kintyre's Diary 新館

野球(西武ファン)や映画観賞記等を書き綴っています。野球のオフ期には関心の高いニュース等も取り上げています。

映画『ファミリー・ツリー』 を観て

2012-05-28 18:39:44 | アメリカ映画 2012

12-44.ファミリー・ツリー
■原題:The Dedcendants
■製作年・国:2011年、アメリカ
■上映時間:115分
■字幕:林完治
■観賞日:5月27日、TOHOシネマズ渋谷(渋谷)

 

□監督・脚本・製作:アレクサンダー・ペイン
□脚本:ナット・ファクソン、ジム・ラッシュ
◆ジョージ・クルーニー(マット・キング)
◆シャイリーン・ウッドリー(アレクサンドラ・キング)
◆アマラ・ミラー(スコッティ・キング)
◆ニック・クラウス(シド)
◆ロバート・フォスター(いとこのヒュー)
◆ジュディ・グリア(ジュリー・スピアー)
◆マシュー・リラード(ブライアン・スピアー)
【この映画について】
『サイドウェイ』のアレクサンダー・ペイン監督と、『オーシャンズ』シリーズのジョージ・クルーニーがタッグを組んだ感動作。ハワイを舞台に、家族崩壊の危機に直面したある一家の再生のドラマをユーモアを交えて映し出す。クルーニーが父親役で新境地を開拓し、シャイリーン・ウッドリーとアマラ・ミラーという期待の若手女優たちが彼の娘を好演。独特のハワイ文化を背景に、さまざまな要素が入り混じったドラマが共感を呼ぶ。(この項、シネマトゥデイより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレ有り)
ハワイ・オアフ島。弁護士のマット・キングは、美しい妻と二人の娘たちを持ち、仕事に粉骨砕身してきて、一見順風満帆な人生を送ってきた。ある日、妻エリザベスがボート事故に遭い、意識不明の重体となる。
10歳の次女スコッティはショックから情緒不安定になり、様々な問題を引き起こす。次女の反抗に、これまで家庭を顧みなかったマットはなすすべもなく手を焼いていた。さらに、マットはカウアイ島にある先祖代々受け継がれてきた広大な土地を売却するかどうかという問題を抱えていた。売却すれば自然は失われるものの一族に巨額の資金が入り、妻に楽をさせてあげられる。

しかしエリザベスは一向に回復せず先行きが見えない。そんな中、全寮制の学校へ通う長女アレックスの迎えに行ったマットがエリザベスの病状を伝えると、母に対して許せぬ思いのあるアレックスは動揺と相まって、エリザベスが浮気をしていたことを告げてしまう。
動転したマットは、親友夫妻を詰問。すると、エリザベスは真剣に離婚を考えていたことを知る。マットは怒り震えながらも、エリザベスのために浮気相手のスピアーに事故のことや現状について直接伝えようと思い立つ。

娘二人とアレックスの男友達とともに、スピアーのいるカウアイ島へ向かうマット。売却を前に、これで見納めになるかもしれないと、キプ・ランチへ彼女らを連れていく。そこは、雄大で神秘的な光景が広がる原野だった。厳かにあたたかく包み込むような美しい自然を目にし、親子はしばし見とれる。翌日、スピアーに妻の事故を伝えに行くマット。そして、カウアイ島の自然に触れ家族への愛やつながりを感じた彼は、土地の売却を巡る一族の会議を前に、とある決心をする……。

正義感の強い作品を好むようなイメージが強いジョージ・クルーニーだが、今回はハワイ在住の弁護士で王家の血筋を引くことから広大な土地の所有者でもあると言う設定。だが、その一方で秘密裡に浮気していた妻が瀕死の重傷を負って意識が戻らない夫という家庭での一面も持ち、年頃の娘の扱いに手を焼く男を演じている。
洋の東西を問わず、仕事に忙しいことを理由に妻に子育てを任せっきりな男は妻に不測の事態が生じるとアタフタするのだろうが、クルーニー自身にはそういうイメージは無いのだが、作品の中ではそういう男の戸惑いを見事に表現している。二人の娘だが妹のスコッティの愛らしさは深刻な状況の中でもその天真爛漫さで家族をホッとさせているが、逆に、姉の方は反抗期なのか父に対してもどこか引いた感じで接していて、BFの存在が更に父の感情を逆撫でしている。スコッティ役の子役は映画初出演らしいがそんな感じは全くしないのは大物の証拠かな?
ストーリーとしてはクルーニーの浮気相手探しと、一族の長として、土地売却問題について一族間の纏め役をこなさなければならない悩みも抱えていて、ここでも妻エリザベスの状況が影を落としている。土地の方は売却まで7年を残しているのだが、マットは当面は売らずにすることを決意。植物状態のエリザベスと見つけ出した浮気相手を面会させた上で、安楽死させる重い決断を下したマット。
ラストでTVを自宅のソファーでスナックを頬張りながら二人の娘と見ているマット、そこには家族の絆と3人で新たな世界へ踏み出す決意を固めたマットの表情が清々しかった。

妻の浮気と土地の売却問題という二つの深刻な話題が中心であるが、舞台がハワイである点がみそだ。ともすれば暗くなりそうだが、ハワイの青い空とハワイアン音楽がバックに流れることで、家族間のギスギスとした関係さえほのぼのと感じるから不思議だ。因みに、サントラ盤を観賞後、直ちに購入しました。 


映画『テルマエ・ロマエ』を観て

2012-05-27 14:42:44 | 映画・邦画

12-43.テルマエ・ロマエ
■配給:東宝
■製作国・年:2012年、日本
■上映時間:108分
■観賞日:5月27日、シネクイント(渋谷)

 

□監督:武内英樹
□原作:ヤマザキマリ
◆阿部寛(ルシウス)
◆北村一輝(ケイオニウス)
◆上戸彩(山越真実)
◆宍戸開(アントニヌス)
◆市村正親(ハドリアヌス)
◆勝矢(マルクス)
◆竹内力(館野)
◆笹野高史(山越修造)
◆キムラ緑子(山越由美)
【この映画について】
マンガ大賞&手塚治虫文化賞のW受賞を果たした、ヤマザキマリの大ベストセラーコミックを実写映画化。古代ローマで浴場の設計をするルシウスと現代日本の風呂好きたちが、ローマのために闘う。理由は分からないが、とにかく古代ローマから日本にタイムスリップしたルシウス。漫画家志望の真実の恋心に気づいてか気づかないでか、新しい風呂とローマの未来に思い悩む。現代人の真実は、歴史の知識を活かして、ルシウスの力になろうとするが…。
出演は、阿部寛、上戸彩、北村一輝、市村正親、宍戸開、笹野高史。日本を代表する顔の濃い役者を集め、原作のイメージを全く崩していないことに拍手。監督を務めるのは、「のだめ」シリーズの武内英樹。(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
古代ローマの浴場設計技師ルシウスは、生真面目すぎる性格から時代の変化についていけず、職を失ってしまう。落ち込んだ彼は、友人に誘われて公衆浴場を訪れるが、そこで突然、現代日本の銭湯にタイムスリップしてしまう。そこで出会ったのは、漫画家志望の真実たち“平たい顔族”、つまり日本人だった。日本の風呂文化に衝撃を受けたルシウスは古代ローマに戻ると、そのアイデアを利用して大きな話題を呼ぶ。タイムスリップを繰り返すルシウスは、ローマで浴場技師としての名声を得ていくのだが……。風呂を愛する2つの民族が時空を超えて出会った時、世界の歴史が大きく動き出す。

人気コミックの映画化だが、私自身は原作は全く知らずに観た。ストーリー的には偶然ローマ帝国時代からタイムスリップして、現代の日本の銭湯や家庭の浴槽に浴場設計技師がいきなり現れる辺りは映画的には面白い。だが、後半に上戸彩扮する漫画家と仲良くなって歴史を書き換える行為に出るのはどうだろうか?
そう言ったストーリーは別にして、銭湯での高齢者とのやり取りや古代ローマ帝国でのルシウスの立場など深く考えずにみていて楽しめる要素は多かったのは評価したいので、ファミリー向け映画と言ったところか?
主人公が阿部寛で皇帝が篠原涼子の夫こと市村正親、この二人の濃い顔が目立っていましたね。古代ローマ人の風呂好きと日本の温泉・銭湯文化に共通点を見出す設定はユニークだった。残念ながら上戸彩のお色気シーンは無く噂の巨乳を拝見することは出来なかったが、ラストの銭湯でのシーンはその噂が本物?であると確信するには充分だった。


久し振りに観たホームでの楽勝!中村もホームで今季1号

2012-05-26 20:38:15 | 野球・埼玉西武ライオンズ2012

2012プロ野球観戦記録NO.13
○埼玉西武 8 ー 0 東京ヤクルト×

チ  ー  ム 
東京ヤクルト

埼玉西武ライオンズ

【球場】
西武ドーム3塁側 内野自由

【責任投手】
○西口2勝1敗
●石川3勝5敗

【投手-捕手】

(ヤ)石川、日高、押本、小野寺
-相川、中村
(西)西口、ウィリアムス-炭谷

【観戦評】
今季のライオンズはビジターで勝ち越しながらもホームでは惨敗という現象で、これでは対読売戦でも満員にならないのは当然か?その責任は監督及び選手に取ってもらうしかないのだが、勿論、それは「勝利」しかありません。 

交流戦の中ではこのカードは相性が良く、昨年も3-1で勝ち越しているので何としても昨日の大勝を無駄にしない為にも今日も勝って気持ち良く関西~広島遠征へと旅立ちたい。先発は過去に4度も勝ち星を救援陣に飛ばされている西口とエース石川。  
序盤は両チーム共に静かな立ち上がりでしたが、4回裏、2死無走者からナカジの安打と四死球で2死満塁からヘルマンの2点打で先制。5回には2死1塁でクリの2塁打で1点追加で3-0。
一方6連敗中のヤクルトは打線に元気が無く、どの打者の打球も芯で捉えられずに緩い打球ばかり。西口は制球も投球テンポも良く安心して観ていられる展開。 
7回には5長短打2四球で一挙に5点を奪う。この中にはナカジの右翼線に落ちる幸運な2塁打と中村の本拠地初アーチも含み、更には、そのアーチが出た後にも交代した投手から追加点を奪う等、見事な攻撃うっ憤が溜まりまくっていたファンのボルテージは最高潮に達した。

結局、西口は8回を投げて、最終回はウィリアムスが投げて8-0で2試合連続の完封勝利を飾った。東京ヤクルト打線は3安打で全く元気が無い上、エース石川の遅球もパ相手には通じず無残な敗戦となった。そのヤクルトでは8回に元チームメイトだった小野寺が4番手で8回に登板。3人の打者を4球で片付ける「らしからぬ投球」であっと言う間に投げ切った。ヤクルトって他に福地、山岸、水田もいるんだっけ?                                     

                                          【2012プロ野球観戦履歴】

NO. 日 付 球  場 本拠地チーム

対戦チーム

  スコア   先発投手 先発投手 勝利投手 メモ
1 3/04 東京ドーム 読売 埼玉西武 ● 0-4 ○ ホールトン オープン戦
2 3/10 東京ドーム 侍ジャパン 台湾代表 ○ 9-2 ●   田中 林英傑 田中 震災復興支援試合
3 3/11 横浜スタジアム 横浜DeNA 埼玉西武 ○ 3-2 ● 山本 石井 高崎 オープン戦
4 3/18 西武ドーム 埼玉西武 阪神 ● 3-6 ○ 十亀 岩田 岩田 オープン戦
5 3/20 西武ドーム 埼玉西武 中日 ○ 3x-2 ● 西口 吉見 ゴンザレス

浅村サヨナラ打

6 3/28 東京ドーム アスレティックス マリナーズ ○ 4-1 ●  コローン バルガス ケリー MLB開幕カード
7 4/7 西武ドーム 埼玉西武 福岡ソフトバンク ● 2-4 ○ 涌井 岩嵜 岩嵜  
8 4/8 西武ドーム 埼玉西武 福岡ソフトバンク ● 5-7 ○ 石井 新垣 新垣  
9 4/15 西武ドーム 埼玉西武 オリックス ● 2-6 ○ 涌井 木佐貫 木佐貫  
10 5/3 西武ドーム 埼玉西武 東北楽天 ○ 6-1 ● 小石 美馬 小石 小石プロ初勝利
11 5/4 西武ドーム 埼玉西武 千葉ロッテ ● 2-3 ○ 石井 成瀬 成瀬  
12 5/5 西武ドーム 埼玉西武 千葉ロッテ ● 2-4 ○ 野上 唐川 野上 大石プロ初登板
13 5/6 西武ドーム 埼玉西武 東京ヤクルト ○ 8-0 ● 西口 石川 西口  

映画『幸せの教室』を観て

2012-05-22 10:06:40 | アメリカ映画 2012

12-42.幸せの教室
■原題:Larry Crowne
■製作年・国:2011年、アメリカ
■上映時間:98分
■字幕:栗原とみ子
■観賞日:5月20日、TOHOシネマズ渋谷



□監督・脚本・製作:トム・ハンクス
□脚本:ニア・ヴァルダロス
□製作:ゲイリー・ゴーツマン
◆トム・ハンクス(ラリー・クラウン)
◆ジュリア・ロバーツ(メルセデス・テイノー)
◆ブライアン・クランストン(ディーン・テイノー)
◆ウィルマー・ヴァルデラマ(デル・ゴード)
◆セドリック・ジ・エンターテイナー(ラマー)
◆ジョージ・タケイ(マツタニ教授)
◆ググ・バサ=ロー(タリア)
【この映画について】
「フォレスト・ガンプ 一期一会」などで2度のアカデミー賞主演男優賞に輝くトム・ハンクスが、製作、監督、脚本、主演を務めたハートフル・ストーリー。
不景気な現代に、仕事を解雇されながらも前向きに挑戦を続け、新たな経験をして人生を切り拓いていく中年男性の姿を描く。主人公のラリー・クラウンは、短期大学で新たな友人を得て、セルフ・プロデュースの術を知り、自分の才能を再発見していく。彼に影響を与える二人の女性は、ググ・バサ=ロー演じる自由な女子大生・タリアと、ジュリア・ロバーツ演じるスピーチ講師・メルセデス。この二人に刺激され、ラリーは新たな幸せを手にしていくのだ。何かと世知辛い現代、ラリーの姿に刺激され、人生を変えたいと思う男性も多いかも。
(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
大学卒ではないという理由で、長年勤めていたスーパーをリストラされてしまったラリー・クラウン。再就職のアテもなく落ち込んでいたが、心機一転、再就職のためのスキルを身につけようと、短期大学に入学する。そこで出会ったのは、スピーチの授業を担当する教師メルセデス・テイノー。いつも仏頂面で、酒に酔って暴言を吐くメルセデスは、結婚生活の破綻からアルコールに走り、教師としての情熱も、日々の喜びさえも見失っていた。
初めてのキャンパスで年齢も境遇も違う様々な人々と出会うことで世界を広げ、かつてない充実した日々を送り始めるラリー。メルセデスは、そんなラリーとの出会いを通して、再び自分と向き合い始める。果たして2人はこの教室で、幸せな未来を見つけることが出来るのか……?

トム・ハンクスが監督・主演など一人4役をこなし、共演にはジュリア・ロバーツとなれば興味が尽きないのは当然で、この二人に関するギャラだけで製作費の何%を占めているのだろう?とか邪推してしまいたくなった。

ストーリー的には、スーパーの優秀社員として表彰の常連だったラリーが、ある日、本部の上司に呼び出され「また表彰?」とか同僚に冷やかされて喜び勇んで面会するも、そこで彼に下されたのは「大卒ではないのでリストラ」という意外な宣告だった。ここからラリーは一念発起して学校に通うのだが、この冒頭を見ていると日本でも中年のリストラは社会的にも珍しくは無いので、グッと引き込まれる。
だが、やはりそこは日本とアメリカの違いというより、ラリーの明るいキャラのせいでジメジメとした展開にならないのだ。逆に吹っ切れたかのように若者とのキャンパス・ライフを楽しむ姿が清々しい。

一方で女教師メルセデスは家庭で夫との関係は冷え切っていて会話も殆ど無く無表情なのが対照的。それでもこのスピーチ・クラスの授業を通じてラリーとメルセデスは徐々に大人の関係へと発展して行くのはお約束?この二人の関係を取り持つようなタリアの明るい性格が良いアクセントになっていた。クラスの卒業スピーチは各人の個性が描かれていてこのシーンは良かったです。
また、学校の授業では日系のマツタニ教授役だったジョージ・タケイの授業風景は面白かった。アメリカ人のイメージにある日系人教授ってこういう感じ?なのかなって笑えた。

ジュリアとトム・ハンクス中心に進むのは当然なのだが、もう少し知名度の低いクラス・メイト達との交流も描いてもらいたかったけど、全体的な流れとしては予定調和が取れているハッピー・エンドだった。まあ、物足りなさもあるでしょうが、二人のスター俳優共演だけに無難な展開はやむを得ない?でしょうね、良い意味でね。
不思議だったのは所々で挿入される日本を思わせるシーンがあるのですが、これはトム・ハンクスの趣味なのかな?でも、原題が主人公の名前だけってのは、チョット単純すぎませんかね?


日本全国で金冠日食を観測

2012-05-21 22:30:54 | 管理人のつぶやき

太陽が月に隠されてリングのように輝いて見える「金環日食」が、午前7時半ごろ、九州南部から東北南部までの太平洋側の広い範囲で起きた。
東京(島しょ部除く)では173年ぶり、大阪では282年ぶり、名古屋では932年ぶり、日本全体では87年に沖縄で観測されて以来25年ぶりとなった。東京では午前7時32分から約5分間、雲の切れ間から細いリング状になった太陽が姿を見せた。次回の金環日食は、18年後の2030年6月1日に北海道地域で見られる。

東京での金冠日食が見られた時間は丁度通勤時間と重なった。自分も自宅を通常出発するのが7時15分、直前までニュースで状況は把握していたものの、観測用めがねは購入していなかった。自宅を出て約10分後、空が暗くなり始めたので「その時」が近いことが判った。
それでもこちらは肉眼で見る訳には行かず、しかも観測用めがねは無いので太陽を観ても輝いているだけでよく分からず。
07:30頃、駅に着いたら駅前では観測用めがねを片手に空を観ているひとが多かった。そして驚いたことに、電車に飛び乗ると何故だか列車内は空いていて「あれっ?」どうしたのかな?何だか不思議な感覚でした。


金冠日食とは、太陽、月、地球が一直線に並んだ時に起きる。月は約1カ月かけて地球のまわりを回っていて、その軌道はわずかに(楕円だえんを描いている。月が地球に近い位置にあって太陽の姿を完全に隠すと「皆既日食」となり、遠い位置にあるために太陽の輪郭が隠れないと「金環日食」となる。日食はおよそ年に2回、地球上のどこかで起きているが、金環や皆既となって見える地域はごく狭く、観測のチャンスはめったに巡ってこない。

今回は日本だけでは無く中国の一部や台湾から日本を経てアメリカの一部で終わり。尚、英語では「An Annular Eclipse Of The Sun」で、Eclipseは日食や月食などを表現する際に使われる単語で「かげり」を意味する単語ですね。


映画『キラー・エリート』を観て

2012-05-20 22:18:58 | 映画全般

12-41.キラー・エリート
■原題:Killer Elite
■製作年・国:2011年、オーストラリア
■上映時間:117分
■字幕:種市譲二
■観賞日:5月19日、新宿バルト9(新宿三丁目)



□監督:ゲイリー・マッケンドリー
◆ジェイソン・ステイサム(ダニー)
◆クライヴ・オーウェン(スパイク)
◆ロバート・デ・ニーロ(ハンター)
◆ドミニク・パーセル(デイヴィス)
◆エイデン・ヤング(マイヤー)
◆イヴォンヌ・ストラホフスキー(アン)
◆ベン・メンデルソーン(マーティン)
【この映画について】
ジェイソン・ステイサム、クライヴ・オーウェン、オスカー俳優ロバート・デ・ニーロという3人の実力派俳優が豪華共演を果たしたアクション・サスペンス。
エベレスト登頂に成功したこともある元SAS(英国特殊部隊)隊員のベストセラー小説を基に、すご腕の殺し屋が世界をまたに掛けた死闘を繰り広げる。激しいカーチェイスや銃撃戦はもちろんのこと、主演のジェイソンが挑むビルからのジャンプなど、CGを使用しない本格アクションの数々に息をのむ。(この項、シネマトゥデイより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
1980年、メキシコ。極秘ミッションに駆り出された殺し屋のダニーは、師匠でもあり良き相棒でもあるハンターとともに、いつものように厳重な警戒を潜り抜け、リムジン内の標的を暗殺。しかし、同乗していた目撃者である10歳の少年に向かって引き金を引くことがどうしてもできなかった。

自身の限界を悟ったダニーは、危険な稼業から足を洗う。1年後、オーストラリアの農場で恋人と静かに暮らしていたダニーの元に、ハンターのポラロイド写真が届く。ハンターは“SASの精鋭を事故に見せかけて殺せ”という危険な仕事に失敗し、捕虜となっていた。
ダニーはやむを得ず、ハンターが遂行するはずだったこの不可能なミッションを継ぐため、仲間たちを招集。だが、元SASの隊員スパイクは彼らの不穏な動きを敏感に察知していた。その背後には“フェザー・メン”と呼ばれる謎の組織の存在があり、ダニーへの包囲網は確実に狭まっていく。そして、影で暗躍する謎の“エージェント”の存在。敵の予期せぬ奇襲。徐々に動きが制限される困難な状況下、ダニーは決死の行動に出るが、その先には予想もしなかった事実が存在していた……。

ここ最近、ジェイソン・ステイサム出演作は欠かさず観ているのだが、今回はクライヴ・オーウェンとロバート・デ・ニーロとの「共演」という立場上、彼が主役として一人で強さを発揮する作品では無かった。やはり、前述の二人は凄かった。御大デ・ニーロと演技の幅が広いオーウェンとの絡みでは、デ・ニーロはステイサム演じるダニーの師匠とも言える人物であり彼がしくじった仕事の尻拭いに引退状態だったにも関わらず一肌脱ぐ羽目に。そこで、元SASでもあるスパイクとの対決シーンが用意されているのだが、一方的にダニーが叩きのめす訳には行かなかった。この辺が、ステイサム単独主演作との違いであろう。
デ・ニーロの貫録ぶりは相変わらずなのだが、最近の彼の出演作に共通点は感じられず、声が掛かれば基本的には出演するようなスタンスかな?

ストーリー的にはSAS隊員と元SAS隊員との激突なのだが、背後にはアラブの有力氏族の長老が息子殺しの復讐に雇っていたのだった。だが、この息子殺しの事件についての説明が薄く、何故そうなったのかが良く判らなかったので、ひたすらアクション・シーンを追いかけていた。
結局は、冒頭のシーンにあったように10歳の少年に気を取られている隙に任務に失敗したダニーだったが、今度は完遂させ再び南半球ダウン・アンダーの農場へ戻り恋人と一緒になるのだった。 

ハリウッド映画としてでは無くてオーストラリア映画としてこの3人が共演したのは何故だろう?3人共に注目作で主役を張ってきた実績があるだけに、監督としても敬意をどれだけ払うか神経を遣ったのではないか?この3人が闘う相手が元SAS隊員となれば袂を分かった元同僚みたいな感覚だろうが、果たして戦闘中にそういう感情を捨て切れていたのだろうかって勝手に想像してしまった。
3人にそれぞれ見せどころを用意する観点から、ストーリー重視に走ったのだろう。このメンツで今現在一番光る筈のジェイソンが他の2人との共演で主演作の様に一人だけ目立つ訳には行かなかった?のは残念(笑)。でも、最近注目先からご無沙汰気味のクライヴ・オーウェンを観ることが出来たのは収穫でした。 


映画『ル・アーヴルの靴みがき』を観て

2012-05-19 22:51:52 | ヨーロッパ映画

12-40.ル・アーブルの靴みがき
■原題:Le Harvre
■製作年・国:2011年、フィンランド・フランス・ドイツ
■上映時間:93分
■字幕:寺尾次郎
■観賞日:5月19日、新宿武蔵野館(新宿)



□監督・脚本・製作:アナ・カウリスマキ
◆アンドレ・ウィルム(マルセル・マルクス)
◆カティ・オウティネン(アルレッティ)
◆ジャン=ピエール・ダルッサン(モネ警視)
◆ブロンダン・ミゲル(イドリッサ)
◆エリナ・サロ(クレール)
◆イヴリヌ・ディディ(イヴェット)
◆フランソワ・モニエ(八百屋)
【この映画について】
政治や経済がどれだけお先真っ暗であっても、世の中そんなに捨てたものではない。うらぶれた港町のごく普通の人々がそう信じさせてくれる。そこはかとない悲しみと笑いが静謐な画面から浮かび上がり、観る者の心にささやかでも温かい幸福感がひたひたと染み渡るのだ。
フィンランドが生んだ世界の巨匠アキ・カウリスマキ監督の『街のあかり』以来5年ぶりに撮る本作は、不条理に満ちた世の中への静かな怒りと、そこに生きる人々への優しさに満ちた新たな名作である。2011年のカンヌ国際映画祭では国際批評家協会賞、エキュメニック賞スペシャル・メンションに加え、愛犬ライカの名演にパルム・ドッグ審査員特別賞が贈られた。
庶民の人情と善意がたぐり寄せる奇跡を、時に優しく、時にこぼれだすオフビートなユーモアを交え、つむぎだされたヒューマン・ドラマの傑作。(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
北フランス、ノルマンディー地方の港町ル・アーヴル。かつてパリでボヘミアンな生活を送っていた元芸術家のマルセル・マルクスは、ここで靴磨きを生業にしている。
駅や高級革靴店の前で仕事をしているが、日々の稼ぎはわずか。だが、家には自慢の女房アルレッティと、愛犬ライカが帰りを待っていてくれる。決して豊かではないが、毎晩呑みに行きマルセルはそんな暮らしに幸せを感じていた。ある日、港にアフリカ・ガボンからの不法難民が乗ったコンテナが漂着する。警察の検挙をすり抜けた一人の少年イドリッサは、港でマルクスと偶然に出会う。イドリッサの母親がいるロンドンに送り出してやるため、密航費を工面しようとマルセルは奮闘するが、時を同じくして、妻アルレッティは体調の不調をうったえ入院、医師から不治の病を宣告される。

カウリスマキ作品は2006年作の「街のあかり」を1本観ただけなのだが、その時の印象は強く残っている。暗めの映像をバックに孤独な人の心を見事に描いていた。だが、残念なことに次の作品はどうなっているのか気になっていたのだが、その前作から5年を経てこの作品は公開された。

今回の舞台はフランス北部の漁港ル・アーブルで、そこに住む靴磨きのマルセルと妻のアルレッティが主役で、そんな田舎町に突如として現れたアフリカからの密航者。密航者の少年イドリッサを匿うマルセルは難民キャンプに収容されている少年の祖父と面会するなど積極的に動く。
そして、少年の母が住むロンドンへ送り届ける為には密航費用3000ユーロを工面しなければならない。靴磨きのマルセルには大金だが、彼は知人のミュージシャンに頼んでチャリティ・コンサートを開催し費用を工面した。
だが、警察官のモネは密航者捜索の過程でマルセルが匿っているのではないかと疑いの眼を向ける。ここで、地元の人情が発揮される。モネは警察官として何とか地元に溶け込もうとするが、マルセルの妻が入院中ということもあって周囲の人間はマルセルへ温かかった。普段は、ツケ払いが溜まる彼を快く思っていなかった者もいたが、こうした協力のもとで彼は少年を密航船に乗せる。
だが、警察の追及は厳しく少年が乗る船場にまでやってきた。そこで、モネは少年の乗る船に乗り込み、ハッチを開けるとそこには少年の姿が...。少年とモネの視線が交差したその瞬間、モネは何も無かったかのようにハッチを閉じる。だが、その様子を見ていた別の警官が怪しみモネにハッチを見せるように迫るが、モネは「職権」を利用してこれを一蹴した。

そして、船は静かにロンドンを目指すのだった。安心して家に戻ったマルセル、そこには容体が悪化していたものの奇跡的に回復した妻が戻っていた。

妻との間には子供は居ないが、彼は妻と過ごす時間が何物にも代えがたい幸せな瞬間だった。その妻の病状が奇跡的に回復したのには驚いたが、少年もきっと無事に海を渡って無事ロンドンの母に会うという「奇跡」に遭遇することだろう。


映画『タクシー・ドライバー』を観て

2012-05-16 17:25:00 | アメリカ映画 2012

12-39.タクシー・ドライバー
■原題:Taxi Driver
■製作国・年:アメリカ、1976年
■上映時間:114分
■字幕:野中重雄
■観賞日:5月14日、みゆき座

 

□監督:マーティン・スコセッシ
◆ロバート・デ・ニーロ(トラヴィス・ビックル)
◆シビル・シェパード(ベッツィー)
◆ピーター・ボイル(ウィザード)
◆ジョディ・フォスター(アイリス)
◆アルバート・ブルックス(トム)
◆ハーヴェイ・カイテル(スポート)
【この映画について】
カンヌ映画祭でグランプリを獲得し、マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デニーロの名を知らしめた問題作。夜のNYの街を走る、ひとりのタクシー・ドライバーを主人公に、大都会に潜む狂気と混乱を描き出す。
製作は「スティング」のマイケルとジュリア・フィリップス、監督は「アリスの恋」のマーティン・スコーシージ、脚本は「ザ・ヤクザ」のポール・シュレイダー、撮影はマイケル・チャップマン、音楽はバーナード・ハーマン、編集はマーシア・ルーカスがそれぞれ担当。出演はロバート・デ・ニーロ、シビル・シェパード、ピーター・ボイル、ジョディ・フォスター、アルバート・ブルックス、ハーヴェイ・カイテルなど。
(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
ニューヨーク。毒々しい夜の色彩と光の洪水に飾りたてられたその『闇』をじっと見つめる虚ろな、しかし熱っぽい感情をこめた視線があった。彼の名はトラヴィス・ビックル、タクシーの運転手である。彼は他の運転手のように仕事場をきめていない。客の命令するまま、高級地区だろうと黒人街だろうと、どんなところへも行く。そんなトラヴィスを、仲間たちは守銭奴と仇名した。

ある日、トラヴィスは大統領候補パランタインの選挙事務所に勤める美しい選挙運動員ベッツィに目をつけた。数日後、彼は事務所をたずね、選挙運動に参加したいとベッツィに申し込み、デートに誘うことに成功した。
だが、デートの日、トラヴィスはこともあろうに、ベッツィをポルノ映画館に連れて行き、彼女を怒らせてしまったのだ。以来、トラヴィスはベッツィに花を贈ったり、電話をかけても、なしのつぶてだった。

毎日、街をタクシーで流すトラヴィスは、「この世の中は堕落し、汚れきっている。自分がクリーンにしてやる」という思いにとりつかれ、それはいつしか確信に近いものにまでなった。そんなある日、麻薬患者、ポン引き、娼婦たちがたむろするイースト・ヴィレッジで、ポン引きのスポートに追われた13歳の売春婦アイリスが、トラヴィスの車に逃げ込んできた。
トラヴィスはスポートに連れ去られるアイリスをいつまでも見送っていた。やがて、トラヴィスは闇のルートで、マグナム、ウェッソン、ワルサーなどの強力な拳銃を買った。そして射撃の訓練にはげみ、やがて4丁の拳銃と軍用ナイフを身体に携帯し、それらを手足のように使いこなせるまでになった。
ある夜、トラヴィスは食料品店を襲った黒人の強盗を射殺した。この頃から、彼はタクシー仲間から『キラー』と呼ばれるようになった。そしてアイリスとの再会。泥沼から足を洗うように説得するトラヴィスは、運命的な使命を信じるようになった。大統領候補パランタインの大集会。サングラスをかけモヒカン刈りにしたトラヴィスが現われ、拳銃を抜こうとしてシークレット・サービスに発見され、トラヴィスは人ごみを利用して逃げた。
ダウンタウン。トラヴィスはスポートの売春アパートを襲撃、重傷を負いながらもスポートをはじめ、用心棒、アイリスの客を射殺した。アイリスは救われ、新聞はトラヴィスを英雄扱いにした。やがて、トラヴィスは何事もなかったように、またタクシー稼業に戻るのだった。

名監督スコセッシの代表作でもある「タクシー・ドライバー」はこれまでTVでも観たことが無かった。TOHOシネマズ系列で「午前10時の映画祭」と称して過去の名作を上映していたのと、丁度タイミングが合って観に行った。DVD買えば良いのにだって?DVDは買わない主義なのと、映画は基本的に映画館で観るものと思っているので。
最近のスコセッシ作品は確かに質は高いのですが大作に走っているような感じもあって、名声を高めるきっかけとなったこの作品はどうしても観ておきたかった。今更、ストーリーのネタバレを書いても意味が無いので、ここでは割愛しますがデ・ニーロはここ数年でも出演作が途切れることなく、中には役柄に疑問を感じる作品への出演もあるが、彼が出て来るだけでその存在感が増すのは流石だ。

このタクシー・ドライバーはデ・ニーロ33歳の時の出演だが、この映画では13歳だった今では大女優の一人ジョディ・フォスターが12歳の売春婦アイリスとして強烈な個性を発揮しているのも印象に残る。その堂々とした演技ぶりは既に子役としてキャリアを積んでいたのだが、デ・ニーロと共演してもその演技力は見劣りしない。
また、この映画はスコセッシによるNYの映像と音楽も魅力の一つだ。デ・ニーロの表情、タクシー・ドライバー稼業の内幕を見事な音楽が情感を醸し出す上で役に立っていた。

最近のハリウッド映画は派手な演出やCGや3Dなどを多用しているが、特殊効果に頼らなくても工夫すれば印象的なものが作れるということをこの作品は教えているように思う。音楽とロケ映像の融合、見事でしたね。


映画『裏切りのサーカス』を観て

2012-05-15 13:22:43 | ヨーロッパ映画

12-38.裏切りのサーカス
■原題:Tinker Tailor Soldier Spy
■製作国、年:イギリス・フランス・ドイツ、2011年
■上映時間:128分
■字幕:松浦美奈
■観賞日:5月14日、TOHOシネマズシャンテ



□監督:トーマス・アルフレッドソン
□原作:ジョン・ル・カレ
◆ゲイリー・オールドマン(ジョージ・スマイリー)
◆キャシー・バーク(コニー・サックス)
◆ベネディクト・カンバーバッチ(ピーター・ギラム)
◆デヴィッド・デンシック(トビー・エスターヘイス、コードネーム:プアマン)
◆コリン・ファース(ビル・ヘイドン、コードネーム:テイラー)
◆トビー・ジョーンズ(パーシー・アレリン、コードネーム:ティンカー)
◆キアラン・ハインズ(ロイ・ブランド、コードネーム:ソルジャー)
◆ジョン・ハート(コントロール)
◆マーク・ストロング(ジム・プリドー)
◆スティーヴン・グレアム(ジェリー・ウェスタービー)
◆トム・ハーディー(リッキー・ター)
◆スヴェトラーナ・コドチェンコワ(イリーナ)
◆サイモン・マクバーニー(オリヴァー・レイコン)
【この映画について】
元MI6諜報(ちょうほう)員の経歴を持つ作家ジョン・ル・カレによる人気スパイ小説を、『ぼくのエリ 200歳の少女』のトーマス・アルフレッドソン監督が映画化したサスペンス。英国諜報組織の中枢に20年も潜入しているソ連の二重スパイを捜すため、引退生活から呼び戻されたスパイが敵味方の区別もつかない中で真相に迫る姿を描く。
主演のゲイリー・オールドマンをはじめ、『英国王のスピーチ』でオスカーを受賞したコリン・ファース、『インセプション』のトム・ハーディら実力派の競演は必見。(この項、シネマトゥデイより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
東西冷戦下、英国情報局秘密情報部MI6とソ連国家保安委員会KGBは熾烈な情報戦を繰り広げていた。そんな中、英国諜報部<サーカス>のリーダー、コントロールは、組織幹部の中に長年にわたり潜り込んでいるソ連の二重スパイ<もぐら>の存在の情報を掴む。ハンガリーの将軍が<もぐら>の名前と引き換えに亡命を要求。コントロールは独断で、工作員ジム・プリドーをブダペストに送り込むが、ジムが撃たれて作戦は失敗に終わる。

責任を問われたコントロールは長年の右腕だった老スパイ、ジョージ・スマイリーと共に組織を去ることとなる。直後にコントロールは謎の死を遂げ、引退したスマイリーのもとに<もぐら>を捜し出せという新たな命が下る。
標的は組織幹部である“ティンカー”ことパーシー・アレリン、“テイラー”ことビル・ヘイドン、“ソルジャー”ことロイ・ブランド、“プアマン”ことトビー・エスタヘイスの4人。過去の記憶を遡り、証言を集め、容疑者を洗いあげていくスマイリー。浮かび上がるソ連の深部情報ソース<ウィッチクラフト>、そしてかつての宿敵・ソ連のスパイ、カーラの影。やがてスマイリーが見い出す意外な裏切り者の正体とは……。

この作品は東西冷戦時代が舞台で、しかも作者が諜報員だったジョン・ル・カレによるものなので所謂小説家が創造した世界とは一線を画し、作者の実体験または業務上知り得ていた事柄が基になっているのは想像に難くない。
登場人物のスパイ達のコードネームは単純でユニークなものが多くてクスッとさせられるが、その同僚達の間でもお互い知らないことが多い。中には同僚の妻と不倫していた者や足を洗って外国で英語教師として生活している者やロシアの女スパイと関係を持つ者など様々だ。
親玉格のコントロールを演じたジョン・ハートの演技を筆頭に、英国の俳優達の演技は流石だったのだが、ストーリー的には旧ソ連のスパイとの微妙な関係が裏で続いていたり、その敵側スパイとの接点、女スパイの存在がチラチラと映し出される場面は冷戦時代のそれを思わせ緊張感を煽いでいる。だが、この旧ソ連スパイとの関係を築いたのは意外な人物だったのがキーポイントだった。そこから展開が早くなったのだが、数少ない女性登場人物の一人の鋭い眼差しと女性ならではの分析力が光ったシーンだった。

結局、この配役から言って、また、容疑者と名指しされた4人+スマイリーの中での知名度の高さからもコリン・ファース(「英国王のスピーチ」で世界的な注目浴びました)が「モグラ」で、死んでいた筈だったプリドーが実は母国に戻っていたのがオチでした。
ゲイリー・オールドマンの渋さも含めて英国人俳優総出演的なオールスター・キャストで、映像的にも英国らしさが存分に出ていて良かったのですが、この映画はやはり1度観ただけでは細部を頭に入れるのは難しかった、と言うのが私の本音。と言って2度観れば納得するのでしょうが、2度目がいつ来るのかは...。


映画『貞子3D』を観て

2012-05-14 18:25:25 | 映画・邦画

12-37.貞子3D
■配給:角川映画
■製作国・年:日本、2012年
■上映時間:97分
■観賞日:5月12日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ



□監督・脚本:英勉
◆石原さとみ(鮎川茜)
◆安藤孝則(瀬戸康史)
◆柏田清志(山本裕典)
◆田山涼成(小磯勇吾)
◆橋本愛(貞子)
◆染谷将太(榎木)

【この映画について】
Jホラーの大ヒット作として、世界をも席巻したホラー・シリーズの第4弾。テレビの画面から飛び出し、恐怖を振りまいてきた貞子が、動画投稿サイトを通して、新たな阿鼻(あび)叫喚の物語を始動させる。
主演はホラー映画初挑戦となる『フライング☆ラビッツ』の石原さとみ、その恋人役で『仮面ライダーキバ』シリーズの瀬戸康史が共演。監督は、『ハンサム★スーツ』『高校デビュー』などの英勉。ラブロマンスやコメディーを得意としてきた彼が、ホラー作品でいかなる演出手腕を発揮するのかも気になるところだ。(この項、シネマトゥデイより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
鮎川茜は、自分が勤める女子高で流れている奇妙なうわさを耳にする。それは、自殺する様子を生中継する映像が動画サイトに投稿され、それをたまたま目にしていた者も死んでしまったというものだった。そんな中、茜の教え子の一人が不審な死を遂げ、似たような変死事件が各地で続発するように。警察は一連の事件を自殺だと断定するが、死んだ者たち全員がうわさになっていた自殺動画を見ていたことが判明する。やがて捜査線上に最初に生放送を行った柏田清志という人物が浮上した。

典子の死を受け入れられないクラスメイトの理沙は、本当の原因を突き止めようと学校の自習室にあるパソコンで「呪いの動画」探しに躍起になるが<404 File Not Found>と表示されるだけだった。だが、やがて画面から突如動画が再生され始め、椅子に腰かけうずくまった男が映し出される。最後に「お前だ」という声が聞こえると画面からは髪の長い女が這い出してきた。

大体この辺までが中盤までの流れなのだが、まあ納得出来たのはここまでで後半からはガラリと趣向が変ってしまったのは残念。呪いの動画を鼻っから否定するベテラン刑事が、結局は事件の捜査過程で渋々信じることになり廃屋に乗り込んでからは別の展開に。
貞子が何時の間にか蜘蛛女に化けて石原さとみ演じる茜を追い詰めるようになってからは「アリャアリャ?」みたいで、蜘蛛女は出て来なくていいから、もっと井戸に落ちていた貞子がジワジワと復活する方が余程怖いですね。貞子のフルフェースもラスト間際になってやっと登場するのだが、演じている橋本愛はまだ高校生の年齢だし怖さより可愛さの方が勝っていた印象だ。

これでは従来の「リング」や「着信アリ」の方が怖かった。折角、貞子をタイトルに冠したのに貞子の怖さは画面に登場するシーンだけだったのは残念。3Dで画面に迫って来る様子はノーマルでもう観客も3Dに馴れて来ているので、この程度では怖がりませんよ。
出演陣では主役の石原さとみは演技的には良かったので、脚本がイマイチだったのが悔やまれる。


好調ヘルマンの一打で西口今季待望の初勝利!

2012-05-13 17:04:57 | 野球・埼玉西武ライオンズ2012
チ  ー  ム 
埼玉西武ライオンズ

北海道日本ハム

3

【投手-捕手】
(西)西口、松永、岡本篤、ウィリアムス、涌井-炭谷
(日)武田勝、榊原、乾、森内、宮西-大野

【試合評】
本拠地では全く勝てず(2勝)も何故だかビジターでは勝率5割を超える変な最下位球団となってしまったライオンズ。今週の交流戦までのビジター5試合を2勝2敗とイーブンの成績でここまで来ているので、北の大地で連勝して気分良く交流戦(ビジター2カード)に臨みたい所。

昨日は8点差の序盤の大差も最後はヒヤヒヤの連続、今日こそはスッキリと勝ちたい...そんな願望。先発は勝利投手の権利を持って降板すると、救援陣がことごとく吹っ飛ばしてしまいまだ未勝利の西口と武田勝の立正大OB同士の投げ合い。西口とすれば後輩に貫録を見せつけたい。
立ち上がりから落ち着いた内容の投球で制球も安定し連続出塁を許さず、中盤の4,5回は連続で三凡に仕留めて遠路関東地方から遠征してきたライオンズファンを安心させる内容。打線は3回までは武田勝のノラリクラリの投球に完全に抑えられていたものの、4回先頭栗山の遊ゴロを今浪がエラー(今日は2失策)で出塁させ2死から中村のタイムリーで1安打で1点を先制。西口は前述したように点と取った直後の4回裏もベンチの監督や投手コーチの心配も無用!とばかりに安定した投球内容だった。
6回には2死無走者から中村、秋山の連続長短打の後に当たっているヘルマンの2点打が3連打となり、更に、四球と今浪の2つ目の失策で再度満塁となって原がフルカウントから2番手榊原の制球が乱れて押し出しの四球(今季2打点目)を際どく選んだ。続く、クリの「走者一掃打」を期待したが不発。

ハムは7回裏に4安打を集中させ1点差にまで詰め寄り昨日の再現かとハラハラさせられたが何とかリード保ったまま終盤に。最近失点が多い8回はウィリアムスが速球の連投で切り抜け、最終回は涌井が登板。先頭のスレッジを安打で出塁させ2死2塁で小谷野を迎える。嫌な予感も漂っていたが、小谷野が打った打球は一瞬「センター前同点打」とのハムファンの願いも虚しく、ナカジ決死の横っ跳びでこの打球を抑え満員に膨れ上がった函館のハムファンの大きな溜息が球場を包み、逆に左翼席のライオンズファンは関東から遠征してきた甲斐がありホッとしただろう。このダイビング・キャッチはタイムリー安打2本位の価値があるファインプレイだった。ライオンズファンは帰路のフライトは選手と同じ便での帰京となるのだろうか?そんな気がする。

これで交流戦前の順位がオリが敗れたので5位で終わり、次はDeNAと中日との対戦がビジターで組まれている。牧田、岸がDeNA戦、石井と西口が中日戦での先発だろう。


映画『アーティスト』を観て~アカデミー賞受賞作品

2012-05-12 12:43:43 | ヨーロッパ映画

12-36.アーティスト
■原題:The Artist
■製作国・年:フランス、2011年
■上映時間:101分
■字幕:寺尾次郎
■観賞日:5月12日、TOHOシネマズ六本木ヒルズ



□監督・脚本・編集:ミシェル・アザナヴィシウス
◆ジャン・デュジャルダン(ジョージ・ヴァレンティン)
◆ベレニス・ベジョ(ペピー・ミラー)
◆ジョン・グッドマン(アル・ジマー)
◆ジェームズ・クロムウェル(クリプトン)
◆ペネロープ・アン・ミラー(ドリス)
◆ミッシー・パイル(コンスタンス)
◆アギー(ジョージの愛犬)
【この映画について】
第84回アカデミー賞の作品賞、主演男優賞、監督賞、衣装デザイン賞、作曲賞の5部門を受賞。フランス人監督とフランス人による主演、しかもモノクロでサイレント(無声映画)。そんなハンディをものともしない受賞結果は、セリフや音響効果に頼らなくても、素晴らしい映画ができるという“証(あかし)”でもある。
サイレント映画が作品賞を受賞するのは、第1回アカデミー賞以来83年ぶり。ストーリーはごくシンプルながら、感情を表情や動きで表現するサイレント映画の手法が、現代では逆に新鮮に見えるから不思議だ。主演の2人が実に魅力的で、戦前のハリウッドスターを演じながらも、現代アメリカ人俳優には出せない味をよく出している。(この項、gooより一部転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
1927年、サイレント映画全盛のハリウッド。大スター、ジョージ・ヴァレンティンは、共演した愛犬とともに新作の舞台挨拶で拍手喝采を浴びていた。熱狂する観客たちで映画館前は大混乱となり、若い女性ファンがジョージを突き飛ばしてしまう。それでも優しく微笑むジョージに感激した彼女は、大胆にも憧れの大スターの頬にキス。その瞬間を捉えた写真は、翌日の新聞の一面を飾る。写真の彼女の名前はペピー・ミラー、未来のスターを目指す新人女優だった。

映画会社キノグラフでオーディションを受けた彼女は、愛らしい笑顔とキュートなダンスで、ジョージ主演作のエキストラ役を獲得。撮影後、楽屋を訪ねてきたペピーに、ジョージは“女優を目指すのなら、目立つ特徴がないと”と、アイライナーで唇の上にほくろを描く。その日を境に、ペピーの快進撃が始まる。踊り子、メイド、名前のある役、そして遂にヒロインに。
1929年、セリフのあるトーキー映画が登場すると、過去の栄光に固執し、“サイレント映画こそ芸術”と主張するジョージは、キノグラフ社の社長と決別する。しかし数か月後、自ら初監督と主演を務めたサイレント映画は大コケ。心を閉ざしたジョージは、心配して訪ねてきたペピーすら追い返してしまう。それから1年。今やペピーはトーキー映画の新進スターとして人気を獲得していた。一方、妻に追い出されたジョージは、運転手クリフトンすら雇えなくなり、オークションで想い出の品々を売り払う。執事にその全てを買い取らせたペピーは、ジョージの孤独な背中に涙を流す。

酒に溺れるジョージは自分に絶望し、唯一の財産であるフィルムに放火。愛犬の活躍で救出されたジョージの元へ駆けつけたのは、変わらぬ愛を抱くペピーだった。“銀幕のスター”ジョージを復活させる名案を携えて……。

フランス映画がハリウッドのサイレント時代を舞台にした作品でアカデミー賞を5部門も受賞したのは快挙だ。大作やリメイク物が幅を利かせているハリウッド映画界に取って、フランス映画界が放ったサイレント映画は盲点だった。今の映画ファンはサイレント映画と言われても観た経験は皆無に近く、そうした意味でも新鮮さを感じた作品。そういう自分もチャップリン映画を数本観た程度のレベルで、劇場でサイレント映画を観たのは初めて。
サイレント映画なので当然ながらセリフが無く、所々でスクリーンに字幕が出るが会話全てをフォローしている訳では無いので、そこはストーリーの流れを読んでセリフを自分で「感じる」という作業を頭の中で繰り返す、こういう作業が必要なので眠くなっている暇は無い。

ストーリー的にはトーキーへの変換期についていけなかった無声映画のスターと、その転換期の流れに上手く乗ってスターダムを駈けあがった女優との対比を描いている。こういう時代の境目、例えばラジオからTVへ、LPからCDへ、ビデオからDVDへと時代の変化は必ず訪れる。そこで旧時代にしがみついて流れに乗れなかったジョージは言わば旧時代の象徴、逆にそのジョージに見出されたぺピーは新時代の申し子である。ただこのぺピーはジョージに見出された「恩」をスターになっても忘れることは無かった。
これがストーリー上のポイントであり、ぺピーはスクリーンから消えて忘れられた存在になっているジョージを、再び引っ張り出そうと画策。かつての思い出の品々を次々と売り飛ばして辛うじて生活費の糧にしていたジョージだが、ぺピーは密かにそれらを買い戻していた。ぺピーのジョージへの思いは通じ、ラストは二人で活き活きとスタジオでダンスを披露するのだが、この時のジョージを観ているとジーン・ケリーのようだった。

このサイレント映画が作った流れがこのままハリウッドへ逆輸出されるとは思えないが、フランス映画界にしてやられたとの思いはあるだろう。フランスがここまで見事にサイレント映画へのオマージュを捧げるとはお見事の一言に尽きる。

余談ですが、ジョージの愛犬「アギー」の名演技にも拍手


クリーンアップがチャンスに凡打の山で引き分け

2012-05-06 17:48:38 | 野球・埼玉西武ライオンズ2012
チ  ー  ム 
千葉ロッテ

埼玉西武ライオンズ

【投手-捕手】
(ロ)藤岡、大谷、中後、益田、薮田-田中
(西)西口、松永、岡本篤、涌井-炭谷

【試合評】
結論を先に言うと「今日の戦犯はクリーンアップ」です。初回に中村のタイムリーで先制したものの、2回に西口が突如崩れて清田の3ランなどで4失点するなど、昨日と似た得点経過で早くも勝利が遠ざかる雰囲気。
打線はドラ1ルーキー藤岡から再三塁上を賑わすものの、4回の同点に追いついてからのクリーンアップの「三者凡退」を始め、6回と8回にも相手投手の制球難で四球を選んでもクリーンアップから快音は響かず。7回は1死1塁で炭谷にバントさせずに強攻させて併殺打、ベンチも選手もチグハグさは相変わらず。これでは今日の観客数が2万6千人台でも当然だろう。
投手陣では西口の突如の乱調は制球の乱れが原因だったが、何故、それが2回に出てしまったのか残念だ。2番手以降の投手はピンチは招いたものの、抑えの涌井まで無失点だったのは救いだ。

打線は9安打8四死球ながら12残塁。9安打は4回までに放ったもので、5回以降に6四球を選びながらも、肝心なところで安打が出ずに引き分け。特に、重症なのはクリーンアップだ。今日はクリーンアップにあと一本が出ていれば楽勝だった展開。ロッテ投手陣が制球を乱して走者を与えても、クリーンアップがこれでは連勝は出来ない。ナカジは肝心な得点圏打率が低く通算打率が現時点で3割を超えていても、打点が少なく苦戦の原因だ。中村はナカジ以上に重症で、今日は初回にタイムリーを放ったが、後が続かなかった。5番に抜擢された秋山も連日の無安打で前述の二人をカバー出来なかったが、守備では再三得点を防いでいるのでまだ救いがある。

一方のロッテは2回の4点以外は得点出来ずも7残塁、ルーキー投手3人衆が登板したものの敵地での3タテは成らなかった。

来週からは2週間4カード連続ビジター(仙台~函館~横浜~名古屋)が続く。ホームでは勝てないけどビジターでは健闘しているので、何とかせんとヤバいよ!ほんまに。


大石、プロ初登板を飾るも天敵・唐川を攻略出来ず...

2012-05-05 09:34:16 | 野球・埼玉西武ライオンズ2012

2012プロ野球観戦記録NO.12
×埼玉西武 2 ー 4 千葉ロッテ○

チ  ー  ム 
千葉ロッテ

埼玉西武ライオンズ

【球場】
西武ドーム3塁側 内野A

【責任投手】
○唐川5勝1敗
S薮田2敗9S
●野上1勝2敗

【投手-捕手】

(ロ)唐川、中後、益田、薮田
-里崎
(西)野上、木村、大石-炭谷、星孝

【観戦評】
ロッテ応援団の上げる気勢ばかりを昨日は聞いていて今日もそうなるとは...トホホです。先発は涌井のローテ落ちで「代役ローテ入り」した野上と、何故か苦手にしている唐川。

初回、野上が三凡に仕留め逆に1回裏、クリの右安と2盗成功で片岡が右打ちの2ゴロで1死3塁。ここでナカジが唐川の初球を叩いた強烈な打球はタイムリーとなって幸先良く1点を先取。ただし、後続の中村が併殺打で1~3番までの流れるような攻撃の流れを自ら断ってしまったのは残念。ここで一気に畳み掛けて、好調な秋山の前に走者を溜めたかったんだけどね。
2回表、野上の独り相撲に内野陣が付きあってしまい2点を奪われ逆転される。四球、死球(2-2から)、一塁犠打野選で勝手に無死満塁にして2死まで漕ぎ着けたが、清田の3塁への強烈な打球を中村が弾きナカジもフォロー出来ずに失点。内野守備の拙さは野上のテンポの悪い投球が原因とは言え、余分な得点を与えては勝機は見いだせる訳が無い。
セットからの投球の長さはスタンドで観ていてもイライラするレベルだった。
5回の失点も四球と暴投が絡んでいては制球の良い唐川相手に低調な打線では勝ち目は無く、今日のハイライトは大石のプロ初登板となった8,9回だけではGWにライオンズの勝利を見届けたかったファンに失礼な試合結果だった。
結局、2-4で敗戦、試合後のロッテ応援団の歓声をバックにスゴスゴと帰路に就くしかなかった西武ファンは虚しかった。



さて、今日初登板の大石。一昨日からブルペンの投球内容を見ているが、ブルペンでは木村と並んで直球はかなり早く感じた。もっとも直球のスピードもキレも木村が現時点では上だが、この日は球場計時で144キロが最速で140~142の間が平均的速度だった。変化球はスライダーとフォークも投げていたのかな?観戦位置からは分かり辛かったが、変化球の精度が上がれば1軍でも中継ぎとして戦力になりそうだ。
2軍では先発として起用されたが、現時点では中継ぎで安定した力を発揮すれば岡本篤へ繋ぐ役割を木村と共に任せられれば良いのかな。早大時代は終盤7回から2~3イニングを投げていたので、先発よりはこういう役目の方が彼には合っている。

打線は相変わらず深刻。スタメンで4人の1割打者(中村、嶋、炭谷、浅村)を抱えていては得点力の向上は望み薄だ。その中で明るい材料は4月終了時.192だったヘルマンが好調で.242まで打率が上がったことで、今日は4-4と一人気を吐いたが打点0は残念だった。その好調ヘルマンや秋山の前に走者が溜まらず3併殺を喰らっていては2点が精一杯だ。
監督は繋がらない打線を嘆いてばかりだが、そこを作戦で打破するのが打撃コーチ、ヘッドコーチと共に監督の仕事だ。
今年は昨年以上にどこの球団も本塁打が出ておらず、中村も本塁打は開幕カードでの1本だけ。自分が観戦した3日からの3試合では対戦球団も含めて本塁打無し。長打が期待出来ないなら、四球を粘り強く選ぶとか、走者を少しでも動かすとか、失敗を恐れる前に首脳陣が勇気を持って作戦を立案しないと、これでは昨年の9月の快進撃は何だったの?

昨年の7月の様な最下位低迷では秋季キャンプから春季キャンプの成果は?新戦力補強は?育成は?を首脳陣に問いたくなる寸前に交流戦前のビジターで少しでも取りかえさないと(明日は3タテ絶対阻止!)、交流戦ではここ数年の傾向として差が縮まらないからね。

                                       【2012プロ野球観戦履歴】

NO. 日 付 球  場 本拠地チーム

対戦チーム

  スコア   先発投手 先発投手 勝利投手 メモ
1 3/04 東京ドーム 読売 埼玉西武 ● 0-4 ○ ホールトン オープン戦
2 3/10 東京ドーム 侍ジャパン 台湾代表 ○ 9-2 ●   田中 林英傑 田中 震災復興支援試合
3 3/11 横浜スタジアム 横浜DeNA 埼玉西武 ○ 3-2 ● 山本 石井 高崎 オープン戦
4 3/18 西武ドーム 埼玉西武 阪神 ● 3-6 ○ 十亀 岩田 岩田 オープン戦
5 3/20 西武ドーム 埼玉西武 中日 ○ 3x-2 ● 西口 吉見 ゴンザレス

浅村サヨナラ打

6 3/28 東京ドーム アスレティックス マリナーズ ○ 4-1 ●  コローン バルガス ケリー MLB開幕カード
7 4/7 西武ドーム 埼玉西武 福岡ソフトバンク ● 2-4 ○ 涌井 岩嵜 岩嵜  
8 4/8 西武ドーム 埼玉西武 福岡ソフトバンク ● 5-7 ○ 石井 新垣 新垣  
9 4/15 西武ドーム 埼玉西武 オリックス ● 2-6 ○ 涌井 木佐貫 木佐貫  
10 5/3 西武ドーム 埼玉西武 東北楽天 ○ 6-1 ● 小石 美馬 小石 小石プロ初勝利
11 5/4 西武ドーム 埼玉西武 千葉ロッテ ● 2-3 ○ 石井 成瀬 成瀬  
12 5/5 西武ドーム 埼玉西武 千葉ロッテ ● 2-4 ○ 野上 唐川 野上 大石プロ初登板 

西武、終盤に救援陣が打たれ競り負ける

2012-05-04 19:18:19 | 野球・埼玉西武ライオンズ2012

2012プロ野球観戦記録NO.11
×埼玉西武 2 ー 3 千葉ロッテ○

チ  ー  ム 
千葉ロッテ

埼玉西武ライオンズ

【球場】
西武ドーム3塁側 内野A

【責任投手】
○成瀬2勝2敗
●ウィリアムス0勝1敗

【投手-捕手】

(ロ)成瀬
-里崎
(西)石井、岡本篤、ウィリアムス、涌井-炭谷

【観戦評】
昨日はドラ2ルーキー小石のプロ初勝利で連敗をストップしたので、今日は本拠地で初の連勝を達成したい。
先発は石井と成瀬の左腕対決はマリンでの前回対戦と同じ。西武は2回に、2死無走者からヘルマンが安打で出塁したものの成瀬の牽制球に誘い出されたが、大松の2塁への悪送球と外野手がそれた球の処理にもたついている間に、一気に本塁へ突入。捕手への返球もそれてヘルマンが一気にホームイン。ヘルマンの足が相手の守備陣をかく乱した見事な走塁だった。

4回には角中のタイムリーで同点にされたが、6回裏にヘルマンの右犠飛で勝ち越し。これで終盤を乗り切る体制にしたかったが、7回表にナカジの3塁送球エラーで同点にしてしまったのは痛かった。8回裏にはウィリアムスが2死まで簡単に来たが四球で出塁を許し、今江に3塁打を浴びて勝ち越されてしまった。次打者は打率.000の塀内で無理して勝負する必要は無かった。今江を敬遠して塀内か若しくは右の代打との勝負の選択肢は無かったのかな?スタンドで観戦していてベンチから指示が出ていた形跡は無かった。

結局、この1点が決勝点となり2-3で敗れた。

この日、2軍落ちしていた涌井がゴンザレスと入れ替わって1軍登録された。今朝のスポニチ紙では今日はイースタン戦で1イニング投げて、明日、昇格となっていたが雨天中止で急遽1軍登録したのだろうか?その涌井は当面抑えでの起用となるそうだ。今日は1点リードされている場面での登板で、9回から登板しマリーンズの1番からの攻撃を三者凡退で仕留めた。交流戦期間中も抑えで起用し、リーグ戦再開後からは先発に戻すのか?抑え候補の目処が立たなければ、今季はこのまま抑え専任なのかは現時点では不透明だ。ただ、エースとして2億円超の年俸を貰っているので、抑え専任とは行かないだろう!それにしても救援陣の台所は苦しい。

昨日昇格したウィリアムスは球威はあっても制球が怪しい。ロッテのように待球作戦を基本戦略としている球団の選手にジッと見極められると苦しそうだ。球威はあるのでストライクを先行させる投球が出来ないと2軍に逆戻りする日は近そうだ。

                                              【2012プロ野球観戦履歴】

NO. 日 付 球  場 本拠地チーム

対戦チーム

  スコア   先発投手 先発投手 勝利投手 メモ
1 3/04 東京ドーム 読売 埼玉西武 ● 0-4 ○ ホールトン オープン戦
2 3/10 東京ドーム 侍ジャパン 台湾代表 ○ 9-2 ●   田中 林英傑 田中 震災復興支援試合
3 3/11 横浜スタジアム 横浜DeNA 埼玉西武 ○ 3-2 ● 山本 石井 高崎 オープン戦
4 3/18 西武ドーム 埼玉西武 阪神 ● 3-6 ○ 十亀 岩田 岩田 オープン戦
5 3/20 西武ドーム 埼玉西武 中日 ○ 3x-2 ● 西口 吉見 ゴンザレス

浅村サヨナラ打

6 3/28 東京ドーム アスレティックス マリナーズ ○ 4-1 ●  コローン バルガス ケリー MLB開幕カード
7 4/7 西武ドーム 埼玉西武 福岡ソフトバンク ● 2-4 ○ 涌井 岩嵜 岩嵜  
8 4/8 西武ドーム 埼玉西武 福岡ソフトバンク ● 5-7 ○ 石井 新垣 新垣  
9 4/15 西武ドーム 埼玉西武 オリックス ● 2-6 ○ 涌井 木佐貫 木佐貫  
10 5/3 西武ドーム 埼玉西武 東北楽天 ○ 6-1 ● 小石 美馬 小石 小石プロ初勝利
11 5/4 西武ドーム 埼玉西武 千葉ロッテ ● 2-3 ○ 石井 成瀬 成瀬  

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