経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

リーダーと言葉

2007年03月03日 | Weblog
 本を読んでいると、そのストーリーから受ける感動とは別に、そこで使われている言葉に、大きく影響を受けることがある。これを「言葉との出会い」といってもいい。

その語なりフレーズを取り出し、それを他の方へ渡したところで、どうだろうか。多くは感動どころか、キョトンとして、それで終わるのではなかろうか。全体の中の語、全体あってのフレーズといったこともある。体験が抜けた抜け殻といったら、言い過ぎか。
 
 いずれにしても「言葉」は、その言葉に潜む、あるいは背景とする行動から創出されたものではないと、人は動かないのではなかろうか。

ここに「動かない」と書いた。人は、自分を持ち上げられないし、他人を動かせない。自分は、他人に持ち上げてもらい、他の人が、こちらの目的にそって、自らの石で動いてもらう。このことを知り、そこの2つのためには、どうしたらいいかをわかっている人が、真のリーダーである。

お客様の立場でとか、お客の視点でと言っても、それだけのこと。言っても、言わなかくても、どちらにしても変わりはない。

こちらが動いたか、相手の動きに合わせたかによってのみ、変化はあらわれるものなのだ。

言葉を換えて繰り返すことになるが、このことは言葉が無力であるとか意味がないということにはならない。人は自ら、感じて動く。相手を感じて動く。「感じて動く」をつづめて、「感動」と言う。だから真のリーダーの吐く言葉には、相手をして感動がなければ、言葉自体が意味をなさない。

 文字も然り。不二家の社内通達は、その配下にすら無視された。人をして感じて動かせるものが、なかったという証である。

 辞任する、といった問題ではなく、そうした人を動かせない人が組織トップにいたこと自体、問題なのである。

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