「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

思わず顔がほころぶ「無事男児出産」の朗報

2009年01月12日 | 素晴らしい指圧効果
   1月9日(土)、松がとれてもまだ何となく、お正月気分から抜け出せずに仕事をしているのは私だけでしょうか?  

  そんな気分で、楽しかった正月休みの話に患者さんと花が咲いていたときに、電話が鳴りました。11時20分のことです、しかし先方の方の名前に聞き覚えがありません。
 
 「お世話になっていたSの妹です」―― あぁ! 了解です。
 「先ほど無事男の子が生まれました。姉から先ず先生に知らせてほしい、とことずかりましたので。今朝、6時半に病院に向かい10時半に生まれました。すごい安産で家族皆とても喜んでいます。本当にありがとうございました」
 「ウワーッ嬉しいですね! おめでとうございます。Sさんにくれぐれもよろしくお伝えください。で赤ちゃんは何グラムでした?」
 「実はたったいま生まれたばかりで、細かいことは?? すみません。とにかくまずお知らせしたかったので」
 「そうですね、ありがとうございました。嬉しいお知らせを喜んでいたとお伝えください」 

  電話を切っても、嬉しくて自然と顔がほころびます。気分がワクワクしています。“赤ちゃんっていいなぁ!”―― 赤ちゃんって考えただけで、何でこんなに心和(なご)むのか不思議です。  

  1歳半のNちゃんはSさんの長男です。3カ月前に初めてお母さんの指圧についてきたときは、まだやっと歩き始めたばかりでした。動きがぎこちなく危なっかしくて、ハラハラしながらも可愛らしい仕草に、スタッフにも可愛がられています。Nチャンの妊娠中は、切迫早産の危険から安静を強いられてのお産であったそうです。またその頃からひどい頭痛に悩まされていたといいます。 
  今回もお腹の張り方に強い不安を抱いていました。頭痛のためいつも眉間にシワをよせ、お腹をさすっている彼女の姿を見た叔母さんが、以前読んだ私の本(自然治癒力を高める基本指圧の絶大効果)のことが頭に浮かび、指圧を受けることを勧めたそうです。  

  この本を読んだ上で早速予約をされました。確かにこれでは頭痛は勿論、お腹の張りも気掛かりがあって当然です。圧し進むうちにみるみる楽になっていくので、「指圧を選んで本当に良かった」と言っておられました。
 「切迫早産のおそれ」の経歴が納得できる腹部の張りは、特に下腹部に強くあります。胎児の位置が頭痛に影響を与えていることも一目瞭然でした。右下腹部(虫垂)あたりの張りは、頭痛になることがよくあるのです。
  このときは胎児が低い位置にあり、下腹部を圧迫していました。指圧によって胎児が良い位置に移動していく様子には大変驚いたようで、施術後「スゴーイ! お腹が軽くなりました」と大喜びされ、心配そうに付き添っていらしたご主人に、ニコニコしながら楽になり綺麗な形に整ったお腹を見せていました。「そう言えば以前のお腹は下腹部が変にデコボコした形をしていました」彼女の感想です。  

  何度か治療していく内に、切迫早産の体質は改善され大変良い状態になったので、暮れも心配することなく過ごせました。年末最後には臨月仕様の治療もしっかりできました。いい陣痛がきますように! と心を込めて圧すことができたのです。指圧師として自信を持てる状態になっていたので、この日の電話には心底大満足でした。 
  それにしてもやっと歩き始めたNちゃん! まだまだママにべったり甘えていたい年齢です。早くも、もうお兄ちゃんになるなんて。正直、少し同情してしまいます。ふたごより大変といわれる男児の年子です。これからの育児戦争、頑張れSさん! 陰ながら心から応援しています。  

  いつものことですが、妊産婦さんの指圧には“赤ちゃんが生まれる”というこの上のない楽しみがあり、感動もあってやめられないものです。 
  写真は、Nちゃんが風邪気味で、咳が出て止まらないとのことなので、少し指圧をしてみました。いっときも休むことなく動き続けるNちゃんが、圧されるときはジッとしています。具合いが悪いところは、ちゃんと圧させてくれます。これは指圧師の役得です。暖かく柔らかく、心和む赤ちゃんを抱けるのは今だけと目一杯楽しみました。
 
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