理研(理化学研究所)が来年の3月に600人の「雇止め」を行う問題がまったく進んでいない。
日本共産党の田村智子参議員が現場の視察を行った。
「雇止め」によって解散の危機に陥っている研究チームは42も。
問題は非正規の研究職員が10年で解雇、本来は「正規職員」に切り替えなければならないのにそれをやらない。
こうした制度、非正規を法律でつくりだしたのが自公政権だ。
理研だけではない。
大学の「ポスドク問題」。非正規の研究職員もまん延してしまった。
今月には「日本の注目度高い論文数 韓国、スペインに抜かれ12位に」(朝日)が大きく報道されたばかりだ。
研究者の非正規により、じっくり研究に取り組めない。それどころか、目先の成果ばかりを追う傾向が強まっている。すそ野がどんどん劣化している。
人を大切にしない「技術立国」は成り立たない。
さらに「経済安全保障推進法」がいよいよ具体化しはじめている。
研究や技術開発に政府が目をひからせる。いや逮捕までできる厳しい監視の目が。
特定重要技術に関する基本指針も発表され、バイオ、AI(人工知能)、半導体、ロボット、センサー、データ科学、エネルギー、ネットワーク、サイバーセキュリティーなど広範な技術領域が想定されている。
8月28日の赤旗日曜版では、
「東京大学のある研究室では、経済安全保障の研究で公安調査庁と意見交換したり、北村滋・前国家安全保障局長が客員研究員に就任したりする事例が出ています。」
ここにも安部政権時代に「官邸のアイヒマン」とも揶揄されていた北村滋氏が登場している。憲法違反の「秘密保護法」成立に力をふるったといわれる。
研究・技術、そして経済まで「警察・軍事」の力がどんどん大きくなっている。
気が付いたら「科学技術立国」ではなく「軍事技術立国」「警察監視国家」になってしまう。
「民主対専制」などという言葉の陰で、軍事国家への変貌がすすんでいる。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます