こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

天と地もしくは紙一重

2008年01月24日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと
NHKの記者がインサイダー取引で捕まった。放送前のニュースを元にネットトレーディングでやったとのこと。それで儲けは三十万かそこららしいのだから哀しい。仕事中に家に帰ってまでやってたというのだから、これまでにも似たようなことはなかったのだろうか?
一方、入力ミスで数十億の儲けを出したことのあるネットトレーダーは、世界同時株安にも関わらず数億の儲けを出しているとのこと。
私は株というのをよく知らないのだが、両者の違いはなんなんだろう。方や報道エリートとしての道を踏み外してまで踏み込んだものの、わずか、30万円ちょっとの金(実際はもっとあるかもしれないが)で会社を首になるかもしれない瀬戸際にあり、方や学生時代からネットトレーディングで200億円近くの金をたたき出した若者。共通しているのは、株取引というシステムで、両者のあいだにはほんの少しの才覚だけではないのだろうか?
人生の幸せ、お金との係わりかた、いろんなことを考えさせられる・・・

社会との距離

2008年01月24日 | 日々思うこと、考えること
社会との距離を遠く感じたり、近く感じたりしませんか。
病理診断という仕事は、患者さんに対して直接接しての診療行為はしないので、人と話すことは一般的な臨床医と比較するととても少ないです。でも、一日中顕微鏡とにらめっこというわけではなく、仕事をする上では、診断を依頼してくる臨床医、臨床検査技師、看護師などと話します。患者さんに関する情報をもらわないと、いったい何のことかわからないし、病理組織の標本を作るにしても、臨床検査技師と打ち合わせて進めなければいけないのです。だから、病院の端っこにいるわけでもないし、仕事の内容をある観点からみれば、中心にいるようでもあります。まあ、それぞれのスタッフがそれぞれの仕事を全うして、初めて成り立つのが医療なので、これは当然で、病理医も見た目とは比べようが無いほど、社会に組み込まれていることがわかります。
考えてみれば、連日満員電車で通勤しているが、これもどっぷり”社会”です。ただ単に満員電車に乗り合わせている人間同士のコミュニケーションがないだけですが、連日、電車が満員だということ社会問題にそこに乗り合わせている全員が巻き込まれています。
社会との距離が遠そうなのは引きこもりとかホームレスの人たちかと思われますが、これらの人たちは、ほぼ毎日マスコミに取り上げられており、ほぼ、社会の中心にいるといっても、過言ではないでしょう。ただ、当人たちは何日も他人と口をきかなかったり、仕事などをしないために、社会と自分が離れたところにあると感じている可能性はあります。
少なくとも生きている限りは、生きとし生けるもの、必ず誰かとは関わっていて、誰かに見られ、誰かを見ています。これが、社会生活であり、生きていくということなんでしょう。
こう考えると、社会との距離を遠く感じて、さびしく思う必要はないんですよね。みなが、社会の中心にいるとおもえばいいのですから。