Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

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チューナー意味無し?接続端子の問題は盲点だが

2009-01-23 20:56:37 | Thinkings

 もー良いですから、ばっさり切り捨てようって前回も提言したんですけどね。

 アナログテレビ放送の2011年停波が近づくにつれ、マスコミのネガティブキャンペーンもだんだんと重箱の隅をつつくようになってきました。

チューナー買っても地デジ見られない!? 古いテレビは接続端子なし 中日新聞

 チューナーは電波から映像と音声の信号を取り出す機器で、アナログテレビ側にある映像・音声(黄、白など)の入力端子につなげば地デジ放送が見られる。現在流通しているテレビには入力端子が付いているが、1980年代ころより前の製品の多くはアンテナをつなぐ端子しかない。

 現在、テレビについている代表的な入力端子と言えば、アンテナ線をつなぐRF端子、赤白黄色のRCA端子の中の映像担当であるコンポジット端子、S端子、D端子、コンポーネント端子、そして映像と音声を同時に扱えるHDMI端子。ちなみに映像の綺麗さは後に紹介したものほどよくなっていきます。(Dとコンポーネントは同じくらいです。)今回「無い」と言われているのは二番目に紹介したコンポジット端子のことですね。・・・いやまあ、せっかくの地デジをコンポジット端子でつなぐのもどうかと思いますけど。

 社団法人デジタル放送推進協会の担当者は「盲点だった」と言っていますけれど、私も全く考えの外でした。まさか今時コンポジット端子すら無いようなテレビを使っているなんて!ものもちが良いですね。しかしながら、古い電化製品は回路や配線の劣化や汚れによって発火や漏電の恐れがあります。正直なところ「危ない」ですので、この機会に買い換えを促進した方が結果的に良いはずなんですが・・・中日はいったい何を思ってこんな記事を書いたんでしょうね?以前も古い扇風機から発火した事件が紙面を賑わせたはずなんですが。

 以前も申しましたが、こんなネガティブキャンペーンに惑わされず、総務省はきっかりと停波した方がよいと提言いたします。

 今後の二年間で地デジ対応テレビのローエンドはさらに下がるはず。それでも買わない層はテレビを本当に必要としていないんでしょう。それよりも、二年後に空くはずだった「アナログテレビ放送の帯域」が利用できなくなることの方が問題です。

 テレビ放送とは、映像や音声を電波に乗せて広く送り届けることなんですけど、電波の周波数には当然限りがあります。皆が好き勝手に電波を使ったとしたら、そこら中で混線が起こってしまいます。そこで、電波の広域な仕様には総務省の発行する免許が必要となります。逆に言えば、すばらしい電波の使い道を考えたとしても、すでに他の事業者に押さえられていたり、総務省から免許をもらえなければ使えないと言うことなんです。

 今回のアナログテレビの停波によって、それこそガバッと帯域が空くことになります。当時の規格で無圧縮のアナログ放送を10チャンネル以上使っていたんですからね。放送事業者や通信事業者にとっては何十年に一度あるか無いかのとんでもないチャンスな訳ですよ。それこそ、一部の古い世代に固執する人たちを守って放送を延長するよりも、国全体の利益を考えるなら、停波を待つことは無いと思いますけどね。

 テレビを構成するモノだって資源ですが、電波の帯域だって代わるモノのない大切な資源です。

 入力端子のない83年製のテレビを使っている愛知県刈谷市の男性(62)は「市販のチューナーでは見られない。(アナログのままで)何の問題もなく、きれいに映るのに」と疑問を投げかける。

答えましょう。古いアナログ放送に帯域を奪われたままでは、コンポジット入力端子の無いテレビを使い続ける以上に「もったいないから」ですよ!