しんぶん赤旗に山田博文群馬大学名誉教授の「資産運用立国の終着点」が5回にわたって掲載された。
各回の項目は
米財界に至れり尽くせ
格差大国を追う日本
個人が損失リスク負う
外資に追従する日本政府
国民の望みは「生活立国」
シリーズは10年前の「安倍元首相はニューヨークの証券取引所で内外の投資家に向かって「バイ・マイ・アペノミクス」と日本への投資を呼びかけ」、
いままた岸田首相がニューヨーク経済クラブで「日本における資産運用セクターが運用する資金は800兆円で」「世界の投資家のニーズに沿った改革を進めるため、皆さんも参加いただいて、日米を基軸に、資産運用フォーラムを立ち上げたい」
すでに世界最大の資産運用会社であるアメリカの「ブラックロック社」は、日本の年金積立金の多くを運用している。
民営化された巨額な郵便貯金も外資に。
国民の多くをNISAに導き、働くより「投資」で収入を、と。
スマホによるワンクリック投資もさかんだ。
最後の回は、
「貯蓄から投資」を掲げたアベノミクスのもと、大資本、投資家、富裕層は富を積み上げ、資産所得を膨張させ、金融資産は歴史的な水準に達しています。
他方で、給与所得に依存する多数の国民は、超低賃金と賃金の抑制で資産と所得を低水準に抑え込まれてきました。日本の貧困率は世界のトップクラスにあります。そのうえ、最近では食料品や公共料金などの物価高に直撃・・・
国民の多数が望んでいるのは、時々刻々変動する株式や円ドル相場に追い回される投資家のあわただしい生活ではないはずです。
と結んでいる。
その通りではないか!
投資(投機?)によって99%の国民を1%の層に引き上げるのではなく、
額に汗して働く国民、その「生活立国」こそ政治に求められているものだ。
企業献金に支えられている自民党には不可能の話ではないか。
失われた30年を作り出した自公政権。
バブル以来の株高は、生産と消費に支えられていない金融バブルだ。再び「信用」がはじける日が来たらどうするのか。
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