経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

あなたとともに

2014年12月18日 | Weblog
もいちど
「先入れ先出し法」を見て見よう。

会計書によると、
これは、先に取得したものから順に払い出されると仮定して、        
棚卸し資産取得原価を払出原価と期末原価に配分する方法。

長所は、次の2点。  
1-原価配分の仮定と物の流れが一致すること。
2-物価変動時(価格変動時)にも、期末棚卸資産が時価に近似すること。       

対して、短所は、次の2点。
1-物価変動時には、期末棚卸資産の名目資本を維持するだけで、
期首棚卸資産の保有損益が損益計算に混入してしまうこと。
2-その結果、同一物価水準による費用収益の対応ができなくなること

上のどこに、消費者、買い手のことが書いてあろう。
まったく消費者に関係のない論理である。
言うなれば、作り手、売り手のまことに都合の良い論理である。

今も多くの企業がそれを消費者に押しつけている。
そして、なんのおかしさも感じず、叫んでいるのだ。
社是として、唱和しているのだ。
名刺に、書き込んでいるのだ。

「顧客第一主義!」と。

自社から見た経営、さらば。
買い手からみた経営。

この両面で、良しの経営を目指そうよ。
そして高らかに歌おう♫、♬
あなたとともにhttps://www.youtube.com/watch?v=JyutrXC-v4Y

販売員もそう。
買おうと思って来店したお客様に、「売り」をやって
「買おうと」という気を喪失させているのだ。

街作りにしても、多大な金をかけて道路を広げ
車が速度を上げて通過しやすくし、人が歩くのを危なくしている。

どこの世界に「車」が買い物をする街があろうか。
車社会と言うが、どこに車が「社会」を作っているのか。

車は、生活のためのツール、道具の1つだ。
道具の為に金を投じ、それを使う主役をないがしろにする。
その典型的な例が、「歩道橋」。
老人が使用できない橋を作って、なんいが「安全」なんだよ。

このように売れない状況は、多くの場合、人の考え、意志により
消費者にとって都合の悪い条件を創っている例はごまんとある。

なぜか、といったことを考える必要も無かろう。

自分が消費者、買い手である場合に、
感じることを大きく2つに分ける。

1に、「気分がいいこと」、2に「不快なこと」。

市長は、自分の年取った母親と一緒に歩道橋を
登山してみることだ。

商店街の役員は、自分の孫を連れて道を歩いてみることだ。


気分が良いかい。歩道橋は?
車とはみ出した看板など気を遣いながらの
ウインドウシッピングは、気分が良かったかい?


こうした快不快を生じさせているのは、自分だ、
売れなくしているのは自分だ、
ということに気が付けば、ことは簡単だ。
対策はこうした作り手・売り手からの「売り」が、
実は消費者の選択権や買い物行動を阻害している。
そうしたことを、やめればいいのである。

販売員や営業マンは、売り手の味方ではなく、
買い手の味方に徹させればいいのである。

「気分がいいこと」を増やせばいいのである。
「不快なこと」を減じればいいのである。

消費者にとっての
「気分がいいこと」を増やし、「不快なこと」を減じること。

これが経営革新である、と言うのが私の確信である。

経営とかマーケッティングの勉強もやめよとは言わないが、
購買は消費者の心理と行動で決まるのだから、
街を一消費者として、そぞろ歩きし、
一消費者としてのぞいてみたい店に立ち寄り
一お客として買いたい物を買ってみる、
といったことに時間を十分割いてみること。

そうしたら以下に手間暇かけて、コストをかけて
人件費を懸けて売れなくしている化がわかるだろう。
わかったら、それをやめること。
それが売れ出すきっかけになることは、当然である。

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