Cafe de Kerm ~毒味ブログ~

物言いにも、珈琲にも、もれなく毒が混入している可能性が無いこともないです。

ハイブリットHDDの夜明け

2007-01-06 23:59:59 | Technology
 現在、大容量のデータを扱う用途のスタンダードは、やはりHDDです。フラッシュメモリも台頭してきているものの、容量単価ではまだまだHDDに軍配が上がる状況ですので、PCをはじめ携帯音楽プレイヤーなどにも搭載されています。

 しかしながらHDDはフラッシュメモリと比べると、消費電力やシークタイムなどの面で、どうしてもデメリットが生じてしまいます。ノートパソコンなどのモバイル用途に使う場合や、大量のアクセスが生じた場合に、その部分が足かせになってしまいます。

 そこで、HDDとフラッシュメモリの互いの短所を補うための新しいデバイス、ハイブリットHDDが誕生しました。考え方としては、現在のHDDにもついているキャッシュを大容量化することで、HDDへのアクセス自体を減らすというものです。これによって消費電力、シークタイム共々、大きな効果が得られるとのこと。フラッシュメモリのみではどうしても容量が心許ない(そして高価になる)現在のモバイル事情、もしくは来るべきWindowsVistaにおいて、パフォーマンスの改善に期待が集まっています。

 そして、どんなに優れた技術であっても、迅速な普及には会社の枠を超えた推進が必要となります。そこで、HDDの主要メーカー各社が、ハイブリットHDD普及に向けて協定を結んだというニュースが報じられました。

HDDメーカー各社、ハイブリッドHDDの普及を目標とするアライアンスを設立 MYCOM

日立グローバルストレージテクノロジーズ、富士通、東芝、Seagate TechnologyおよびSamsungのHDDメーカー各社は、ハイブリッドストレージアライアンスを設立した。会長はSeagate TechnologyのJoni Clark氏。

 私は個人的にこの技術に大きな期待をしています。HDDへのアクセスが少なくなり、HDDの長寿命化が見込めると言うことは、ビジネスシーンにおいて旧機種の延命を余儀なくされる場合に、HDDクラッシュの心配が減ると言うこと。それだけデータの信頼性が上がると言うことはありがたいことです。
 今回のアライアンスによって、ハイブリットHDDが早期に普及することをいのっています。