10-85.ハリー・ポッターと死の秘宝 PART 1
■原題:Harry Potter And The Deathly Hallows:Part 1
■製作年・国:2010年、アメリカ・イギリス
■上映時間:146分
■字幕:岸田恵子
■鑑賞日:12月30日、吉祥寺セントラル(吉祥寺)
■料金:1,000円
スタッフ・キャスト(役名)
□監督:デヴィッド・イェーツ
□脚本:スティーヴン・クローブス
□原作:J・K・ローリング
□衣装デザイン:ジャイニー・テマイム
◆ダニエル・ラドクリフ(ハリー・ポッター)
◆エマ・ワトソン(ハーマイオニー・グレンジャー)
◆ルパート・グリント(ロン・ウィーズリー)
◆マイケル・ガンボン(アルバス・ダンブルドア)
◆レイフ・ファインズ(ヴォルデモート卿)
◆ヘレナ・ボナム=カーター(ベアトリックス・レストレンジ)
◆アラン・リックマン(セブルス・スネイプ先生)
◆ジョン・ハート(オリバンダー老人)
【この映画について】(ネタバレあり)
「ハリー・ポッター」シリーズの最終章となる第7巻「ハリー・ポッターと死の秘宝」。史上最強ファンタジーの歴史的フィナーレは、映画一本分の時間ではとうてい収まらず、二部構成で描かれることに(PART2は2011年7月15日公開)。
前編となる本作で、ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人は、ヴォルデモートの手中に墜ちたホグワーツ魔法学校には戻らず、いよいよヴォルデモートを倒す旅に出る。もちろん闇の勢力はハリーたちを常に狙っているので、安全な旅ではない。しかも道を指し示してくれる人もいないので、自分たちで考えて行動しなくてはならないのだ。
死喰い人から逃れ、ロンドンの雑踏に紛れた3人が頼りなく不安げな表情を浮かべる場面は、本作の象徴的なシーン。“三人寄れば文殊の知恵”とばかりに、心細いながらも、必死に解決の糸口を探していくハリーたち。彼らの冒険は、本当の意味でいま始まったばかりなのだ。
監督は、第5作から引き続きデヴィッド・イェーツ。出演はレギュラー陣のほか、「愛を読むひと」のレイフ・ファインズ。
(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
セブルス・スネイプが放った死の呪文によってホグワーツ校長・アルバス・ダンブルドアは命を落とし、死喰い人(デス・イーター)として帰還したスネイプは、ドラコ・マルフォイ達を連れて姿を消した…。
それから1年後、スネイプに敗れたハリー・ポッターは、7年生に進級するはずだったが、前年(謎のプリンス)にダンブルドアがハリーに遺した仕事「ヴォルデモートを滅ぼす唯一の方法である分霊箱の破壊」を遂行するため学校には行かず、親友のロン、ハーマイオニーと共に旅に出た。しかし、困難な旅の中で仲間割れが起きてしまう。苛立ったハリーは謎の遺言や、中途半端なヒントしか残してくれなかったダンブルドアに対して疑念と不信感を強めていった。
そして、ハリー達が旅をしている間にもヴォルデモートと彼の率いる死喰い人の一大集団が着々と手を伸ばしていた。ヴォルデモート達によって魔法省は乗っ取られ、魔法大臣のスクリムジョールが殺害される。それによって、ホグワーツもまたスネイプが校長になるなどの数々の異変が起きていた。
ハリーは、次々に起こる仲間の死に耐えながらも、ダンブルドアの驚くべき真実や、母・リリーとスネイプの間にあった知られざる哀しき過去、それによるスネイプの悲壮な覚悟と決意、死の秘宝の秘密、そして分霊箱のありかなど、今までの6年間で明かされなかった全ての真実を解き明かしながら、避けることのできないヴォルデモートとの最終決戦に備え、準備を進めていく。
ハリーは、自分の過去によって決められた運命に、まだ気づいていなかった。しかし彼が“生き残った男の子”になった日から、彼の運命は決まっていた。初めてホグワーツの門をくぐった日から積み重ねてきた準備は、ヴォルデモート卿との決着の日のためだった。
HPシリーズもいよいよ最終ラウンドへと入って行った訳で、2部制なので今回のパート1だけでは、まだまだラストが見えてこない。そればかりか「ここで終わりなの?」ってな感じでパート1が終わっただけでに、製作サイドとしては余韻を残しながらのパート2でフィニッシュさせたいとの意図なのだろうか?
シリーズも7作目となると子役たちも今ではすっかり大人の仲間入りを果たして、ダニエル・ラドクリフもエマ・ワトソンも子供の頃の面影を残しつつ大人になったんだね。
子役たちの成長をシリーズ毎に感じつつも、7作目となると何となく惰性で観ている部分もあって、シリーズの1~3作目あたりに感じた良い意味でのワクワク感が失せてきたかな?
子役たちの青春時代ってハリポタと共にあった感じで、連中のハリポタ作品以外の出演作も観てみたい。余りにもハリポタでの役柄が染み付いてしまうと、今後のキャリアにも影響が出そう。
そろそろ、俳優としてどういうカラーを出したいのかを我々に示してもらいたい。
10-84.クレアモントホテル
■原題:Mrs.Palfrey At The Claremont
■製作年・国:2005年、アメリカ・イギリス
■上映時間:108分
■字幕:石田泰子
■鑑賞日:12月25日、岩波ホール(神保町)
■料金:1,800円
スタッフ・キャスト(役名)
□監督:ダン・アイアランド
□脚本:ルース・サックス
□原作:エリザベス・テイラー
□衣装:マヤ・メシェーデ
◆ジョーン・ブロウライト(パルフリー夫人)
◆ルパート・フレンド(ルードヴィック・メイヤー)
◆アンナ・マッセイ(アーバスノット夫人)
◆ゾーイ・タッパー(グウェンドリン)
◆ロバート・ラング(オズボーン)
◆カール・プロクター(支配人)
◆ローカン・オトゥール(デスモンド)
◆アンナ・カートレット(エリザベス)
【この映画について】
誤解解から生じる軽妙な喜劇的展開に、老いて尚ときめく心と癒しがたい孤独を見事に浮かび上がらせた本作は、スター女優と同姓同名で、20世紀のジェーン・オースティンと異名をとる英国の作家エリザベス・テイラー晩年の小説が原作だ。
往年の名画の数々を愛し、自ら映画祭を主宰し、映画館経営者でもあるダン・アイアランドがメガホンをとり、サー・ローレンス・オリヴィエ夫人でもあるベテランのジョーン・プロウライトが気品あるヒロインを好演。
若くハンサムで機知に富んだルードに扮したルパート・フレンドは、撮影当時無名だったが、『ヴィクトリア女王 愛の世紀』『わたしの可愛い人―シェリ』などで今や注目の若手俳優だ。
(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレあり)
英国ロンドン。クレアモントホテルの前に、老婦人サラ・パルフリーがやってくる。最愛の夫に先立たれ、娘エリザベスから自立した生活を送るため、この長期滞在型のホテルに単身やってきたのだ。
想像とはかけ離れたホテルに落胆しつつ、ドレスアップした夫人がダイニングルームへ入ると、滞在客たちが無言のまま注目している。居心地の悪さを感じているところへ、アーバスノット夫人が声をかけてくれる。
翌日、朝食の席で、パルフリー夫人がロンドンに住む孫デズモンドのことを話すと、皆、俄然と興味を示す。ここでは、訪問客とかかってくる電話が一番の関心事なのだ。早速、パルフリー夫人は、デズモンドへ電話をかけるが留守電になってしまい、その後も彼から電話がかかってくることはなかった。
誰も訪ねてこない言い訳も底をついた頃、夫人は外出先でつまずいて転倒、偶然それを目にした青年ルードヴィック・メイヤーに助けられる。作家志望の彼は、孫と同じ26歳の青年だった。
パルフリー夫人は、お礼に彼をホテルでの夕食へ招待する。ホテルに戻り近く来客があることを伝えると、皆はついにデズモンドが訪ねてくるのだと勘違いする。困った夫人は、そのことをルードヴィックに話すと、ならば自分がデズモンドのふりをしようと提案する。こうして謎の孫デズモンドの初来訪がセッティングされた。
やってきたそのハンサムな青年に、ホテルの住人は興味津々。一方、ルードヴィックはこの偶然の出会いが小説の題材になる予感を感じていた。その後も夫人とルードヴィックは頻繁に会うようになり、お互いの孤独な生活の中で本音を語りあうようになる。だが、ある朝、突然ホテルに本物のデズモンドが現れる。パルフリー夫人は慌てて追い返し、ホテルの皆には会計士だとウソをつくのだが……。
こうしてパルフリー夫人とルードヴィックは、ホテルの皆を欺くことを楽しんでいるかのようだったが、本物の孫であるデスモンドが現れ、更には、娘のエリザベスがロンドンまでやってきても、パルフリー夫人はどこ吹く風でルードヴィックと会っている時が一番楽しいのだった。
一方のルードヴィックも親とは不仲で、その原因が売れない作家である彼自身にあるのだが、ルードヴィックもパルフリー夫人も自分の居場所は実家になく、今の環境に満足している。
そして、疎遠となっている身内より他人同士である今の関係が一番心地良いのが伝わってくる。
特にパルフリー夫人は、娘との同居を解消してロンドンへと移ってきただけに、仕事が忙しくて会いに来ない孫や娘より、親身になって話せるルードヴィックをまるで孫の様に可愛がる。
ルードヴィックも、祖母のような年齢のパルフリー夫人との会話を楽しみ、自分の境遇を理解してくれる夫人を大事にする。
その夫人が体調を崩し入院しても、娘はおろか孫も見舞いに来ず、結局、病院では「孫」で通っていたルードヴィックが夫人の最後を看取った。
遠くの親戚や疎遠になった身内より、身近な他人の方が頼りになるという事がメッセージとして伝わってくるようだった。
ルードヴィックは作家として、夫人との出来事を本に綴ることでこの思い出を忘れることは無いでしょう。
パルフリー夫人を演じたジョーン・ブロウライトは、故サー・ローレンス・オリヴィエ夫人で今回の役も貫録十分に演じていた。相手役のルパート・フレンドは当時は無名だったが、最近では話題作への出演も増えて来ている注目の俳優だ。
共演陣の一癖も二癖もありそうなホテルの皆も、誰もが演技達者で脇を固めていた。
議員総会で連立不参加決定
たちあがれ日本は、議員総会を開き、菅首相から打診されていた連立政権への参加を見送ることを決定した。
たちあがれ日本の所属議員は、衆院3、参院3の計6人。総会では、平沼代表と与謝野共同代表が、菅首相や民主党の岡田幹事長から平沼氏の拉致問題担当相での入閣による連立参加を求められた経緯を説明し、対応を協議。
党内では園田幹事長が「連立を組む意義を感じない。菅首相は政権運営に力を貸してほしいというだけで、たいへんなすれ違いだ」と語るなど、国会議員6人のうち与謝野氏を除く5人は連立反対や慎重意見を唱えていた。
一方で、連立に前向きな与謝野氏は総会前、記者団に対し「(党是の)『打倒民主党』は参院選で一部成就した。党の独自性を保ちながら、少しでも自分たちの主張を実現するのが合理的だ」と述べ、総会で連立入りを主張する意向を示唆していた。
結局、与謝野氏の思いは党を代表する形での意思統一は図れず、連立協議は不調に終わった。
民主党としては、たちあがれ日本と連立を組むことで、大連立へとの動きを加速させ政権運営の安定化へと持って行きたかったのだろうが、これで年明けの国会は再び綱渡りの様相を呈してきた。
そもそも、たちあがれ日本は「永住外国人への地方参政権付与反対」、「夫婦別姓制度導入に反対」「打倒・民主党政権」を掲げて平沼氏や与謝野氏を中心にした自民党離党組が中心になって結党した。
そんな結党理念の一つである「打倒・民主党政権」を掲げる政党が、民主党政権の延命に手を貸す形での連立要請には安易に引き受けるとは元々思えなかった。
共同代表制を取る与謝野氏は小沢元民主党代表とは囲碁仲間であり、今回の連立話も与謝野氏は乗り気だが、平沼氏や園田氏は連立そのものに違和感を感じているようだ。
【会見でのコメント要旨】
平沼氏
「今回報道されているような形での連立は党としては考えていない。(22日に岡田民主党幹事長と会い)民主党には人材がいない。拉致問題でも前向きな形を取っていきたい。ついては、ご協力いただきたい」という趣旨の話があった。私は「お互いの考え方をぶつけ合う場は作ってもいい」と話した。私に「力を貸してもらいたい」という雰囲気があったのは事実だが、(入閣要請は)明確にはない。
園田氏
「連立してでも取り組むべき課題は、社会保障と税制抜本改革、経済成長戦略、自主憲法制定、安全保障をしっかりさせることだ。(与謝野馨元官房長官は連立に)前向きで、(連立拒否に)「納得するかと言えば、なかなか納得しない」と言っていた。
強敵ムニョスに判定勝利
○亀田興毅 (判定) アレクサンデル・ムニョス(ベネズエラ)●
WBAバンタム級王座決定戦は、さいたまスーパーアリーナで行われ、同級2位の亀田興毅が、「日本人キラー」で同級5位のアレクサンデル・ムニョス(ベネズエラ)を3-0の判定で下し、日本人初の3階級制覇を達成した。
チャンピオン経験者同士の王者決定戦は、序盤から打ち合いになった。強打を誇るムニョスは、過去7度の日本人との対戦に全て勝利し、今回もムニョス有利と見られていたが、ムニョスも一時実戦から遠ざかっていたことから、スタミナ勝負になると亀田にも勝機ありとの予想も。
ムニョスは亀田の覗き見スタイルのガードの上からもガンガンパンチを集めKO狙いのボクシング。対する亀田はガードを徹底的に固めてムニョスのパンチをもらわず、足で攪乱してボディやカウンター狙いの戦法。
亀田はムニョスがパンチを繰り出す時にガードが甘くなる所を再三カウンターをヒットさせるも決定打とはならなかった。それでもパンチの的確性ではムニョスの強打を上回っていたのは事実で、後は3人のジャッジがムニョスの強打と手数を取るのか、それとも亀田の防御とパンチの的確性を取るかで勝敗は分かれそうな雰囲気に。
ムニョスは6Rにクリンチ際に亀田の後頭部に(ラビット)パンチを打ち、主審に1点減点を食らう。両者打ち合いが続く中、迎えた最終ラウンド。
亀田はコーナーから奇声を発し気合いを入れ、ムニョスを迎え撃つ。途中、大声で気合いを入れムニョスが怯んだすきに左ボディがヒットしムニョスをダウンさせた。立ち上がったムニョスにパンチの雨を降らせるが、ムニョスも必死に防戦し勝負は判定に。
最終ラウンドにダウンを奪った亀田が3-0(115-111、116-109、117-109)の判定で元王者のムニョスを破り、日本人初の3階級制覇を成し遂げた。
亀田興毅の戦績は25戦24勝1敗(15KO)。
次男でフライ級王者の亀田大毅は同級14位の挑戦者シルビオ・オルティアーヌ(ルーマニア)を2―1の判定で下し、2度目の防衛に成功した。亀田大の戦績は21戦19勝(11KO)2敗。
10-83.バーレスク 3 Tough Lover 4 But I Am a Good Girl 5 Guy What Takes His Time 6 Express 7 You Haven't Seen the Last of Me(Cher) 8 Bound to You 9 Show Me How You Burlesque 10 Beautiful People (from Burlesque)
■原題:Burlesque
■製作年・国:2010年、アメリカ
■上映時間:118分
■字幕:栗原とみ子
■鑑賞日:12月24日、新宿ミラノ(歌舞伎町)
■料金:1,800円
スタッフ・キャスト(役名)
□監督・脚本:スティーヴン・アンティン
□撮影監督:ボジャン・バゼリ
□衣装:マイケル・カプラン
□音楽:クリストフ・ベック
◆シェール(テス)
◆クリスティーナ・アギレラ(アリ)
◆エリック・デイン(マーカス)
◆カム・ジガンデー(ジャック)
◆スタンリー・トゥッチ(ショーン)
◆クリスティン・ベル(ニッキ)
◆ピーター・ギャラガー(ヴィンス)
◆アラン・カミング(アレクシス)
◆ジュリアン・ハフ(ジョージア)
【この映画について】(ネタバレあり)
クリスティーナ・アギレラ&シェールというグラミー賞に輝き、世界中を魅了する新旧歌姫の共演によるミュージカル・ドラマ。歌手になる夢を胸に、LAにやってきた女性と、老舗クラブの女性経営者との物語がつづられる。女優として映画初出演のクリスティーナ・アギレラの歌唱力とダンスが観る者を圧倒する。
(この項、MovieWalkerより転載しました)
【ストーリー&感想】
歌手になる夢を追いかけている田舎娘のアリは、ダンサーになる夢を追い求めてロサンゼルスに出てオーディションを片っ端に受けるがどれも落ちていた。
そんなある日、バーレスク・クラブに押しかけ同然でウェートレスとして働き始める。そこは、セクシーなダンサーが毎夜ゴージャスなショーを繰り広げる、大人のためのエンターテインメント・クラブである。
女性オーナーのテスの経営するクラブは、かつての盛況さは失われ経営的にもギリギリの状態が続いていた。クラブのトップダンサーであるニッキは我儘で遅刻も多くテスを悩ませていた。密かに舞台に立ちたいと思っていたアリは、クラブで行われたオーディション終了後にテスに強引に自分の踊りを見てもらいたいと直訴する。オーディションで抜群の歌唱力と踊りが認められ、ついに才能を開花させたアリは、サボり癖のあるニッキに替わってクラブの主役の座を奪い人気を博し、クラブも大盛況を極めていく。
一気に才能が開花したアリのダンスは好評で、クラブの経営も好転しかけたが相変わらず借金返済に追われるテスは、元夫のショーンの勧めも頑として受け付けず売却を拒み続ける。一方のアリはクラブのバーテンダーで恋人のジャックと同棲を始めるが、ジャックにはNYに遠距離恋愛中の恋人もいる。
ストーリー的にはアリが田舎からLAに出て来て成長してクラブのトップダンサーに上り詰めるのが中心。クラブの経営を巡ってアリ自身が引き抜かれそうになるが、アリのアイデアでクラブの売却は免れクラブの経営も安定して終わる。
ジャックとアリを巡る三角関係やショーンとテスの元夫婦の関係も間に入ってくるが、この作品の中心は、あくまでもクリスティーナ・アギレラのダンスと歌です。
クリスティーナ・アギレラのファンなら彼女の映画初出演作である本作は必見ですね。私も彼女のアルバムは3枚持っていますが熱烈なファンではありません。
でも、この映画の中心はやはり「音楽」であり、ミュージカル映画ではないけど音楽中心で進行します。クリスティーナ・アギレラは、映画初出演とは言えないほど入れ込んでいるようですが、音楽以外のシーンでは「初心者」であります。従って、この映画のヒットに気を良くしても、決して「女優」としてよりミュージシャンとしての「本職」も忘れないでもらいたいですね。
最初から最後まで時間が立つのを忘れて楽しめた映画でした。
【サントラ盤】
映画観賞後、早速サントラ盤も購入しました。クリスティーナ・アギレラの新譜としても楽しめる内容になっています。2,7以外は全てクリスティーナ・アギレラが歌っています。劇中ではマドンナの「Ray Of Light」なども重要なシーンで挿入されていますが、サントラ盤ではクリスティーナ・アギレラとシェールの歌で占められています。サントラ盤は30分少々と多少物足りないけど、映画を観た後でも充分に堪能出来る一枚です。
中でもお勧めは劇中でも印象的なシーンとして頭に焼き付いている7です。実はこれはシェールが舞台で一人でしんみりと歌うのですが、スポットライトがあたってのシーンはクリスティーナ・アギレラより良かったです。何といってもこの曲はヒットメイカーのダイアン・ウォーレンの作品ですから悪い訳がありませんよ!シェールはグラミー賞とアカデミー賞の双方で受賞歴のある大ベテランですが、やはり貫録がありました。
1 Something s Got a Hold On Me
2 Welcome to Burlesque(Cher)
10-82.ノルウェイの森
■配給:東宝
■製作年・国:2010年、日本
■上映時間:133分
■鑑賞日:12月19日、吉祥寺オデヲン座(吉祥寺)
■入場料:1,000円
スタッフ・キャスト(役名)
□監督・脚本:トラン・アン・ユン
□原作:村上春樹
□美術:イェンケ・リュゲルヌ、安宅紀史
□製作:亀山千広、豊島雅郎
□音楽:ジョニー・グリーンウッド
◆松山ケンイチ(ワタナベ)
◆菊地凛子(直子)
◆水原希子(ミドリ)
◆高良健吾(キズキ)
◆霧島れいか(レイコ)
◆糸井重里(大学教授)
◆細野晴臣(レコード店店長)
◆高橋幸宏(阿美寮門番)
◆初音映莉子(ハツミ)
◆柄本時生(突撃隊)
【この映画について】(ネタバレ含む)
1987年に刊行された村上春樹の小説「ノルウェイの森」。自殺した親友の恋人だった直子と大学の同窓生・緑との間で揺れ動く主人公ワタナベの青春のもがきを描いた究極の恋愛物語に、多くの人々の心が動かされ、時代が動かされた。
画期的な赤と緑の装丁も話題となり、当時はその本を持つこと自体が1つのステイタスにもなった。そんな20世紀を代表する小説は21世紀になった今も読み継がれており、その累計発行部数は1000万部を突破し、日本の国内小説累計発行部数歴代第1位の記録を更新し続けている。
更には、その小説世界は日本だけでなく世界をも魅了しており、現在までに36言語に翻訳されて各国で熱狂的なファン(ハルキスト)を生み出している。村上春樹は現在「世界でもっとも有名な日本人作家」と言っても過言ではない。
監督は『青いパパイヤの香り』『夏至』などの作品で叙情性溢れる映像美で人間の機微を静かに、でも温かく描くことに定評のあったトラン・アン・ユン監督。
(この項、公式HPより転載しました)
【ストーリー&感想】
高校時代にワタナベは親友のキズキとキスギの彼女だった直子と三人とよく一緒に出かけた。
キスギと直子のデートにワタナベが同行するのも普通だった。だがキスギはある日、車内でガス自殺を図り若い命に自らピリオドを打った。
キスギを喪ったワタナベは、知っている人間が誰もいないところで新しい生活を始めるために学生運動の盛んだった東京の大学に行く。
そこでワタナベは読み漁っていた本の余白と同じような空っぽな日々を送っていたが、ある日、偶然キズキの恋人だった直子と再会する。キズキはワタナベにとって唯一の友人だったので、高校時代にはワタナベと直子も一緒によく遊んでいたのだった。
それからワタナベと直子はお互いに大切なものを喪った者同士付き合いを深めていき、ワタナベは透き通った目を持つ直子に魅かれていく。そして直子の二十歳の誕生日、嵐の夜に、二人は夜を共にする。
だが、ワタナベの想いが深まれば深まるほど、直子の方の喪失感はより深く大きなものになっていき、結局、直子は京都の療養所に入院することになる。
そんな折、ワタナベは大学の食堂で読書をしていたところ、緑と視線が合い二人は出会った。兵庫の山奥で療養している直子とは会いたくても会えないワタナベは、直子とは対照的な緑と会うようになり、あるとき緑の自宅での食事に招かれて唇を重ねる。
機を同じくして、直子から手紙が届き、ワタナベは直子に会いにいけることになる。そこでワタナベは直子の部屋の同居人・レイコから直子の現状を知ることになる。また、直子も心に傷を抱えて療養所に来ていたのだった。
レイコのギターによるザ・ビートルズの「ノルウェイの森」(正確には「ノルウェーの森」です)を聴く。それは、直子が大好きな曲であった。「この曲を聴くと深い森の中で迷っているような気分になるの。どうしてだかわからないけど。一人ぼっちで、寒くて、暗くて、誰も助けに来てくれなくて……。でも、本当にいちばん好きな曲なのよ」「ノルウェイの森」を聴くといつも泣いてしまう直子は、ワタナベがいれば大丈夫と言っていたのだが、それでも結局直子は泣いてしまうのだった……。
結局、直子は療養の甲斐もなくレイコから彼女が自殺したと知らされる。最も、緑の出現後、ワタナベは急速に緑との関係を大事にし?、直子の存在は遠いものになって行くのは、やはり直子は療養していて治る見込みも不明なのでやむを得ない。
私は原作を読んでいないので、果たして難解とされる村上文学の世界をどこまで忠実に、ベトナム出身でフランス育ちのトラン・アン・ユン監督が再現したのか判りません。
それでも草原でのシーンは映画ならではの映像美が堪能出来るし、学園紛争の様子も当時の世相をしっかりと捉えている。文学作品の映画化なのでユン監督の書いた脚本も村上氏からOKが出るまで4年も費やしているそうなので、村上氏自身も映画化には満足しているのではないだろうか?
俳優陣は主役格の松山ケンイチと菊池凛子の演技は流石である。松山ケンイチは若手ではあるが、出演作品も多く異なるタイプの作品に出ていてしっかりと落ち着いた演技をするし、菊地凛子は海外作品でも評価が高いだけに、こちらも難しい役になりきって演じていた。
モデル出身で在日韓国人の母と米国人の父を持ち米国生まれの緑役の水原希子は、本作品が映画初出演でユン監督とミーティングを重ねて役作りをしたそうだ。松山ケンイチと菊地凛子に挟まれると、演技の拙さや台詞の下手さが際立ってしまうが、逆に言えばそれだけこの二人の映画の中での存在感が目立っている証拠でもあり、水原は素人みたいなものだから落ち込む必要はない。
共演陣ではYMOの細野晴臣と高橋幸宏の二人がチョイ役で登場していましたが、皆さんは判りましたか?
結局、最後はいきなりエンドロールを迎え様な終わり方で、これが村上ワールド?
【ザ・ビートルズの「ノルウェーの森」について】
この映画のタイトルにもあるように、「ノルウェーの森」はザ・ビートルズが1965年には発表した「Rubber Soul」に収録されている主にジョン・レノンが作った曲。
この曲ではグループとして始めてインドのシタールを取り入れたことでも知られている。メロディ・ラインはジョンらしく、どこか浮遊感のある曲調と難解な歌詞が特徴。
邦題は「ノルウェーの森」だが、英題の「Norwegian Wood」を直訳すれば「Wood(s)」は「木」を表し、(S)が付くと「森」を一般的には意味する。従って、「ノルウェーの森」は間違いであり、その点はレコード会社の当時の担当者も認めている。
英詩を掲載したので英語力のあるかたは英訳に挑戦しましょう。但し、ジョン・レノンの歌詞は一筋縄では訳せないケースもあり、この曲の文脈からは英国の労働者階級家庭が一般的に使う安い家具がノルウェー製であることから、「Norwegian Wood」はノルウェー製の木製家具である。
しかし、「Norwegian Wood」は性的な隠語を当てているとも思え、それを当てはめても歌詞の意味が繋がるが、少なくとも「ノルウェーの森」ではありません。だから、レイコが語る「深い森の中で迷っているような気分」と話しているが...?です。
Words And Music By John Lennon/Paul McCartney
I once had a girl, or should I say, she once had me she showed me her room,
isn't it good, Norwegian wood? isn't it good, Norwegian wood.
She asked me to stay and she told me to sit anywhere, so I looked around and I noticed there wasn't a chair.
I sat on a rug, biding my time, drinking her wine,we talked until two and then she said, "It's time for bed"
She told me she worked in the morning and started to laugh.
I told her I didn't and crawled off to sleep in the bath
And when I awoke I was alone, this bird had flown so I lit a fire,
首相、「小沢氏の問題は国会運営や選挙にマイナス」
菅首相(民主党代表)は、首相官邸で小沢元代表と会談した。首相が衆院政治倫理審査会(政倫審)に出席するよう直接求めたのに対し、小沢氏は出席をあくまで拒否する考えを伝え、話し合いは決裂した。小沢氏の拒否を受けて、首相は会談後、記者団に対し、「党として物事を決めなければならなくなる」と述べ、小沢氏の政倫審招致の議決に踏み切る考えを示した。 菅首相は会談終了後の記者団に以下の様に語ったそうだ。
「はい。小沢元代表と会談いたしました。私の方からは『衆院政治倫理審査会に自ら出るように』と要請をいたしました。
まあ、しかし、小沢元代表は先日、岡田克也幹事長に出されたペーパーも用意されて、同じ物ですが、その理由で出る必要はない、出ないということを言われました。
私は、いわゆる起訴議決が決まって発表された10月4日ですか、その後に、小沢さんが記者会見で、10月7日ですが、『国会が決めれば私はいつでも出る』ということを言われていたので、『手続きを取れば出るということなのか』と、重ねて聞きました。
しかし、小沢さんは『出る必要性がないんだ』ということで、議決があっても出ないという姿勢を示されました。まあ、私としては、『それでは何らかの、党としてのそうした方向に対して物事を決めなければならなくなります』ということも申し上げ、まあ、そのことを、そういうやりとりの中で会談が終わりました。」
岡田幹事長も菅首相(代表)も、内政そっちのけで党内の勢力争いにばかり気を取られているようだ。岡田幹事長は子供扱いされた上に、一兵卒が党NO.2を自分の事務所に呼びつけた挙句、10分も待ちぼうけを食らわせて、突き付けた回答は「ノー」だ。
岡田幹事長から、今度は党代表の菅首相が総理官邸で会ったが、こちらも小沢に舐められ政倫審出席を拒んだ。
内政ばかりか外交も問題が山積みなのに、党内のゴタゴタを収められないで、小沢に振り回されている印象を国民に与えてしまった。これではますます内閣支持率は下がるばかりだ。
10-81.トロン:レガシー
■原題:Tron:Legacy
■製作年・国:2010年、アメリカ
■上映時間:126分
■字幕:戸田奈津子
■鑑賞日:12月19日、吉祥寺スカラ座(吉祥寺)
■料金:1,000円
スタッフ・キャスト(役名)
□監督:ジョセフ・コジンスキー
□脚本・ストーリー:エドワード・キツイス、アダム・ホロビッツ
□衣装デザイン:マイケル・ウィルキンソン
□オリジナル音楽:ダフト・パンク
◆ジェフ・ブリッジス(ケヴィン・フリン/クルー)
◆ギャレット・ヘドランド(サム・フリン)
◆オリヴィア・ワイルド(クオラ)
◆ブルース・ボックスレイトナー(アラン・ブラッドリー/トロン/リンズラー)
◆マイケル・シーン(キャスター/ズース)
◆ボー・ガレット(ジェム)
【この映画について】(ネタバレあり)
人間が作り出したコンピューターの中の世界に迷い込み、謎の敵と戦うハメになった青年の姿を描くSFアクション。主演は「エラゴン 遺志を継ぐ者」のギャレット・ヘドランド。
アップルやナイキのCMを手がけてきた新鋭ジョセフ・コジンスキーによる先鋭的なビジュアルや、ダフト・パンクによる音楽が物語を盛り上げる。(この項、Movie Walkerより転載しました)
【ストーリー&感想】
1989年。デジタル業界のカリスマ的存在にして、巨大企業エンコム社のCEO、ケヴィン・フリンが7歳の息子サムを残して失踪する。20年後。サムは、27歳の若者に成長していたが、父に捨てられたという哀しみや不信感は心から消えることはなかった。
ある日、ケヴィンの共同経営者だったアランに謎のメッセージが届く。発信源はケヴィンが所有していたゲームセンター。足を踏み入れたサムは、地下に秘密の研究所を発見するが、突然サムを閃光が包み、彼はコンピューター・システムの中の世界に入り込んでしまう。
サムは監視用飛行マシン=レコグナイザーによって、トロン・シティの壮大なコロシアムに連行され、大観衆の歓声の中、人間たちが互いにディスクを飛ばして闘い、敗者は“死”あるのみという競技を強いられる。
この世界の人間は皆プログラムであり、背中には自身の全ての情報を記録したディスクが挿入されていた。ゲームに投入されたサムは覚悟を決め、抜群の運動能力を発揮してトーナメントを勝ち上がっていくが、さらに危険なゲームに投入され、場内に侵入してきた謎の女性クオラに命を救われる。
クオラはサムをトロン・シティの外、山中の家に連れ出し、サムの父ケヴィンと再会させる。ケヴィンは20年前、システムの中に理想の世界を創り上げたがISOと呼ばれる豊かな個性と自由意思を備えたミュータントが出現したことからプログラム“クルー”がクーデターを起こしISOを粛清、ケヴィンはクルーの監視が及ばぬ辺境の地に隠れ、この世界に閉じ込められてしまったのだった。
事実を知ったサムは、父の苦悩と自分への愛を感じ取り、現実世界へ戻って“クルー”を削除しようと決心する。だが、現実世界へのポータル(出入り口)までの案内人・ズースは、クルー側と通じていた……。
ポータルへと導いてくれると思っていたズースが実はクルー側と通じていて、辛くも逃れたサムとクオラだったがクオラは戦闘で負傷し左腕を失う。その二人の窮地を救ったのは父ケヴィンだったが、戦闘で大事なディスクを失ってしまう。
クルー側の狙いはケヴィンのディスクを奪い、サムがトロンの世界に来た時のポータルから現実の世界に移ることだった。この世界の創造主であるケヴィンとサムの取った選択は、サムに取っては折角20年ぶりに父と再開したのに過酷だった。父はトロンの世界に残り、サムは腕を失ったはずのクオラと現実世界に戻ってメデタシメデタシ。クオラは人間では無いので、現実世界でどうやって生きていくのかは不思議ですね(第一無国籍だろう?)。
28年前に公開されていたとは知らなかったこの作品。当時出演していたのはジェフ・ブリッジスと、彼の友人でサムの親代わりとなるアラン役のブルース・ボックスレイトナーの二人。
最新技術のCGを駆使して当時のジェフ・ブリッジスを蘇らせたり、戦闘シーンでの光の使い方、コンピューターの世界などコジンスキー監督の手腕も凄いし、ダフト・パンクの音楽もストーリー展開と一体化していて素晴らしかった。
所々、スター・ウォーズと似たシーンもあり、それは愛嬌で良いとして、ストーリー的にはコンピューター内での戦いに終始せず、サムとフリンの親子の物語であり、そこにISOであるクオラが二人をサポートするという絡みになっていたのは良かった。
細かい点を指摘すればキリがないこの映画だが、2時間という時間内で興行ベースに乗せるにはこの程度が限界かな?ストーリー的には、もう少し細かく描けばもっと良くなったと思うが、この映画のそもそものアイデアが28年前のものだった点は驚きだ。
ジェフ・ブリッジスは「クレイジー・ハート」でアカデミー賞を受賞した直後の出演だったが、円熟味が益々増してきてその安定感と個性はここでも遺憾なく発揮されていた。
サムを演じるギャレット・ヘドランドは今後若手スターの道を歩んでいけるかに注目。クオラを演じるオリヴィア・ワイルドはヘドランドと同年齢で、お互いキャリアも実績もこれからの俳優だが、二人の次回作に期待したい。
10-80.リッキー
■原題:Ricky
■製作年・国:2009年、フランス・イタリア
■上映時間:90分
■字幕:竹松圭子
■鑑賞日:12月11日、ル・シネマ(渋谷)
■料金:1,800円
スタッフ・キャスト(役名)
□監督・脚本:フランソワ・オゾン
□原作:ローズ・トレメイン
□衣装:パスカリーヌ・シャバンヌ
□編集:ミュリエル・ブルトン
◆アレクサンドラ・ラミー(カティ)
◆セルジ・ロペス(パコ)
◆メリュジーヌ・マヤンス(リザ)
◆アルチュール・ペイレ(リッキー)
◆アンドレ・ウィルムス(医師)
◆ジャン=クロード・ボル=レダ(ジャーナリスト)
◆ジュリアン・オロン(図書館員)
◆エリック・フォルテール(肉屋)
◆アキム・ロマティフ(販売員)
◆ジョン・アーノルド(スーパーの店長)
◆マリリンヌ・エヴァン(オディール)
【この映画について】(ネタバレあり)
『まぼろし』『8人の女たち』など、女性映画の名手として知られているフランソワ・オゾン。本作は、生活に疲れたシングルマザーが主人公。単調な毎日の繰り返しで、家ではただ眠るだけのような毎日。そんな主人公が同じ工場で男性と出会い、恋に落ち赤ちゃんが生まれる。どこにでもありそうな男女の話だが、赤ちゃんに翼が生えてきた…。
とはいえ、よくあるハッピーなファンタジー作品でもない。貧しくて単調な生活はリアルに描かれ、“翼”にもさまざまな解釈ができるような“含み”を持たせている。主人公の両親も、善良なだけの人間ではなく、優しさもあれば欲もある。
出演は、TVコメディ出身のアレクサンドラ・ラミー、「ハリー見知らぬ他人」のセルジ・ロペス。第59回ベルリン国際映画祭コンペティション部門出品。(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】
シングルマザーのカティは、7歳の娘リザと2人で郊外の団地に暮らしている。カティは毎朝バイクでリザを学校へ送ったあと工場で流れ作業をするという、代わり映えのない日々を送っていた。ある日、カティはスペイン人の新入り工員パコと恋に落ちる。パコは、カティの家に同居するようになる。
小さなころから母親と2人きりで暮らしてきたリザは、新しい家族が加わったことと、カティの関心が自分以外のところに向いてしまったことから、パコに反発するような態度を取り、家庭内にギクシャクした雰囲気が漂う。
そんな中、カティとパコの赤ちゃんが誕生し、リザがリッキーと名付ける。カティがリッキーにつきっきりになってしまい、リザは寂しい思いをしていた。そんなリザを見かねたパコは、今まで以上にリザの面倒を見るようになる。
そんなパコにリザは次第に心を開いていき、バラバラだった一家は、本当の家族になろうとしていた。しかし、仕事に行き詰ったパコと、育児に追われるカティは、衝突を繰り返すようになる。
そんな中カティは、リッキーの背中に痣を見つける。カティはパコが殴ったのではないかと問いただし、疑われたことに傷ついたパコは家を出る。ある日、リッキーの背中に羽が生えてくる。カティは戸惑いながらも、治療の方法を探る。しかし、リッキーの天真爛漫な笑顔を見るにつれ、我が子のありのままの姿を受け入れるようになる。
クリスマスプレゼントを買いに3人で出かけたある日、リッキーの羽がばれ、大騒ぎになる。カティの家に取材陣が押し寄せるなか、パコが戻ってくる。
リッキーに羽が生えて大騒動になってからの家族と、それ以前の家族内での人間関係の二本立てで描かれている。シングルマザーのカティの平凡な娘との生活も、パコと出会って直ぐに工場内のトイレで関係を持ち、同居するようになってからリッキーが生まれるまでが第一部。
その第一部では、パコの存在に戸惑いながらも、何とか家族としての絆が生まれるまでを描きながらも、外国人であるパコが浮いて見えるように描かれてもいる。
折角、リッキーが生まれて幸せを掴みかけたかのように見えた家族も、カティのパコに対する誤解が元で彼が家出をして、再び母子家庭に戻ってしまう。カティとパコの間の誤解が解けたのもつかの間、今度は、リッキーに羽が生えてそれがバレてしまい地域を巻きこむ大騒動で、静かな生活も一変してしまう。
こうなると人間の中で眠っていた欲がムクムクと表面化する。決して楽ではない生活を少しでも良くしようと、リッキーを取材のネタにして金儲けに走る二人。好奇の目に晒された家族だが、一方でまだ言葉をしゃべれないリッキーの背中の羽は日に日に「成長」し、家族が目を離すとどこに行くか判らない状態にまでなってしまい戸惑いは増幅される。
そして、一緒に散歩中、一瞬目を離した隙にリッキーは、成長した羽で空高く羽ばたいていってしまい、必死の捜索も叶わず家族は再び3人での生活に戻って行った。
オゾン作品にしては珍しく?分かりやすい展開とラストだったが、赤ん坊に羽が生えるという奇想天外な展開で、その赤ん坊を巡っての家族関係が主題。平凡なカップルに突如、異次元とも思える世界が展開され、その赤ん坊を生活向上のネタにしようとする貪欲さがもたげて来る所など、オゾン作品ならではの皮肉も込められている。
ラストでリッキーの行方が分からなくなり、リッキーはもう戻って来ないと悟った時の家族のホッとしたような、肩の荷が下りたような3人の表情が印象に残った。
たまには日記らしい日記を、と思いついたのが「誕生日」。実は、12月14日は私の誕生日なんですね。
何歳かって?個人情報でもありますので、御推察頂くとして、まあ、縁起の良い数字では無い年齢とだけ記載しておいて、後は、これを読んだ人の想像に任せます。
12月14日、と言えば「討ち入りの日」なんですね。はい、私の誕生日が近くなると、どこかのTV局で必ず有名俳優に演じさせたり、昔の邦画を再放送したりする日です。
自分の年齢も、ボチボチいろんな意味で微妙な年頃になってまいりました。何が微妙かは私が感じる事ですが、このブログに関してはこれからも更新を続けていきます。何度か来ていただいている方は御存知でしょうが、最近は昔の更新をサボっていたネタを今頃更新したりして凌いでいます。
12月から2月までは、野球が完全にオフなので話題も少なく、主に映画とかニュースが中心の更新も、その肝心なニュースが無く更新もポツポツ。
では、来年の誕生日を楽しく迎えられるよう、この一年を頑張って乗り切ります。
10-79.ロビン・フッド
■原題:Robin Hood
■製作年・国:2010年、アメリカ
■上映時間:140分
■字幕:松浦美奈
■鑑賞日:12月11日、渋東シネタワー(渋谷)
■料金:1,600円
スタッフ・キャスト(役名)
□監督・製作:リドリー・スコット
□脚本:ブライアン・ヘルゲランド
□衣装デザイン:ジャンティ・イェーツ
◆ラッセル・クロウ(ロビン・ロングスライド)
◆ケイト・ブランシェット(マリアン・ロクスリー)
◆マックス・フォン・シドー(サー・ウォルター・ロクスリー)
◆ウィリアム・ハート(ウィリアム・マーシャル)
◆マーク・ストロング(ゴドフリー)
◆オスカー・アイザック(ジョン王)
◆ダニー・ヒューストン(獅子心王リチャード1世)
◆アイリーン・アトキンス(アリエノール・ダキテーヌ、ジョン王と獅子心王の母)
◆マーク・アディ(タック修道士)
◆マシュー・マクファディン(ノッティンガムの代官)
◆ケヴィン・デュランド(リトル・ジョン)
◆スコット・グライムス(ウィル・スカーレット)
◆アラン・ドイル(アラン・ア・デイル)
◆ダグラス・ホッジ(ロバート・ロクスリー)
◆レア・セドゥー(イザベラ)
【この映画について】
伝説の義賊、ロビン・フッドの物語を『グラディエーター』のリドリー・スコット監督と、ラッセル・クロウの黄金コンビが手掛けた歴史スペクタクル大作。
12世紀のイギリスを舞台に、勇猛果敢なヒーローの戦いぶりを活写する。出演者も『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』のケイト・ブランシェットや、『シャーロック・ホームズ』のマーク・ストロングら名優が勢ぞろい。映画の前半と後半で描かれるイングランド対フランスの壮絶な戦闘シーンは必見だ。(この項、シネマトゥデイより転載しました)
【ストーリー&感想】(ネタバレ含みます)
12世紀末。十字軍の兵士としてフランスで戦っていたロビンは、戦闘中にリチャード王が戦死したことで、仲間と共に部隊を離れたロビンは、リチャード王の王冠をイングランドに持ち帰る役目を担った騎士のロバート・ロクスリーが、英国王の側近でありながらフランスのスパイであるゴドフリーによって闇討ちされる現場に遭遇、瀕死のロバート・ロクスリーからノッティンガムの領主である父親に剣を届けて欲しいと頼まれ、成り行きから引き受けてしまう。ノッティンガムでは、ロバートの妻マリアンが10年にわたって夫の留守を守っていた。
ウォルターはロビンに、ロバートの身代わりになってこの地に留まってほしいと提案。このままでは後継ぎのない領地は国に没収され、マリアンも住む場所を失ってしまうという。ロビンはウォルターの提案を受け入れ、次第にマリアンはロビンに対して心を開いていく。
そんなある日、ウォルターから、彼が万人の平等な権利を求める自由憲章に署名した貴族のひとりであることを知らされたロビンは、ウォルターの代理として、貴族たちの会合に参加する。その席でロビンは「我々が求めているのは法に守られた自由だ」と自由憲章の理念を説き、ジョン王は自由憲章の発行を約束。貴族たちはイングランドの旗の下でフランス軍と戦うことに同意する。
だがその頃、ジョン王の重臣でありながらフランス王の手先としてイングランドを内部崩壊させようとしていたゴドフリーの一軍がノッティンガムに襲来。
不意を襲われたウォルターは帰らぬ人となってしまう。ドーバー海峡ではスパイであるゴドフリーが呼び寄せたフランス軍の大艦隊が攻撃を開始。
イングランド連合軍が海岸線を埋め尽くす中、実戦の指揮を執るロビンは、射手兵部隊を高台に配備。フランス軍めがけて矢の雨を降らせ、大きなダメージを与える。そこへ鎧兜を着けたマリアンが現れ、彼女の毅然とした表情に決意の固さを見てとったロビンは、「攻撃に加われ」と命令、マリアンは義父ウォルターを亡き者にしたゴドフリーめがけて馬で突進していく……。
最後は、戦果を挙げたロビンだったが、ジョン王は貴族との約束を反古にして自由憲章へのサインを拒否するどころか、ロビンを「Outlaw」(法による保護の外に置かれるもの、現在は「無法者」と西部劇などでは訳される)であると宣言し、再び追われる身になったが、マリアンと結婚したロビンは、森の生活に戻って行った。
リドリー・スコット監督とラッセル・クロウは「グラディエーター」でコンビを組んで以来相性が良いようで、スコット監督も何かとクロウを指名する。
クロウは同郷のケイト・ブランシェットとは始めてコンビを組むが、そのケイト・ブランシェットは「エリザベス」に出演するなど、英国の時代劇ものは得意である。二人の豪州出身のアカデミー賞受賞歴を持つ俳優が出演し、監督がリドリー・スコットとなので公開前から注目していた。
スコット監督は時代考証が細かく、映画の中でのシーンも、オープンセットを組んで細部に渡るまで当時の様子に似せている。映像を観ているだけでも、当時の様子が偲ばれる感じでスクリーンに惹きつけられる。
この手の映画で重要な戦闘シーンだが、冒頭から迫力のあるシーンの連続。スタントを使用しないクロウの乗馬技術も凄いけど、ラストのフランス軍との戦闘に加わるケイト・ブランシェットの乗馬姿も流石、女王陛下を演じていただけに様になっている。
ストーリー的には、実在の人物か架空の人物かは不明だが、英国王室の内部の葛藤やフランス王の野心、重税を取り立てる側近や王に忠実な側近、こうした要素を巧みに取り入れながらも、ロビンの仲間との絆やマリアンとのロマンスなど盛り沢山のストーリーながらも一本筋が通っている脚本は素晴らしい。
クロウとケイト・ブランシェット二人の演技ばかりではなく、脇を固めるスパイのマーク・ストロングの個性も光るし、王の忠臣マーシャルを演じるウィリアム・ハートの渋さ、アイリーン・アトキンスの二人の王の母としての威厳を感じる存在感、マックス・フォン・シドーの年齢を感じさせない演技力、ダメ王振りの演技が上手かったオスカー・アイザックなど、個性的なこれらの俳優たちの存在なくしてはこの映画は成り立たなかった。
伊藤容疑者、逮捕前に都心で捜査員と接触
歌舞伎俳優の市川海老蔵さん(本名・堀越孝俊)が顔などを殴られ重傷を負った事件で、警視庁捜査1課に傷害容疑で逮捕された住所・職業不詳、伊藤リオン容疑者(26)は午後8時ごろ、関係者を通じて警視庁と連絡を取り、台場の路上で捜査員と接触した。
その後、捜査車両で千代田区霞が関の警視庁本部庁舎に任意同行され、伊藤リオン容疑者の逮捕状を執行された。
同9時11分ごろには手続きのため、海老蔵の自宅がある目黒区内を管轄する目黒署に到着。同10時50分には目黒署を出て、再び警視庁に移送された。ここで本格的な事情聴取の後、一夜を明かした。
伊藤リオン容疑者の出頭については、以前から出頭の噂は出ており、一部には事件の発端となった暴走族の「先輩」とのW出頭説まで出ていた。海老蔵の記者会見を見た上で出頭した可能性も否定出来ない。
【伊藤リオン容疑者の素顔】
伊藤リオン容疑者については、逮捕状が発行されてからスポーツ紙などで度々その行状などが報道されていた。
それらは彼がサッカーの選手として優秀で将来を嘱望されていて、現日本代表の選手達と比べても当時は伊藤容疑者の方が数段上だったとの見方もあるそうだ。
伊藤容疑者は中学時代、Jリーグの下部組織「ヴェルディジュニアユース」に所属、フォワードとして活躍した。平成10年には15歳以下の都選抜選手として「東京-ソウル親善サッカー定期戦」に出場し得点を挙げるなど、サッカー選手としてのキャリアは順調だった。
その一方で、伊藤容疑者はサッカーを高校で突然辞めると、それからは暴走族グループとの交流が始まったとしている。
中学卒業後は地元の不良グループに所属し、近所のコンビニで仲間らとたむろする姿がみられた。「気に入らないとすぐに手を出したり、近寄れない雰囲気だった」(近くの商店主)。解散した都内の暴走族とも関連があったとされる。実家近くでは「体が大きく目立っていた」(住民)が、カッとなりやすい性格でトラブルをたびたび起こすこともあったという。
娘が同級生という自営業の男性は「やんちゃな子が集まるグループに入っていたが、礼儀正しく、知っている人にはあいさつしていた。サッカーが得意で、運動会では本当に足が速く、群を抜いて目立った」と話した。
一方で義理堅いと評する声も。地元の理髪店店主は「礼儀正しい男。数年ぶりに路上で会うと、『久しぶりにお願いします』と店にやってきた。事件では、納得いかないことがあったのかもしれない」と伊藤容疑者を思いやった。
伊藤容疑者は杉並区出身で、管理人も杉並区在住で、伊藤容疑者の出身とされる場所とは比較的近い。父がアメリカの黒人で母が日本人ということで、当然ながらその風貌は黙っていても目立つ上に、サッカーが抜群に上手だったので、得意だったサッカーに打ち込めばプロ選手も夢では無いばかりか、日本代表クラスの実力者だったので、サッカー関係者は彼が道を外れてしまったことは残念がっていたそうだ。
西麻布界隈では恐れられていた存在だったと同時に、近所では義理堅い一面も見せていた。また彼は双子の父で、妻と一緒の姿を目撃され優しい父の顔も持っている。捜査が進めば彼の供述から、海老蔵殴打の詳細が分かるだろう。
10-78.エクスペリメント
■原題:The Experiment
■製作年・国:2010年、アメリカ
■上映時間:97分
■字幕:高橋澄
■鑑賞日:12月4日、ヒューマントラストシネマ渋谷(渋谷)
■料金:1,800円
スタッフ・キャスト(役名)
□監督・脚本:ポール・シェアリング
□撮影監督:エイミー・ヴィンセント
◆エイドリアン・ブロディ(トラヴィス)
◆フォレスト・ウィテカー(バリス)
◆キャム・ギガンデット(チェイス)
◆クリフトン・コリンズ・Jr.(ニックス)
◆マギー・グレイス(ベイ)
◆イーサン・コーン(ベンジー)
◆トラヴィス・フィメル(ヘルウェッグ)
◆デヴィッド・バーナー(ボッシュ)
◆ジェイソン・ルー(オスカー)
【この映画について】
1971年にアメリカのスタンフォード大学で行なわれた“スタンフォード大学監獄実験”をモチーフにして製作された本作。
普段抑圧された生活を送っている人間が、看守という囚人を抑圧する側に回ったことで“規律を守るため”という名目のもと、冷酷な行ないを平気でするようになっていく姿は衝撃的だ。この看守役として凄まじい演技を見せるのは、オスカー俳優のフォレスト・ウィテカー。物語前半、中盤、最後の表情のコントラストに注目して欲しい。
そして、もう一人のオスカー俳優、エイドリアン・ブロディが囚人役のリーダーを演じ、迫真の演技を見せている。監督はドラマ「プリズン・ブレイク」の企画・製作総指揮を務めたポール・シェアリング。
(この項、gooより転載しました)
【ストーリー&感想】
レイオフ(一時解雇)にあい職を失ったばかりのトラヴィスは、参加した反戦デモで出会ったベイに恋をする。トラヴィスに惹かれたベイはインド旅行に誘うが、トラヴィスは旅費に困る。
そんな折トラヴィスは、14日間の実験に参加して日給1000ドルという高報酬の求人広告を見つける。
トラヴィスは面接を受け、24人の男ばかりの被験者の1人に選ばれる。他の合格者は、人当たりの良いバリス、気弱で冴えないグラフィック・ノベルライターのベンジー、女好きのチェイス、元受刑者という過去を隠しているニックスなど。
24人の被験者は看守役と囚人役に分けられ、刑務所跡で終日それぞれの役割で振る舞う。監視カメラが彼らの行動を観察し、暴力行為があれば赤ランプが点灯する。ランプが点灯すると実験は中止され、報酬は支払われないという。トラヴィスは囚人役、バリスは看守役に選ばれる。実験初日、囚人たちのバスケットボールが看守に当たったことから、両グループに緊張が走る。
お互い、アクシデントを強調しているものの、看守役側は自分の役目に目覚める。
2日目、規則にのっとり食事を残さないよう強要されたトラヴィスが、囚人たちを扇動して騒ぎを起こす。それが看守側の逆鱗に触れ、バリスのリーダーシップのもと、体罰が暴力すれすれのレベルに引き上げられる。
バリスは人が変わったように、トラヴィスの頭を剃るなど屈辱的な罰を考え、行っていく。トラヴィスは看守側の攻撃に屈せず、理性を保とうとこらえる。対立はエスカレートしていくが、赤ランプは点灯しない。
日に日にお互いの対立は感情的に深まるばかり。当初はリーダー役だったチェイスからバリスへとリーダーが交代してから、体罰も度を超すようになり、実験参加前は気軽に話せる仲だったトラヴィスとバリスだったのだが...。
実験に参加したメンバーは誰もが日給1000ドルの誘惑にかられ、一線を越える手前で自制心が働いていたのだが、遂に、ある日、トラヴィスの先導の下で囚人側が結束して看守側を襲う羽目に。
数の上では圧倒的に多い囚人側の襲撃に恐れをなし、看守側はただひたすら逃げるのだが、遂に捕まり修羅場と化す。こうなると実験は中止となり赤ランプが点灯した。
実験参加者は赤ランプ点灯後に、実験参加者は我に返ったような表情で、来た時と同じバスに乗って帰る。車中では、当初、実験中止になった場合は報酬が支払われないとの契約だったが、何故か満額の小切手が支給される。
こうしてこの実験が終わりを告げる。しかし、実験とは言え、閉鎖された環境の中で与えられた地位と肩書が、あることを境にお互いが意識し始めたのが、バスケのボール誤爆事件だ。
よく「地位が人を作る」とか言うけど、まさにこの実験は平凡な人生を送っていた人間が、集団を組み、支配する側と反対側に分けられると人間の隠れていた本性がむき出しになる怖さが描かれていた。
これを独裁者と抑圧される国民と置き換えると、そうした国家が地球上の有る場所には幾つも存在する。どことは言わないがアジアにもアフリカにもそうした国家があるのは周知の事実だ。
冒頭とラストでトラヴィスとベイの関係が示されるが、これはこのストーリーの中では大きな意味は余りない。が、トラヴィスをこの実験参加に駆り立てた動機として描いているだけに過ぎない。
アカデミー賞受賞経験者であるフォレスト・ウィテカーの狂気じみた表情、こちらもアカデミー賞受賞者のエイドリアン・ブロディの抑えた演技は見事だった。この二人の演技と存在感が無ければ、単なるB級映画だっただろう。
ドイツ映画「es」のリメイクらしいですが、私はオリジナルを観ていないので、あくまでも今回の映画を観ての感想だと思って下さい。
海老蔵「灰皿に酒を入れたことはない」 海老蔵は立ったまま下を向いて話を聞いていた。「市川海老蔵でございます。いつも支え応援してくださっているみなさん。歌舞伎を愛してくださっているみなさま、各関係者の皆様、大変なご迷惑をお掛けして申し訳ありません」と内出血して真っ赤な左目のまま謝罪した。また、左頬には修復手術の跡なのか薬品なのか薄い茶色の様な液体の跡が付着していたように見えた。
顔などを殴られ大けがをした歌舞伎俳優の市川海老蔵が会見に登場。海老蔵は神妙な面持ちで、登壇して10秒ほど頭を下げ、迫本松竹社長が「市川海老蔵の今後の公演の出演を期限を設けず見合わせる」と説明。
それにしても内出血して真っ赤な左目の痛々しさは画面からも感じられるが、顔面は思ったほど腫れてはいなかった。それでも顔に生気はなく、言葉も力が無く弱々しかった。
記者からの質疑応答では淡々とした表情で、暴行を受けた当日は「酩酊状態だった」と認め、当日の酒量についても「カクテル3杯とシャンパン1本」などと話した。
また、加害者については「事件の日初めて会った。暴行を受けているとき、逃げているとき死ぬかと思った」と述べたが、相手の人数などについて、「記憶にはあるがお答えできかねる」などと言及を避けた。
会見では記者の質問に対して言葉を選ぶように慎重に話していた印象だ。実際に警察が捜査で動いている最中であり、容疑者の身柄が確保されていないので離せないのは当然だが、核心部分は言及を避けていた。
また、妻である小林末央さんに対しては会見で「結婚というものをさせていただいて日が浅い中、ふがいない亭主を持ってつらい思いをしていると思うが、妻は表情に出さず夫を看病してくれる。その様子を見るとなおさら胸が痛みます」と述べていた。妻も旦那である海老蔵の行状については聞かされていただろうが、さぞ驚いた事でしょうね。
会見で、記者から「今後、お酒とのつきあい方は。」との質問には「当分、酒を飲む気になれない」と語っていたが、「当分」?って私は思ったけどね。
竹原氏、出直し市長選への出馬を表明
鹿児島県阿久根市の竹原信一市長に対するリコール(解職請求)の是非を問う住民投票は、解職賛成票が有効投票総数の過半数を占めリコールが成立した。
竹原市長は失職し、50日以内に出直し市長選が行われる。市選挙管理委員会によると、投票率は75・63%。解職賛成は7543票、反対は7145票。
竹原市長の失職は、議会の不信任決議による2009年4月に続き2回目。2008年8月の初当選からわずか2年3カ月で2度の失職というのは極めて異例で、市政改革への期待よりも、強引な手法に対する批判が上回った結果といえる。
しかし、リコールが成立したと言っても、398票差という僅差での成立だったことで、竹原「前」市長への支持もあり、市を二分しているかたちだ。出直し選挙では竹原前市長と、対立候補としてリコールを請求した側からも西平氏が出馬するそうだが、果たして選挙結果はどうなるのだろうか?
まあ、それにしてもこの市長、散々物議を醸す発言や強引な手法で議会と対立するなどやりたい放題で、これで本当に停滞する地元経済を立て直せるのか疑問である。