花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

大人の休日作戦-初夏篇

2017-06-29 22:36:29 | 国内旅行

今週は大人の休日作戦でかなり忙かった。まずは、Oご夫妻と秋田へ。

秋田県立美術館「平野政吉コレクション」。十数年ぶりで訪れたら、旧館とは別に新館ができていた(・・;)。目玉は藤田嗣治作品。

新館の設計は安藤忠雄。2階のカフェから眺める千秋公園の見晴らしが素晴らしい!!窓の外には水を湛えたプールが広がり、安藤作品らしさが感じられる。

秋田の詳細は後で触れたい。ということで、翌日には東京へ。

で、密かに楽しみにしていた国立新美術館「ジャコメッティ展」。音声ガイドの山田五郎さん解説がとてもわかりやすくGoodだった♪。ジャコメッティはさすがイタリア人で、女性はナイスバディ好みだったとか(笑)。創る彫刻は細長いのにね(^^;;

こちらは三菱一号館美術館「レオナルド×ミケランジェロ展」。女性よりも男性がお好きだったんじゃないかと思われる(?)ルネサンスを代表するイタリア人(フィレンツェ人)巨匠二人の対決(^^;

展覧会の感想も後日書きたいものである(^^;;


国立西洋美術館「アルチンボルド展」感想(3)

2017-06-26 00:38:20 | 展覧会

今回の展覧会のオープニングはジュゼッペ・アルチンボルドの自画像2点から始まった。1点は良く知られている《自画像》、もう1点は《紙の自画像》(61歳)で、後者はまさに自らの成した創意を誇る自画像なのだと思った。

ジュゼッペ・アルチンボルド《自画像》プラハ国立美術館

ジュゼッペ・アルチンボルド《紙の自画像》(1587年)パラッツォ・ロッソ

で、今回の展示で一番驚いたのは、実はレオナルド・ダ・ヴィンチのウィンザー手稿から植物や人物の素描が出展されていたことで、これは予期せぬ嬉しい展示だった!♪ アルチンボルドの出身地ミラノ画壇におけるレオナルドの自然主義的影響力の大きさを物語る。 

更に、レオナルドの弟子のメルツィや追随者のルイーニ作品、何とロマッツォの若き自画像まで並び、当時のミラノ画壇人脈(レオナルド派?)まで透けて見える。それにしても、ルイーニがアルチンボルドの父と友人であり、その肖像を描いていたとは…ね(・・;)

ベルナルディーノ・ルイーニ《ビアージョ・アルチンボルド》大英博物館

ビアージョとジュゼッペの父子って、やはり似ているのが微笑ましい(^^)


Arcimboldo. Artista milanese tra Leonardo e Caravaggio

2017-06-24 23:55:24 | 展覧会

なるほど、ミラノだからこそ、アルチンボルドを「レオナルドとカラヴァッジョの間に位置する」と見る切り口なんでしょうね。

2011年、ミラノのパラッツォ・レアーレ「Arcimboldo. Artista milanese tra Leonardo e Caravaggio」展

http://mostreemusei.sns.it/index.php?page=_layout_mostra&id=834&lang=it&complete

監修者は今回の「アルチンボルド展」と同じシルヴィア・フェリーノ=パグデン女史だったようです。

https://www.youtube.com/watch?v=sH8yzNL-kM0

 ↑ Youtube動画です。


「夏野菜たちのランウェイ」びじゅチューン!♪

2017-06-23 23:20:12 | 展覧会

ゲストのmomoさんから教えて頂いた「夏野菜たちのランウェイ」びじゅチューン!♪  面白過ぎて笑ってしまいました~(#^.^#) (Grazie!>momoさん♪)

https://www.youtube.com/watch?v=AKQMw7YOHQw&sns=em

NHK(Eテレ)でこんな楽しい企画があったなんて、今まで知りませんでしたです(^^ゞ

http://www.nhk.or.jp/bijutune/ 

その作者である井上涼さんが、「アルチンボルド展」のイベントにゲストとして登場予定とのこと(・・;)

http://arcimboldo2017.jp/event/

--------

NHK Eテレ「びじゅチューン!」の井上涼さんによるミニコンサートを行います。アルチンボルド作品の鑑賞の仕方や『夏野菜たちのランウェイ』の上映、作品制作に関するトークやミニコンサートを予定しています。

・日時:2017年6月30日(金)

開場/18:30 開演/19:00 終演/19:40(予定)

・会場:国立西洋美術館 講堂(地下2階)

--------(「アルチンボルド展」公式サイトより) 

NHKのサイトで「びじゅチューン!」の過去動画を楽しく拝見しましたが、私的お薦めは…「ナルキッソス天気予報」は外せないけど(笑)、何と言っても大爆笑の「1500年のオーディション」!!長髪の自画像だから曲もメタル調♪♪(^^;


国立西洋美術館「アルチンボルド展」感想(2)

2017-06-23 02:00:43 | 展覧会

今回の目玉はアルチンボルドの『四季』『四大元素』が全点集結!にあり、画家の綺想に満ちた作品の数々を堪能できるとともに、当時の世界観とオーストリア・ハプスブルグ家称揚が合体された寓意と創造の成り立ちへの理解も深めることができる。 

  

「アルチンボルド展」チラシ(移動でヨレたのでケースに入れて撮影(^^;)

アルチンボルドの綺想作品は、近くに寄って見れば野菜や果物などが写実的に組み合わせ描かれているのがわかるが、しかし、同時に後方に移動して見直せば人の顔(ハプスブルグ家の皇帝たちの肖像だったりする)が浮かび上がってくる。 

これらは単なるお遊び的な寄り絵ではないのは、皇帝たちも喜んで受け入れ、ロマッツォやコマニーニ、フォンテオなどの同時代人たちも評価する、入念な構想力とその構成物である静物の写実力の賜物である。 

例えば今回のハイライト、四季「冬・春・夏・秋」と四大元素の「水・大気・火・大地」は対応し、それも対応作品が向かい合う横顔として描かれている。これらの宇宙世界を統べるのがハプスブルグの皇帝たちという、なんとも壮大な寓意が込められているのだから。 

でもね、アルチンボルド作品の真の凄みは、この写実的構成物の「個々を観る」と構成物による全体像である「人物像を観る」という、二重の「観る」意味(或いは関係)を私たちに問いかける仕掛けが組み込まれているところにあるのだと思う。 

さて、ウィーンやマドリード作品は今までに目にしたこともあるが、リヒテンシュタインやデンバー作品は私的に多分初見だと思うし、とても興味深く観ることができた。でも、やはりウィーン作品はいずれも質の高さが伝わってきて、特に《冬》は存在感のある佇まいだ。

ジュゼッペ・アルチンボルド《冬》(1563年)ウィーン美術史美術館

木の枝の冠や麦藁編みのマキシミリアンのMや火打石模様(金羊毛の鎖よね!)編み込みだったり、老木の土臭さとレモンの組み合わせなども美しくて好きだ。  

で、思ったのだが、髪の毛として描かれている蔦葉なのだが、以前に「カラヴァッジョ展」感想(10)で紹介したモレット《ノアの泥酔(Ebbrezza di Noè)》に通じていたりしないだろうか??

http://blog.goo.ne.jp/kal1123/e/6bc5feec7786cb4ad7437764f77a7f81

確かベルガモのアカデミア・カッラーラかブレシャのトジオ・マルティネンゴのどちらかで、アルチンボルド《春》《フローラ》風の花々の寄せ絵的な女性像が多数展示されているのを観たことがある。「アルチンボルド風」がロンバルディアで流行していたことが良くわかったのだった。


今回の東京行き。

2017-06-21 23:58:19 | 国内旅行

今回の東京行きは、バタバタと出かけバタバタと帰ってきた。展覧会だけ観て帰ってこようと思っていたので、遅めの昼食も国立西洋美術館のカフェレストラン「すいれん(睡蓮)」にした。

「アルチンボルド展」特別メニュー。顔に見えるのかなぁ???

イベリコ豚に生野菜だけど、う~ん、なんでイベリコ豚なのかよくわからんでした(^_^;)


国立西洋美術館「アルチンボルド展」感想(1)

2017-06-20 23:59:18 | 展覧会

国立西洋美術館「アルチンボルド展」を観た。

で、取りあえずの感想をサクッと…書く前に…私は知りませんでした(>_<)

http://arcimboldo2017.jp/

「ジュゼッペ・アルチンボルド(?)《火》《大気》  本作品は所蔵者の都合により、6月24日(土)から公開予定です。」(公式サイト&新チラシ)

これから展覧会をご覧になる方は6月24日以降がお勧めですね。 

ということで、上記2作品は残念なから観られなかったが、展覧会自体は私的興味のツボを押さえてくれ、非常に面白かったのだ。 

Ⅰ)アルチンボルドとミラノ  Ⅱ)ハプスブルグ宮廷  Ⅲ)自然描写  Ⅳ)自然の奇跡  Ⅴ)寄せ絵  Ⅵ)職業絵とカリカチュアの誕生  Ⅶ)上下絵から静物画へ 

特に「アルチンボルドとミラノ」は、ミラノを中心とするロンバルディアのレオナルド由来の自然主義的風土の中のアルチンボルド、「上下絵から静物画」は、アルチンボルドのミラノ帰還によるミラノ写実主義的静物画への影響の大きさ。それはミラノ修業時代の(多分に静物画嗜好の強い)カラヴァッジョにも多大な影響を与えていただろうことを確信させてくれる。 

もちろん、今回のハイライトは「ハプスブルグ宮廷」画家として活躍したアルチンボルドの「綺想」作品を十分に楽しめる内容であるし、その「綺想」の意図する深さと大きさが見えてくるのだ。また、時代と宮廷の嗜好するものも非常に興味深い。新大陸からの珍しい文物が当時のヨーロッパ宮廷に驚きと収集への熱狂を起こしたことも偲ばれた。 

展覧会の詳細な感想は次回にしたいのだが、最後にひとつだけ。図録、特に渡辺晋輔さんの「宮廷の野人」がすこぶる面白い!!

 「アルチンボルド展」図録

仙台に戻ってから参考用に本棚から取り出した図録が3冊ある。もちろん、図録の1冊は去年の「ラヴァッジョ展」だが….

メトロポリタン美術館「Painters of Reality」展図録 

国立西洋美術館「カポディモンテ美術館展」図録 なにせ、ファルネーゼ家だものね♪


展覧会の図録DVD。

2017-06-11 23:03:06 | 展覧会

図録話題が続いてしまうが…私は年寄りだから重い図録が苦手だ。特にハードカバー図録なんて恐ろしくて敬遠してしまう(^^;。なので、どうして図録DVDが普及しないのか不思議なのだ。 

例えば海外の展覧会で購入したDVDが何枚かあるのだが、アルベルティーナ美術館「Rubens」展のDVDなんて良く出来ていて、図録に迫る情報が盛り込まれている。作品をクリックして拡大したり、解説を見ることもできるし、とても便利なのだ。

ちなみに、カラヴァッジョの展覧会DVDはTV番組みたいな内容ばかりで、図録代わりにはならないシロモノである(-_-;)。「COREGGIO」展のDVDは内容が充実しているのでまだ許せるけどね。 

日本でもDVDをたま~に見かけることはあるが(買ったことはないけど)、図録は紙版が圧倒的に多い。DVDも良いと思う私なんてやはり少数派なのだろうなぁ(^^;;


「ベルギー奇想の系譜」展の図録発売中...。

2017-06-10 00:23:23 | 展覧会

このブログでも既に報じたが、Bunkamuraザ・ミュージアムで「ベルギー奇想の系譜」展が7月15日から始まる。

http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/17_belgium/

で、何と...

「ザ・ミュージアム「ベルギー奇想の系譜」展では7/15(土)の開幕に先駆け、公式図録を<期間限定>で発売中! 

7月の開幕に先駆け、本展の公式図録をBunkamuraオンライン市場で販売いたします。 展覧会の予習にぜひお買い求めください。 

[販売期間] 6/1(木)~9/24(日)    [価格]2,400円(税込)」 (Bunkamuraサイトより)

http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/17_belgium/topics/206.html

要するに、宇都宮や神戸で既に開催しているので、今更図録を先行発売しても支障が無いということなのだろう。作品リストも既にネット上に出ているし...ね(^^;

http://www.artm.pref.hyogo.jp/exhibition/t_1705/Belgiumlist.pdf

私的には、どの美術館も初回展の前に図録先行発売してもらえたら嬉しいのだけど、虫が良過ぎるかなぁ(^^ゞ


仙台フォーラムで映画「エルミタージュ美術館」が♪

2017-06-04 23:46:22 | 映画

映画「エルミタージュ美術館 美を守る宮殿」Hermitage Revealed

公式サイトの劇場一覧には出ていないけど、何と「仙台フォーラム」で上映予定!!(^^)v

http://forum-movie.net/sendai/movie/358 

「エルミタージュ美術館 美を守る宮殿」Hermitage Revealed

【公開日】2017年6月17日

【上映時間】83分

【監督・脚本・製作】マージー・キンモンス

【出演】ミハイル・ピオトロフスキー/レム・コールハース

半分あきらめていたので、凄く嬉しいのだわ♪♪

仙台フォーラムさん、ありがとう!!(^^)/