kintyre's Diary 新館

野球(西武ファン)や映画観賞記等を書き綴っています。野球のオフ期には関心の高いニュース等も取り上げています。

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映画『バンクーバーの朝日』を観て

2014-12-23 14:24:46 | 映画・邦画

14-102.バンクーバーの朝日
■配給:東宝
■製作年、国:2014年、日本
■上映時間:132分
■料金:0円(1ヶ月FP利用)
■鑑賞日:12月23日(TOHOシネマズ渋谷)

 

□監督:石井裕也
◆妻夫木聡
◆亀梨和也
◆上地雄輔
◆勝地涼
◆池松壮亮
◆高畑充希
◆佐藤浩市
◆宮崎あおい
◆貫地谷しおり
◆鶴見辰吾
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
1914~41年、戦前のカナダで活躍し、2003年にカナダ野球殿堂入りを果たした日系移民の野球チーム「バンクーバー朝日」の実話を、「舟を編む」の石井裕也監督が妻夫木聡を主演に迎えて映画化。1900年代初頭、新天地を夢見てカナダへと渡った多くの日本人が、過酷な肉体労働や貧困、差別という厳しい現実に直面する。日本人街に誕生した野球チーム「バンクーバー朝日」は、体格で上回る白人チーム相手に負け続け、万年リーグ最下位だった。ある年、キャプテンに就いたレジー笠原は、偶然ボールがバットに当たって出塁できたことをきっかけに、バントと盗塁を多用するプレースタイルを思いつく。その大胆な戦法は「頭脳野球」と呼ばれ、同時にフェアプレーの精神でひたむきに戦い抜く彼らの姿は、日系移民たちに勇気や希望をもたらし、白人社会からも賞賛と人気を勝ち取っていくが……。
1900年代初めのカナダ・バンクーバー。貧しい日本から新天地を目指してカナダにやって来た日本人たちは、想像を絶する激しい肉体労働や貧しさに加え、差別にも苦しんでいた。製材所で働くレジー笠原やケイ北本、漁業に携わるロイ永西らは野球チーム「バンクーバー朝日」に所属し、最初は白人チームにばかにされながらも、次第に現地の人々にも認められていく。

戦前のカナダにこういうチームが存在していたという事実は薄々知っていたが、実態は全くしらないでこの映画を観た。映画の中では日本が中国へ進駐してからカナダでの日系人の立場が厳しくなっていった社会情勢と、そんな中でもカナダのアマ・リーグで奮闘した朝日軍は日系人の元気の源だった様子が手に取るような分かった。
チームメイト達は厳しい労働条件下で働き家族を養いながらも、限られた時間を利用して練習に励むが、中には冷ややかな視線を送る家族もいたのは事実。それでも野球をやっている間だけは苦しいことも忘れて熱中出来ていた。だが、チームの柱である3,4番打者が家庭の事情でチームを離れたり、エースのロイも母親の介護に疲れて野球を続ける気持ちが見出せないでいた。
日系人社会の大きな期待を背負っていたチームだが、カナダチームとの体格差は如何ともし難く貧打に喘ぎ連戦連敗。そんな中で試合には敗れたものの、偶然起こったプレーが何かのヒントを与えた。体力差を補うために考え付いたのが、今で言う「スモール・ベースボール」だった。大柄な内野手の緩慢な動きをみて編み出した戦法が「バント」だった。脚力を生かしたバントは悉く相手の裏をついて、あれほど点を奪えなかった朝日軍が点を取って勝てるようになった。更に、相手の打者の打球方向や投手の投球傾向を徹底分析して守備を固めた事で失点も防ぐことが出来朝日軍は連勝街道を走る。だが、ある試合で相手投手のビーンボール(故意死球)に怒ったロイがマウンドに向かって乱闘に。これを理由にチームは出場停止処分になりチームの輪も乱れる。

だが地元カナダ人からも処分の撤回を求める声が上がり、不当な判定にもクレームが付きチームの処分は解けた。快進撃を続ける朝日軍はリーグ戦の最終試合に勝てば優勝がかかる試合に挑む。相手チームに1点リードを許して迎えた最終回、2,3塁からバントを試みるもファウルになるが動きを読まれていた。チームメイトが声を枯らして声援を送る中、投球を思い切り叩いた打球は3塁手の頭上を越え2者がホームイン、朝日軍の劇的な優勝が決まり、観戦していた日系人の歓喜の声が響き渡った。

連合国側のカナダはアジア各地に進駐する日本を警戒、カナダ政府は日系人を強制収容所へ隔離する決定を下す。この急な決定で日系人たちは生活場を奪われチームも自然解散となる。チームメイトは別々の収容所に分かれても、そこでも野球を忘れずにいた。そして、二度と再会することの無かった朝日軍、2003年にカナダの野球殿堂入りが決まった。

この映画はただ単に野球の出来事を追った作品では無く、むしろ、当時のカナダ日系人社会の様子を朝日軍を通して描いている作品であると思った。日本からカナダへ渡った佐藤浩市演じるレジーの父に代表される日本への望郷の念を抱きながらカナダ社会へ馴染めない 移民1世、カナダで生まれ育った2世は英語を話せ何とか現地に溶け込もうとする世代。だが戦争が佳境に入ると日系人には辛い状況に追い込まれていく。それでも朝日軍の活躍は日系人社会の一筋の灯りであり、勝利は明日への糧になっていた。野球がこれだけ多くの人の心の中に入り込み、もはやスポーツという枠を超えて日本人社会に一文化として浸透しているのを感じた。

最後に、若手人気俳優陣を上手くまとめた石井監督、足利市に作ったオープンセットの見事さには感服した。今年観た邦画(17本目)の中では1番良かったので、私の年間ランキングのトップ10入りも間違い無い!!!

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映画『渇き。』を観て

2014-07-15 23:03:18 | 映画・邦画

14-60.渇き。
■配給:ギャガ
■製作年、国:2014年、日本
■上映時間:118分
■料金:1,100円
■鑑賞日:7月14日、TOHOシネマズ渋谷(渋谷)

 

□監督・脚本:中島哲也
□脚本:門間宣裕、唯野未歩子
◆役所広司
◆妻夫木聡
◆小松菜奈
◆橋本愛
◆二階堂ふみ
◆清水尋也
◆オダギリジョー
◆國村隼
◆中谷美紀
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
品行方正だった娘・加奈子が部屋に何もかもを残したまま姿を消したと元妻から聞かされ、その行方を追い掛けることにした元刑事で父親の藤島昭和。自身の性格や言動で家族をバラバラにした彼は、そうした過去には目もくれずに自分が思い描く家族像を取り戻そうと躍起になって娘の足取りを調べていく。交友関係や行動を丹念にたどるに従って浮き上がる、加奈子の知られざる素顔に驚きを覚える藤島。やがて、ある手掛かりをつかむが、それと同時に思わぬ事件に直面することになる。

この映画、原作は読んでいないので違いは分からないけど、終始一貫、役所広司のテンションの高い演技が良くも悪くも印象的だった。彼はどんな役を演じていてもそれを物にする演技力の高さが売りだが、ここでもその良さは発揮されている。だが、その高さに果たして周りが付いて行けていたかは多少疑問に残るが、それでも配役的にはバランスが取れていたと思う。
ストーリー的には離婚した妻と暮らしている高校生の娘、加奈子が魔性の女ぶりを遺憾なく発揮して大人たちを振りまわす様子が傑作だが、その加奈子が中谷美紀に刺されてしまっていたというオチには?が着く。でも、不良仲間や学校の同級生やはたまたヤクザも手玉に取ろうとしていた、そんな娘の行状を全く知らなかった父、ここまで極端ではなくても、世の中の父親、特に離婚して一緒に住んでいないと行動って把握出来ないものなんですね。私には年頃の子どもはいませんので、その辺の感情とかは理解不能ですが、スマホや携帯が当たり前の様な世の中では自分の子供の交友関係を知るのは難しいのでしょうね。
自分の頃は「○○クンとか○○サンから電話よ~」って母が電話を取れば、自分の息子が誰クンと親しいとか分かるけど、今は無いもんね。

加奈子を演じていた小松菜奈、今後、どういう役を演じるのか注目したい。

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映画『MONSTERZ モンスターズ』を観て

2014-06-22 12:45:28 | 映画・邦画

14-51.Monsterzモンスターズ
■配給:ワーナー・ブラザース
■製作年、国:2014年、日本
■上映時間:112分
■料金:1,800円
■鑑賞日:6月22日、新宿ピカデリー(新宿)

 

□監督:中田秀夫
◆山田孝之
◆藤原竜也
◆石原さとみ
◆田口トモロヲ
◆落合モトキ
◆木村多江
◆松重豊
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
見るだけで他人を思い通りに操作できる特殊能力を持つ男と、その能力が唯一通じない男の激闘を描く韓国発アクションサスペンス『超能力者』をリメイク。『リング』『クロユリ団地』などの中田秀夫監督がメガホンを取り、互いに呪われた宿命を背負い、閉塞感漂う社会で葛藤する人間同士の対決が展開していく。
対象を見ることで他人を自由に操れる超能力を持つ男は、その能力ゆえに孤独と絶望の人生を歩んできた。ある日、自分の能力が一切通じない田中終一に出会ってしまった男は、動揺のあまり誤って終一の大切な人を殺してしまう。復讐(ふくしゅう)を果たそうと決めた終一と、自分の秘密を知る唯一の人間を狙う男が壮絶な戦いを繰り広げていく。

元ネタの韓国版を知らないので違いは分からないが、この映画の印象を端的に表現すると「山田孝之と藤原竜也の演技は良いが、ラストのオチは理解出来ません?」ってな感じ。
ラストシーンで藤原の方が終一を呼びつけて劇場に行くと、超能力で操られ自分の意思を操られた群衆が終一を襲ってきた。しかし超能力も無限大ではなく、超能力者の男の体は使えば使うほどに壊死が進行していく。そして終一はついに劇場の地下で超能力者の男を追い詰める。終一はそこで初めて男の名前を知ることになるり、助けようとするが、手すりが崩れ2人は地下深くへと落ちていく。これで二人は死んでジ・エンドかなって思いました。しかし不死身とはこういう事を言うのかな?シーンは代わり、超能力者の男は目隠しをされ拘束されている。実は終一が落下の衝撃から男を守ることで2人は生きていたのだ。

さらに場面が変わり、終一は雲井叶絵や仲間とどこかのフリーマーケット(NHKの辺りかな?)で時間を過ごしているシーンで終わりとなった。これってハッピー・エンドなのか否かどうなんだろう?あれで生き残れたらのだから、また、ここから何かに繋がって「続編」とか「2」が製作なんてことは無いよね?

藤原竜也が発する「死んでもお前を殺す!」っていうセリフが愉快だったね。

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映画『ゴジラ、60周年記念リマスター版』を観て

2014-06-07 14:03:51 | 映画・邦画

14-47.ゴジラ、60周年記念リマスター版
■配給:東宝
■製作年、国:1954年、日本
■上映時間:97分
■料金:1,000円(特別料金)
■観賞日:6月7日、TOHOシネマズ渋谷(渋谷)

 

□監督:本多猪四郎
◆平田昭彦
◆志村喬
◆河内桃子
◆宝田明
◆堺左千夫
◆村上冬樹
◆菅井きん
◆山本廉
◆鈴木豊明
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
日本怪獣特撮映画の金字塔“ゴジラ”。その第1作目の公開から60年をむかえ、初回上映状態を再現することを目標に7ヵ月かけて制作されたデジタルリマスター版。4Kスキャンされたデータを元に、ソフトウェアおよび手作業による1コマ1コマのごみ取り処理がなされた。また音声も違和感が生じないよう細心の注意が払われたノイズ除去が行われている。

1954年、第二次世界大戦終結から復興途上の日本。太平洋沖で謎の船舶遭難事故が相次いだ。古生物学者の山根博士の説によれば、太古の昔から海底深くに生息していた生物が度重なる水爆実験で目覚め、暴れているのだという。その凶暴な怪獣は近海の伝説になぞらえて「ゴジラ」と名付けられた。やがて、ゴジラは本州に上陸。破壊の限りをつくし、東京を火の海にする。高圧電流攻撃、最新鋭兵器による陸海空からの攻撃にも全くひるまないゴジラ。人類に打つ手はないのか?
一方、山根博士の可憐な娘・恵美子は父の教え子で天才科学者と評判の芹沢博士と許嫁同然といわれる関係であった。しかし、二人の間には次第に距離が生まれ、恵美子は最近では若くてハンサムな尾形とデートを重ねている。地下室でたった一人、秘密の研究を重ねていた芹沢は、最後の愛の告白のように、自らが行ってきた恐るべき実験の成果を恵美子だけに披露する。彼の思いを受け止める恵美子。
しかし、再び襲撃してきたゴジラの猛威を目の当たりにした恵美子は、苦悩の末、ゴジラ打倒の切り札となりうる芹沢の研究を尾形に打ち明けてしまう。恵美子と尾形からの必死の説得に心を打たれた芹沢は自らの研究成果(オキシジェンデストロイヤー=酸素破壊装置)を手に、人類の存亡と恵美子との関係を賭けた悲しすぎる決断を下す。
尾形とともに東京湾に潜った芹沢はオキシジェン・デストロイヤーの装置を作動させた。ゴジラは苦しみ始め、海上に断末魔の悲鳴を残し、やがて白骨を海中にさらすのだった。しかしそのなか、芹沢もまたオキシジェン・デストロイヤーの悪用を恐れ、自ら命綱を断った。行方を見守っていた人々がゴジラを倒した喜びや芹沢の死の悲しみに騒然となる中、山根は「あのゴジラが最後の一匹とは思えない。もし水爆実験が続けて行われるとしたら、あのゴジラの同類がまた世界のどこかに現れてくるかもしれない…」とつぶやくのだった。

ハリウッド製作のゴジラ公開が迫る中、東宝製作の元祖ゴジラとして1954年公開の1作目がリマスター版として特別公開されるということで観に行った。自分が生まれる○年前に公開されたゴジラ、ハリウッド版とはどこがどのように違うかは公開を待つしかないが、どちらも水爆実験とか放射能がキーワードのようだ。今ではCGや特殊効果で幾らでも映像を作れるが、この60年前にCGが無い時代に東宝が持てる技術全てを注ぎ込んでオリジナル作品であるゴジラを製作し世界に影響を与えたのは凄いことだ。
この日本版では台風に巻き込まれた貨物船がストーリーの発端で、大戸島の漁船に救助された乗組員の話を聞いた長老が伝説の怪物「呉爾羅」(ゴジラ)の仕業ではと呟いたことから、話が本土の政府の知るところとなり、政府上げて退治策を練るのが大まかな流れだ。俳優陣は私の生まれる前の人ばかりで詳しくはないが、平田昭彦や志村喬らの名優も出演しているし、今では認知症を患っていると噂される菅井きんも名を連ねている。

是非、この60年前の作品と観てからハリウッド版も観た上で、違いを比較してみたいと思います。

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映画『万能鑑定士 Q -モナ・リザの瞳』を観て

2014-06-02 13:11:50 | 映画・邦画

14-46.万能鑑定士Q-モナ・リザの瞳
■配給:東宝
■製作年、国:2014年、日本
■上映時間:119分
■料金:1,100円
■観賞日:6月1日、TOHOシネマズ有楽座(有楽町)

 

□監督:佐藤信介
◆綾瀬はるか
◆松坂桃李
◆村上弘明
◆初音映莉子
◆橋本じゅん
◆村杉蝉之介
◆児嶋一哉
◆ピエール・ドゥラドンシヤン
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
松岡圭祐の人気推理小説「万能鑑定士Qの事件簿」シリーズを綾瀬はるか主演で映画化したミステリー。レオナルド・ダ・ヴィンチが手がけた歴史的な絵画“モナ・リザ”を巡る巨大な陰謀に天才鑑定士の莉子が立ち向かう。日本映画として初めてルーヴル美術館での撮影に挑むなど、日本とフランスを舞台にした壮大なスケールの物語だ。
名画モナ・リザの40年ぶりとなる再来日が決定し、万能鑑定士Qの店主莉子が臨時学芸員に抜てきされる。莉子は、彼女の密着取材を続行中の雑誌記者悠斗と共にパリへと赴き、ルーヴル美術館で実施された採用テストに無事パスする。莉子は同様にテストに受かった美沙と一緒に特別講義に出席するが……。

タイトルからすると、何だかモナ・リザに関する未知の謎が明らかになるのかと思っていたらそうではなかった。簡単に言えばモナ・リザの日本展開催にあたって、日本人学芸員を採用することになり、その候補として鑑定士の莉子とフランス語も堪能で大学や博物館で研究員をしていて意欲的な美沙がその座を巡って争うのだが、実は巧妙に仕掛けられた罠で、日本移送の隙を狙ってモナ・リザを偽物とすり替える日仏間をまたぐ犯罪だった。
このストーリーのウリは、ルーヴル美術館でロケを敢行した初の邦画という触れ込みだった(私は2度行きました)が、その良さが前面に出ていたとは思えなかった。
モナ・リザの瞳に隠されたある数字を読むと、鑑定能力が失われて行くというのが全体の伏線になっていて、日用品などの鑑定能力で力を発揮していた莉子もこの罠にはまってしまい、優れていた鑑定能力が徐々に衰えてしまい、自分の店までをも閉鎖に追い込まれる。莉子演じるのが綾瀬はるかで、彼女のイメージとこの役柄がどうも一致しない。彼女のもつ溌剌とした明るさとは真逆な役を演じているので、脇役にベテランを配するなどしないと彼女に演技力で多くを期待するのは酷だった。
12枚の中から偽物と本物を見分けるシーンをもっと魅せるシーンに替えるとか、パリでのロケ映像をもっと盛り込むなどの工夫も欲しかった。

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映画『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』を観て

2014-06-01 23:09:37 | 映画・邦画

14-45.WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常
■配給:東宝
■製作年、国:2014年、日本
■上映時間:116分
■料金:1,100円
■観賞日:6月1日、TOHOシネマズ日劇(有楽町)

 

□監督・脚本:矢口史靖
◆伊藤英明
◆長澤まさみ
◆染谷将太
◆優香
◆西田尚美
◆柄本明
◆光石研
◆近藤芳正
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
『ロボジー』の矢口史靖監督が、三浦しをんのベストセラー小説を映画化した青春コメディ。染谷将太扮するダメダメな都会育ちの青年が、田舎の町での林業研修プログラムに参加した事で、町の人々とのふれあいを通して、一人前の男に成長していく姿がつづられる。
チャランポランな性格で毎日お気楽に過ごしていた勇気は大学受験に失敗。彼女にもフラれ、進路も決まらないという散々な状態で高校の卒業式を迎える。そんな時、ふと目にしたパンフレットの表紙で微笑む美女に釣られ、街から逃げ出すように1年間の林業研修プログラムに参加することを決意。だが、ローカル線を乗り継いで降り立った神去(=かむさり)村は、携帯電話の電波も届かない“超”が付くほどの田舎。鹿やら蛇やら虫だらけの山、同じ人間とは思えないほど凶暴で野生的な先輩のヨキ、命がいくつあっても足りない過酷な林業の現場……。耐えきれずに逃げ出そうとしていたところ、例の表紙の美女・直紀が村に住んでいることが判明。留まる事を決意するが……。休む間もなく訪れる新体験、野趣溢れる田舎暮らし、底なしに魅力的な村人に囲まれ、勇気は少しずつ変化してゆく。果たして、勇気と直紀の恋の行方は?そして、勇気は無事に生きて帰れるのか!?

矢口作品は前作が「ロボG」というロボットの中に爺さん(ミッキー・カーチス)が入って大活躍?する話で、その切り口の面白さを堪能した。今作はど田舎での林業体験のお話。話が多少地味でどういう展開に持って行くのか注目していたが、流石の矢口監督も難しかったようだ。
都会生活を送っていた青年が受験に失敗し、ふと手にした求人雑誌の表紙の美女(長澤まさみ)に吊られて軽い気持ちで林業体験に行ったが、そこは想像を絶するど田舎で、中には真剣に家業の林業を継ぐ為に経験を積む意味で来ている者もいる中で勇気は浮いていた。体育会系で強面の先輩ヨキにみっちりしごかれすっかりやる気を失っていたが、それでも徐々に仕事にも馴れて来て、田舎暮らしも優しい村人の理解にも恵まれ気が変って来た。そこで、例の表紙の美女との出会いもあい、村最大のイベントである祭りを体験、研修期間の1年が過ぎようとしていた。実家に戻るかこのまま村に残るか迷いながらも実家に戻った勇気だったが、彼の居所はどこにあるかふと思い直すと、再び、村を目指して戻って行った。

林業という普段都会では馴染みの無い職業にスポットを当てているのだが、これをどこまで娯楽性を追求して作品にしたてるか大変だったと思う。鬼教官のような伊藤英明のキャラは全体からすれば良い意味で「浮いていた」が、他の出演者とのキャラの違いを強調する狙いもあったのだろう。勇気役の染谷将太は若いけど芸歴は長いし、最近は出演作も多いので既に演技に安定感がある。長澤まさみの露出度の少ない?演出は残念だが、終盤のハイライトである祭りの様子は良かった。あれが無ければ盛り上がりに欠けていたと思う。
撮影は三重県の山奥で敢行されたそうで、実際に木を切らせてもらったそうだが、映像からは本当にど田舎っぷりが理解出来たが、こういう山奥の村は若者が定着するのは難しいだろうな、とか思ったりした。

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映画『テルマエ・ロマエⅡ』を観て

2014-05-01 22:50:03 | 映画・邦画

14-39.テルマエ・ロマエⅡ
■配給:東宝
■製作年、国:2014年、日本
■上映時間:112分
■料金:1,100円
■観賞日:5月1日、TOHOシネマズ日劇(有楽町)



□監督:武内英樹
◆阿部寛
◆上戸彩
◆北村一輝
◆竹内力
◆宍戸開
◆市村正親
◆笹野高史
◆キムラ緑子
◆曙
◆白木みのる
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
古代ローマの浴場設計技師が現代の日本へタイムスリップするヤマザキマリの人気コミックを実写映画化した『テルマエ・ロマエ』の続編。新たな浴場建設を命じられアイデアに煮詰まったルシウスが、再度日本と古代ローマを行き交うさまを描く。
タイムスリップした先である現代日本の風呂文化から着想を得て斬新な浴場建設をし、一躍人気者となった古代ローマ浴場技師ルシウスに、コロッセオに闘士たち用の浴場を作るよう命令がくだる。頭を悩ませたルシウスは再び現代日本へタイムスリップ。風呂専門雑誌のライターになった真実ら、ルシウスが平たい顔族と呼ぶ現代日本人と再会する。一方ローマ帝国では平和推進派であるハドリアヌス帝と武力行使派の元老院が対立、緊張が高まっていた……。

コミック原作の1作目が大ヒットして、二匹目のドジョウ?を狙って2作目としてGW客を狙って公開された。パターンは1作目と同じくルシウスがローマ皇帝に命じられて新たなテルマエの建設を命じられて、何故か現代日本へとタイムスリップして日本の銭湯・温泉文化を吸収する。今回はお相撲さんが登場(元横綱・曙や元大関・琴欧洲もローマ人で出演しています)したりしています。上戸彩の微妙なショット?もあって人妻の色気が堪能出来ますが、ストーリー的にはハドリアヌス帝と元老院の対立に巻き込まれそうなルシウス、帝は自身の健康問題と後継者を巡る争いに心を痛めている。
そのルシウスが現代日本から混浴文化や五右衛門風呂に加えて食文化や指圧までをもローマに持ち帰る。
だが、何故か上戸彩もローマ時代にタイムスリップしてしまい、遂にはルシウスの運命がテルマエの建設中に死ぬと判ってしまい戸惑うが、それなら本望だと胸を張る。果たしてこれでシリーズ3作目へと繋がるかは微妙な感じのエンディングでした。

今回はローマ時代のセットをブルガリアにオープンセットを築くなどスケールアップ。温泉のロケ地は宝川温泉、法師温泉が主に使われていました、どちらも関東地方では有名な温泉地で私も入浴経験があったので、映像をみて直ぐにピンと来ました。

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映画『神様のカルテ2』を観て

2014-04-19 22:49:36 | 映画・邦画

14-36.神様のカルテ2
■配給:東宝
■製作年、国:2014年、日本
■上映時間:116分
■料金:1,800円
■観賞日:4月19日、TOHOシネマズ渋谷(渋谷) 



□監督:深川栄洋
◆桜井翔
◆宮崎あおい
◆要潤
◆柄本明
◆藤原竜也
◆市毛良枝
◆濱田岳
◆吹石一恵
◆吉瀬美智子
◆西岡徳馬
◆池脇千鶴
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
嵐の櫻井翔と宮崎あおいが夫婦を演じ、ヒットを記録したヒューマンドラマ『神様のカルテ』の続編となる感動作。今回はそれぞれの事情を抱えた3組の夫婦の関係を軸に、悩んだり傷ついたりしながらも命に対して真摯(しんし)に向き合う人々の姿を紡ぎ出す。

信州・松本。特別な患者の死を経験し医師として人間として成長した栗原一止は、以前と変わらず24時間365日対応の本庄病院に勤務しながら、妻・榛名の出産を心待ちにしていた。そんなある日、一止の大学時代の同期で“医学部の良心”と呼ばれていたエリート内科医・進藤辰也が東京から赴任してくる。
旧友との再会に喜ぶ一止だったが、辰也は勤務時間が終わるとすぐに帰宅、時間外の呼び出しにも応じないと各所からクレームを受ける。辰也に事情を聞いても何も答えず、自分の生活を犠牲にしてでも患者のために尽くそうとする一止は、辰也のそんな姿勢に疑問を感じ、ついに衝突してしまうのだった。一方、一止と榛名の住むアパート・御嶽荘にも大学生の屋久杉が入居、男爵を交え、ますます賑やかになっていた。

そんな折、一止の上司で本庄病院の精神的支柱だった内科部長・貫田が過労で倒れてしまう。皮肉にも病の床に伏して初めて妻・千代との夫婦の時間を持つことが出来た貫田だったが、残された時間は既にわずかなものになっていた。診断結果は悪性リンパ腫で末期のステージIVだという。
恩師というべき存在が病に倒れたことで一止が動揺する中、辰也が頑なに定時を守るのは愛娘・夏菜の為だったことが分かる。辰也の妻・千夏も東京の大学病院小児科に勤める医師で、二人して多忙なあまり子供の面倒も見られなくなり、辰也は限界を感じて夏菜と二人で故郷・松本に戻ってきたのだった。辰也から「医師って何だ?夫婦って何だ?」と問われ、一止は答えることができない。一止は余命いくばくもない貫田と千代、辰也と千夏という二組の夫婦の前に、自らの夫婦も顧みて“医師”、そして“家族”の在り方に直面していくのであった……。

今作は大学時代の同僚進藤が赴任してきてから何かと騒動を起こすのと、上司の貫田が勤務中に倒れてしまった話が中心。共通しているのは家族や夫婦の在り方だ。進藤は妻と別居状態で幼い娘との二人暮らしで、同僚には娘の送迎で残業をしていないとは言って居ない。この夫婦の仕事と家庭に対する価値観の相違、仕事中心だった貫田が倒れて院内で療養することで夫婦二人の時間が持てた皮肉。そして、栗原は妻の榛名との夫婦関係。栗原は忙しくなると妻の存在を忘れてしまうと榛名から苦言を呈される。
この作品はシリーズ化されるのでしょう。栗原夫妻に誕生した子供をメインに据えて展開するかも知れませんね。ただ、実生活で子供の居ない二人ですから、果たしてどういう風に演じるのでしょうかね?俳優陣では柄本明の存在感は流石でしたね。

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映画『白ゆき姫殺人事件』を観て

2014-04-14 12:34:47 | 映画・邦画

14-35.白ゆき姫殺人事件
■配給:松竹
■製作年、国:2014年、日本
■上映時間:126分
■料金:1,100円
■観賞日:4月14日、TOHOシネマズ日本橋(三越前)

 

□監督:中村義用
◆井上真央
◆綾野剛
◆蓮佛美沙子
◆菜々緒
◆金子ノブアキ
◆谷村美月
◆小野恵令奈
◆染谷将太
◆ダンカン
◆秋野暢子
◆宮地真緒
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
 『告白』などの原作者・湊かなえの小説を基に、美人OLの殺害容疑を掛けられた女性をめぐって人間の悪意を浮き彫りにしていくサスペンスドラマ。報道によって浮かび上がる容疑者像をきっかけに、インターネット上での匿名の中傷やマスコミの暴走など現代社会の闇が描かれる。
日の出化粧品の美人社員・三木典子が殺害された。典子と同期入社をした地味な女性・城野美姫に疑惑の目が向けられ、美姫の同僚やかつての同級生、家族らワイドショーの取材を受けた関係者は彼女について衝撃的なことを語る。やがて報道やインターネットで過熱気味に取り上げられ、噂が一人歩きしていく……。

SNSの急速な発達で一つの情報があっと言う間にネット間を駈け廻る。その情報が不正確であっても、最初に流れた情報に尾ひれがついて何時の間にか独り歩きしてしまう。この映画はそんな日本の社会を反映したような作品。SNS発達前はTVワイドショーや写真週刊誌が垂れ長す情報に対して世の中が反応していたが、今の世の中は怖い。
「白ゆき姫殺人事件」は綾野剛演じるワイドショーの契約スタッフがツイッターで情報を一方的に流したことから美姫に疑惑の眼が向けられ、彼女もそんな世間の目から逃避する。その間にもドンドン彼女に関する「情報」が世間を駆け巡る。そもそもは同僚の女性がワイドショー・スタッフに匿名で流した社内情報が発信元。そこには社内での典子と後輩社員との人間関係や上司との交際疑惑などが含まれていた。
冒頭からこうして美姫が疑惑の犯人扱いされたことで、ストーリー的には主演の井上真央が犯人の訳が無いので、誰がそうなのかを推理することになる。後で、犯人が判ると「やはりね!」っと思ってしまいますね。高飛車な典子は同僚らから恨まれていたが、シャイで普通のOL美姫には彼女を惨殺するようなタイプとは思えない。他にも何人かの同僚が登場するが、そうなると原点に戻って、最初にワイドショー・スタッフ赤星に垂れこんだ狩野が怪しいと思い始めますね。でも、中々彼女が怪しくても証拠を残さないので、観ている側は怪しいけど動機は?って感じで観ていました。
実は狩野は会社のヒット商品を密かに横領していたことを典子に知られていたんですね。口の上手い狩野は美姫をそそのかして典子を薬で朦朧とさせている間に、大好きなアーティストのチケットを盗ませておいて、自分はその隙に典子を惨殺して、美姫が犯人のように仕向けたのですね。女は怖いですね。

俳優陣は綾野剛の軽薄な契約社員ぶりが目立っていた。女優陣は井上真央が自信無いOL役、タカビーなOL典子を演じた菜々緒あたりは良かった。ストーリー的には映画向きとは思えず、2時間ドラマか4回程度の連続TVドラマでも良かったのではないかな?

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映画『黒執事』を観て

2014-01-27 16:53:09 | 映画・邦画

14-11.黒執事
■配給:ワーナー・ブラザース
■製作年、国:2014年、日本
■上映時間:119分
■料金:1,800円
■観賞日:1月26日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ(六本木)



□監督:大谷健太郎、さとうけいいち
◆剛力彩芽
◆水嶋ヒロ
◆優香
◆山本美月
◆岸谷五朗
◆伊武雅刀
◆城田優
◆丸山智己
◆安田顕
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
漫画、アニメなどで絶大な人気を誇る枢やな原作のコミックを、水嶋ヒロ主演で実写映画化。貴族の執事セバスチャンと女性であることを隠している幻蜂清玄を中心に、映画版オリジナルのストーリーが展開していく。
巨大企業の若き総帥にして、女王の密命を帯びる名門貴族の末裔である幻蜂清玄伯爵は、過去の壮絶な傷を抱え、わけあって女であることを隠して生きる男装の令嬢だ。執事のセバスチャンとは絶対的な主従関係にあるが、その関係は主の魂で契約された究極のものだった。そんな中、街で“連続ミイラ化怪死事件”が頻発。警察保安省外事局局長・猫磨実篤は、部下の鴇沢一三、松宮高明に捜査命令を下す。やがて鴇沢は、幻蜂伯爵とその執事が事件の周辺にいることに気づき、疑いの目を向け始める……。

水嶋ヒロ、久々の映画出演と剛力彩芽が出ている事で注目されている邦画。原作はアニメだが映画化された本作はオリジナル・ストーリーだそうだ。飼い犬の名前をそのまま付けられた黒執事ことセバスチャンは命をかけて主である清玄を守り命じられるままに「御意に!」の一言で完璧に遂行する。
名門貴族の跡取り清玄は両親を目の前で虐殺され叔母華恵が後見としてサポートするなか、この華恵は実はこのストーリーの鍵を握る人物でもあり、清玄両親惨殺事件の首謀者でもあったことが後半で明かされる。優香は華恵役を前半は忠実な後見人を、後半は一転して清玄の父に棄てられた元妻として幻蜂家に復讐する役を見事に演じていた。
ストーリーは後半になって二転三転するなか、中盤に秘密のドラッグを巡る場面があり、これが事件の真相を結び付くのかと思いきや、華恵の私怨から幻蜂家へどうしても復讐したかった。後継ぎを求める父が華恵と別れ姉(清玄の母)と結婚したこと、それを恨んで反西側の犯罪組織による清玄の両親殺害を手引きし、不死の肉体を得て生き続けることで清玄から幻蜂家を奪おうとしていたことを暴露する。そして黒幕犯罪組織の正体を知らないと言い、清玄はショックを受ける。セバスチャンに欺かれさらに毒を盛られた華恵は、急激にミイラ化し肉体を消滅させ死ぬ。

その後、爆破を防ぎ人々を救うため命がけで装置を運び出す清玄をセバスチャンは冷ややかに見つめるが、彼女が自力で装置を解除し倒れたあと、解毒剤を口移しで飲ませて救う。ストーリーとしては中盤のドラッグ・パーティーが思わせぶりで事件の真相とは直接結びつかなかった。

出演陣の中では水嶋ヒロが事実上の主役である。セリフが少ないながらも立ち居振る舞いなどで魅せてくれた。「御意に」の決めゼリフも場面に応じてタイミングを変えたりしていて、彼の存在が無ければ映画として目立つ事は無かっただろう。もう一人の主役である剛力彩芽だが、まだまだ演技力には疑問符が幾つも付くのはセリフと演技が一体化していないからだろうか?逆に優香演じる叔母の華恵は後半になってから一気に存在感が増して行った。
剛力彩芽が数年後か数十年後に目指すお手本のような存在が優香だったような気がする。

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映画『ジャッジ!』を観て

2014-01-14 18:54:13 | 映画・邦画

14-6.ジャッジ!
■配給:松竹
■製作年、国:2013年、日本
■上映時間:105分
■料金:0円(1カ月FP12本目)
■観賞日:1月13日、TOHOシネマズ府中(府中)

 

□監督:永井聡
◆妻夫木聡
◆北川景子
◆鈴木京香
◆リリー・フランキー
◆荒川良々
◆豊川悦司
◆加瀬亮
◆風間杜夫
◆玉山鉄二
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
妻夫木聡、北川景子が偽の夫婦役で共演し、華やかな広告業界の裏側で繰り広げられるドタバタを描いたオリジナルコメディ。
大手広告代理店に入社して間もない太田喜一郎は、審査員として参加予定の世界一のテレビCMを決定する広告祭に向かう。夜ごと開催されるパーティーには同伴者がいなければならないことから、同じ職場の大田ひかりも妻として一緒に行くことに。さまざまな国から集結したクリエイターたちが自分の会社のCMをグランプリにしようと奔走する中、太田もひかりと共に奮闘する。

妻夫木聡と北川景子の売れっ子二人が出演しているコメディ・タッチの作品。北川景子は2/1公開の「抱きしめたい-真実の物語-」にも主役で出演しているので、同時期に出演作が2本公開される。
ストーリーは至って単純で、広告業界の裏側を「サンタモニカ国際広告祭」を舞台に日米で展開するコメディ。トヨエツ演じる広告会社の曲者上司から急遽広告祭の審査員としての出席を命じられた太田喜一郎。自社の重要な顧客であるスポンサーの竹輪のCMに何としてもグランプリを獲得させる至上命令を受けているのだが...。
この広告祭、各国から審査員が来るのだが日本からは妻夫木と鈴木京香が出席、だが、自分が推す作品に受賞させたいが為の裏工作が堂々と行われる中で、英語が苦手な太田は苦戦する。竹輪のCMに大賞を取らせないとクビ、と宣告されているので気が気では無い。同姓の太田(北川景子)とニセ夫婦として出席しているが、太田(女)は元々広告祭出席に乗り気では無い。そんな二人の関係、会社からのプレッシャー、審査の不正スレスレの工作、こうした要素を巧に取り入れながら、竹輪のCMと太田(男)が製作したキツネうどんのCMが本戦まで残った。
賞レースは太田(男)が推すトヨタのCMが大賞に輝くが、キツネうどんのCMの評判が一気に広がり竹輪のCM落選のショックを打ち消した。これで太田(男)はクビになることなく広告業界で生きて行くことになる。

この作品は終始、広告業界の裏話みたいな感じで展開。無理難題を突き付ける上司と同姓異性の太田と何かと比べられる情けない広告会社社員を演じる妻夫木の困惑した表情が妙に印象に残った。
この作品実は大物俳優が結構キャスティングされています。広告会社の社員役でリリー・フランキー、松本伊代、竹中直人、加瀬亮、木村祐一らがワンカットで一瞬だけ登場したりしてクスッとさせられる。ストーリー的には北川景子の上から目線的態度に振り回される妻夫木の絡みが一番愉快だったかな?

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映画『カノジョは嘘を愛しすぎてる』を観て

2014-01-05 23:49:16 | 映画・邦画

14-3.カノジョは嘘を愛しすぎている
■配給:東宝
■製作年、国:2013年、日本
■上映時間:117分
■料金:0円(1カ月FP10本目)
■観賞日:1月4日、TOHOシネマズ錦糸町(錦糸町)

 

□監督:小泉徳宏
◆佐藤健
◆大原櫻子
◆窪田正孝
◆三浦翔平
◆反町隆史
◆谷村美月
◆水田航生
◆浅香航大
◆相武紗季
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
青木琴美の同名コミックを佐藤健主演で映画化したラブストーリー。元バンドマンのサウンドクリエーターと、バンド好きの女子高生とのせつない愛の行方をつづる。
若者を中心に絶大な人気を誇るバンド“CRUDE PLAY”(クリュード・プレイ)通称、クリプレ。ヴォーカル&ギターの坂口瞬、ベース=篠原心也、ギター=大野薫、ドラム=矢崎哲平の4人は、デビュー以来、音楽シーンのトップを走り続けている。その全楽曲を手がけるのが、サウンドクリエーター・小笠原秋(通称アキ)だ。
彼はクリプレの元ベースだがデビュー直前、音楽プロデューサー・高樹総一郎の手により、自分達の演奏を一流スタジオミュージシャンの演奏に差し替えられたことにショックを受け、クリプレを脱退。ベースの座を心也に譲り、自らは楽曲を提供することによってクリプレを支えていくのだった。
それから5年。秋はクリプレはもちろん、美貌と確かな歌唱力で人気の歌姫・茉莉の曲も、高樹のゴーストライターとして手掛けるなど順風満帆な活躍を続けていた。だがその心は常に満たされない。秋の恋人の茉莉が、高樹とも密かに関係を持っていること。ビジネスとしての音楽業界の中で安易に音楽が消費されていくこと。すべてが秋を苛立たせるに十分だった。

そんな秋の前に、突然彼女は現れた。マッシュルームのような髪型をした実家が八百屋の小柄な女子高生・小枝理子。何かにすがりたかった秋は気まぐれで彼女に声をかける。「一目惚れって信じますか?」冗談のつもりだったが、理子は秋に“一目惚れした”と言う。秋が歌っていた鼻歌に、鳥肌がたったのだ…と。秋は思わず嘘の名前を告げ、自分がクリプレのサウンドクリエーターの『AKI』だということを隠してしまう。しかも茉莉との一件から、歌う女が嫌いだと、さらなる嘘をつく秋。この嘘が、実は同級生とバンドを組み、歌うことが大好きな理子を思い悩ませることになるのも知らずに…。

そんな折、偶然理子の歌声を聞いた高樹が、理子と理子の同級生・君嶋祐一、山崎蒼太の3人をスカウトし、“MUSH&Co.”(マッシュ&コー)としてデビューさせることに。
音楽の住人だということをお互いに打ち明けられない秋と理子は、ある日クリプレの歌番組の収録ではちあわせに。自分の正体が“クリプレの秋”だと明かした秋と、歌を歌うことを告げた理子。お互いを受け入れた2人は付き合いを続けていくことに。その日の夜、初めて理子の歌声を聞いた秋は、その特別な歌声に一瞬で魅了され、プロデュースを辞退したことを激しく後悔する。だが時はすでに遅く、高樹はマッシュのプロデュースを心也に依頼していた…。

音楽業界の闇の部分に嫌気がさしてグループを脱退して楽曲提供に専念する秋と、売れない曲は音楽では無いと嘘ぶる高樹の関係がミソ。消費するだけの音楽が嫌になり、何も知らずに声をかけてきた理子にも「歌う女は嫌い」と放言し何も知らない理子を惑わせる。
まだ音楽業界に染まらない理子、クリプレのメンバーはベースの心也以外の音はスタジオ・ミュージシャンの音に差し替えられるなど、音楽業界を巡る明暗が強調されている。高樹にしても秋に自分の替わりに曲を書かせるなど、それをさも当然のように言い放ったことが結局はグループを脱退する原因だった。
ストーリー的には高樹の策略で別れることになった秋と理子だったが、音楽に対する真摯な気持ちを持っている二人が別れられないのはラストを観れば分かる展開に。ロンドンへ音楽修業に出かけることで理子との交際に終止符を打つ積りだったのだが、それを引きとめたのは理子だった。

この作品、原作のコミックは全く存在する知らなかった。と言うか1カ月フリーパスを所持していたので観たというのが本音だけど、観終わった後は1000円の日なら観ても良かったかな?。そんな印象です、思ったより良かったですよ。
ストーリーはありがちなものだけど、俳優陣に目を移せば5千人を超すオーディションで選ばれたヒロイン・大原櫻子の演技は兎も角、歌声は素晴らしかった。恐らくこの歌声が決め手になったのだろうが、彼女の存在がこの映画の評価を上げていると思えた。
その他の若手俳優はまあまあとして、高樹を演じた反町隆史はこの配役の中で最も浮いていた。相変わらず演技力には疑問符が幾つも付く、何で起用されたのだろう?

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映画『麦子さんと』を観て

2014-01-02 22:05:16 | 映画・邦画

14-1.麦子さんと
■配給:ファントム・フィルム
■製作年、国:2013年、日本
■上映時間:95分
■料金:0円(1カ月FP8本目)
■観賞日:1月2日、TOHOシネマズ錦糸町

 

□監督・脚本:吉田恵輔
□脚本:仁志原了
◆堀北真希
◆余貴美子
◆温水洋一
◆松田龍平
◆麻生裕未
◆ガダルカナル・タカ
◆ふせえり
【ストーリー&感想】
独特なセンスで注目を浴びる吉田恵輔監督が、構想に7年かけたハートフル・ドラマ。声優を目指して奮闘中の麦子が、兄・憲男と暮らすところに、かつて二人を捨てた母・彩子が戻ってくるが、間もなく病(末期の肝臓がん)のために、帰らぬ人となる。
麦子は、納骨のため母がかつて青春を謳歌(おうか)した田舎を訪れると、町の人気者だった彩子に似ている麦子の登場に町の人々は活気づく。そんな彼らと交流するうちに、麦子は自分の知らない母の一面を垣間見ることになり……。

共同生活する兄妹の両親に何があったかは詳しく話されない。ただ、麦子は兄がアルバイトしたお金で家賃11万円を支払っていたと思っていたが、母が戻ってきたらその母が実は毎月15万円仕送りしていた事実がバレてしまい、バツが悪くなった兄は交際中の女性宅で同棲を始め、亡くなった母の遺骨を故郷へ持ち帰ったのも麦子。
その母の故郷で麦子は生前の母にそっくりだと、母を知る多くの住民から言われ困惑する。母はアイドル歌手を目指すほどの美貌の持ち主で、みんなのアイドルだった。母そっくりの麦子が帰郷したことで大騒ぎになり、娘が知らなかった母の若い頃の様子を知るにつれ、あれ程までに母を遠ざけていた麦子も母を身近に感じるようになってくる。
ストーリー的には麦子がアニメ声優に憧れていることは流れ的には余り大きな意味を持たなかったが、それでもそれを密かに知った母が遺言で通帳に残っている金額を入学金に役立ててと知って涙する。兄が絡むのはあくまでも前半部分だけで、殆どが麦子と母が亡くなってからの関係に終始。余分な?サイドストーリーは廃しこの点に焦点を当てているのは良かったが、全体的に何かインパクトのあるエピソードみたいなのがあればもっと良かった。神社での祭りの余興で、母の得意だった松田聖子の「赤いスイートピー」を歌わされる場面、本当に困った顔をする堀北が可愛かった。

堀北の演技は自然で、無責任な兄との関係や母が戻って来てからの接し方、田舎に遺骨とともに戻ってからの様子。帰郷してからは世話になる公務員のミチルとの接し方など、彼女の背伸びしない良さが発揮されていた。

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映画『そして父になる』を観て

2013-10-05 18:54:09 | 映画・邦画

13-79.そして父になる
■英題:Like Father,Like Son
■配給:ギャガ
■製作年、国:2013年、日本
■上映時間:120分
■料金:0円(ポイント利用)
■観賞日:10月5日、TOHOシネマズ渋谷(渋谷)

 

□監督・脚本・編集:是枝裕和
◆福山雅治
◆真木よう子
◆リリー・フランキー
◆小野真千子
◆二宮慶太
◆黄升
◆井浦新
◆風吹ジュン
◆國村隼
◆夏八木勲
◆樹木希林
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
『誰も知らない』などの是枝裕和監督が子どもの取り違えという出来事に遭遇した2組の家族を通して、愛や絆、家族といったテーマを感動的に描くドラマ。順調で幸せな人生を送ってきたものの、運命的な出来事をきっかけに苦悩し成長する主人公を、『ガリレオ』シリーズの福山雅治が演じる。
学歴、仕事、家庭といった自分の望むものを自分の手で掴み取ってきたエリート会社員・良多。自分は成功者だと思っていた彼のもとに、病院から連絡が入る。それは、良多とみどりとの間の子が取り違えられていたというものだった。6年間愛情を注いできた息子が他人の子だったと知り、愕然とする良多とみどり。取り違えられた先の雄大とゆかりら一家と会うようになる。血のつながりか、愛情をかけ一緒に過ごしてきた時間か。良多らの心は揺らぐ……。

今の様な時代に本当に子供の取り違えなんかあるのかな?ってな感じのテーマですね。 だが、果たして親子として生活してきた中で、簡単に本来の親子としての家庭に馴染めるのか?特に、子供の成長期に与える影響は大きいでしょう。
福山雅治は都内の高層マンションで恵まれた環境での生活、一方のリリー・フランキーは自営業で賑やかな家庭と対照的だ。6年間の育ての親から実験的に週末だけ本来の親との生活、しかも子供には明確に理由が告げられない中での交換生活。
そもそもこうなったのは病院側に大きな問題があって、看護婦が妬んでやったのですが、ストーリー的には「誰がやった」のかは重要では無いですね。と言うか、福山雅治演じる良太自身も実母と継母との関係に悩んでいたり、仕事に忙しくて子育てにまで手が回らないなど、そういう部分は電気店を営んでいる斉木家の方が子供に取っても楽しそうに映るでしょうね。

この作品の良い所は、子供取り違えを事件として扱うのではなく、不幸にして起こった事故として扱い、むしろ、親子関係のあるべき姿を提起している点に有る。育ての親と血の繋がった親、子供はどちらを選ぶのだろうか?という問いに対してラスト・シーンは意味深だったが、明確に答えを出さずに終わっていた。
海外の映画祭でも好評を博しアメリカでのリメイクも決まっているらしいが、エンディングからはむしろフランス映画の様な作り方だから欧州でのリメイクの方が合っているかも。アメリカだと家族色が濃く出過ぎないだろうか?

福山雅治は実生活では独身だが、ここでは多忙な仕事で育児に手が回らないセレブな父役を自然な形で演じていた。二組の夫婦役だったリリー・フランキー、小野真千子、真木よう子らのキャスティングも是枝監督の意志を汲んでの演技は素晴らしかった。また、子役らも両親役の俳優陣に負けず劣らずの存在感を発揮していた。

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映画『許されざる者』を観て

2013-09-17 23:21:22 | 映画・邦画

13-73.許されざる者
■配給:ワーナー・ブラザース
■製作年、国:2013年、日本
■上映時間:135分
■料金:1,800円
■観賞日:9月16日、TOHOシネマズ渋谷(渋谷)



□監督・アダプテーション脚本:李相日
□アダプテーション脚本:デヴィッド・ウェッブ・ピープルズ
◆渡辺謙
◆柄本明
◆佐藤浩市
◆柳楽優弥
◆小池栄子
◆忽那汐里
◆三浦貴大
◆小澤征悦
◆國村準
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
米アカデミー賞4部門に輝いたクリント・イーストウッド主演・監督の傑作を、渡辺謙主演でリメイク。舞台を19世紀の北海道に移し、かつて江戸幕府の残党として京都中にその名を轟かせるも、二度と刀を持たないと誓った男が辿る数奇な運命を描き出す。
明治13年。開拓が進められている北海道に、かつて人斬り十兵衛との異名を持ち恐れられていた幕府軍残党・釜田十兵衛がいた。十兵衛は愛する女性と出会ってから刀をしまい、子どもをもうけた。
幸せも束の間、妻は早世し、男は幼い子どもを抱えて貧しく厳しい生活をしていた。そこへ、かつての仲間がやってくる。そして、無残にも切りつけられた女郎のこと、街を牛耳る暴力的な支配者がその事件に関して深追いさせないこと、女郎は支配者に逆らい仲間たちとともに賞金を作り敵を討ってほしいと懇願していることを話す。十兵衛は自分のためではなく他の者のために、あらゆる覚悟を背負い、再び刀を手にするという苦渋の決断をする……。

オリジナルの時代は西部開拓時だが、同じ頃の日本=明治維新後の蝦夷(えぞ)に変えての設定で始まる。イーストウッド版は残念ながら未見なので、比較出来ないのが残念だ。
イーストウッドが邦画としてリメイクされるのを許可したのは、主演に渡辺謙を当てたからではないだろうか?逆に言えば彼主演以外ではOKを出さなかっただろう、これは私の推測だけどね。
人斬りとして恐れられていた十兵衛も、今では北の痩せた台地で妻子とひっそりと暮らし、妻に二度と人斬りはしないと誓っている。だから、かつての仲間である金吾が賞金目的での人斬り話を持ちかけても渋っていた。だが、妻に先立たれ貧しい生活を子供にさせている負い目もどこかにあったのか、結局は応じてしまう。賞金目当てに多くの刺客が訪れるが、最後は、この二人に和人とアイヌの血を持つ沢田の三人で始末するが金吾は命を落としてしまう。

女郎の復讐を果たした沢田と十兵衛だが、十兵衛は重傷を負う。亡き妻との約束を破り、二度と人斬りをしないと誓っていたのに守れなかった自分は「許されざる者」であるという重い十字架を背負ってしまった後悔からか、溺愛していた息子は沢田と女郎なつめに託して行行方知れずとなり消えて行く。一体、どこへ消えて行ったのか誰にも分からないが、妻へ合せる顔が無いとの思いもあるから、墓参りにも行けないのでは?
タイトルの「許されざる者(Unforgiven)」は何も十兵衛だけではなく、登場人物それぞれが何か「許されざる」過去や罪を抱えて生きているとも思える。まあ、この辺は観た人によって解釈は異なるでしょうがね。

邦画として成立しながらも洋画のリメイクとして製作された本作は映像美、俳優の演技(特に渡辺謙と柄本明は凄い!)などどれを取ってもイーストウッド監督を納得させる出来だと思う。特に、オープンセットがまるで明治初期を思わせてくれた。

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