花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

三翼祭壇画《キリストの奇跡》(ビクトリア国立美術館)。

2021-10-18 23:00:32 | 西洋絵画

『マーガレット・オブ・ヨークの「世紀の結婚」- 英国史劇とブルゴーニュ公国』(大谷伴子・著)を読み始めたところだが、私的に表紙の絵が興味深かった。

調べてみると、メルボルンにあるビクトリア国立美術館所蔵の三翼祭壇画《キリストの奇跡》の一部分だった。

聖カタリナの伝説の画家(工房)《キリストの奇跡 三翼祭壇画》(1491-1495年)ビクトリア国立美術館

https://www.ngv.vic.gov.au/explore/collection/work/3736/

特に注目に値するのが左の《カナの結婚》場面であり、なんだかご存知寄りの方々が列席しているような気がするのだ

そして、美術館サイトに、この祭壇画に関する興味深い論考(研究)を見つけた。

https://www.ngv.vic.gov.au/essay/contributions-to-the-study-of-the-triptych-with-the-miracles-of-christ-the-marriage-of-cana/

翻訳機能でサクッと読んでみたのだが、いやはや、面白いではありませんか



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4 コメント

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面白い (山科)
2021-10-21 20:38:32
たいへん、面白いですね。美術品として感動するようなものではないかもしれませんが、、似顔絵マスクを被った人形の劇という感じがしますね。おそらく種本に、ブルゴーニュ関係者 金羊毛騎士団関係者の似顔絵ブックがあったのでしょう。
こういうものを面白がる依頼者は、誰だったのだろう?マルグリット ドートリシュかな。
また「カナの結婚」は伝ヒエロニムス・ボス  作品と全体の構図が似てますね。

 
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山科さん (花耀亭)
2021-10-22 00:55:02
>似顔絵マスクを被った人形の劇
言われてみると、なるほど、です(笑)
で、おっしゃる通り、種本か、それともブルゴーニュ関係者の肖像画を見る機会の多かった画家でしょうね。
山科さんのマルグリット・ドートリシュ依頼説も面白いですね。果たして誰が依頼したのか興味津々です。
ボスの《カナの結婚》もL字形テーブルだし、この構図は当時の結婚式の様子を映しているのでしょうかね??
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追加 (山科)
2021-10-27 20:14:13
細部の2.3の問題で興味深いものがあるようですね。


カナの結婚の後ろの方で立って
こちらをみてる男
  画家なのか、寄進者なのか、、

蠅1匹
 中央画面の左下、白い衣を着た女性のころも に大きな蠅が描いてある。
  これは、ジョットーの逸話にもあり、クリベッリもときどき描いた、騙し絵の蠅だろうか??

イザボー ド ポルチューガル
 中央画面の真ん中に伝ロヒールの絵(ポール・ゲッティ美術館)そっくりの衣装顔のイサベルがいます。
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山科さん (花耀亭)
2021-10-28 01:14:01
>カナの結婚の後ろの方で立ってこちらをみてる男
なるほど、画家か寄進者の可能性もあるかもしれませんね。寄進者は、私的に思うに、前方に大きく描かれている3人に関係ある人物なのではないかと(^^;。例えばクレーフェ一族とか?? ブルゴーニュ公家の女性と結婚してますしね(^^ゞ

>蠅1匹
おお!この蠅には気が付きませんでした。この時代の画家たちは「蠅」で腕を競っていたようですね。ちょうど「芸術新潮」でMET展のクリヴェッリ《聖母子》の蠅について読んだところでした(^_-)-☆

>イザボー ド ポルチューガル
はい、そーなんです!!私も気が付いておりました。ブログで書こうと思い、ゲッティで撮った写真も用意していたのですが、片頭痛が酷くて掲出する余裕もなく...明日当たり出したいです。
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