日本百名山 (新潮文庫) | |
深田 久弥 | |
新潮社 |
「翌朝、残雪を踏んで八経ケ岳の頂上へ登った。1915m、近畿の最高峰である。空はよく晴れ、大峰山脈の諸峰をはっきりと望んだ。ここからさらに南へ縦走路は蜿蜒と続くが、私はその最高峰を踏んだことに満足して山を下った。」~深田久弥 日本百名山のうち大峰山 より。
大台ケ原の次は、八経ケ岳。日本百名山の書籍では、百名山は大峰山。大峰山は、この辺の山々の総称だ。そして書籍には、山上ケ岳に多くのスペースが割かれている。大峰山の最高峰は、八経ケ岳。八経ケ岳の記述は、最後の部分だけだ。ちなみに山上ケ岳は、現在も女人禁制で、女性は登れない。今時そんな山があるのか、という感じ。山が神社の境内だから、こんな規制できるんだろう。
宿を朝5時半に出発。狭い道路を登り、夜明けに、行者環トンネルが登山口に到着。ここで記念バッジを購入。あとは登るだけだ。しばらくは紅葉した森林を登る。途中から約500mの急登。
ここで異変が起きた。両脚のふくらはぎが痛い。一行の最後に下がって、脚を引きずりながら、登る。痛い、きつい。
そして奥駈道出合から弁天の森あたりで登りは緩くなり、脚の痛みは徐々に治まる。どうもいきなり急登を登ったせいのようだ。登山を始めて最初の頃は、この痛みがあったが、現在は全くなかった。今回なぜ発生したかは、わからない。やがて弥山と八経ケ岳が望めるようになる。
そして再び、弥山(みせん)への登り。約300mの高低差、階段が多い。ここも最後列でついていき、弥山へ到着。小屋がある。当時の皇太子さまも泊った山小屋だ。少し先に神社もある。ここからの最高峰八経ケ岳が美しい。
弥山から、一旦下り、再びの登り。そこが最高峰八経ケ岳山頂だ。雲一つない快晴で、大峰山脈が全て見渡せる。素晴らしい景色だ。
そして、同じ道をピストンして、下山。脚の痛みは全くなくなり、登りの苦労は何だったのかという感じ。往復、休憩を入れて8時間の登山でした。帰りは温泉に寄り、柿の葉寿司を戴く。そして伊丹空港へ。自分へのご褒美としてケーキセットを戴く。写真は配偶者と二人前。