年月に関守なし…… 

古稀を過ぎると年月の流れが速まり、人生の終焉にむかう。

ブルーベリー

2013-07-04 | フォトエッセイ&短歌

 7月に入りブルーベリーの収穫期となる。最近では「ブルーベリー狩り」の出来る農園が増えた。これはブルーベリーの品種改良と栽培の進化で、その場で摘み取って賞味出来る果実になったという果樹農園の成果の賜である。
 ちょっと酸っぱい系のジャムしか知らない人は自然の中で木になっているブルーベリーを見る事をお勧めしたい。中学校の同級生がブルーベリーの栽培を始めてようやく自慢できるようなブルーベリー園になったということで旧友達と出かけた。今年は2週間も早く収穫が始まったという。何故かと聞くと「ブルーベリーは去年の自然環境によって今年の果実の様子が決まる」ので昨年のデーターを分析しないと2週間早まった原因が分からないという。
 農業もデーターを基本したIT産業である。実は、もう十年も前の話であるが、彼はシクラメンのミニチュア化に成功、小さな鉢植えシクラメンを市場に出荷させた研究家である。近郊農業の時の人として小学校の教科書にも紹介された経歴の持ち主である。
 地域の近郊農業を推進しているリーダーの一人で人望もある。「自分の良いことはみんなにも良いことにならなければならない。自分のマイナスはみんなで背負わなければならない。これが自分の百姓をしている基本的な考えだ」とも茶飲み話しに語っていた。
 完熟の紫紺の大豆ほどのブルーベリーはジャムからは想像出来ないアバウトな甘味が広がる。麦刈りで大汗かいた子供の頃も話題に上がった。しっかり根付いた早苗の葉裏を波のようにして吹き抜ける梅雨晴れの風に吹かれながら野性味に浸るのも悪くはない。が、氷みずで20分位、冷やしてから口の中に5粒入れてほおばって食べるのが一番上手いブルーベリーの食べ方だという。勿論、皮を出す必要はない。
 「目の網膜に良い」アントシアニンが豊富に含まれて視力改善効果が謳われているのはご存知の通り。『眼鏡なしで更新した前回同様、今回も無事、自動車免許の更新が出来た!』『今まで通り、70歳を過ぎても読書が楽しい!こんなうれしい事はない!』小林製薬のCMフレーズである。

今、日本にはブルーベリーの品種は60種類もある。さてこれは?

  ブルーベリー「ツムかモグか」は微妙なり一粒コリッと指先にあり

  梅雨晴れの陽射しの影はくっきりと実ひとつ一つに刻印押して

  梅雨晴れのブルーベリーの野趣の味麦刈りもあったと頷きて笑む

  実潰せば深き紫紺が染み滲む太古に繋がるインディオまでも

  ブルーベリー軽く弾けておひさまの味も香りも紫の色

  トーストにブルーベリーのジャムぬれば香りフワリとカフェにも勝る


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