Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

テレビでネット 過去を振り切るか

2007-01-14 18:48:32 | Technology
 今年の国際家電ショー、いわゆるCESは、どうも新発表もなく、静かに閉幕したようです。そんな中で目立っていたのが、いわゆるTVでインターネットをする為のセットトップボックスと、それに類するものらしいです。

「テレビでネット」続々…国際家電ショー Yomiuri Online

ラスベガスで開催中の国際家電ショー(CES)で、家電メーカーやハイテク企業が、インターネットをテレビで楽しむための新戦略やサービスを相次いで発表している。

 AppleTVやソニー、MicrosoftもXBOX360とVistaのMediaCenterで攻勢をかけてきています。

 「TVでネット」というと、どうしても”ピピン@”という負の遺産が浮かんでくるのはお約束ですが、家電屋が発売してきたインターネット用のセットトップボックスはことごとく失敗してきた苦い過去を知っているだけに、大丈夫なのか?という考えがよぎります。

 ところが今回のサービス内容を見ていると、どうもその頃とは事情が違います。各社が進めているのはネット上、もしくはパソコン上からの映像配信が主となっています。
 以前の様に、テレビはブラウン管で回線はISDNがメインストリームという「文字情報メインのインターネット」をテレビで使う時代とはうってかわって、テレビの解像度が飛躍的に上がっていくと同時に、回線もより太く、大画面で見る価値のある情報、映像を流すことが出来るようになったのが大きな転換点でしょう。

 元記事中にパソコンは不要という文言がありますが、かといって、パソコンで見ている文字情報メインのインターネットを見るためのものではなく、テレビで見る価値のあるものに特化させたため、パソコンは必要ない=パソコンと同じような感覚でネットを見ることは出来ないと考えた方が良さそうです。
 AppleやMicrosoftが良い例となっていますけれど、通常のネットはパソコンで、映像など大画面で楽しみたいものはテレビでと、それぞれ得意分野で分けて考えています。

 つまり、各社は明確に棲み分けを行っているということ。パソコンの替わりではないのです。
 となると、「テレビでネット」と言うのは、実は語弊がある表現です。本来ならば、「テレビで映像配信」とでもなるのでしょうが、確かに語感やインパクトは前者の方が良いですな。

 目的を絞ることで、ネットに再チャレンジを挑むテレビ。個人的展望としては、大きな市場は見込めないが、ある程度の需要は見込めるんじゃ無かろうか・・・つまり”それなり”と言うことで。


・・・そういえば家電各社が進めているactvilaとかもありましたけど、この辺はどうなっちゃうんでしょうか・・・ってまあ死亡確定かなあ。