指定管理者など民間へのアウトソーシングによる人件費の切り下げが
続くなか、直接雇用も含め、官制ワーキングプアがひろがっている。
同時に、福祉政策による低所得者層への、さらなる引下げ、生活のダ
ウンサイジングがいっそう進行している。
きのう「釧路生活と健康を守る会」の総会に参加した。
3年続いた生活保護基準の引き下げとともに、今年の冬からはじまる
暖房費の大幅な引き下げが話題になった。ひと月1万円ほど下がっ
てしまう。もともと1ヶ月2.9万円のアパートは、築40年や木造長屋
など、いくらストーブを焚いてもなかなか温まらない。
現在の1ヶ月2万2千円では、灯油代が足りない家庭が多い。
ところが厚労省は、全国調査の結果、2割カットの方針を出した。
統計の悪用としかいいようがない。
3月に開かれた社会・援護局関係主管課長会議
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12000000-Shakaiengokyoku-Shakai/0000077381.pdf
暖房費が11月から3月までだったのを、10月から4月までと延長した
のは実態を反映したものであるが、問題は金額を大幅に下げたこと。
1人 22,080 → 12,540 ▲ 9,549円
2人 28,580 → 17,800 ▲10,780円
3人 34,110 → 20,230 ▲13,880円
一冬で、支給月は5ヶ月から7ヶ月になったが、総額では2割カット
となっている。
釧路の冬は、マイナス20度近くも下がり、ストーブを焚かなければ
命にもかかわる。また子どもを抱えた親子は、真冬にどうなるのか。
木造の古いアパートで、灯油代が半減したらどうなるのか。
マイナス十数度のなか、親子や高齢者が凍える姿がうかぶ。
3年ほど前、木造アパートで亡くなって凍ってしまった方がいた。
統計をもとにした暖房費の削減は、官制ダウンサイジングそのもの
であり、統計の悪用だ。冷血な社会保障だ。
自民・公明党による社会保障、社会福祉への攻撃はすさまじい。
「自助」「共助」を強調し、「公助」は限りなく引き下げていく。
そして生活保護バッシングである。
憲法9条だけでなく、25条への攻撃である。
そういえば最近、21条の言論・出版の自由も攻撃されている。
安倍首相を先頭とする自民・公明党政権を1日も早く終わりにし
なければ、と「生健会」に参加して思った。
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