眠れない夜の言葉遊び

折句、短歌、言葉遊び、アクロスティック、夢小説

シャドー・ポエトリー

2019-06-21 21:21:00 | 短歌/折句/あいうえお作文
エディターが折句をたどる真夜中に勇む見出しはあみかけシャドー
(折句「エオマイア」短歌)
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公園カフェ

2019-06-21 03:11:51 | 夢追い
 大の字になって燃え尽きているのも飽きて起きあがった。もう一つエスカレーターを上がればそこは公園で、砂場の中にちょうど新しくできたカフェがあった。既に先客が一人いてオーダーを通す最中だった。その方法が少し風変わりだ。
 
「ご注文はに無言で頷くと日替わり。頷かずに見つめ返すだけならかき氷」
 先客は頷いて日替わりになった。今日の日替わりはラーメンだ。
 
「僕はコーヒーだけ」
 暑さと寝起きのためあまり食欲がなかった。カウンターが物差しみたいに細い。
 計画していたようにpomeraを開くこともままならなかった。アイスコーヒーを一口飲んだら、どこかテーブル席に引っ越ししたかった。
 振り返って見ると苺の香りがした。いつの間にかテーブル席はかき氷を食べるおばさま方でいっぱいになっていた。
 
「濃いだろう」
 マスターがコーヒーの濃さを自慢してきた。
 コーヒーも濃いしラーメンのスープも負けずに濃いのだとか。濃さよりも、ぬるさの方が気になった。
 
「おかわりいる?」
 グラスを突き出すとマスターは素手で氷を追加してくれた。
 キラキラと良さげな氷。この店は夏の間は流行りそうだ。
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フリップ・ロケット

2019-06-21 02:29:21 | 短い話、短い歌
 荒れ果てた大地を耕している内にロケットの準備が整った。いつでも捨てていくつもりで始めたのに、今では土のことが気になっていた。まだ途中だ。ここまでやってきた。もう少しのとこなんだけどな……。待つ間が、続ける期間が長すぎたのだ。ロケットに鍬を立てかけて君は星を見上げた。まだその足は大地の上にあった。完成させることに意味が? それは自己満足ではないのか……。星が自分に向いて瞬いているように見える。「どうせいつかは捨てていくものだ」
 
荒れ果てた
芸人街を
飛び出して
宇宙へ向かう
フリップ男子
 
(折句「揚げ豆腐」短歌)
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牛になります

2019-06-21 01:01:00 | 短歌/折句/あいうえお作文
揺れながら
気を吐いている
皮膚に身を
寄せて私は
牛になります
 
「ユキヒョウ」
 
 
牛になり
田畑を歩む
一日を
密かに覗く
蜻蛉のめがね
 
「うたいびと」
 
 
校長と
ママの一派を
説き伏せて
牛になっても
不死にはなれず
 
「ゴマ豆腐」
 
 
牛になり
たいと一晩
祈っても
ヒョウがふったら
虎に寝返る
 
「うたいびと」
 
 
湯煙が
キリンを創り
ヒヒを生み
妖怪を経て
牛になります
 
「ユキヒョウ」
 
 
 
 
牛になります(折句)
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