 Beautiful People (from Burlesque) 


映画『第9地区』を観て

2010-06-15 00:00:00 | 映画・ミュージカル、音楽題材
10-27.第9地区


■原題:District9


■製作年・国:2009年、アメリカ


■上映時間:111分


■鑑賞日:5月1日、渋谷東急(渋谷)


■料金:1,000円


■字幕:松浦美奈


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スタッフ・キャスト(役名)




□監督・脚本:ニール・ブロムカンプ


□脚本:テリー・タッチェル


□製作:ピーター・ジャクソン、キャロリン・カニンガム



◆シャルト・コプリー(ヴィカス)


◆デヴィッド・ジェームズ(クーパス大佐)


◆ジェイソン・コープ(クリストファー・ジョンソン)


◆ヴァネッサ・ヘイウッド(タニア)



【この映画について】


『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのピーター・ジャクソンが製作を担当し、アメリカでスマッシュヒットを記録したSFムービー。


突然地球に難民として降り立った正体不明の“彼ら”と共に暮らすことになる人間の困惑と、マイノリティーとして生きる“彼ら”とのドラマをしっかりと見せる。


本作で監督と脚本を担当し、デビューを飾ったのは新人のニール・ブロンカンプ。俳優たちも無名ながらも迫真の演技を披露する。そのオリジナリティーあふれる物語と、摩訶(まか)不思議な“彼ら”の造形に目を奪われる。


(この項、cinematodayより転載しました)


【ストーリー&感想】


1982年、正体不明の巨大宇宙船が突如、南アフリカ共和国に飛来した。しかし、そのUFOは首都ヨハネスブルグ上空に浮かんだまま、まるで動こうとしない。痺れを切らした南アフリカ政府はヘリコプターで偵察隊を派遣。船内で彼らを待ち受けていたのは、不衛生で弱り果てたエイリアンの群れだった。処遇が決まるまで、エイリアンはヨハネスブルグにある第9地区の仮設住宅に住まわされることになる。





何の進展もないまま月日が流れ、エイリアンの管理事業は民間企業マルチ・ナショナル・ユナイテッド社(MNU)に委託されることになったが第9地区はスラムと化していく。


市民とエイリアンの対立が激化したことを受けて、MNUは第9地区から郊外にある第10地区へ彼らの強制移住を決定。





立ち退き作業を始めるにあたり、MNUはヴィカス・ヴァン・ダー・マーウィを現場責任者に指名する。


しかし、第9地区内の小屋を調査している際に、ヴィカスは謎のウィルスに感染。報告を受けたMNU上層部はヴィカス捕捉の指示を出す。何の説明もなく執拗に追跡してくるMNUの行動にヴィカスは逃げ出すしかなかった。第9地区に逃げ込むと、そこにクリストファー・ジョンソンと名乗るエイリアンが現れる。そして、ヴィカスはボロボロの小屋の地下で見たこともない科学技術を集結させた設備を目撃する……。





この映画、あのピータ-・ジャクソンが製作として名を連ねていることから注目を浴びた。仮にジャクソンでなければ、単なる無名俳優が出演しているSF映画で、一部のコアなファン以外からは注目されなかったであろう。


それでも、ストーリーの部隊が南アである点に注目。確かに、エイリアンを隔離するのは、あのアパルトヘイトを想起させられるし、エイリアンが差別を受ける点も意味深だ。





最初はエイリアンの強制移住作戦に従事するヴィカスが活躍する話かと思いきや、そのヴィカスがエイリアンから謎の液体を吹きかけらてから様子が一変。謎のウィルスに感染したとのことで、彼の身柄を捕捉しようと一転して追われる立場に変わり、今度は逆にエイリアンに匿われるヴィカス。


ウィルスの影響が身体に現れ始めたヴィカスは意気消沈するが、今度は、エイリアン達の母星への帰還計画を知りエイリアンのクリストファーとヴィカスの間に絆が生まれる展開に。





突っ込みどころは多いのだが、やはり舞台が南アなので、人種隔離政策があった頃の様子がエイリアンに置き換えられているような感じが終始した。でも、エイリアンとの不倫関係をでっち上げられたヴィカスと、それを疑う妻と義父。あのシーンって必要?





まあ、最後はあの終わり方では、続編へと繋がりそうな気もするがどうだろうか?








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広島にまさかの連敗で、西武交流戦優勝を逃す

2010-06-13 00:00:00 | 映画・ミュージカル、音楽題材
2010プロ野球観戦記NO.22
 ×埼玉西武 2-4 広島東洋○~交流戦 



▼埼玉西武-広島東洋 4回戦(埼玉西武1勝3敗) 観衆31,647人



チ  ー  ム 
広島東洋

埼玉西武




【投手】


(広)ジオ、青木高、梅津、上野、ベイル-石原


(西)岸、許、長田-細川、上本





【責任投手】


勝:ジオ1勝3敗


S:ベイル1敗1S


敗:岸8勝4敗





【本塁打】


ブラウン13号(西)、ヒューバー3号(広)





【スタメン】広島東洋


4東出


6梵


D嶋


3ヒューバー


9廣瀬


8天谷


7フィオ


5石井


2石原


------


1ジオ





【スタメン】埼玉西武


4片岡


8栗山


6中島


7大島


Dブラウン


9上本


3石井義


5原


2細川


-----


1岸


 

【交流戦優勝はオリックス!】




昨日は広島相手に痛い敗戦を喫し、目の前に迫っていた交流戦優勝を逃したばかりか、優勝争いをしているオリックスが順当に横浜相手に勝利したので、今日の試合を西武が勝ってオリックスが敗れる場合のみ西武の優勝が決まる展開に。





今日の先発は岸と広島はジオでした。登録名は何故だかジオですが、名字が「アルバラード」であることをスタンドからユニフォームの背中を観て始めて気がつきました。そしてこの投球フォーム...どこかで観たことがあると考えていたら、2008年アジアシリーズで台湾の統一ライオンズの投手として東京ドームで登板していた投手だと思いだした。


そうそう、アジアシリーズは西武が優勝したのですが、その時この投手と対戦したけど手元で変化するクセ球が持ち味のようで試合は勝ちましたが、「アルバラード」からは点が奪えなかったですね。





岸に全てを託したライオンズは2回、ブラウンが広島ファンで埋まる右中間のセンター寄りにソロ本塁打を放ち先制点を奪う。


ところが3回表、岸は先頭の石原を四球で出すと、岸には何故かタイミングが合う梵(そよぎ)にタイムリーを浴びてあっという間に同点。4回にも1点、5回にはカーブを泳いでタイミングが全く合っていない4番ヒューバーに、追い込んでいたので当然カーブを決め球にすると思ったのですが、バッテリーは裏をかいた積りなのか?低目の直球(これしか打てなさそうだった)を2ラン本塁打され1-4と劣勢に。


カーブを投げれば間違いなく打ち取れたし、仮に四球になっても構わない場面だったのにこの配球はファンもベンチも納得出来ないのではないだろうか?





結局、岸は5回4失点で降板し、そのあとは許が3回、長田が1回を何とか無失点で凌いだが、毎回のように走者を出して三者凡退は序盤の2回だけだった。これでは攻撃のリズムを作ることは出来ない。


それでなくても打線が低調なので、守りからリズムを持っていきたいのですが、最終回に代打阿部のタイムリーで2-4となり、尚も代打平尾が粘って期待感を抱かせましたが、その平尾もセンターライナーに倒れておしまい。





広島には昨日の大竹に今季初勝利を献上したけど、今日もジオに来日初勝利と、ベイルに今季初セーブを献上。何と気前の良いチームなんだろう!!!





今日は不振の栗山を2番に戻し、4番には今季初めて「レフト大島」を起用、6番は「ライト上本」など左打者を積極的に起用したが実らず。片岡も際どい打球が2度併殺になるなど3併殺では繋がらない。


投手では昨日の帆足、今日の岸と、一時は絶好調だった二人で一勝も出来なかった。帆足は疲労からか?中盤になると投球が真ん中に集まる。岸はコツコツとミートしてくる広島打線に2度までも攻略されてしまった。中でも梵には広島では本塁打され、今日も再三良い打球を飛ばされていた。クセでも盗まれているのかもね、植田コーチはくせ者だからね。





この結果、オリックスが横浜に予定通り勝利したので交流戦優勝はオリックスとなりました。





西武の交流戦の軌跡とリーグ戦再開に向けての課題などは、後日、書きたいと思います。





<ナベQ監督のインタビュー>


今日の岸は防げる失点を喫してたね。調子は悪くなかったと思うけど選んだボールが悪かった。





打線に関しては、今日で一区切りついたことですし、このままだとズルズルいく可能性もあるし、あまりにも得点能力が低いので、公式戦が始まるまでに何とかしたいなと思います。





一昨年、去年と比べれば今年貯金を4つ増やせたのは大きいと思うけど、終わり方が良くないよね。


最後まで優勝の可能性もあったし、それを連敗で逃したので、全体的に見れば貯金4つは大きいけどもったいなかった。





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西武、交流戦優勝目前で足踏み

2010-06-12 00:00:00 | 映画・ミュージカル、音楽題材
2010プロ野球観戦記NO.21
 ×埼玉西武 2-6 広島東洋○~交流戦 



▼埼玉西武-広島東洋 3回戦(埼玉西武1勝2敗) 観衆31,618人



チ  ー  ム 
広島東洋

埼玉西武




【投手】


(広)大竹、梅津、大島、ベイル-石原


(西)帆足、大沼、松永、田中-細川、上本





【責任投手】


勝:大竹1勝0敗


敗:帆足6勝5敗





【本塁打】


石原7号(広)、嶋3号(広)





【スタメン】広島東洋


4東出


6梵


D嶋


3ヒューバー


9廣瀬


7赤松


8天谷


5小窪


2石原


------


1大竹





【スタメン】埼玉西武


4片岡


7大島


6中島


8栗山


Dブラウン


9高山


3石井義


2細川


5原


-----


1帆足


 

【交流戦優勝は明日の結果次第に!】




交流戦優勝の懸った大事な試合を、ナベQ監督は秋のプレイオフを睨んで選手を鼓舞しています。後は、選手たちが詰めかけたライオンズファンの期待に応えるプレイをして勝利を手にするだけなのですが...。





先発は2連敗中で一足早く梅雨入り?してしまった帆足と未勝利の大竹でした。





西武は初回、片岡と大島が四球と安打で1,3塁として、中島がタイムリーで先制点を奪う。更に、栗山凡退後、ブラウンのセンターフライは犠牲飛球となって幸先良く2点を上げたのでしたが...。まさか、これが唯一の得点回になるとは。


この犠牲飛球後の2死満塁を逸してケチがついたのか、2回と3回にも大竹の制球ミスから2死満塁と好機を作るが、肝心な場面で低目のボール球に手を出したりなどで流れを呼び込めなかった。





そうこうしているうちに、帆足が5回に3連打などで3点を失い逆転される。更に、7回には石原と嶋(幼少時代に熱烈な西武ファンだった埼玉県出身の元首位打者で彼にはなぜか交流戦良く打たれている)に本塁打を浴び2-6と劣勢に。


これで勢いづいた広島ファンの大歓声が1塁側スタンドで五月蠅いほどこだまして最悪の事態に。





結局、これで集中力が切れてしまったナインは凡打の繰り返しで、折角、交流戦優勝の可能性もあり詰めかけた大勢のライオンズファンを失望させてしまった。


広島の先発大竹は制球に苦しんでいたのに、チャンスでボール球を振ったりとチグハグな攻撃で2点しか奪えなかった。序盤の満塁の場面で一本出ていれば大量得点も期待出来たのに、残念な結果になってしまった。





オリックスが予定通り横浜に勝利したので、ライオンズが交流戦優勝するには明日の試合に勝利してオリックスが敗れた場合だけになった。対戦相手の横浜は現在8連敗中だけにオリックス有利だとおもうが、西武は岸の先発なので、岸には最高の投球内容で勝利に導いてもらいたい。





それにしても管理人の西武ドームでの観戦結果がこれで6勝9敗になってしまった。ビジターでは5勝1敗と大きく勝ち越しているのに...。岸クン頼むよ!





<ナベQ監督のインタビュー>


帆足はここのところ何試合か見てて粘りきれていないし、ボールは高いし。疲れは当然あるだろうけど、これが今の彼の実力かな。





今日の大竹くんは腕は振れていないし、ボールも良いときの彼のボールではなく決して調子は良くなかった。そういう中でフォアボールなどで相手がチャンスをくれても、結局大事なところでボール球を振って助けてしまっていたね。





立ち上がり良い形で2点は取ったけど、その後の1回から3回のチャンスのところでしっかり点を取っていかないとこういう形になってしまう。その辺はしっかり意識を持てやっていって欲しい。





(交流戦優勝は)明日勝ったとしても相手次第という所もあるし、今日は勝っておかないといけない試合だった。プレッシャーを感じる事はないと思うんだけど、ここまで交流戦で良い成績を収めて、こういうプレッシャーのかかる試合を経験させてもらってるのだから、みんなには気持ちを出してやってもらいたい。





今は打線に、一気にたたみ掛けて試合を持っていく力がない。そういう形にならないとなかなか連勝は難しいし、先発が崩れると勝てないというのでは問題があるし、打つ方に関してはしっかり立て直していかないといけない。





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片岡の劇的サヨナラ打で4連勝

2010-06-09 23:46:03 | 映画・ミュージカル、音楽題材
涌井、熱投149球完投勝利で虎に3連勝



チ  ー  ム 
阪神

埼玉西武

1x




【投手-捕手】


(神)フォッサム、西村、渡辺-城島


(西)涌井-細川





【責任投手】


勝:涌井8勝3敗


負:渡辺1勝2敗





【戦評】


交流戦も終盤に突入し、残すところパの本拠地での2カードのみとなりました。現在、交流戦優勝を千葉ロッテと東北楽天とオリックスを含めて4チームで混戦。この本拠地での勝敗が優勝の行方を左右するでしょう。


かつては交流戦を苦手にしていたライオンズですが、選手たちは優勝目指して眼の色を変えているようです。7日の対中日戦では岩瀬に今季初黒星を付けるなど勢いを感じさせます。





さて、今日と明日の阪神との2連戦、西武ドームに阪神の大応援団が来襲するでしょうから、応援団を活気づけないような試合展開にしたいです。


先発はエース涌井と左腕フォッサム。予想通りの先発投手でフォッサムも涌井も甲子園で登板していました。





今季、ここまで立ち上がりの不安定さが気になる涌井でしたが、その不安が的中。初回、初球を鳥谷に2塁打され3番マートンにタイムリーを浴び1点を許します。それでも2回以降は涌井らしい投球内容で追加点は一切許さず。


フォッサムの左腕から繰り出すクセ球に悩まされていた打線も、5回、2死から阿部が散々粘って四球で出塁。ここで片岡がフルカウントからライト超えの3塁打で同点に。





試合が決したのは9回。阪神は9回、2死1,2塁のチャンスを掴むが5番新井がボテボテの1塁ゴロに倒れて無得点。西武は、先頭のG.G.がフルカウントからボール球を見極めて四球で出塁。


ここで細川がバントを失敗し捕邪飛に終わるが、続く原も再度バントを試みて今度は成功し2死2塁で片岡。片岡は渡辺の直球とスライダーを再三ファウルで粘り、フルカウントから低目のボール気味のスライダーを叩くと新井のグラブをかすめて三遊間を突破する安打。2塁から代走斎藤が俊足を飛ばしてホームインする見事なサヨナラ勝利。





涌井の熱投149球に対してチームが報いて勝利投手になれたのは大きかった。これで涌井は対阪神戦5連勝、涌井自身も交流戦4勝となり交流戦登板を終えた。もし西武が交流戦優勝となればMVPも見えてくるような見事な投球でした。





阪神は初回に幸先良く先制したものの、それ以降は涌井に手も足も出ずこのカード3連敗となった。





<ナベQ監督のインタビュー>


最近、こういうゲームを落とさなくなったので、選手が成長している証拠かなと感じています。





最終回、G.G.(G.G.佐藤選手)が何とか塁に出ようと気持ちが出た打席だったと思います。貴重なランナーなので、何とかセカンドに送ればチャンスはあるなと思っていました。


今日は2打点ともヤス(片岡選手)なんですけど、集中して打席に入ってくれたと思います。





初回1点は取られましたけど、その後は本当に粘り強く同点に追いついてからは本来の涌井のピッチングで、これだったら大丈夫だなと思いながら見ていました。自分で「行く!」と言ったんですけど、よく9回まで投げてくれました。





結果はどうであれ、今こういう良い戦いが出来ているのはチームにとって良いことなので、あと3試合交流戦を良い形で終わりたいと思います。





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