仙台市川内の東北大学図書館エントランスで開催中の日EUフレンドシップウィーク展示「ヨーロッパレード-建築と歴史のカーニバル-」を観てきた。
http://www.library.tohoku.ac.jp/news/2018/20180507.html
■会期:平成30年5月23日(水)から6月28日(木)まで
■会場:東北大学附属図書館本館1号館エントランス展示コーナー
「ヨーロッパの代表的な建築様式と各国の建築を、写真パネルでわかりやすく解説します。いくつもの建築様式が織りなす建築の歴史に触れてみてはいかがですか。」(図書館サイト)
ということで、海外で古い教会や建築物を見ても、恥ずかしながら様式の違いなどもよくわからず見てきた経緯があるので、このような展示はすこぶる有難い。古代ギリシアから現代建築まで、ヴァナキュラー建築や東北の古建築物も織り交ぜた構成で、興味深く見ることができたし、とても勉強になった。まぁ、中には美術&建築ド素人にはちょっと難し過ぎる専門用語が並んでいる箇所もあったけどね
で、収穫は多々で、なにしろ恥ずかしながら初めて知ることが多く、例えば…
◇パルテノン神殿はギリシア神殿建築の典型だと思っていたのだけど、通常のギリシア神殿より柱が2本多い8本柱であり柱も細いという特異な建築であること。
◇ヴェネツィアのドゥカーレ宮殿やフェデリコ2世のカステル・デル・モンテがゴシック建築であること。
※追記:ヴェネツィアのパラッツォ・ドゥカーレはカ・ドーロと並ぶヴェネツィアン・ゴシックの代表例ですが、カステル・デル・モンテについては正確にはロマネスクからゴシックへの過渡期の建築で、両方の特徴が見られるそうです。(H先生、ありがとうございました!!)
◇ロカイユ装飾が華美ではあるが、ロココ建築はルネサンスで再発見された古代ギリシア・ローマのオーダーを用いる古典主義建築であること。
…等々、目から鱗的な解説は実に興味深かったし、本当に勉強になったのだ。
ちなみに、併せて古い建築書やピラネージ本などの展示もあり、ついでに東北大学片平キャンパス建築群紹介もあり、コンパクトな展示コーナーに盛りだくさんの情報が詰まっていた。
美術とも関係の深い建築の歴史であり、なにしろ無料だし、お薦めの展示ですわ。