山浦清美のお気楽トーク

省エネ、農業、飛行機、ボウリングのことなどテーマ限定なしのお気楽トークができればと思っております。

「自然卵養鶏法」「自給農業のはじめ方」

2015-03-31 | 本と雑誌
 いよいよ私が自給自足の理想的形態と考える有畜循環型農業を目指して、ニワトリを飼うことにしました。養鶏の知識を得るために

中島正著「増補版 自然卵養鶏法」農文協
中島正著「自給農業のはじめ方」農文協

を入手しました。





 そもそも自然農に出会ったきっかけは、「農業ことはじめ(7)-自然農法について」で書いておりますように、有機肥料(堆肥)を作る際に家畜糞尿を使用します。これに工業的に生産された化学物質が混入する可能性や濃厚飼料などで不健康に飼育されている家畜糞尿を使用せざるを得ないということがあったからです。つまり、本格的な有機農業を行うには家畜を飼うか、条件を満たす畜産農家から家畜糞尿を入手するしかありません。
 諸事情でななかな養鶏に踏み切ることが出来ませんでしたが、ようやっと今その思いを実現させるスタートラインに立ったのです。

 有畜循環型農業に出来る限り自然農的考えを取り入れて行きたいと考えております。

 旧来の農家では、そのほとんどの家でニワトリを飼育しておりました。私の生家にもおりましたし、現在の住まいにも十数年前まで飼育しておりました。今回、補修して使用する鶏舎もその時のものです。(参考:「ニワトリ小屋の修復」)
 ニワトリは農家にとって鶏糞の活用もさることながら、貴重な蛋白源としての大事な役割を担っておりました。しかしながら、化学肥料の普及や大型養鶏場が供給する鶏肉や卵のお陰で、農家の庭先からニワトリの姿が消えてしまったのです。これを復活させて持続可能な本来の農業の姿に戻して行きたいと願うものです。

 そういった思い入れ以外にも、もう30年近く前になるでしょうか、七面鳥と鶏を主体とする牧場の立ち上げを手伝ったことがあります。その時勉強のためと思い、

渡辺省吾著「図解 だれにもできる自然卵養鶏」農文協



といったものを読んだことを思い出しました。ページをめくっていると懐かしく思うと共に当時書かれた内容が現在でも立派に通用することに驚かされます。

 また、有畜循環型農業に関しては、

アルバート・ハワード著(保田茂監訳)「農業聖典」日本有機農業研究会

が参考になると思います。







麹箱、孵卵器(インキュベーター)を作る(2)~試作機完成?

2015-03-29 | 農業
 「麹箱、孵卵器(インキュベーター)を作る(1)~先ずは温度管理部から」では、目標温度に達する前に熱平衡してしまいました。
そこで衣装ケースにエアーキャップ(いわゆるプチプチ)を貼り付け、その廻りを更に梱包シート(多分、発泡ポリエチレンだと思います。)で囲いました。これでもダメなら、発泡スチロールで外箱を作り、スッポリと格納するつもりです。おそらく極寒期には必要になるかも知れませんが、そんなときには孵化させなければ良い訳です。そんなこんなで、自分なりにこれで行けるといった妙な確信があり、このような簡単なものを作ってしまいました。

(エアキャップと梱包シートで包んでみました)


 実際には、麹の内部温度を計測するため、もう一台サーミスタセンサの温度計を使います。サーモスタットの温度センサ(サーミスタ)は、卵の周辺など設置場所を変えられるので便利です。

(こうして見ると単なる白い箱にしか見えませんね)



 早速、動作確認です。先ずは、内部温度50℃を達成できるかです。(ちなみに外気温といっても室温ですが約18℃でした。)通電開始すると徐々に温度が上昇し、断熱材なしの熱平衡温度である30℃は簡単にクリア、40℃も難なくクリア、その後も温度上昇を続け目標温度の50℃もクリアできました。実際の熱平衡温度を調べたいところですが、孵化に必要な温度は38℃程度ですから、もうこれで十分であろうと思い、温度上昇試験はこれで中断しました。
 次に、実際の孵化温度である37.4℃(これはニワトリの体温であるらしい)に設定温度を変更し、どのような動作を行うかを観察しました。
 サーモスタットの設定値を37.4℃にすると工場出荷時設定では、37.4℃でサーモOFF、36.8℃でサーモON(0.5℃のヒステリシス)するようになっております。この条件で計測すると、サーモOFF後のオーバーシュートが38.0℃(プラス.06℃)、サーモOFF後のアンダーシュートが36.5℃(マイナス0.3℃)という結果になりました。

 オーバーシュート、アンダーシュートは断熱特性、外気温、ヒーター容量などの要素が絡み合ってきます。卵の孵化に必要な温度環境をもう少し調べて、設定温度やヒステリシスの設定だけで対応できるのか、それとももう少し工夫が必要となるのか判断したいと思っております。
 まぁ、憶測ですがあまり気にする必要はないと思っております。その根拠としては、市販の安価なお手軽孵卵器は機械式のサーモスタット(多分ヒステリシスが2℃程度)を使用していることと、ニワトリが実際に卵を温めているときにそんなに厳密な温度管理をしているとは思えないことが挙げられるでしょう。

ちなみに湿度は、濡れタオルを箱内に置きましたところ70%前後の値を示しておりました。

 一応、これで試作機としては完成といったことかと思います。今後は麹や卵をどのようにして箱内に置くかを検討して、実用化できるかどうかといった段階に入ります。
 色々能書きを垂れたとしても使えなければ何の役にも立たないのです。

麹箱、孵卵器(インキュベーター)を作る(1)~先ずは温度管理部から

2015-03-27 | 農業
 「わが家でつくるこだわり麹」を読み、味噌や醤油を種麹から作ることにチャレンジしてみようと画策しております。先ずは麹箱なるものが必要となることが判明しました。
 また、先日補修したニワトリ小屋(参考:「ニワトリ小屋の修復」)でニワトリを飼うことにしました。これには雛を入手すれば、直ぐにでも始められます。以前は農協を通して購入していたのですが、気に入った品種がありません。雛を空輸してもらうという手もありますが、相当高額になりそうですし、購入ロットも50羽以上まとまらないと販売しないとか色々と制限がつきます。有精卵ならば比較的安価に入手できそうですので、いっそのこと孵化させてみようと思い立ち、孵卵器のことを調べてみましたら、比較的簡単にできそうな感じです。

 麹箱も孵卵器も一種の恒温槽みたいなものと考えて良く、これらは似たようなものです。よって共通化ないしは兼用できるのではないかと考えました。特に温度管理部分は管理温度が異なるだけで全く共通化が図れるものと考えられます。

 麹箱は木材で作った方がよさそうですが、何でも良いとのことですので両方とも衣装ケースで試作してみようと思います。先ずは、衣装ケースを想定して温度管理部を作製します。
 次の画像は、温度管理部の主要なパーツです。



 熱源用100Wのリボンヒーター、ヒーター制御用のサーモスタット(電子式)、サーキュレーション用のファン、温湿度計(デジタル)、温度計(アナログ)

 孵卵器の場合管理温度から±2℃以上離れると孵化率が著しく悪化するとのことですので、電子式のサーモスタットとしました。また、湿度管理も重要な要素だそうですので、温湿度計も用意しました。デジタル式の場合MIN-MAX値などの表示もあるので使い勝手が良いと思います。アナログの温度計は、デジタルとの比較用と麹内の温度計測のため別途用意しました。

 ヒーターとファンをアルミ材を加工して次のように組み立てました。



 これを衣装ケースの仮格納したのが次の画像です。



 この状態で温湿度計を内部にセットして、上蓋を被せ試運転を実施しました。

 外気温13℃程のときケース内温度が30℃で熱平衡に達してしまいました。ケースの断熱が必要です。これでは試験になりませんので、設定温度を25℃に変更して動作させましたところ設定温度に対してプラス0.2℃、マイナス1.2℃の範囲で温度管理ができました。これは熱平衡温度に近い設定温度ですので、オーバーシュートが小さく、アンダーシュートが大きいのは当たり前の結果でしょう。

 今後、断熱材をケースに装着して50℃程度まで平衡温度を持ち上げることを目標とします。これでしばらく試運転で温度変化の特性を調べ、最適な設定温度と制御ヒステリシス設定値を見つけることとします。

 この作業が終了した段階で、ケースへの実装方法を検討予定です。現在の構想としては、麹用と孵卵器はケースを別個に用意して、温度管理部は共用できないかと考えております。

 更に、孵卵器の場合には転卵という作業が必要になります。とりあえずは、手動でやろうと思っておりますが、将来的には自動的に行う仕掛けも自作してみたいと思っております。




「わが家でつくるこだわり麹」

2015-03-07 | 本と雑誌
FBでの発酵食品の投稿に刺激され購入してみました。

永田十蔵著「わが家でつくるこだわり麹」農文協

 今まで農業をするに際する微生物に関する書籍として、「生きている土壌 」や「土壌微生物の基礎知識」(参考:硝酸態窒素について)などを参考にしてきました。

 また、自宅で作っている発酵食品としては味噌だけです。大豆は自然農による自家栽培ものですが、麹は購入してきました。本格的にこだわるには、ここはやはり種麹から自家製麹を作らねばと一から学んでみようと思い立った次第です。

 微生物の世界は、知れば知るほどミラクルワールドが広がっていきます。味噌、醤油、酒など多くの発酵食品が身近にありますが、現在その多くは工業製品に近い存在となってしまっております。これを自分自身の手に取り戻すことができるかも知れません。

 今後の最大の目標は、手前醤油を作ることです。それも自分好みの醤油を作りたいと思っております。といいますのも、外食などでお店の備え付けの醤油は、ほとんど私の好みに合いません。せっかくの美味しい料理が醤油で台無しになってしまいます。ですから美味しいものを食べに行くときにはマイ醤油を持参します。そのマイ醤油でさえ消去法で残った数少ないものの一つです。できれば試行錯誤して、究極のマイ醤油を作ってみたいと思っております。






車庫の雨樋を取り替えました

2015-03-06 | ブログ
 経年劣化で車庫の雨樋がその役割をしなくなっておりました。次の画像のように、トタン製の雨樋が錆びてしまい穴があいてしまっておりました。おそらく何らかの原因で雨樋が変形して、穴があいた部分に水が溜まるようになっていたようです。



竹の魅力と活用」ということで竹を利用することも検討してみましたが、軟弱にも塩ビの雨樋にしてしまいました。

 ホームセンターで材料を購入(約7,500円)して、30分くらいの作業で取替え完了しました。
次の画像は、新しい雨樋を取り付けたところです。



最後に、実際に水を流してみて高低差を調整して水が滞らないようにしました。

 ものはついでに物置になっていた鶏小屋の整理を行い、トタン屋根の張替えをしました。台風で屋根が飛ばされないように海苔網で屋根を覆いました。



周囲を補修すればニワトリを飼うこともできますが、さてどうしたものか?
以前は7羽ほど飼っておりました。新鮮な卵も魅力的です。しかし、昔とは違い周囲には住宅が建て込んできましたので、騒音問題や鳥インフルエンザなど飼い難い状況があります。いっそのこと山に飼育小屋を作って、放し飼いをしようかとも考えております。

 今のところ踏み込み温床兼堆肥小屋にするか、ニワトリを飼うか決めかねているところです。

  

「竹の魅力と活用」

2015-03-04 | 本と雑誌
~内村悦三編「竹の魅力と活用」創森社~

 竹は身近なものであるにも関わらず、竹の知識など皆無というのが実情でしょう。私にとって竹はどちらかというと厄介者でした。耕作放棄地などに侵略し、またたくまに竹薮になってしまいます。竹薮を開墾するのは並大抵の労力ではありません。(参考:「竹薮を切り開く」)

 これまでは豆類やキュウリの支柱として活用(「スナップエンドウ」)したり、千歯扱き(「千歯扱きを作る(3)-とりあえず完成」)を作ったりした程度でした。

 また、支柱の廃材はロケットストーブ(「ロケットストーブを使ってみました」)の燃料にしたり、購入した竹製のザルなどは良く用いております。

 しかし、竹はその辺に勝手に生えているものといった認識しかありません。そこにあるから思いつきで使ってみるといった程度のものでしょう。

 以前紹介した、「月3万円ビジネス」「里山資本主義-日本経済は「安心の原理」で動く」を読んでみると、もっと別の見方で捉えなおす必要があるのではないかと思っていたとき、タイミングよくFBで本書の紹介投稿に出会ったのでした。

 本書は、竹の種類や特性、生産、加工、用途など竹に関する知識が網羅されております。竹に興味を持ったら最初に読むべき一冊であろうと思います。