これも科学の進歩のおかげなのだろう。
これまでうやむやにされていたこと、よくわからないまま放っておかれたことがどんどんあきらかになってきている。
犯罪捜査におけるDNA鑑定はそのうちの代表的なものの一つだろう。昨日は、48年もの長期間の拘留が無実の罪のためだったということが明らかになった。48年は人一人の人生にとって絶望的に長い時間であるが、それでも無実が明らかになってよかった。日々死刑執行の恐怖と背中合わせに生きてきた孤独な人生を思うと涙せずにはいられない。それでも、よかったですね、と遠くからでも言いたい。
さて、科学の進歩といえばやはりインターネットの発達があげられる。はじめはメールの交換だけの機能しかなかったように思っていたが、今や、膨大な情報量の蓄積、共有を可能にしている。
国家機密から個人情報まで、多くの情報がネット上に溢れている。ロックがかかっていても、そのうち明けられてしまうに違いない。多くの歴史についても、様々な観点からの証拠が提出されつつあり、これらを統合することによって新たな事実が出てきている。
私の場合、これまで、医学研究でしか認識していなかったが、ネットによりさまざまなことについてメタ解析が自然と行われている。いろんな人がいろんなことに気がついてきている。
人類の暗黒の歴史、現在でも起こっている非人道的な行為。
そういったものも、いつかネット上に流れ、明らかになる日が来るに違いない。それも近い将来。
星新一の作品に「時の渦」というのがある。内容を明かすと興ざめではあるが、今日のインターネットのもたらすものを考えると、もしかするとインターネットの出現こそがイエスの再臨かと思えた。