ノー天気画家の本音生活 

これが私の生き方などとヤセ我慢するよりも、今日の風に流されましょう!

イメージを持つ、それが出来るものがこれからの勝利者なのです

2012-03-22 15:53:51 | 犬たち

 
今回は年間6組の結婚式が700組になった話で、それには上の絵にヒントがあります。 

逗子市小坪に引っ越して15年になりますが、私と愛犬の毎日の散歩として、すぐ近くにある「逗子マリーナ」は定番コースでした。
そのことは逗子マリーナの栄枯盛衰をつぶさに見てきたことになるわけですが、以前は逗子マリーナの宴会場で時々(関係者言:年間6組とのこと)結婚式がありました。
しかしある時点から結婚式が一挙に増加し、近年は年間700組前後となり、逗子マリーナは結婚式のメッカに変貌したのです。
1組の結婚式費用が平均400万円前後とのことで、相当の大型産業が出現したことになりますが、その成功の秘訣は「イメージ」にありました。 

逗子マリーナは地中海風のリゾート地として、1971年西武グループによって開発されました。
ふんだんに椰子の木が植えられ、9棟のリゾートマンション、マリーナやプール、レストラン、ボーリング場が設置され、その当時の若者のトレンディスポットとして人気をえ、ノーベル賞作家の川端康成の仕事場もあり、ここで自殺したことでも有名となりました。
しかしバブル崩壊以降はその事業主であった西武系企業が倒産したことをきっかけに衰退の一途を辿り、華やかでファショナブルなスポットは、流行が過ぎ去ってしまえば惨めなもので、逗子マリーナをバブル崩壊の象徴という人すらいました。 

しかしある起業家があえてだれもが敬遠するこの地に目をつけました。
彼は時代から取り残された薄汚れた建物と、雑草の合間から見える海を眺めながら、この地をベースに未来の情景をしっかりイメージすることにより、ビジネスとしての大いなる成功を読み取ったのです。
それはこの場所を誰もが感動する非日常空間に作り上げれば、これからの理想のウエディングプレイスになると確信したのです。
それからその具現化の工事や整備に着手し、南国風の無数のパームツリーや手入れの行き届いた芝生と季節の花々を整備し、そして海に突き出た所にガラス張りの結婚式場兼宴会場を作りました。
そしていざ営業を開始すると予想以上の申し込みが殺到し、急遽宴会場その施設の拡充に取り掛かったのです。

上の絵は逗子マリーナでの実際のウエディングシーンを水彩画で描いたものですが、彼の思い描いていた未来の情景はまさにこの絵の風景に近いのかもしれません。 

起業家にとってイメージすることとは、未来社会を予知することであり、その中で必須なもの=次代の大ヒット商品を発見することなのです。 

話代わって、アップル社の故ステーブン・ジョブズは天才的なイメージメーカーだと私は思っています。
彼がアップル社のCEOに返り咲いたときアップル社は倒産の危機にあり、その反転攻勢としてジョブズはある製品の開発を考えていたのですが、これはこれまでの最先端機器の延長線では考えつかないほどの革新的な製品でした。
彼の製品のイメージは製品の機能は当然として、デザイン、マーケティング戦略までにおよび、その製品の開発を命じたとき、あまりにも高い要求にスタッフたちは唖然とするばかりでした。
しかしイメージは目標であり、目標があるからこそ実現に向かって進むことが出来るものであり、そこから世界的大ヒットとなったアイパットやスマートフォンのアイフォンが開発されたのです。 

逗子マリーナは蘇りました。
美しくなったのは式場周辺だけでなく、街全体に掃除と植栽の手入れがいき渡りました。
休日には無料バスが行き交い、着飾った人たちで賑わうようになり、9棟もあるのマンションの入居者が増え活気が戻りました。
大きな産業がない逗子市にとっても、この結婚式場は若者たちの雇用の場となり、地域貢献としても見逃せなくなりました。
だからイメージには、地域活性化の救世主ともなれる力があるのです。

 


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