Emi's home making

奈良・生駒・大阪市内
「おもてなし中国・薬膳料理教室」
フードプランナー・料理研究家
~食を通して華のある暮らし~

有職料理 萬亀楼 京都 「程さんといく 憧れの名店美味紀行」 8月

2011-09-25 22:20:21 | 勉強
UPが遅れてしまっています。
もう、すっかり秋なのに、8月の暑かった真夏に行った記事になりますが…

先月8月の名店美味紀行は京都の老舗 有職料理 萬亀楼さんでした
老舗の中の老舗とは言うまでのありませんが、生間流のお家元でもあります。ミシュランでも2つ星。
包丁式が有名です。
私が大学生の頃だったか…京都貴船神社の献茶会の時に初めて見た「包丁式」。
「そうだったんだ」と感動しました。
ほんと、すごいんです。厳かで、素手 指一本も触れないで、俎板と俎箸のみで魚をさばきはります。
衣装も印象的でした。


室内は華美ではありませんが、本当の和の美しさを大切にしてられるとのこと…とても趣があるお部屋です。
夏には涼しさを演出するために壁一面にも葭簀(よしず)をはられ、見た目から涼を感じます


1品目、賀茂ナスの器…器の下の部分は陶器ですが、蓋として乗っかっているのが、ホンモノの賀茂ナスのへたの部分
出てきたとき、なんか笑っちゃったかわいい。
ナスのツルや、小さいお花も演出で一緒に盛られてきました。
中は賀茂ナスと焼きホタテ、生姜、オクラ、トマトと美味出汁ジュレ(←ここでもでたっ。ジュレ。はやりですものね~)


大きな蓮の葉に包まれて…

くしを開けてみると、氷と共に盛り付けられたお造り。
素敵


「竹籠」に盛られたおかずの数々。このお店のお昼の名物です。
出汁巻き卵、もずく酢、笹巻寿司、スズキ蓼焼き、車海老、南瓜、鱧の子卵、その他いろいろ。
他に椀もの、炊き合わせなどたくさんありました。
奥に座ってられる方は先代のおかみさん。
お孫さんが大学を卒業され、東京の料亭へ修業に出られたそう。
「毎日毎日、皿洗いばかりさせられてるかと思ったら…。私が変わってやりたいです」ってお孫さんのことたいそうご心配な様子でした。
微笑ましい優しいおばあちゃんこころ 


ごはんは蒸篭蒸しされたホタテごはん。もっちりと美味しかったです


お部屋には京野菜が描かれた、こんなキュートな屏風も

↓↓そうしているうちにサプライズが↓↓
国宝物の絵巻物を見せていただくことに。
いきなり畳に広げてくださるもんやから、ちょっとビビってしまった


包丁式に使用される刃も見せていただき、みなさんテンションUP

昔の文献から見る、お料理の数々。とても興味深いものでした。
 
ご主人のお心使いの素晴らしさときたら…。気さくなうえにとってもよぅ動いてくれはるんです。
今の老舗料亭のいいところや難しいところなどもお話しを伺うことができました。

お店を後にしてからも、素敵な余韻が長く残っていました。

萬亀樓
代表者 小西重義
創業 享保七年(西暦1722年)
所在地 京都府京都市上京区猪熊通り出水上ル蛭子町387
電話番号 075-441-5020
FAX番号 075-451-8271
営業時間 12:00~22:00 (19:30迄にご入店)
定休日 不定休(月1回)