2月11日、東日本大震災からちょうど11ケ月になる。遺体で発見された犠牲者は15848人、行方不明者は3305人を数えている。不明者の生存の可能性は0である事を関係者は充分に分かっているはずだが、決断に至っていない。
遺体が発見されても生前の面影は無かろうが、やはり遺体を確認し、然るべき手続きを踏んで「成仏して欲しい」という願いなのであろうか。第三者には計り知れない心の闇を抱いて思い悩んでいるのかも知れない。
10日には復興の「司令塔」となる復興庁が発足した。被災地の要望を一括して受け付ける「ワンストップサービス」の機能を持ち、復興交付金の配分など「復旧・復興を包括的に早急に進める」と述べている。看板は高田松原の「奇跡の一本松」の近くの松が使用されたと、話題作りにはなったが、何とも対応の遅さに忸怩たる思いである。
幾多の大災害に打ちのめされて来た日本に、復旧・復興の「司令塔」が無かったという無策に今さら唖然とする。遅きに失したが、総力を上げて取り組んでもらいた。
<震災1ケ月後のガレキの街、手前が仙台空港駐車場>
濁々と湾内侵すモンスター瓦礫残して大海に還る
息呑みて「嗚呼~」声上げし画面から津波轟き人影消える
禍事(まがごと)は想定外の地震(ない)なれど人災の責誰に語らん
暴れ波 瓦礫山脈築きおく地獄の道は斯くもあらんか
黒き汐 悲鳴呑み込み土地を食むヘドロの泥濘(ぬかるみ)モンスターの糞