花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

WHITESNAKE DVD

2006-04-28 02:12:57 | Weblog
今週ずっと悩まされていた偏頭痛も少し遠のき、待ちかねていたとばかりに封を切ったのはDVD「WHITESNAKE LIVE In The Still Of The Night」!
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B0009S8EG0/qid=1146153152/sr=1-1/ref=sr_1_10_1/250-2257871-0769847

ええっ、どーして“BURN”なの?!と驚くオープニングだが、ロンドンはハマースミス・アポロだし…きっと、DEEP PURPLE時代の黒髪の太めの(汗)David Coverdale を懐かしく思い出した観客も多かったに違いない。HM/HR名曲中の名曲に会場は既に熱く渦巻く。ストラトじゃなくてなんでレスポールと思った方々も、あぁ、側にはなんでKalがいないの...と深い感慨を持った方々もきっといらっしゃるんじゃないかと思うけど、そんなこんなの想いを呑込みながらも演奏は“ Stormbriger”を折り込み疾走する。ったくカヴァの選曲ったらぁ…と思ったファンも多いはず(^^;;;

ということで、BURNで熱くなった観客を引き込みながら恒例のオープニング“Bad Boys”でWHITESNAKEのライヴに突入したのだが、いやもう、一緒に歌って身体を揺すり腕を振り上げ、何でぇ?なんて想いながらも凄く良かったんだわ~、この流れがっ(笑)

ハマースミスと言えばオデオン時代からカヴァには懐かしい古巣のような会場だし、観客も深紫時代からのファンも多く、ライヴのノリも抜群だし、懐かしのサン・バースト時代の曲も演するし、バンドは最後の“Still Of The Night”まで飽きることなく突っ走った!とにかく満足…心地よく疲れた(笑)

以上、とにかくまず第1回目のDVD鑑賞の感想でしたっ!

REMBRANDT/CARAVAGGIO展(1)

2006-04-23 04:39:54 | 展覧会

アムステルダムのゴッホ美術館で「REMBRANDT/CARAVAGGIO展」を観てきた。
http://www.rembrandt-caravaggio.nl/index_en.htm#loca

レンブラントの光と影がCARAVAGGIOからの直接の影響とは言えなくとも、ユトレヒト派カラヴァッジェスキからの影響は否定できないものがあろう。今回の展覧会でも、まずはレンブラントに先行するユトレヒト派とCARAVAGGIO作品が展示されていた。

・ヘンドリック・テル・ブリュッヘン「聖トマスの懐疑」(国立ミュージアム・アムステルダム)
・ヘリット・ファン・ホントホルスト「キリストへの嘲笑」(国立ミュージアム・アムステルダム)
・ CARAVAGGIO「聖アンデレの磔刑」(クリーヴランド美術館・クリーヴランド)
 http://www.wga.hu/html/c/caravagg/09/54andrew.html
・ ディレク・ファン・バビューレン「ウルカヌスによって鎖に繋がれるプロメテウス」(国立ミュージアム・アムステルダム)

勉強を怠っていた花耀亭はユトレヒトに行って初めてオランダにおけるユトレヒトの特殊事情に気がついた。プロテスタント国オランダの中でユトレヒトはカトリックが多い土地柄で、ユトレヒトにおいてはカトリック的宗教画の需要がまだあったのかもしれない。ユトレヒトの画家たちがローマ教皇のお膝元ローマに修行に出かけ、そこで観たCARAVAGGIO作品から多くの影響を得て帰国したことも、なんだかすんなりわかるような気がする。

ちなみに、歴史を100年ほど遡れば、ローマ教皇ハドリアヌス6世(在位1522-23年)がユトレヒト出身で(歴史的にもかなり異色)、なんとスペインでカール5世の家庭教師をしていたというから驚く。そうそう、ゲントに行ったのも映画「女王ファナ」でカール5世が生まれた所だという記憶があったからでもあり(もちろんお目当てはファン・アイクの祭壇画)、お隣ブルージュ救世主大聖堂地下にはカール5世少年時の肖像画があった♪

話を戻すが、ユトレヒト派の扱う主題も構図にもCARAVAGGIOの影響を色濃く観る事ができる。画像はテル・ブリュッヘンの「聖トマスの懐疑」だが、キリストのわき腹の傷に指を差し込むところなど、サンスーシ絵画館所蔵のCARAVAGGIO「聖トマスの懐疑」にっそっくり!
http://www.wga.hu/html/c/caravagg/06/34thomas.html

ホントホルストの場合は、CARAVAGGIOが光源をあまり直接描かないのに較べ、蝋燭だったり松明だったりその光源を効果的に画面の中に持ち込み、逆光を使ったりと、後のレンブラントへの影響を強く見てしまう。

バビューレンはローマからの帰国後テル・ブリュッヘンと共同で工房を持つ。今回の展示作品「プロメテウス…」↓は
http://www.wga.hu/html/b/baburen/promethe.html
「聖アンデレの磔刑」もだが、私的には聖ポポロ教会チェラージ礼拝堂の「聖ペトロの磔刑」の影響の方が強いと思う。
http://www.wga.hu/html/c/caravagg/05/28ceras.html

CARAVAGGIOの光と闇の明暗による実在感と劇的効果はユトレヒトの画家たちにとっては多分ショックだったにちがいない。その衝撃の跡をユトレヒトだけでなくデーフェンテールでも堪能してしまった。

※追記:一部誤記があった為削除済(汗)


三の丸尚蔵館「花鳥展」(1)

2006-04-02 00:53:58 | 展覧会
東京都美術館の「ニューヨーク・バーク・コレクション展」は2度行った。伊藤若冲の《月下白梅図》をしっかりと観るためだった。白梅の小さな花々と蕾はまるで晧晧とした満月の光で弾けたシャンパンの気泡の如く画面に広がり立ち上る…。

さて、今日は三の丸尚蔵館で「花鳥展」を観てきた。若冲の「動植綵絵」が期間展示されているのだ。
http://www.kunaicho.go.jp/11/d11-05-06.html

全30幅は会期中5期に分けての展示で、その第1回目は《芍薬群蝶図》《老松白鶏図》《南天雄鶏図》《牡丹小禽図》《雪中錦鶏図》《芦雁図》の6点。
今回の展示で、私的に特に印象的だったのが《南天雄鶏図》だった。黒雄鶏の真赤な鶏冠(それも水玉模様!)とたわわな鈴なりを誇る真紅の南天の実の鮮やかさ!!雄鶏の開けた嘴から甲高い鳴声が鋭く発せられているような、そんな緊張感さえ感じたのは鮮烈で過剰な赤の力かもしれない。そうなのだ、若冲はどこまでも過剰なのだ。

以前、NHKで若冲を扱った特別番組を見た。岸部一徳さんが若冲役をしていた。宮内庁三の丸に若冲作品が所蔵されているのを知ったのもその番組でだった。それ以来サイトチェックしていただけに、遂に!という感慨がある。バーク・コレクションの《月下白梅図》と同じ構図の《梅花晧月図》も見られるはずだ。ぜひ「動植綵絵」全作品を見たいものである。