世の中には様々なインターフェイスがあります。もちろん、ハードウェアスイッチだけのものだって数限りなくありますけれど、ここでは主にディスプレイを使ったソフトウェア的なものについての話です。
携帯電話のメニュー、DSやPSPの設定画面、WiiやPS3、XBOX360のメインメニュー、テレビなど家電製品の設定メニュー、そしてPC。これらはソフトウェアで多彩な機能を実現しているという点で本質的には同じものですが、その見た目、操作性は千差万別です。もちろん、各社ごとの思惑もありますが、多くの場合、そのハードウェアメーカーがインターフェイスを作っているという「守備範囲」の問題であることがほとんどです。
というわけで、世の中にソフトウェアインターフェイスを作っている会社は数あれど、携帯電話、TV、PCの3種について総合的に扱っているメーカーはMicrosoftだけです。今回の"ゲイツ後"の基調講演では、目玉であるWindows7の他には、それらとクラウドを絡めた話が語られたようです。
Microsoft基調講演レポート PC Watch
CES開幕前夜の恒例行事となっていたMicrosoftのビル・ゲイツ氏による基調講演。ご存じのとおり、ゲイツ氏が昨年6月をもって非常勤職へと退いたことを受け、本年からは同社CEOのスティーブ・バルマー氏へとバトンタッチされた。
バルマー氏は、先のPC、携帯電話、TVスクリーンを融合することで、より広範の人たちにアプローチをすること、より自然なインターフェイス・・・音声とかジェスチャとか、すべての利用シーンのクラウドによる融合という話をしたみたいです。
バルマー氏は以前から、MicrosoftのCMなどにちょくちょく顔を出していまして、向こうではそれなりに顔が売れています。また、今後のMicrosoftの動きとしても、数年前から成果が報告されているSurface(テーブル型デバイス)に加えて、変わらないWindowsへの注力など、ゲイツ氏からバルマー氏へのバトンタッチは、非常にスムーズに進んでいたことを再確認させられる内容でした。
ゲイツ氏の、長年のMicrosoftの顔としてのキャラクターには及びませんが、バルマー氏もかなり強烈な個性を持っています。今回もおおむね良好の反応だったようで、基調講演の顔としても、世代交代はスムーズに進むのかもしれません。
Appleのスティーブ・ジョブズ氏のいないMacWorld、任天堂の山内社長から岩田社長への交代と、歴史が浅いと言われているIT業界においても、強烈な個性とカリスマを持つ”企業の顔”が次々と代替わりしています。もちろん、代表一人で運営しているわけではないですので、企業そのものが大きく変革してしまうと言うことはないですけれど、なんだか、ちょっと寂しい気がしますね。