山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

TPPについて(7)-一日遅れの参加表明

2011-11-12 | 農業

 結局、一日遅らせただけの事実上の参加表明でした。首相会見で「私自身各方面から様々な意見を拝聴し、熟慮を重ねてきた。」と語っておられますが、当初から参加ありきの姿勢が見え見えの中でのこの発言自体に言葉の重みと言うものが感じられません。また、協議に入るに際し「守るべきものは守り、勝ち取るものは勝ち取る。」とのことですが、交渉ごとですから「守りきれないものもあり、勝ち取れないものは譲る。」こともあるのです。最低限譲れないものがあり、それが認められなければ参加はあり得ないということを明確に表明すべきです。それがないため、参加すればなし崩し的に譲歩させられてしまうという懸念が反対論の中に強いのではないでしょうか。

 そして、今国民が(といったら私は違うと言われるかも知れませんが)一番知りたいことは「何を守りたいのか」、「何を勝ち取ろうとしているのか」ではないでしょうか。さかんに国益と言う言葉が飛び交います。しかし、その国益が何を指しているのかが明確でないため議論がかみ合わないのでしょう。確かに交渉ごとですから、思い通りにならないことがあるでしょう。しかし、何が何でもこれだけは守り抜くとか、勝ち取るということを鮮明にすることが、交渉に臨むに当たって必要なことではないでしょうか。成り行きを見ないと分からないという姿勢では、最初から負けてしまってます。

 参加表明した以上は、もう後戻りは出来ないわけですから、首相が大見得を切った事の成り行きをじっくりと、お手並み拝見させていただきます。