観察館日記

藤前干潟の庄内川河口部にある名古屋市野鳥観察館の日記帳です。

大きな鳥がやってきた!

2018-03-20 23:35:59 | 春の藤前干潟

藤前干潟
今日の満潮時間 7時38分 潮位233cm
今日の干潮時間13時48分 潮位 29cm

 

名古屋では昨日、サクラの開花が観測されたそうですね。

稲永公園のサクラの枝先にも数輪、開いた花が見られるようになっています。

しかし、今日の午前中は雨でした。その後の開花はあまり進んでいないようです。

そして、雨が降ると藤前干潟にやって来るのがシギ・チドリ。

雨の今日も900羽を超えるハマシギ、先週金曜日に初認したオオソリハシシギ1羽などを観察できました。

 

さらに、今日はビッグな鳥が飛来しました。

雨が止みかけた12時半頃、少し視界が明るくなった庄内川河口の干潟を見てみると、白色のとても大きな鳥(1羽)が干潟にいました。

遠くからでも目立つこの鳥は、コウノトリでした。足に標識(足環)、背中からアンテナが見えます。

干潟の上を大股でゆっくり歩いた後、少しとまってくちばしで餌を探していました。水の中にくちばしを入れながら、くちばしを開いたら閉じたりして、餌を探しているようでした。

コウノトリはアオサギやダイサギよりはるかに大きいので、普段観察している周りの鳥(↓の左はマガモのペア)がとても小さく見えて、不思議な気分にさえなりました。

藤前干潟周辺では、2016年2月8日にコウノトリ1羽の飛来が確認されており(庄内川河口ではありませんでしたが)、それ以来のコウノトリの確認です。2016年2月以前の確認は、さらに30年以上前のことになります。

2016年2月に確認されたコウノトリは足環などがなく、兵庫県立コウノトリの郷公園に問い合わせたところ、大陸から飛んで来た個体の可能性が高いとのことでしたが、本日飛来したコウノトリは付いている足環の色から、千葉県野田市で平成28年6月に放鳥された「きずな」と名付けられたオスのコウノトリのようです。

野田市のホームページの情報によると、「きずな」は、昨日の朝は三重県四日市市周辺、昨日の夕方は名古屋市のお隣の飛島村周辺にいたようです。

今日、庄内川河口に現れてからは、ずっと干潟周辺で餌を探していましたが、15時半頃、飛び去ったようで姿がありませんでした。

まだ近くにいる可能性もあると思いますが、どこへ行ったのでしょうか。

【2018年3月24日追記】兵庫県立コウノトリの郷公園に今回のコウノトリの飛来を報告したところ、この個体はJ0127(2016年6月4日に千葉県野田市より放鳥されたオス(きずな))で間違いないとのお返事をいただきました。
また、2005年のコウノトリ野生復帰事業開始以降、初めてコウノトリが名古屋市に飛来した(地上に)という報告だったそうです。

 

この他、干潟周辺で観察できた野鳥をご紹介。

真冬は庄内川河口にはほとんどいなかったハシビロガモですが、最近は数羽程度が観察できています。こちらはオスの個体↓。

カキ礁にいたアオサギは婚姻色が出始めていて、くちばしの根元や足が赤っぽかったです。

 

今日観察できた主な野鳥 ハジロカイツブリ21、カンムリカイツブリ64、カワウ62、ダイサギ1、コサギ21、アオサギ10、コウノトリ1、マガモ7、カルガモ31、コガモ35、ヒドリガモ34、オナガガモ15、ハシビロガモ6、ホシハジロ6、キンクロハジロ562、スズガモ401、ミサゴ2、ハヤブサ1、コチドリ1、シロチドリ33、ダイゼン31、ハマシギ921、オオソリハシシギ1、ダイシャクシギ1、ユリカモメ315、セグロカモメ22、オオセグロカモメ4、カモメ349、ズグロカモメ6

明日の満潮時間 8時05分 潮位227cm
明日の干潮時間14時22分 潮位 30cm
※明日(21日)は第三水曜日ですが、祝日のため開館します。
この振替えとして第四水曜日である3月28日(水)が休館日となりますのでご注意ください。

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