経営コンサルタント田上康朗の雑感帳

経営コンサルタント田上康朗が、気ままに本音で記す雑感帳です。書く日もあれば書かないときもあります。

墓穴を掘り続ける人

2011年02月10日 | Weblog
今ではない。
しかし先に起こる売上不振、
そして企業の衰退。それがどうして些事などであろうか。

この今から
つもり重ねた些事が、やがて売上の山になる。
または廃山となるのである。

消費者の喜びの山は、売上の山。
消費者の不満の山は、不信の山。そして廃山と化す。

ならば経営理念、方針が、消費者に良き想いや感動として伝わり、
さらによきクチコミになるように、言動することで、
直接的、具体的に形化をなすことが、
日常の仕事での肝心要(かんじんかなめ)である。

当然だ。

ところが不思議なことに多くの企業では、
自社を自社で持ち上がることを必死にやっている。

大売り出しを年がら年中やっている企業があるとしたら、
売り出しを年がら年中やってもうまくいかなかったからだ。

なぜ売り出しをやるかと言えば、売り出しをしないと、
目標の売上に達しないからだ。

なぜ売上が上がらないか。
消費者の購買が少ないからだ。


こうして考えれば、対策は売上を上げることや、
売り出しを行うことではなく、
消費者の「購買を高めること」にあることが
誰しも理解できるはずだ。

ここで、それでも、
「だから売り出しをやっているんだ」
「だから営業に力を入れているのだ」

と、また戻り堂々巡りしたい人は、「どうぞ」と言いたい。

そうした彼らの「売上」は自分たちの都合、事情。
これだけなら少しは私も理解できるが、
昨日ホテルの例で示したように、
なかには自社のやり方、すなわち規則やルールを
消費者に遵守させるためにその多くのエネルギーと費用を
使うというまったく逆のことをやっているに例には、
「なんでやろ」と、理解に苦しむ。
自ら墓穴を掘る。
少しずつ掘っているから気がつかないのだろうか。

これでは、機会損失を積み重ねるだけではなく、
さらにコストを投じて不評を買うといったことを、
企業全体でせっせとやっていることになる。
さらに大きな墓穴を完成させるために。