オランダの旅ですっかり満足してしまいましたので、ベルギー旅行の報告がなく、片手落ちになってしまいました。ベルギーもとても素敵な国です。少し報告しようと思います。
オランダからハイウェイを2時間半(約140キロ)ほど走ると、もうベルギーの中心地、首都ブリュッセルに到着です。ご存知のように、現在EU圏の国境越えに手続きは必要なく、高速道路の標識とパーキング・エリアや売店などが設置されていて、ここからがベルギーだと分かるだけです。
当然パスポートに入国のスタンプは押してもらえません。これは少し寂しい気がします。ベルギーはオランダ語とフランス語が公用語です。首都ブリュッセルではフランス語が主体のようです。
アムステルダムで耳にした、ドイツ語の響きによく似た硬い感じの言葉とは違い、「ボンジュル、マダム」「メルシ」等々なにかやわらかい素敵な言葉の響きが耳に入って、うっとりする街でした。
この日、街の中心地グラン・プラスではビール祭りの真っ最中でした。グラン・プラスは中世の素敵な建物に囲まれ、時が逆行したかと錯覚しそうになる、溜め息がでそうなほど美しい広場です。
この国は、たいへんなビール天国です。まるでビールが街に溢れかえっているような感じがします。水事情の悪さから、かつてはビールが水がわりだったと聞きました。料理もビールで作ったりしたそうです。子供のためのビールや、受験生のためのビールまであり、小さな国なのに800以上もの種類があるというのです。
オランダ旅行中はなかったことですが、ベルギーに入った途端ツアー参加者が、皆ランチからビールを飲み始めました。昼食でも夕食でも皆さんビールを注文して、色々な銘柄を楽しんでいました。
ベルギービールの共通点としては、ビール特有の苦味が少なく、とても飲み易いと思いました。ふだんアルコールを飲みなれていない方でも、ついついイケてしまいます。
中には、ビールなのに度数の高いものもありました。10度も度数があるビールなのです。本来強いお酒はチビチビやるのですが、口当たりが飲みやすいビールなので、ついつい一気に飲んでしまいます。
しばらくして 「おっと!」 と慌てるはめになります。日本では有り得ないことなので、それはそれで楽しい体験でした。ヨーロッパ特有の乾燥した空気の中です、よけいにその味が引き立つのでしょうか? やみつきになりそうな、実に美味しいベルギーのビールでした。
また食事もとても美味しく、日本にないような味にもたくさんめぐり会えたのも楽しい体験でした。
そして、ただ 「美しい」 としかいいようのない街、ブリュージュにも行ってきました。緑と水と古い建物が素晴らしいコンビネーションを見せ、360度眺めても、上から下までどこへ目をやっても美しい街です。「天井のない美術館」といわれるのがよく分かり、心底魅せられてしまいました。
街の中を歩いて観光し、木々の間からの木漏れ日と水面を渡る爽やかな風に吹かれながら、美術品のような街の中を歩くのはなんとも言えない素晴らしい気分です。
運河クルーズで、水音を聞きながら進む舟の上からの眺めもまた格別でした。この素敵な街をもっともっと満喫したくて、馬車でも回ってみました。人のよさそうなオジサンが訛りの強い英語で色々説明してくれました。
石畳みの狭い路地を馬の蹄の音が響き渡り、これまた形容し難い素敵な気分です。
この夜、ブリュージュのマルクト広場のオープンカフェで、美味しい魚介バージョンのワーテルゾーイと、1度飲んでみたかったビールをいただき大満足! これは木でできた試験管立てのようなものに、ラッパのような形のグラスにビールが入れられ立てかけてあります。爽やかな気候が、いちだんと美味しさをアップさせてくれました。
たくさん写真を撮ったのですが掲載できず残念です。ベルギーは、とにかくなんといっても最高に美しく、素敵な国です。海外旅行を考えている方がいらっしゃったら、とにもかくにもお勧めです。
満足度抜群の、美しく美味しい国・ベルギーの旅の報告でした。