「基本指圧」に憧れて ― 村岡曜子のブログ

我が国固有の指圧を広く浸透させ、社会の保健と福祉の増進に寄与したい。

どうしても見たかったレンブラントの「夜警」

2008年09月25日 | 私の趣味

  9月4日から11日までの8日間、オランダ・ベルギーへ行ってきましたが、その旅行報告です。憧れのレンブラントの「夜警」がどうしても見たくて、オランダのアムステルダム国立博物館に行ってきました。  

  ヨーロッパの古い建物は、長い年月の間に色々と使い回しているものが多いのですが、この博物館は1808年に王宮の一角に建てられた、新古典主義様式の煉瓦造りの大変美しい建物で、当初から博物館として使う目的で建造されたそうです。 
  建てられて以来200年間、ずっとその機能を果たしてきたのです。ここ数年は大々的な改装工事をしているため、「夜警」は別館に展示されていました。  

  その部屋に入った瞬間、全身に鳥肌が立ちました。憧れの「夜警」が目の前にあるのです。17世紀の作品が今も生き生きとして私達を魅了します! 巨大な集団肖像画ですから、ものすごく天井の高い部屋の壁1面全部がその絵で覆われています。圧巻です。 
  以前市庁舎に飾られていたことがあり、その時部屋に収まりきらず、上を20センチ、下を10センチ、向かって左を60センチも切り取ってしまったそうです。そのため左にいた2人が絵から消えてしまったといいます。  

  それでも総勢34名の集団肖像画です。ドラマチックな雰囲気をかもしだし、人々が今にも絵の中からワイワイと歩いて出てきそうな迫力です。レンブラント本人の顔ものぞいています。アムステルダム在住36年の田村さんのガイドがみごとでした。 
  静かで、しかもしっかりとした口調で、品のいい話しかたで説明してくれるのには、心底感心しました。彼女のおかげでこの旅が何倍も楽しいものになったと感謝しています。 
  今まで来日したレンブラントの作品ははほとんど見ているので、今回オランダでのレンブラント作品はほとんどが再会となり、初めて見たものは数えるほどでした。しかし、日本で見るのと本家本元の美術館で見る違いがよく分かり、これもまた楽しい体験でした。  

  フェルメールも大好きな画家ですが、何となくレンブラントの方が格が上のような認識を持っていました。「真珠の耳飾りの少女」は言うまでもなく素晴らしいものでしたが、フェルメール唯一の風景画といわれる「デルフトの眺望」(マウリッツハウス王立美術館)を見て、自分が抱いていた認識の間違いを即座に自覚しました。これはとにかくすごくいい絵です。レンブラントとフェルメール、共に17世紀のオランダの天才画家なのだと改めて痛感しました。  

  また名ガイド田村さんのおかげで、ゴッホ作品にも感動しました。今まで何度もゴッホを鑑賞する機会はありましたが、なぜか? もう1つ馴染めずにいたのです。例えば「ひまわり」など来日した作品はかなり見ていますが、正直何がいいのかよく分かりませんでした。しかし今回は違ったのです。  

  国立公園内にあるクレラー・ミュラー美術館は、ゆったりとした造りで静かな森の中にありました。広大な庭は、箱根の「彫刻の森美術館」のモデルになったそうです。
  木漏れ日と小鳥のさえずりに囲まれたガラス張りの明るい展示室で、田村さんの説明を聞きながらゆっくり鑑賞できました。「フラッシュを使わなければ写真もOK」という嬉しい美術館です。 
  クレラー・ミュラーさんの個人コレクションにより造られた美術館だと聞いて、本当に驚きました。個人コレクションでは世界1だそうですが、広い館内には “日本ならこのうちのただ1点だけでも十分な展覧会が開催できる” と思われるゴッホ、ピカソ、ルノアールなどの作品が並んでいるのです。 
  ことにゴッホの作品は、油彩87点と、素描180点というから驚きです。「夜のカフェテラス」「アルルの跳ね橋」「ジョセフ・ルーランの肖像」など、誰もが知っている有名な作品が多くあります。  

  余談ですが、庭園で大きなテンセグリティーのモニュメントを発見しました。嬉しくて思わず駆け寄り記念撮影をしてしまいました。 旅の前半で一生分に匹敵するほどの名画に出逢い、人生観が変わるほどに大!大!大満足のオランダでした。
  (旅行の写真を掲載したいのですが、「1MByte以上はアップロードできない」などいろいろ制限があるようで、私のパソコンの知識ではお手上げです)

 


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