大の字になって燃え尽きているのも飽きて起きあがった。もう一つエスカレーターを上がればそこは公園で、砂場の中にちょうど新しくできたカフェがあった。既に先客が一人いてオーダーを通す最中だった。その方法が少し風変わりだ。
「ご注文はに無言で頷くと日替わり。頷かずに見つめ返すだけならかき氷」
先客は頷いて日替わりになった。今日の日替わりはラーメンだ。
「僕はコーヒーだけ」
暑さと寝起きのためあまり食欲がなかった。カウンターが物差しみたいに細い。
計画していたようにpomeraを開くこともままならなかった。アイスコーヒーを一口飲んだら、どこかテーブル席に引っ越ししたかった。
振り返って見ると苺の香りがした。いつの間にかテーブル席はかき氷を食べるおばさま方でいっぱいになっていた。
「濃いだろう」
マスターがコーヒーの濃さを自慢してきた。
コーヒーも濃いしラーメンのスープも負けずに濃いのだとか。濃さよりも、ぬるさの方が気になった。
「おかわりいる?」
グラスを突き出すとマスターは素手で氷を追加してくれた。
キラキラと良さげな氷。この店は夏の間は流行りそうだ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます