
村上春樹の新刊 街とその不確かな壁
すぐにイオンモールの大垣書店に買いにいった。
31歳の時に一度世に出した小説、それは中編レベル短編の少し長い目の
話で、文芸雑誌に載ったが単行本化されなかった、氏にとって忘れていた
宿題のような作品で今回3年コロナ禍の中で655ページの大作に生まれ変わった・・・
31歳で作り、71歳に完成させた・・・
ものがたりの最初が17歳の僕と一つ年下の彼女のきみが付き合っていた。
彼女は都内 僕は田舎の海沿いの住宅地・・
ちょうど自分が17歳の時に付き合っていたのが一つ年下だったので遠い
昔を思い出しながら読んでいた。
彼女より彼女が暮らすという壁に囲まれた街の話を聞く
その後、彼女とは音信不通となってしまった。
彼女の影があり45歳まで独身ですごした僕は「穴」におちて目が覚めると
そこはあの壁に囲まれた街だった、そこで図書館であの少女との日々をすごす。
街から出るのに彼の影が一緒にでることを提案したが影だけが街をでた・・・
これが第一部
第二部は街の記憶をもったまま戻ってきたもう一人の私は、会社を辞めて
福島県の会津のある田舎町の図書館の館長に就職した・・・
謎めいた、霊としてでてくる前館長 異常に本の好きな不登校の少年
北海道からきた喫茶店やってる女性(36歳)
そして第三部・・・
またまた壁の街へ・・・そして最後はこう図書館の夢読みはこうして
継承されるのか・・・
長いものがたりが一致してくる。
ちょうどコロナ禍ということもあり
この壁は疫病から守るための壁・・という解釈もでてくる。
政治的に分断され荒廃したこの世界を戸惑いながら生きる人たちに
この本は壁を抜け出せ!その勇気をだせ!といってるかのようだ・・・