経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

甘チョコ、苦チョコ

2007年08月19日 | Weblog
 記者会見が始まるまで、団扇で涼んでいた顔が映し出されていた。
それは、何度繰り返し見ても、これから謝罪会見の直前の緊張などが覗えるものではない、どちらかというとのんびりした顔。そこからは、ことに重大さの認識の欠如と、「被害者が出ていないのに、何で?」、といったお坊ちゃま経営者の顔が覗える。

 昨日は、取締役と担当が行った、と発表していたが、これもわずか1日で石水社長自身も改ざんの事実を把握していた、と訂正。また16日から19日までの4日間を予定していた全製品の生産停止は、事実上無期限停止に延期。見通しの甘さというか、事態の把握、認識力に疑問を感じる。

 ただ、これまでと違うのは、大腸菌群を検出したアイスクリームなど問題の商品だけでなく、すべての商品を店頭から回収すると発表するなど、これまでと比べて敏速な対応が見られたこと。当たり前のことだが、これまであたりまえでなかったので、その分幸い。

 それにしても、何度も書いているが、これまでの事件発生のとき、どうして自社の点検なりをしないのだろう。明日は我が身ということは自覚できたろうに。なにせ賞味期限を1、2カ月延ばす改ざんを1996年以降繰り返していたことことを社長自身が把握していたか、あるいは指示していたのだから。

 隠して得るものより、隠して失う方が遙かに大きいということぐらい、誰でもわかる計算である。苦いチョコが売れるはずがない。

チョコレートの食べ過ぎか、実に 甘い判断。甘すぎる、甘チョコ経営者だ、といわざるを得ない。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿