7月2日から鈴木林三先生の治療所「江戸川橋指圧センター」が、新しいビルに引っ越して治療が開始されました。
この日、どんな所か楽しみにしながら治療を受けに伺いました。前の治療所から2分ほどしか離れていないので、見知らぬ町へ行くわけでもなく、違和感はありません。届けたお祝いの生花も飾られて、“新規オープン”の雰囲気を盛り上げています。
治療所は24坪あると聞いていましたが、さすがに広く、都心でしかも駅から近いこのスペースは、贅沢なほどだと思いました。治療室には、話に聞いていた「畳ベッド」がありました。これはたたみに伏せたり、立ち上がったりするのが辛い、多少身体が不自由な人達のために、畳を床面より高くしてあるのです。
42センチの高さには先生のこだわりがあるようで、所どころに色々な工夫がなされ、圧す人にも圧される側にもやさしい配慮がみられて感心しました。従来のマッサージ用のベッドでの指圧は、確かに微妙な圧(あつ)を加減するには無理があります。最近実感として理解できるようになりました。しかし、本当に畳ベッドを造ってしまうところに、先生らしさを感じたのです。
確かにこの広さがあれば、実技研修会にも場所捜しの必要はないでしょう。先生は、この5月で65歳になられました。サラリーマンならすでに定年で、第二の人生を謳歌する歳です。あえてもう一仕事なさるつもりなのでしょう。
かつての自分の学び舎がなくなったのは、正直寂しさを感じています。でも新しい青畳の清々しい香りに、ここで先生の仕事の集大成がなされるのか、との思いが胸を突き上げてきました。先生独自の、技術習得への練習法が開発されるのを、この10数年リアルタイムで見ることができましたが、いよいよそれが最終段階に入ったようです。先生の教えの集大成を、しっかりこの眼で拝見させていただこうと、身の引き締まる思いが込み上げてきました。
2年前、私が川越に仕事場を引っ越したとき、行動の“動線”が変わると、こんなにも身体に堪(こた)えるものかと、いやというほど感じたものです。慣れるのには数カ月かかります。疲れを出さないようにくれぐれもお気を付けてください。
あえて新天地でチャレンジされる先生に、心からエールを送ります。
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