「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

夏バテの救済策、「身体を温める」大事を忘れないで

2010年08月31日 | 雑感
 この夏の異常な暑さは、かつて経験のない厳しいものです。熱中症で病院に運ばれる方もうなぎ登り、記録更新中ということです。心なしか救急車のサイレンが頻繁に聞こえてくるような気がします。

 例年、暑い夏が過ぎて朝晩が過ごしやすくなる頃になると、決まって夏の間に身体を冷やし過ぎたために異常を起こし、急激な体調不良を訴えての来院が増えます。
 身体に起きる急な痛みに驚いて、慌ててしまうのはよく分かります。秋に起こす「ぎっくり腰」などはその典型例です。

 先日、嬉しいような何とも複雑な思いがする葉書が届きました。もともと腰に問題を抱えているHさん(40歳男性)がぎっくり腰を起こし、急患として来院されました。
 その上「実は明日、富士山に登るのでこの腰を何とかしてほしい」というのです。スタッフがていねいに対応しました。そして「この状態で明日の富士登山は無謀です」とお話ししました。
 ところが後日、無事登山成功の感謝の葉書が届いたのです。写真はHさんの奥様が撮影された富士山からの御来光です。これを絵葉書にして送ってくださいました。ありがとうございました。

 秋に夏の疲れを残こさないために、ぜひとも実行したいことが、2つあります。1つは毎晩必ず湯船に浸かってしっかり身体を温め、1日冷やした分をプラマイゼロにすること。
 もう1つは、クーラーをつけっぱなしで寝ないことです。例えつけても必ずタイマーにして継続使用をしないこと。途中暑さで目が覚めても身体が温まってよかったと思えばいいのです。

 今夏の酷暑の特徴的な点は、気温の数字的な高さはもちろんですが、猛暑日の連続的な長さです。これだけ長期に亘ってきたせいでしょうか、まだ朝晩ちっとも涼しくないのに秋を待ちきれず、すでに先週は6人もぎっくり腰の方が急きょ来院されています。これでは秋が思いやられます。

 夏は汗をかくだけでも体を冷やしているわけです。ですから、上手に身体を時々温めてあげることが必要です。「身体を温める」―究極の救済策を考えてみることが極めて大事になってくるのです。


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