神田川 「まる歩き」 しちゃいます!!

ー神田川水系、支流はもちろん、旧水路、廃水路、全部 「まる歩き」ー

円通寺坂

2014-10-09 06:51:22 | 城西の堀川3

 大刀洗川の右岸に沿う通りが円通寺通りで、西に向うと円通寺坂の上りに差し掛かります。坂の中腹にある仏智山円通寺がその名の由来ですが、それ以前に同名の寺院があったともいわれています。「円通寺坂 赤坂の内。円通寺と云日蓮宗の寺あり。門内の大鐘は、むかし円通坊といふ沙門、此鐘を建立し寺と成ける所に破壊(はゐ)したり。今の日蓮宗の寺は四谷にありて何寺とかやいひけるが、鐘の旧蹟あるにより合体し円通寺となして一寺とす。」(「続江戸砂子」) 同書は続けて「黒鍬谷 円通寺坂の下の谷、組やしき也。」と書いています。なお、円通寺は当初、赤坂一帯の時の鐘を任されていましたが、時の鐘はのち田町にあった成満寺に移転しています。

 

Hitotuzue1

    ・ 「江戸名所図会 / 一木弁天 龍泉寺 松泉寺 専修寺」  龍泉寺前の通りが一ツ木通り、松泉寺寺前の通りが円通寺通りで、円通寺坂の上りに差し掛かるところです。二つの通りの交差する角、源氏雲のところに浄土寺が、専修寺奥に円通寺があるはずですが、残念ながら描かれていません。

0405a

    ・ 円通寺通り  円通寺坂の上りに差し掛かるところです。左手に港区設置の解説標識があり、「元禄八年(一六九五)に付近から坂上南側に移転してきた寺院の名称をとった」としています。

0405b

    ・ 仏智山円通寺  「寛文図」には百数十メートル南の三分坂上に、「エンツウジ時のかねつく」の書き込みがあり、三分坂上が旧地だったようです。

0405c

    ・ 円通寺坂公園  坂の南側の段丘斜面にある公園から、大刀洗川の谷筋(黒鍬谷)を見下ろしています。対岸は青山通り沿いの建物です。