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【COGHCC聖書通読】 2017/05/03

2017-05-03 09:20:07 | 一日一章・聖書通読日記
エステル記 2:1-4
『これらのことの後、アハシュエロス王の怒りがとけ、王はワシテおよび彼女のしたこと、また彼女に対して定めたことを思い起した。 時に王に仕える侍臣たちは言った、「美しい若い処女たちを王のために尋ね求めましょう。 どうぞ王はこの国の各州において役人を選び、美しい若い処女をことごとく首都スサにある婦人の居室に集めさせ、婦人をつかさどる王の侍従ヘガイの管理のもとにおいて、化粧のための品々を彼らに与えてください。 こうして御意にかなうおとめをとって、ワシテの代りに王妃としてください」。王はこの事をよしとし、そのように行った。』

覆水盆に返らず、との諺の如く、過去の過ちを全くなかったように取り消すことはできません。アハシュエロス王もまた酔った勢いで起こしてしまった愚かな行為と、怒りに任せて定めてしまった永遠に変えることのできない法律を思い起こして後悔しました。そこで王の家臣たちは、新たな王妃の候補をペルシャ全国から公募し、その務めに相応しい品格を備えるように教育した後、王妃を選ぶことを勧めたところ、その案は王の心に適って直ちに発令されました。

私たちは過去を変えることはできなくとも、未来に対しては新たにやり直すことができます。そして神様は私たちの心に思う計画を用いて、正義と御心を成し遂げられます。いつまでも過去を振り返って悔やみ続けることをやめ、周囲の人々の知恵ある良い意見に耳を傾け、新たな希望の未来に向かって一歩踏み出す私たちでありますように。

http://bible.com/81/est.2.1-4.ja1955

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エステル記 2:5-7
「さて首都スサにひとりのユダヤ人がいた。名をモルデカイといい、キシのひこ、シメイの孫、ヤイルの子で、ベニヤミンびとであった。 彼はバビロンの王ネブカデネザルが捕えていったユダの王エコニヤと共に捕えられていった捕虜のひとりで、エルサレムから捕え移された者である。 彼はそのおじの娘ハダッサすなわちエステルを養い育てた。彼女には父も母もなかったからである。このおとめは美しく、かわいらしかったが、その父母の死後、モルデカイは彼女を引きとって自分の娘としたのである。」

アハシュエロス王の新たな王妃の公募が始まったまさにその時、ペルシャの首都スサの街にエステルという一人のユダヤ人の乙女がいました。彼女はネブカデネザル王によって、エコニヤすなわちユダの王エホヤキンと共にエルサレムから異教の地に捕らえ移された第二期バビロン捕囚の一人でしたから、おそらく元々は貴族の家系に生まれた者ではないかと思われます。世が世であれば良家のお嬢様として何不自由なく暮らすことのできたはずの彼女でしたが、突然訪れた神様の裁きに家を追われ、両親にも先立たれ、伯父モルデカイの手によって異教の地で一人で生きてゆかねばならない、まさに悲劇のヒロインのような人生が待ち受けていました。

私たちもまた順風満帆な人生ではなく、何故このような苦しみに遭わなければならないのかと思うような試練の中を通過しなければならないときがあります。しかし神様のなさることは皆、ときに適って美しいものです。神様は必ず何かしらの意味を持って私たちに試練を経験させなさるお方です。苦難の人生を恨むことなく、これが運命だとあきらめることなく、試練を乗り越えた先に待っている神様の永遠の祝福を確信して手放すことなく、日々前向きに生きる者でありたいと願います。

http://bible.com/81/est.2.5-7.ja1955

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エステル記 2:8-9, 13, 15, 17
「王の命令と詔が伝えられ、多くのおとめが首都スサに集められて、ヘガイの管理のもとにおかれたとき、エステルもまた王宮に携え行かれ、婦人をつかさどるヘガイの管理のもとにおかれた。 このおとめはヘガイの心にかなって、そのいつくしみを得た。すなわちヘガイはすみやかに彼女に化粧の品々および食物の分け前を与え、また宮中から七人のすぐれた侍女を選んで彼女に付き添わせ、彼女とその侍女たちを婦人の居室のうちの最も良い所に移した。

こうしておとめは王の所へ行くのであった。そしておとめが婦人の居室を出て王宮へ行く時には、すべてその望む物が与えられた。

さてモルデカイのおじアビハイルの娘、すなわちモルデカイが引きとって自分の娘としたエステルが王の所へ行く順番となったが、彼女は婦人をつかさどる王の侍従ヘガイが勧めた物のほか何をも求めなかった。エステルはすべて彼女を見る者に喜ばれた。

王はすべての婦人にまさってエステルを愛したので、彼女はすべての処女にまさって王の前に恵みといつくしみとを得た。王はついに王妃の冠を彼女の頭にいただかせ、ワシテに代って王妃とした。」

捕囚の民として、また親を失った孤児として、苦しい生活を強いられていたエステルでしたが、王妃の公募が始まったとき、唯一彼女が持っていた賜物、すなわち生まれもって神様が賜った美しさのゆえに王妃候補として選ばれ、教育係として任命されたヘガイの元に集められました。彼女はほかの王妃候補たちに優ってヘガイの好意を得ることができ、最も優れた7人の侍女たちと、最も良い部屋を与えられて、最高の環境の中で王妃としての教育を受けることができました。そしていよいよアハシュエロス王と謁見する人生最大のチャンスに、エステルは自分の望むものすべてが与えられるにもかかわらず、ヘガイの勧めたもの以外は何一つ求めませんでした。その結果、彼女は最も王の心に適い、他の誰よりも王に愛されて、ついに王妃として選ばれました。まさにシンデレラのような成功物語です。

何故彼女がこれほどまでに人々の好意を得ることができ、懇意にしていただき、最上級の栄誉を受けることができたのでしょうか? それは外面的な美しさだけでは決して説明できません。彼女の最大の賜物は美貌ではなく、生まれもっての品格です。たとい捕囚として貧しく辛い人生を歩んでいても、彼女は神に愛された民としての尊厳、神様の御心に適う者としての人格、内側から輝きを放つような気品、真の美しさを保ち続けていたのです。それらを侍従ヘガイが心で感じ、エステルもまた我を張ることなくヘガイの教育を受けて従順かつ謙遜であり続けたことが、最高の栄誉につながったのです。私たちもまた神と人とに愛される者として尊厳と気品を持ち、謙遜や従順などの御霊の実を結んで、神の賜る栄光を受ける恵みに与らせていただきたいと願います。

http://bible.com/81/est.2.8-9,13,15,17.ja1955

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エステル記 2:18-23
「そして王は大いなる酒宴を催して、すべての大臣と侍臣をもてなした。エステルの酒宴がこれである。また諸州に免税を行い、王の大きな度量にしたがって贈り物を与えた。 二度目に処女たちが集められたとき、モルデカイは王の門にすわっていた。 エステルはモルデカイが命じたように、まだ自分の同族のことをも自分の民のことをも人に知らせなかった。エステルはモルデカイの言葉に従うこと、彼に養い育てられた時と少しも変らなかった。 そのころ、モルデカイが王の門にすわっていた時、王の侍従で、王のへやの戸を守る者のうちのビグタンとテレシのふたりが怒りのあまりアハシュエロス王を殺そうとねらっていたが、 その事がモルデカイに知れたので、彼はこれを王妃エステルに告げ、エステルはこれをモルデカイの名をもって王に告げた。 その事が調べられて、それに相違ないことがあらわれたので、彼らふたりは木にかけられた。この事は王の前で日誌の書にかきしるされた。」

エステル記の最大の特徴は、神様のお名前をはじめ、信仰用語が一切出てこないところです。歴史上起こった事実を淡々と記録し続ける中に、言葉では何一つ言い表さなくとも、神様の見えざる御手が歴史の背後で働かれていることを明確に示しているところです。これは私たちの日常生活の中でも、決して表立って伝道しなくとも、信仰を実践する自らの言動を通して、必ず神様の栄光を現すことができるとの教訓でもあります。

エステルが新たな王妃として選ばれたとき、王はまた盛大な祝宴を設けました。しかしこのときを王を暗殺するチャンスと狙っていた人々がいました。エステルを養い育てたモルデカイは、彼女のことを何よりも気に掛けて王の家の門に毎日通う日々を過ごしていたため、いち早く彼らの陰謀を察知することができ、それを王妃となったエステルに告げて、暗殺を未然に防ぐことができました。

このようにモルデカイは素晴らしい功績を残したにもかかわらず、そのときには何の報償も得ることもなく、単に記録に記されただけに留まりました。しかしそれもまた後の日になってはじめてわかる神様の深い摂理でした。私たちは自分の人生の中に、神様の見えざる御手を見る信仰の目を持つことが大切です。そしてどれほど良い業に励んでも、何の報いも得ないことを不服としてはなりません。人の目には隠れたところで働かれる神様は、人目に付かない私たちの義をも一つ残らず見逃すことなく、最も適切なときに必ず報いてくださることを、エステル記を通して学ばせていただく私たちでありますように。

http://bible.com/81/est.2.18-23.ja1955
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