花耀亭日記

何でもありの気まぐれ日記

東北大学図書館「ヨーロッパレード-建築と歴史のカーニバル-」を観た。(追記あり)

2018-05-29 01:12:05 | 展覧会

仙台市川内の東北大学図書館エントランスで開催中の日EUフレンドシップウィーク展示「ヨーロッパレード-建築と歴史のカーニバル-」を観てきた。

http://www.library.tohoku.ac.jp/news/2018/20180507.html

■会期:平成30年5月23日(水)から6月28日(木)まで

■会場:東北大学附属図書館本館1号館エントランス展示コーナー

「ヨーロッパの代表的な建築様式と各国の建築を、写真パネルでわかりやすく解説します。いくつもの建築様式が織りなす建築の歴史に触れてみてはいかがですか。」(図書館サイト) 

ということで、海外で古い教会や建築物を見ても、恥ずかしながら様式の違いなどもよくわからず見てきた経緯があるので、このような展示はすこぶる有難い。古代ギリシアから現代建築まで、ヴァナキュラー建築や東北の古建築物も織り交ぜた構成で、興味深く見ることができたし、とても勉強になった。まぁ、中には美術&建築ド素人にはちょっと難し過ぎる専門用語が並んでいる箇所もあったけどね 

で、収穫は多々で、なにしろ恥ずかしながら初めて知ることが多く、例えば…

◇パルテノン神殿はギリシア神殿建築の典型だと思っていたのだけど、通常のギリシア神殿より柱が2本多い8本柱であり柱も細いという特異な建築であること。

◇ヴェネツィアのドゥカーレ宮殿やフェデリコ2世のカステル・デル・モンテがゴシック建築であること。

※追記:ヴェネツィアのパラッツォ・ドゥカーレはカ・ドーロと並ぶヴェネツィアン・ゴシックの代表例ですが、カステル・デル・モンテについては正確にはロマネスクからゴシックへの過渡期の建築で、両方の特徴が見られるそうです。(H先生、ありがとうございました!!)

◇ロカイユ装飾が華美ではあるが、ロココ建築はルネサンスで再発見された古代ギリシア・ローマのオーダーを用いる古典主義建築であること。 

…等々、目から鱗的な解説は実に興味深かったし、本当に勉強になったのだ。 

ちなみに、併せて古い建築書やピラネージ本などの展示もあり、ついでに東北大学片平キャンパス建築群紹介もあり、コンパクトな展示コーナーに盛りだくさんの情報が詰まっていた。

美術とも関係の深い建築の歴史であり、なにしろ無料だし、お薦めの展示ですわ


イタリアの切手♪

2018-05-21 23:41:57 | 使うもの

ボローニャのFさんから送っていて抱いた資料の中に、わぉ!! と目が喜んでしまったものが入っていた。旧リラの頃のイタリアの切手である。(Grazie!!>Fさん)

・ジュゼッペ・アルチンボルド《冬》

 

・バルトロメオ・マンフレディ《合奏》

  

さすがイタリアだなぁ!!マンフレディまで切手になっているとはね


Caravaggio見逃し展覧会(>_<)(その2)

2018-05-20 00:44:22 | 展覧会

見逃し(その2)は、フォルリで開催中(6月17日まで)の「L’Eterno e il Tempo tra Michelangelo e Caravaggio」展(Musei San Domenico)である。Fさんから情報を得ていたものの、秋にイタリア旅行したばかりでもあり、久々のフランスに行きたいという私的盛り上がりもあり、苦渋の決断で春のフォルリ行きはパスしてしまった。

https://www.mostraeternoeiltempo.it/

参考動画…。

https://www.youtube.com/watch?v=pkDHiFfleiA 

ルネサンス末期からバロック初期までの約50年のイタリア美術も建築も対抗宗教改革と重なっているのだと改めて知る。ミケランジェロ、ラファエッロからカラッチ、カラヴァッジョまで、ご存知寄り画家たちの作品が並ぶ展覧会だったようだ。それも、フィレンツェのドゥオモ博物館からミケランジェロ《ピエタ》やナポリのカポディモンテからティツィアーノ《パウルス3世と孫たち》まで来ていたなんて!!

 

ミケランジェロ《ピエタ》(1547年頃)ドゥオモ博物館(フィレンツェ)

詳細な展覧会内容を知ると、やはり観たかったと思う。それに、Fさんの展覧会ご感想が「良かった!!」となると、ますます後悔してしまうのだわ


Caravaggio見逃し展覧会(>_<)(その1)

2018-05-19 02:27:38 | 展覧会

去年10月末にミラノ「Dentro Caravaggio」展(Palazzo Reale)を観たので、残念ながら11月から始まった「L'ultimo Caravaggio. Eredi e nuovi maestri」展(Gallerie d'Italia)を観ることはできなかった(涙)。ボローニャのFさんから新聞の展覧会記事を送っていただき、おおよその概略を知ることができた。(Grazie!!>Fさん) 

 

http://ricerca.repubblica.it/repubblica/archivio/repubblica/2017/12/15/caravaggio-e-la-scuola-anti-caravaggio50.html

17世紀初頭におけるカラヴァッジョの影響の大きさはもちろんだが、プロカッチーニのようなアンチ志向もあるということでしょうか??

で、興味深かったのは、カラヴァッジョ最晩年の作である《聖女ウルスラの殉教》を中心に据え、発注者であるジェノヴァのマルコ・アントニオ・ドーリアと弟のジョヴァンニ・カルロ・ドーリアの二人のコレクション形成の違いが扱われていたようで、拙ブログでも触れたルーベンスもシモン・ヴーエもその流れで作品展示されている。ある意味、ジェノヴァのドーリア兄弟コレクション展でもあったのね 

兄のマルコ・アントニオ(マルカントニオ)はナポリ、弟のジョヴァンニ・カルロはミラノを中心にコレクション活動を展開していたようで、兄のコレクションにナポリのカラヴァッジェスキ作品が多いのが了解されるし、展覧会を見逃した悔しさも増すのだわ 

ネットで検索したら詳細なサイトがあった。

https://www.finestresullarte.info/847n_ultimo-caravaggio-mostra-spettacolare-e-provocatoria.php

ついでに、動画も…。

https://www.youtube.com/watch?v=XMHKgQZhDXY


取りあえず東京に(^^ゞ

2018-05-09 23:55:34 | 国内旅行

本当はGW前に行く予定だった東京に行ってきました。体調不良のため仕方なかったのだけどね。特に東京国立博物館「名作誕生-つながる日本美術」の私的観たかった展示作品は殆どが6日終了で、現在の展示はなんだか気の抜けたビール状態でした

ということで、今回観た展覧会は…

・「名作誕生-つながる日本美術」 東京国立博物館

・「プーシキン美術館展」 東京都美術館

・「プラド美術館展」 国立西洋美術館(再見です!)

結局、上野の展覧会ばかりでしたね